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【アメフト】早大に敗戦も「本当に日本一になれると心から思っている」関東3位で選手権へ 初戦は対立命館大/関東学生アメリカンフットボールリーグ戦 第7戦 対早稲田大学BIGBEARS

関東学生アメリカンフットボールリーグ 第7戦 対早大
2025年11月9日(日)
横浜スタジアム

関東リーグ最終戦は、ここまで全勝の早大と対戦。勝利すれば逆転での関東王者となる一戦だったが、終始早大に主導権を握られる苦しい展開に。最後までTDを奪うことが出来ず、3-31で敗戦を喫した。この結果をもって、関東3位で全日本大学選手権へと進むこととなった。

試合結果

トータル試合結果

 

法政大学ORANGE

0 1Q 6  

早稲田大学BIGBEARS

3 2Q 15
0 3Q 7
0 4Q 3
法政大学ORANGE 3 Total 31 早稲田大学BIGBEARS

試合得点

Q ポジション 選手  得点方法 トライフォーポイント(以降:TFP)
2 K 鎭野涼太(社3=法政二) フィールドゴール(以降:FG)

戦評

今試合の勝者が関東王者となる大一番。横浜スタジアムで行われた最終戦は、NAVYを基調とした新ユニフォームで臨んだ。

試合はRB今手太陽(キャ1=駒場学園)のリターンで開始された。法大最初の攻撃は自陣28ヤードからとなると、1st&10でRB中川達也(法4=明治学院)が27ヤードをゲインするランプレー。敵陣45ヤードまで前進すると、さらにWR山本健二朗(情4=日大二)のランプレーにより、敵陣23ヤードまで前進する。しかしその後は1stダウンを更新できず、4th&8となったところで法大はFGを選択。しかしこれをK高城颯真(経4=法政二)が決めきれず、0ー0のまま攻撃権は早大へ。敵陣21ヤードからの攻撃はDL吉田祥真(人4=法政二)のタックルや、DB浅賀大生(デザ4=法政二)のロスタックルがあるも、3rd&11でランプレーにより、敵陣33ヤードまで前進されてしまう。さらに1st&10で法大にオフサイドの反則があり、5ヤードの罰退となるも、その後の攻撃をLB犬飼真基(営2=佼成学園)のロスタックルもあり抑える。最後はパントを蹴らせて、攻撃権は法大へ。自陣44ヤードからの攻撃はQB 齊藤空大(法4=駒場学園)の自らのボールキャリーにより1stダウンを更新するも、その後の攻撃を抑えられ、攻撃権は早大へと移ってしまう。すると敵陣1ヤードから迎えた、早大のシリーズ。3rd&2だった。相手RB長内に約90ヤードのランTDを許し、先制点を奪われてしまう。TFPは不成功となるも、0ー6と先手を取られたところで第1Qが終了した。

果敢にタックルをし続けた犬飼

第2Qは敵陣35ヤードから法大の攻撃で開始。WR高津佐隼世(キャ4=佼成学園)への中央を通すパスにより、敵陣25ヤードまで前進するも、その後の2nd&5 で中川がランプレーでタックルを受けた際に、ボールをファンブルしてしまう。これを早大にリカバーされ、攻撃権は早大へ。敵陣23ヤードからの攻撃は、いきなり早大にフォルススタートの反則があり、5ヤードの罰退となる。しかし中央へロングパスを通され、1stダウンを更新されると、その後もランプレーによる前進を許し、自陣32ヤードまで前進されてしまう。それでも直後の攻撃を、パスプレーに対するDB南部宏明(法4=法政二)の激しいタックルや、DB 佐茂竜太朗(法4=箕面自由学園)のタックルにより4th&1まで追い込む。ここで早大はタイムアウトを取り、ギャンブルプレーを選択。このランプレーを止められず、さらに自陣ゴール前3ヤード地点まで前進されてしまう。最後は1st&goalで左サイドを駆け上がられランTDを許す。さらに2ポイントコンバージョンを決められ、0ー14と点差を広げられてしまう。

南部の鋭いタックル

WR須加泰成(営4=足立学園)のリターンにより再開され、自陣36ヤードからの攻撃となるも、法大にフォルススタートの反則や、QB菊地祥(法1=法政二)がロスタックルを受けるなど、1stダウンを更新できず、パントを蹴ることに。するとパントスナップを上手くキャッチ出来ず、こぼれたところをリカバーされてしまい、攻撃権は早大へ。自陣19ヤードからの攻撃はパスプレーにより9ヤードゲインされると、続く2nd&1でスペシャルプレーによりTDを奪われてしまう。TFPも沈められ、0ー21と苦しい展開に。再開後の攻撃は自陣41ヤードから。2nd&11で高津佐への約40ヤードをゲインするロングパスが通り、敵陣17ヤードまで前進する。その後は3rd&10でQBサックを受けるなどTDは奪えず。4thダウンとなったところで、法大はFGを選択。これをK鎭野涼太(社3=法政二)がしっかりと沈め、3ー21と3点返したところで第2Qが終了した。

