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【硬式野球】「チーム松下」ラストシーズン開幕 第1カードは今春第4戦までもつれ込む熱戦を演じた慶大 11季ぶり47度目の歓喜のためにも勝ち点を/東京六大学秋季リーグ戦 慶大戦展望

東京六大学野球2025秋季リーグ戦 対慶大
2024年9月13日(土)、9月14日(日)
神宮球場

4月12日に開幕した東京六大学春季リーグ。10季ぶり47度目の賜杯奪還を目指す法大の初戦は4月19日(土)第2試合の立大戦だ。この記事では立大の戦力分析と、チーム松下初陣の展望を紹介する。

法大・松下主将と慶大・外丸主将の2ショット

慶大戦展望

「チーム松下」最後の秋がいよいよ始まる。開幕カードの相手は慶大。今春は第4戦までもつれる大熱戦の末、勝ち点を獲得した。その慶大の中心は外丸東眞(4年=前橋育英)、渡辺和大(3年=高松商)の投手二枚看板。法大打線がこの二枚看板を打ち崩せるかが、勝敗を分ける鍵となりそうだ。

投手二枚看板とリードオフマンに警戒

慶大は1戦目にエース・外丸の先発が予想される。六大学通算18勝を誇り、低めの制球力に優れた投手だ。今春は防御率4.13と本調子ではなかったものの、4勝を挙げるなど投球術は健在。1戦目で外丸を打ち崩せば、開幕カードを法大有利に進めることができるだろう。

エースで主将の外丸

2戦目は昨秋、最優秀防御率を獲得した最速151キロ左腕・渡辺和の先発が考えられる。力強いストレートと切れ味鋭いスライダーは、左打者が多い法大打線にとって脅威になり得る。それでも、法大は今春1回戦で6得点、3回戦で4得点を奪い、いずれも早いイニングでノックアウトしている。今春の勢いそのままに再び打ち崩せるか注目だ。その他にも、今春のリーグ戦で10回2/3を投げ、防御率0.00という圧倒的な成績を残した本格派右腕・広池浩成(3年=慶應)。フレッシュリーグで好投を見せた成長株・水野敬太(2年=札幌南)などが控える投手陣は強力だ。

2戦目の先発が予想される渡辺和

打線はリードオフマンを務める今津慶介(3年=旭川東)に警戒が必要だ。今春は19安打を放ち打率.358をマーク。さらに、3本塁打を放つなど長打力も兼ね備える。今春の法大戦では4試合で16打数7安打1本塁打4打点、打率.438と打ち込まれた。今津に出塁を許せば、慶大打線が勢いづくだけに最大限の注意が必要である。

2人の4年生野手がキーマン

対する法大野手陣のキーマンは2人の4年生だ。1人目は4番を務める松下歩叶(営4=桐蔭学園)主将。今春、打率.315、2本塁打、7打点を記録した法大の大黒柱である。さらに、大学日本代表として出場した日米大学野球選手権大会でも主将を務め、MVPを獲得。今秋はより一層厳しいマークが予想されるが、打率、本塁打、打点の3部門でキャリアハイを残せるかに注目が集まる。上位打線には境亮陽(営1=大阪桐蔭)、藤森康淳(営3=天理)といった出塁率の高い打者が揃うだけに、松下が走者を返せるかが慶大戦で重要になってくる。

不動の4番・松下

2人目は品川侑生(文4=三重)。今春のリーグ戦では1打席の出場にとどまったが、その後のマチュアカップ、夏季オープン戦で結果を残し続け、開幕戦でのショートスタメンが見込まれる。堅実な守備と粘り強い打撃が持ち味で、ラストイヤーに懸ける思いも人一倍強い。また、今年は若手中心のチームにあって精神的支柱としての役割も期待される。まずは慶大戦でリーグ戦初安打を放ち、チームに勢いをもたらしたい。

ラストシーズンの奮起が期待される品川

先発の柱になれるか

投手陣の注目は山床志郎(文2=高鍋)である。今春は中継ぎとしてフル回転し、8試合に登板。11回2/3を投げて自責点2、防御率1.54と安定感抜群の投球を見せた。今秋からは先発に転向し、慶大戦でも先発のマウンドに立つ可能性が高い。今春、チーム防御率4.80でリーグ5位に沈んだ法大投手陣。その中で、防御率2点台を目標に掲げる山床が、柱になれるか注目だ。

まとめ

春のリーグ戦は開幕からの3連敗が響き4位に終わった法大。だからこそ、選手たちの開幕カードに懸ける思いは強い。入学以来、優勝を経験していない現4年生にとって、これが大学生活最後の秋である。悲願の11季ぶり47度目の優勝を果たすためにも、まずは慶大から『執念』で勝ち点を奪取し、勢いをつけたい。
(松野要)

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