2024年10月19日(土)
神宮球場
負ければ優勝の可能性が消滅する崖っぷちで迎えた慶大1回戦は逆転勝利で望みをつないだ。先発の篠木健太郎(営4=木更津総合)が3回に先制を許すも7回1失点の好投をみせる。一方、打線は7回まで4安打無得点と沈黙。それでも8回に相手の連続失策もあり同点に追いつくと、9回に藤森康淳(営2=天理)のリーグ戦初ホームランで勝ち越し、𠮷安遼哉(法4=大阪桐蔭)も通算3号ソロを放ち2点を奪って勝負を決めた。
試合結果
トータル試合結果
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | H | E | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
法 大 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 2 | 3 | 6 | 0 |
慶 大 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 4 | 4 |
(法大)〇篠木―中西祐
(慶大)渡辺和、●前田、木暮ー渡辺憩
法大:藤森康 1号ソロ(9回 前田)、吉安 1号ソロ(9回 前田)
慶大:なし
打撃成績
打順 | 位置 | 選手 | 打数 | 安打 | 打点 | 四死球 | 打率 | 1回 | 2回 | 3回 | 4回 | 5回 | 6回 | 7回 | 8回 | 9回 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | (6) | 石黒 | 3 | 0 | 0 | 0 | .209 | ニゴロ | 遊ゴロ | 投ゴロ | 犠打失 | 二犠打 | ||||
2 | (4) | 熊谷 | 3 | 0 | 0 | 1 | .500 | 空三振 | ニゴロ | 一失 | 犠打失 | 四球 | ||||
3 | (5) | 松下 | 4 | 1 | 0 | 1 | .311 | 左2 | 三ゴロ | 中飛 | 右邪飛 | 死球 | ||||
4 | (7) | 内海 | 4 | 0 | 0 | 0 | .174 | 空三振 | 中飛 | 三ゴロ | 空三振 | |||||
1 | 安達 | 1 | 0 | 0 | 0 | .000 | 空三振 | |||||||||
5 | (8) | 中津 | 4 | 1 | 0 | 0 | .302 | 左飛 | 二安 | 一ゴロ | 空三振 | |||||
6 | (3) | 藤森康 | 4 | 2 | 1 | 0 | .282 | 一ゴロ | 中安 | 空三振 | 右本① | |||||
7 | (9) | 西村 | 4 | 1 | 0 | 0 | .250 | 左安 | 三ゴロ | 三ゴロ | 右飛 | |||||
8 | (1) | 篠木 | 3 | 0 | 0 | 0 | .263 | 二ゴロ | 見三振 | 見三振 | ||||||
2 | 吉安 | 1 | 1 | 1 | 0 | .400 | 右本① | |||||||||
9 | (2) | 中西祐 | 2 | 0 | 0 | 0 | .200 | 空三振 | 遊ゴロ | |||||||
H7 | 鈴木照 | 1 | 0 | 0 | 1 | .000 | 四球 | 遊失 |
投手成績
回 | 球数 | 打者 | 安 | 振 | 球 | 責 | 防御率 | |
篠木 | 7 | 117 | 26 | 3 | 4 | 3 | 1 | 2.42 |
安達 | 2 | 23 | 7 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0.68 |
ベンチ入りメンバー
10 | 𠮷安遼哉(法4=大阪桐蔭) | 32 | 土肥憲将(キャ2=鳴門) | 24 | 金谷竜汰(法2=東海大菅生) |
14 | 安達壮汰(営4=桐光学園) | 42 | 今泉秀悟(キャ1=石見智翠館) | 45 | 熊谷陸(人1=花巻東) |
18 | 篠木健太郎(営4=木更津総合) | 37 | 浅倉大聖(法2=日大三) | 1 | 西村友哉(法4=中京大中京) |
19 | 山城航太郎(キャ4=福大大濠) | 26 | 藤森康淳(営2=天理) | 2 | 鈴木大照(文4=明徳義塾) |
11 | 藤森粋七丞(キャ3=青森山田) | 29 | 中村騎士(営1=東邦) | 7 | 内海壮太(法4=御殿場西) |
12 | 永野司(営3=倉敷商) | 4 | 松下歩叶(営3=桐蔭学園) | 9 | 姫木陸斗(人4=日大藤沢) |
17 | 野崎慎裕(営3=県岐阜商) | 25 | 山下陽輔(営3=智辯学園) | 35 | 浜岡陸(法3=花咲徳栄) |
34 | 倉重聡(営1=広陵) | 8 | 中津大和(営4=小松大谷) | 50 | 姫野翔(現4=大分鶴崎) |
22 | 中西祐樹(法2=木更津総合) | 28 | 石黒和弥(法3=高岡商) | 51 | 鈴木大紀(法4=法政二) |
戦評
負けたら優勝可能性が消滅する一戦。西村友哉(法4=中京大中京)が今季初スタメンで7番・ライトに名を連ねた。またエース・篠木健太郎(営4=木更津総合)が今季7度目の先発のマウンドに。一方、慶大の先発は今季エース格の活躍をみせている左腕・渡辺和大(2年=高松商)。
初回の攻撃は2死から松下歩叶(営3=桐蔭学園)がレフトへの二塁打で出塁も、内海壮太(法4=御殿場西)は空振り三振で先制ならず。
