関東学生アメリカンフットボールリーグ 第5戦 対立大
2025年10月13日(月)
富士通スタジアム川崎
3勝1敗同士の直接対決となった立大との対戦。試合は高津佐隼世(キャ4=佼成学園)のTDにより、幸先よく先制し主導権を握ると、その後はディフェンス陣がビッグプレーを連発し、26-3で見事勝利。関東王者、そして全日本大学選手権出場へに向けて大きな1勝を上げた。次戦のリーグ第6戦は、アミノバイタルフィールドにて慶大を相手にキックオフ‼
試合結果
トータル試合結果
法政大学ORANGE |
7 | 1Q | 3 |
立教大学RUSHERS |
---|---|---|---|---|
7 | 2Q | 0 | ||
6 | 3Q | 0 | ||
6 | 4Q | 0 | ||
法政大学ORANGE | 26 | Total | 3 | 立教大学RUSHERS |
試合得点
Q | ポジション | 選手 | 得点方法 | トライフォーポイント(以降:TFP) |
---|---|---|---|---|
1 | WR | 高津佐隼世(キャ4=佼成学園) | タッチダウン(以降:TD) | ○ |
2 | WR | 高津佐隼世 | TD | ○ |
3 | K | 鎭野涼太(社3=法政二) | フィールドゴール(以降:FG) | ー |
3 | K | 鎭野涼太 | FG | ー |
4 | DB | 高山晃(経4=法政二) | TD | × |
戦評
関東王者、そして全日本大学選手権出場に向けての立大との大一番。試合はWR須加泰成(営4=足立学園)のリターンで開始され、法大最初のシリーズは自陣29ヤード地点からとなった。いきなり1st&10でQB齊藤空大(法4=駒場学園)から須加へのロングパスが通り敵陣7ヤード地点まで前進する。最後は2nd&goalで齊藤からWR高津佐隼世(キャ4=佼成学園)へのTDパスが成功!K鎭野涼太(社3=法政二)がTFPを決めて7ー0と開始1分23秒で先制に成功した。

高津佐は4試合連続のTD
再開後の立大の攻撃は敵陣27ヤードから。パスプレーにより1stダウンを更新され、敵陣46ヤードまで前進されてしまう。それでも3rd&4でディフェンスリーダー・LB林凌平(営4=法政二)が相手のパスプレーをブロック。パントに抑えて攻撃権は法大へ。自陣1ヤード地点からの攻撃は立大のパスインターフェアランスの反則や高津佐へのパス成功もあり自陣37ヤードまで前進する。しかし2nd&9で法大にホールディングの反則、さらに続く3rd&longで齊藤がQBサックをされてしまい、1stダウンを更新できず。、攻撃権パントを蹴らせ、攻撃権は立大へ。敵陣23ヤードからの攻撃は1st&10でDB浅賀大生(デザ4=法政二)のロスタックルがあるも、パスプレーにより敵陣48ヤードまで前進される。さらに法大にイリーガルユースオブハンズの反則があり自陣24ヤードまで前進されるも、LB内山綾太(営4=佼成学園)のロスタックルもありTDは許さず。しかし4thダウンでFGを沈められ、7ー3と点差を縮められたところで第1Qが終了した。

内山の激しいタックル
第2Qは敵陣34ヤード地点での法大の攻撃から開始。2nd&10でRB小松桜河(文4=日大三)のランプレーにより9ヤードをゲイン。3rd&1でパス失敗となり、4th&1となったところでギャンブルプレーを選択。これが小松のランにより成功し、敵陣21ヤードまで前進。しかし2nd&10で齊藤のランが捕まり、ロスタックルを受けてしまう。それでも直後の3rd&longだった。齊藤からWR阿部賢利(営3=法政二)へバックワードパス。さらに阿部から高津佐へのロングパスが通りTD!TFPも成功し、14ー3と第2Q開始早々にリードを広げた。

倒れ込みながらも見事なキャッチ
再開後の立大の攻撃は敵陣27ヤードから。パスプレーとスクリーンにより自陣39ヤードまで前進されてしまう。それでも2nd&10でのLB瀧川元熙(営3=佼成学園)の激しいタックル、3rd&6でのDB速水紀成(理4=鎌倉学園)のタイトなマンツーマンディフェンスにより4th&6まで追い込む。ここで立大はギャンブルプレーを選択すると、中央への短いパスを通されて、これが成功。自陣27ヤードまで前進されてしまう。しかし続く攻撃は立大にホールディングの反則による10ヤードの罰退もあり、パントに抑えて、攻撃権は法大へ。自陣2ヤードからの攻撃は小松、RB中川達也(法4=明治学院)の両RBのランプレーにより、自陣28ヤードまで前進するも、続く攻撃でパントを蹴らされ攻撃権を失ってしまう。それでも敵陣46ヤードからの2nd&10の立大の攻撃で林がQBサック!さらに3rd&longでDL赤穂谷怜旺(法1=法政二)がパスブロック!立て続けのビッグプレーにより相手の攻撃を抑えたところで第2Qが終了。14ー3での折り返しとなった。

