関東大学リーグ戦1部
対日大
2024年9月8日(日)
一時は19点差のビハインドを許した法大。しかし最後まで諦めずプレーし、逆転勝利を収めた。
POMに輝いた金
試合結果
トータル試合結果
50 法大 |
19 | 前半 | 29 | 48 日大 |
---|---|---|---|---|
31 | 後半 | 19 |
ポイント詳細
3/4 | T | 4/3 |
---|---|---|
2/4 | G | 3/2 |
0/0 | PT | 0/0 |
0/1 | PG | 1/0 |
0/0 | DG | 0/0 |
T:小林、小山田、鈴木颯、細川、上杉、炭竃、本橋 G:金6 |
※前半/後半、得点者は法大のみ記載
法政大学メンバー
No. | ポジション | 選手氏名 | 学年 | 出身校 |
---|---|---|---|---|
1 | PR | 守安史成 | 2 | 桐蔭学園 |
2 | HO | 花澤祐太 | 1 | 法政二 |
3 | PR | 渡辺明志 | 4 | 佐賀工業 |
4 | LO | 山内滉太 | 2 | 昌平 |
5 | LO | 細川幹太 | 3 | 國學院久我山 |
6 | FL | 大沢空 | 1 | 秋田工業 |
7 | FL | 佐野祐太 | 4 | 目黒学院 |
8 | NO.8 | 宮下晃毅 | 3 | 報徳学園 |
9 | SH | 小山田裕悟 | 3 | 桐蔭学園 |
10 | SO | 金侑悟 | 4 | 大阪朝鮮 |
11 | WTB | 小林雅治 | 4 | 法政 |
12 | CTB | 鈴木颯太 | 2 | 秋田工業 |
13 | CTB | 炭竃柚斗 | 2 | 報徳学園 |
14 | WTB | 松田陸空 | 4 | 石見智翠館 |
15 | FB | 北川拓来 | 3 | 昌平 |
16 | Re | 本橋陽助 | 2 | 國學院久我山 |
17 | Re | 杉山優太朗 | 4 | 法政二 |
18 | Re | 小笠原吉宗 | 3 | 大津緑洋 |
19 | Re | 上杉太樹 | 4 | 東福岡 |
20 | Re | 植浦慎仁 | 2 | 報徳学園 |
21 | Re | 箕輪大地 | 2 | 石見智翠館 |
22 | Re | 渡辺圭祐 | 1 | 中部大春日丘 |
23 | Re | 佐川一眞 | 1 | 専大松戸 |
戦評
初戦の相手は日大。昨季は6位に終わったものの、大分東明高出身の留学生であるCTBのジョアペ・ナコ、LOのセコナイア・ブルを筆頭に力のある選手が数多く揃っており、決して侮れない相手だ。100周年の初陣を飾れるか。注目の試合が幕を開けた。
風下で迎えた前半は法大のペースで試合が進んだ。4分、相手ボールのスクラムでペナルティを獲得。その後は敵陣でフェーズを重ね、左サイドへと展開し、大外のWTB小林雅治(4)が6分にトライを決めた。また敵陣でのマイボールスクラムからSH小山田裕悟(3)がショートパントで前進すると、そのままボールをキープしグラウンディング。リードを12点に広げる。その後日大に1本奪われるも、自陣22mライン付近でのマイボールラインアウトからHO花澤祐太(1)がビックゲインし、オフロードパスでSO佐川一眞(1)につなぐ。ゴールライン付近でフェースを重ね右サイドへと展開し、24分にCTB鈴木颯太(2)がパスダミーで相手をかわし、トライを決めた。コンバージョンも決まり19-7とリードを奪った。しかしその後は、スクラムでの反則やラインアウトでのミスが目立ち、日大に試合の主導権を握られる。3本連続でトライを奪われ、19-29で前半を終えた。
トライを挙げた小山田