今試合は厳しいマークに苦しめられた高津佐

逆転を期す第3Qは高城のキックオフで開始されると、早大の攻撃は敵陣37ヤードから。2nd&4で左サイドへのロングパスを通され、自陣30ヤードまで前進されると、続く1st&10だった。中央を抜けられる約30ヤードのランTDを許し、早い時間帯に3ー28とリードを広げられてしまう。再開後のキックはタッチバックとなり、法大の攻撃は自陣25ヤードから。しかし3rd&6でインテンショナルグランディングの反則もあり、3rdoutに抑えられて、攻撃権は早大へ。続く早稲田の攻撃はDL中村季音(営4=駒場学園)のパスカットもあり、3rdoutに抑え、攻撃権を取り戻すなど、我慢強く相手の攻撃を凌ぐ。しかしその後は攻め手に欠く展開が続き、3ー28のまま試合は最終第4Qへ。

最後までアグレッシブに闘い続けたディフェンス陣

第4Qは自陣43ヤードから早大の攻撃で開始。1st&10でランプレーにより8ヤードゲインされるも、早大にフォルススタートの反則による5ヤードの罰退もあり、最終的には3rdoutに抑えて、攻撃権は法大へ。しかし自陣5ヤード地点からの攻撃は、1st&10で痛恨のインターセプトを許してしまい、攻撃権は早大へ。自陣9ヤードからの攻撃は犬飼のタックルもあり、TDこそ許さなかったものの、4thダウンで27ヤードのFGを決められ、3ー31とさらにリードを広げられてしまう。再開後の自陣42ヤードからの攻撃は1st&10で須加のRACにより、21ヤードをゲイン。敵陣37ヤードまで前進する。その後1st&10でRB小松桜河(文4=日大三)がロスタックルを受けるも、3rd&12でWR阿部賢利(営3=法政二)へのパスが通り、4th&3となったところで法大はギャンブルプレーを選択。しかしこれが失敗に終わり、攻撃権は早大へと移ってしまう。その後は早大にボールを保持されたまま、時間が経過し、そのまま試合終了。3ー31で敗戦を喫し、関東リーグ3位で秋季リーグを終えた。

試合後の選手たち

今試合の結果をもって、5勝2敗でリーグ戦を終え、関東リーグ3位で全日本大学選手権への出場が決定した。悲願の日本一へ向けた初戦の相手は立命館大学だ。昨年甲子園ボウルで敗れた因縁の相手との再戦となる。試合は11月22日(土)、14時~ 神戸ユニバー記念競技場にてキックオフ。日本一への挑戦がいよいよ幕を開ける。(記事:白戸大貴)

選手インタビュー

菅野洋佑ヘッドコーチ

ーー本日の試合について
負けという結果に対しては、チームとしてもちろん悔しいんですけども、幸いなことにシーズンも続いていますし、ここから関西2位の学校を倒すともう1度早稲田と戦えるおいうとこは、本当に僕ら恵まれてるんじゃないかなと思っています。明治と早稲田に負けて、チームとしてまだまだ、そこから本当に伸びてきてるんじゃないのかなと思っていて、発展途上のチームだなというのは日々練習している中で実感しています。なので、ここから2週間、幸いなことに長い時間をもらっている。本当に学生がとてつもないスピードで成長するところに1番の法政大学の魅力があると思うので、ここから2週間かけて、ほんとに日本一目指せるようなチームに。もう1度改めて組織として強くなっていけたらいいなと、この試合終えて改めて思いました。

ーー3位という結果になったことについて
リーグ戦3位という結果に対しては、本当に順当な順位だなと。早稲田と対戦しても本当にすごく強いチームだと実感しました。なので、この11月9日の段階では3位という結果を受け入れるしかないんですけども、甲子園ボウルは12月なので、ここから先行くにつれて、同じようにひっくり返せるような、日本の1番のチームになれるように成長することが僕たちができることかなという風に感じています。

ーー春に対戦した関学や立命よりも力は詰められているか
春に関しては、メンツ含めて春シーズンは、本当に均等にチャンスを与えようというテーマでやっていたので、これと比べると確実に(成長している)。
もちろん春から僕たちは成長していますし、あの時は、甲子園ボウルから時も立っていない中で、すごい差を感じた試合だったと思うんですけども、今の僕たちであれば勝負できるかなと心の底から思っています。僕は本当にこのチームは日本一なれると心から思っているので、次の試合も勝てるんじゃないのかなと考えています。

(合同記者会見より)

DL/主将・矢満田衛良(文4=法政二)