頼れるディフェンスリーダーのビッグプレー!
第3Qは立大のリターンで開始。立大最初の攻撃は敵陣31ヤードから。3rd&4でのDL中村季音(営4=駒場学園)のパスブロックもあり、パントに抑えて攻撃権は法大へ。自陣26ヤードからの攻撃は齊藤のスクランブルや高津佐へのロングパスが通り、自陣49ヤード地点まで前進する。さらに続く3rd&1でTE雲田航生(経1=法政二)へのパスが通り、敵陣25ヤードまで前進。続く攻撃でTDこそ奪えなかったものの、4thダウンとなったところで法大はFGを選択。これを鎭野がしっかりと決めて17ー3と着実にリードを広げる。さらに直後のキックオフだった。リターナーに対してDB南部宏明(法4=法政二)が激しくタックルをすると相手がファンブル。これをLB桐原涼太(法3=日大三)がリカバー!攻撃権は法大のまま変わらず。敵陣38ヤードからの攻撃は齊藤からのハンドオフを受けた須加のランプレーもあり、敵陣26ヤードまで前進する。さらに3rd&3で中川へのスクリーンパスが通り1stダウンを更新したかに思えたが、法大にホールディングの反則があり、5ヤードの罰退となってしまう。それでも4thダウンで再びFGを選択すると、鎭野が相手のブーイングをもろともせずしっかりと沈めて20ー3としたところで第3Qが終了した。

今秋初出場ながら冷静なキックを見せた鎭野
最終第4Qは自陣38ヤードからの立大の攻撃で開始。いきなりRACにより自陣21ヤードまで前進されると、さらにQBのスクランブルにより自陣13ヤードまで前進されて迎えた3rd&2。サイドへのパスからそのままTDされたかに見えたが、浅賀が決死のタックル。一時はTDの判定となるも、ビデオ判定の結果、判定が変更。浅賀のプレーによりTDを逃れるも、続く立大の攻撃は自陣ゴール前1ヤードからと引き続きピンチは続く。それでも立大にフォルススタートの反則があり5ヤードの罰退となった後の2nd&goalだった。相手のパスをDB高山晃(経4=法政二)がインターセプト!さらにそのままエンドゾーンまで運びきりリターンTD!法大に流れを大きく呼び込むPick6が炸裂。さらにQB 菊地慶(法3=法政二)が2ポイントコンバージョンを狙うもこれは失敗。それでも26ー3とさらにリードを広げることに成功し、法大スタンドの盛り上がりは最高潮となった。

高山と喜ぶディフェンス陣
さらにキックオフのリターナーに対してのLB小松龍生(営1=日大高)の激しいタックルにより、立大の攻撃は敵陣22ヤードから。しかし立て続けのパスプレーにより、自陣41ヤードまで前進されてしまう。それでも迎えた2nd&6だった。相手のパスをDB仲井諒(人3=法政二)がインターセプト!攻撃権を取り戻すと自陣10ヤードからの攻撃は、RB今手太陽(キャ1=駒場学園)、中川、小松らのランプレーにより、敵陣32ヤードまで前進。その後4thダウンとなったところでFGを選択。しかしギャンブルプレーを遂行し、菊地慶からTE佐藤祥秀(人2=佼成学園)へのパスが成功。1stダウンを更新するも、その後はTDを奪えず。それでも時計の針を着実に進めてそのまま試合終了。26ー3で「3勝1敗」同士の大一番を制した。