後半もその勢いを止められず、2本のトライを奪われ22-41と19点差にリードを広げられる。しかし選手たちは決して諦めていなかった。9分、敵陣で日大のキックをSH小山田が体を張って猛チャージ。そのボールがLO細川幹太(3)につながりグラウンディング。また敵陣10mラインでのマイボールラインアウトからフェーズを重ねる。すると走りこんできたFL佐野祐太(4)がゲインし、オフロードパスでSH小山田につなぎ、そのサポートについていたLO上杉太樹(4)が17分にトライを決め36-41に。しかしその後、日大にトライを決められ12点差に。30分にCTB炭竃柚斗(2)がトライを決め、5点差に追い上げる。その後は敵陣でプレーする時間が続くも、日大の固いディフェンスを破ることができない。敵陣5mライン後方のマイボールラインアウトからモールで押し込み、HO本橋陽助(2)が44分にグラウンディングし同点に追いついた。決まれば勝利が決まるコンバージョンのキッカーは主将・金侑悟(4)。重圧のかかる場面だったが、確実に決め、2点を追加し、50-48で開幕戦を白星で飾った。金は「いつも練習してる通りのルーティンをしっかりして、『ただあそこに入れる』という事だけを考えて振り切ったら入った」と冷静に振り返った。
本橋が同点のトライを決めた
19点差を逆転し、初陣を白星で飾った法大。次戦の相手は、東洋大。2年連続で東洋大には敗れているため、何としてでも勝ちたいところだ。今回の試合でミスの目立ったディフェンスとセットプレーを修正し、2連勝なるか。
(記事:盛岡惟吹、写真:中野拓真)
インタビュー
今日の試合を振り返って
金侑悟(主将、4年、SO、大阪朝鮮)
ーー今日の試合を振り返って
まずは初戦を勝利で終えられたことがシンプルにうれしいです。勝利をつかみ取ることが出来たのは個人個人のスキルだけでなく、チームが一つになって『超戦』(今年度チームスローガン)できたからだと思います。
ーー序盤はBKでのトライが目立ちましたが
合宿の時からスペースにボールを運ぶという事を主に取り組んでいたので、実際に秋の大会で遂行できたというのはチームにとって成長なのではないかなと思います。
ーーハーフタイムで話し合ったことは
前半は風下スタートだったので、ここを我慢したから後半は「自分たちのゲームだ」と切り替えて、風上に合ったゲームを展開していこうという話と、ここまで来たらあとはメンタリティの部分だけなので、みんなが良いメンタルを持ってラグビーに取り組もうと話をしました。
ーー最後のコンバージョンを蹴る時の気持ちは
緊張してないと言ったら嘘になるんですけど、いつも練習してる通りのルーティンをしっかりして、「ただあそこに入れる」という事だけを考えて振り切ったら入りました。
ーー次戦に向けた意気込み
今日は試合に勝てて素直に嬉しいんですけど、次は東洋大学との試合があるので、すぐ切り替えてこれからの練習で準備していきたいなと思います。
小林雅治(副将、4年、WTB、法政)
ーー今日の試合を振り返って
ギリギリの試合展開だったんですけど、最後は勝ち切ることが出来て本当に良かったなと思います。
ーー試合の初スコアは小林選手のトライからでしたが
自分自身初めてのリーグ戦でもあったので、一番最初にトライを取れたことで波に乗れたかなと思います。
ーー試合終盤での気持ちは
全員が集中を切らさないというところで、点差と時間を考えながら全員の気持ちを一致団結させて戦えたことが勝利の要因だと思います。
ーー次戦に向けての意気込み
夏合宿で負けている相手でもあるので、今日の良い勝ち方をそのままに、しっかり勝って第3節、第4節につなげていきたいと思います。
佐野祐太(4年、FL、目黒学院)
ーー今日の試合を振り返って
ラストシーズンの初戦だったんですけど、開幕戦を勝てて良いシーズンの入りが出来たなと思います。
ーーハーフタイムで話し合った事と後半が始まってからの考えは
前半の終わりで相手に流れが行ってしまって、ハーフタイムの時に後半は自分たちからスコアしようという話でした。しかし、後半の入りが悪くなり、相手に後半最初のスコアを取られてしまって、そこで自分たちは「初心に帰ろう」、ボールキープをして地道に点数を取って行こうという考えでした。
ーー試合終盤は僅差で緊張する場面が続きましたが
最後はFWが一丸となってトライを取り、キャプテンがコンバージョンを決めてくれたおかげで勝てたので良かったです。
ーー試合終盤での気持ちは
「行くしかないな」と言う気持ちでした。最後のゴール前はFWがこだわって練習してきたところなので、誰がやってもいけると思ってました。
ーー次戦に向けての意気込み
東洋大学には法大に入学してから一度も勝てていないので、ここでラストシーズン勝って開幕二連勝を飾れたらなと思います。
(インタビュー:北川築来)