篠木の立ち上がりは、1番・水鳥に中前安打を許すも、続く打者を三ゴロ併殺打に抑える。
2回には2死から連続四死球でピンチを招くも、今春3回戦でサヨナラ本塁打を浴びた8番・渡辺憩を抑え雄叫びをあげる。
しかし3回に先頭の9番・渡辺和大に四球を与えると、1死から2番・吉野太陽に右中間を真っ二つに破られる適時二塁打を浴び先制を許す。
反撃したい打線は4回、3番からの好打順も簡単に2死。それでも5番・中津大和(営4=小松大谷)、6番・藤森康淳(営2=天理)の連打で好機を演出。しかし西村が三ゴロに倒れ追いつくことはできず。
6回には、先頭の熊谷陸(人1=花巻東)が相手の失策で出塁するも、クリーンナップが沈黙。篠木は5回から7回まで3イニング連続三者凡退に抑え、打線の援護を待つ。
すると8回、先頭の9番・中西祐樹(法2=木更津総合)の代打・鈴木大照(文4=明徳義塾)が4球見送り四球を選ぶと、ワイルドピッチの間に進塁し無死二塁。石黒和弥(法3=高岡商)は三塁線への犠打を決めると、相手投手が処理も一塁への送球が乱れ同点に追いつく。さらに熊谷も三塁方向へ犠打を決めると、三塁手の送球をベースカバーに入った二塁手・本間がベースにつまずき、ノーヒットで無死二、三塁の大チャンスでクリーンナップを迎える。しかし松下が右邪飛、内海壮太(法4=御殿場西)、中津は連続三振で勝ち越し点は奪えず。
篠木は7回117球3安打4奪三振1失点で降板。8回は安達壮汰(営4=桐光学園)がマウンドに上がり、捕手には𠮷安遼哉(法4=大阪桐蔭)が入った。先頭打者にファースト強襲の内野安打を浴びるも、後続を冷静に打ち取り同点のまま9回の攻防へ。
9回の攻撃は2番手・前田に対し、先頭の藤森康淳(営2=天理)が2ボール1ストライクからの4球目を打つと打球はライトスタンドへ。リーグ戦初本塁打は貴重な勝ち越しアーチとなりこの試合初めてリードする展開に。さらに1死から𠮷安も右中間へ2季連続、通算3号の追撃ソロを放ち3-1とリードを広げる。
9回裏も安達が続投し、きっちり三者凡退に抑えゲームセット。安達は18試合目の登板で、リーグ戦初勝利。熊谷は5打席に立ち規定打席に到達。3打数0安打も、打率.500で1年生ながら首位打者に浮上した。
(記事:矢吹大輔、写真:矢吹大輔、山口晴暉、宮下柚華、浅岡凜)
選手インタビュー
藤森康淳 内野手
ーー今日の試合を振り返って今の心境は
率直に嬉しいです。
ーー9回表、同点の場面での打席はどのような心構えで打席に入ったか
打撃でチームに迷惑ばかりかけていたのでなんとしてでも出塁するという気持ちで入りました。
ーーリーグ戦初本塁打を打った瞬間の感覚はどうだったか
今までの野球人生で1番嬉しかったです。
ーー高校時代も含めて公式戦での本塁打はいつ以来か
初めてです。
ーー4回にも中前安打を打ったが、現在のコンディションはどうか
まだまだ万全とは言えないですが調子が良くなりつつあります。
ーー慣れないファーストの守備に関してはどうか
まだ慣れないところもありますが、任されている以上は全力で必死に守りたいと思っています。
ーー負ければ優勝を逃す崖っぷちの状況だったが、4年生に対する思いは
4年生にはすごくお世話になっていています。その中で自分がスタメンで出させてもらっていて、結果で恩返しするのが1番だと思うので、優勝という形でお礼をしたいです。
ーー明日の試合への意気込みは
なにがなんでも死ぬ気で勝ちます。
𠮷安遼哉 主将
ーー今日の試合を振り返って
苦しい展開が続いていたけれど粘り強い試合ができました。
ーー9回に本塁打は入った感触はあったか
なかったんですけど思ったより伸びてくれました。
ーー途中出場が続いているが、代打での心構えや準備については
いつから出るかわからないので、しっかり試合の流れを見ながら準備することです。
ーー藤森康淳(営2= 天理)の勝ち越し本塁打があったが、どのような気持ちでバッターボックスに向かったか
いいバッターが後ろにもたくさんいるので(塁に)出ることだけ考えていました。
ーー今日負けたら今季の優勝を逃すことになっていたが、そこへの意識は
やることは変わらないです。気負わずにやれることをしっかりとやるのが大切だと思います。
ーー逆転勝利となったがチームの雰囲気は
すごくいい感じです。
ーー明日の試合への意気込みは
まだまだ負けられない試合が続きますが一戦必勝で頑張ります。
安達壮汰 投手
ーー今日の試合を振り返って心境は
なんとか勝ちにつながる投球ができてよかったです
ーー負けたら今季の優勝を逃すことになっていたが、どのようなことを意識したか
ランナー出しても0で終わればいいと思って割り切って投げました
ーー東大戦のサヨナラ負けからどのように切り替えたか
みんなが「落ち込む必要ない、お前のせいじゃない」って励ましてくれたので、その言葉が一番励みになりました
ーー投球の良かった点は
カウントを不利にすることなく有利に進められたので打ち取ることができたと思います。
ーー18試合目でリーグ戦初勝利を挙げたことに関しては
みんながつないでくれた結果で、たまたま自分に勝ちがついただけなのでみんなのおかげです。
ーー記念ボールについては
親に渡します。
ーー明日の試合への意気込みは
とにかく粘って粘って最後1点多く終わればいいので、最後まで諦めずに頑張っていきます。
硬式野球部の写真はスポーツ法政新聞会の公式インスタグラムにも掲載しております。ぜひご覧ください。