流れを引き寄せた仲井のインターセプト
立大との大一番を制し、単独2位となった法大。リーグ戦は残り2試合。与えられた準備期間で最大限成長し、会場に熱狂空間を生み出す。1プレー1プレーに全てを懸ける法大の選手たちから目が離せない。次戦はは2週間後、10月26日アミノバイタルフィールドで慶大を相手に14時キックオフだ。(記事:白戸大貴)
選手インタビュー
LB/ディフェンスリーダー・林凌平(営4=法政二)
ーー今日の試合を振り返って
ディフェンスしか見れてないんですけど、ディフェンスは全体的に結構良かったかなと思います。
止めれるところは止められたし、ビックプレーも多かったのでそういうところは良かったなと思います。
ーー第2QのQBサックについて
みんなのおかげです。自分はもう真っ直ぐ走っただけなので。
ーーディフェンスリーダーとしてリーグ戦で成長を感じる部分は
タックルの部分はすごい成長してるなと思います。初戦はタックルミスが多くて、ゲインされることが多かったです。今回の試合はタックルミスまだ少しあったんですけど減ったし、タックルしてから相手に出されるヤックも少なくなったのでとても良かったです。
ーータックルが改善された要因は
練習前に4年生が中心になって集まってどうしていくって話したのが一つです。もう一つが、練習後の時間にディフェンスでタックルを10本行ってたのが良かったなと思います。
ーー慶應戦への意気込み
慶應も結構パスチームで立教に似たチームだと思ってます。今日の(慶應の)早稲田戦でもパワーアップしてるなと感じたのでそこに向けてしっかり2週間準備していきたいと思います。
(取材・紺野真帆)
DB/浅賀大生(デザ4=法政二)
ーー今日の試合を振り返って
前半法大の課題だった入りは自分を含めてうまくいきました。ただ、後半は自分がミスをしてしまい、ディフェンスの仲間が救ってくれたというのがありました。ディフェンスとしては良かったと思いますが、個人としてはまだまだ改善の余地があると思います。
ーー具体的にはどういった部分が個人の課題か
DBの中でランに対するタックルが多いポジションですが、タックルミスやマンツーマンのミスがあったので今後の練習で改善していきたいです。
ーー第4Qには1ヤードを残すタックルもあったが
自分がミスをしてしまって相手にゲインされていたので、本来出されるべきプレーではなかったです。
ーーディフェンス陣でこの試合意識していたことは
立大はパスが多いので、まずはランを止めてロングパスを狙ってきたときに、自分たちが捕るというのを意識していました。DLとLBがランを止めてくれる中で、DBがインターセプトをできたのは良かったです。
ーーラストイヤーにかける思いは
これから関東では2試合あってトーナメントに入るので、1戦1戦悔いのない準備をして、全力を出しきって勝ちたいと思います。
ーー次戦に向けての意気込み
2週間準備できるので、自分が改善するべき部分を修正して慶大を圧倒したいです。
(取材・松野要)
DB/高山晃(経4=法政二)
ーー今日の試合を振り返って
結果的に勝てたのと、ディフェンスとしても3点でTDなしで抑えられたので、内容としては良かったかなと思います。
ーーインターセプトからのTDもあったが
結構攻め込まれていた中で、インターできてそのままTDまでつなげられて本当に嬉しかったです。
ーーアメフト人生初TDか
そうですね。TDは初めてです。
ーーリーグ戦を戦っていくなかでディフェンス陣全体で成長している部分は
今日とかは結構DBとしてもディフェンスとしてもボールを取れたことが、すごく成長できたかなというところです。やっぱり今後も厳しい試合がある中で、DBでボール取ったりで流れを変えるプレーをしていきたいなと思います。
ーーラストイヤーにかける想いは
最後の年なので後悔ないように、しっかり毎試合毎試合準備して、練習に励んで勝ちを積み重ねていきたいです。
(取材・白戸大貴)
DB/仲井諒(人3=法政二)
ーー今日の試合を振り返って
ずっと課題だった“ボールを取る”という部分を、DB全体として自分も含めてしっかりできて、チームとして流れを持ってこれたのは本当に良かったと思います。
ーーインターセプトをした時の感想
初戦と2戦目の桜美林戦では、自分がボールを落としてしまって、チームに勢いを持ってこれなかった場面が多かったので、今日のような場面でしっかりボールを取り切ることができて本当に嬉しかったです。
ーーディフェンス陣で良くなっている部分
流れを持ってくるという部分ターンオーバーでボールを奪うこと、そして集まりの意識は、シーズンを通して成長できたところだと感じています。
ーー残り2試合、次戦に向けて意気込み
「コンセプトの上に勢いをつくる」、つまりDBがボールを取ることでチームにモメンタムを与えるという意識は、これからも練習の中で大切にしていきたいと思います。
ーー応援している方々に向けて
記憶に残るようなプレーをしていくので、これからも応援よろしくお願いします。
(取材:川邉まなみ)