ーー今日の試合を振り返って
我々が明治大学に負けてから部員の中でも、もう一回どうやったら勝てるんだろうか、自分たちは本当に強いんだろうか、ディフェンディングチャンピオンじゃないというところを突きつけられた試合でした。そこから自分自身苦しい期間だと思っているんですが、その後の試合で成長を感じる試合を積み重ねることが出来ました。ですが、今日早稲田大学に敗戦をするという結果になったことは、まだ我々が成長しきれていない部分がたくさんあって、まだまだ自分たちの成長の余地があるということを突きつけられました。あとは次は関西に自分たちが乗り込んで試合をするということなので、勝つために成長し続けるしかないと感じさせられたリーグ戦でした。

ーー秋リーグ初戦後に「相手にモメンタムが行った際にプレーも引き気味になってしまうところが課題」と挙げていて、今日も似たような試合展開だったが
自分はDLの選手でオフェンスはちょっと分からないんですけど、ディフェンスとしては1発TDを行かれてしまうこともありました。ですが、自分的には点差以上の差を正直あまり感じませんでした。リーグ戦の序盤であったら、このままずるずる気持ちもダウンして、プレーも引き気味になってたと思いますが、今日は最後までアグレッシブに自分たちがやることにフォーカスして、やり切れたディフェンスだったんじゃないかなと思います。もちろん点差では31点入れられてしまったというのは事実なんですが、それ以上の差を感じなかったというのが自分の本音ではあります。

(合同記者会見より)

WR/高津佐隼世(キャ4=佼成学園)

ーー今日の試合を振り返って
準備してきたことが発揮できずに、このような結果になってしまったと思います。

ーー具体的に早大戦に向けてどのような準備をしてきたか
早大戦に向けて2週間プレーやマインドを準備してきましたが、最初の流れをつかむことができませんでした。相手にモメンタムを持っていかれてしまい、オフェンスの詰めの甘さが出てしまったと思います。

ーーパスを封じられていたように感じたが
1対1では負けていると思いませんでしたが、自分のサイドに毎回3枚いて空きがなかったです。他に散れば良いと思っていましたが、そこの会話も含めて足りなかったと感じています。(かなり厳しいマークは感じていたか)はい、そうですね。今日のマークはすごかったです。

ーー次戦関西2位の立命館大との対戦になるが、どういった部分を改善していくか
オフェンスコーディネーターの濱部さんからは、練習一発目の雰囲気がまだ足りていないという言葉をもらいました。練習でも実践と同じような雰囲気で取り組むというのを、2週間意識していきたいです。

ーー立命館大戦に向けての意気込み
次の試合まで2週間もないと思うので、しっかり準備をしていきたいです。そこで負けてしまったら終わりなので、甲子園に進めるように技術とマインドの準備をしていきたいと思います。

(取材・松野要)

LB/林凌平(営4=法政二)

ーー今日の試合を振り返って
早稲田はとても強かったんですが、試合は楽しかったです。けど、点差をつけられてしまったことは悔しかったし、勝ちたかったです。

ーーランを決められる場面が多かったが
ウチのコンセプト的にどこのチームもランを仕掛けてくる中でランを止められないのは課題かなと思っています。

ーー次戦の立命館大戦に向けて改善していくことは
立命館大に関しては去年甲子園での苦い思い出があるので絶対止めたいと思いますし、かなりランヘビーなチームだと思うのでこの2週間で今回出た課題を潰していきたいと思います。

ーー負けたら引退となるがどんなプレーを見せていきたいか
次勝ってまた早稲田と戦うとなったら結構歴史に残る試合になると思うので、自分も歴史に残るようなプレーをしていきたいと思います。

ーートーナメントに向けての意気込み
自分の中で勝てるビジョンは見えているので、それをみんなに伝えて絶対勝ちます。

(取材・田部凌誠)

QB/菊地祥(法1=法政二)

――今日の試合を振り返って
今日はディフェンスが結構粘ってくれたので、やはりオフェンスがディフェンスの分頑張れなかったので差が開いてしまったかなと思います。

――関東王者を逃してしまったが
幸いにもまだ上位三校は次のトーナメントに出られるので、まだ甲子園優勝までの道のりは閉ざされてはないので、あとは全部勝たなきゃいけないので、もう勝つだけです。

――チームとしてパスを通せない場面が見られたが
早稲田さんはやはり今まで戦ってきた相手より、速さとかすごく、QBの目線をよく見てたりしてたんで、一段階違ったなと感じます。少し苦労しましたね。

――改善したいところは
この球場の大きさと、相手も早稲田で、今までとは緊張感が違ったので、練習からもっと緊張感を出してやっていかないとこの先は絶対勝てないので、頑張ります。

――関西の大学への対策は
次立命館さんなんですけども、立命館さんはディフェンスもオフェンスもとても強いので、 対策というとパッと具体的には思いつかないですけど、やはりもう一段階うちもギアを上げないと絶対勝てないと思うので、練習から緊張感を持って取り組みたいです。

――残り試合への意気込み
僕が出て、やることできなかったので、層の薄さが目立ったと思いますがQBから層を厚くしないといけないと感じましたので頑張ります。

(取材:山田竣矢)

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