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【サッカー】2021年度第70回全日本大学選手権大会2回戦 法大0-1福岡大 試合終盤に痛恨の失点。集大成となるインカレはまさかの初戦敗退に…

2021年12月11日(土)
2021年度第70回全日本大学選手権大会 2回戦 法大ー福岡大
前橋総合運動公園群馬電工陸上競技・サッカー場

シーズンの集大成となるインカレが開幕。2回戦から登場した法大は、福岡大と対戦した。主導権をにぎって試合を進めるものの、得点を奪えず終盤へ。すると、81分に一瞬の隙を突かれ失点。その後も、最後まで守備を固める相手を攻略できず。まさかの初戦敗退でシーズンを終えることとなった。


まさかの結末に肩を落とす選手たち

試合結果

トータル試合結果

0
法政大学



0 前半 0 1
福岡大学



0 後半 1

スターティングメンバー

ポジション 背番号  選手名 学部・出身校
GK 21 近藤壱成 経済3・ジュビロ磐田U18
DF 3 宮本優 現福4・清水エスパルスユース
DF 16 萩野滉大 現福3・名古屋グランパスU18
DF 22 白井陽貴 スポ3・矢板中央
DF 29 今野息吹 経済2・三菱養和SCユース
MF 6 松井蓮之 スポ4・矢板中央
MF 7 安光将作 社会4・ジェフユナイテッド千葉U18
MF 26 細谷航平 社会2・サンフレッチェ広島ユース
MF 30 中川敦瑛 経済1・横浜FCユース
FW 4 中井崇仁 スポ4・尚志
FW 9 大塚尋斗 社会3・矢板中央
サブメンバー
GK 31 伊藤琉偉 現福1・モンテディオ山形ユース
DF 13 モヨマルコム強志 現福2・東福岡
DF 27 松岡迅 経済2・前橋育英
MF 8 若林龍 現福3・桐蔭学園
MF 15 渡邉綾平 経済2・前橋育英
MF 33 伊藤綾汰 現福3・尚志
FW 10 飯島陸 経済4・前橋育英
FW 11 田中和樹 社会4・浦和学院
FW 20 佐藤大樹 経済4・コンサドーレ札幌U18

試合スタッツ※交代は法大のみ記載

時間 経過 大学 選手名 得点経過
ハーフタイム 交代 法大 中井崇仁→飯島陸
62分 交代 法大 大塚尋斗→佐藤大樹
72分 交代 法大 中川敦瑛→伊藤綾汰
81分 得点 福岡大 鶴野怜樹
82分 交代 法大 安光将作→田中和樹
85分 交代 法大 細谷航平→モヨマルコム強志

マッチレポート

今シーズン最後の大会であるインカレが幕を開けた。シードで2回戦から登場した法大は、1回戦で高松大に4-0と快勝を収めた福岡大と対戦した。

前半、最初のチャンスは法大。8分、中川敦瑛(経1=横浜FCユース)がドリブルからシュートを放つも、相手GKにセーブされる。一方の福岡大も12分、そして14分と立て続けにゴールへ迫るものの、法大GK近藤壱成(経3=ジュビロ磐田U18)がビックセーブで得点を許さない。ピンチを逃れると、その後は法大が主導権を握り続ける。5バックで守備を固める福岡大を相手に、チャンスをうかがう。28分、大塚尋斗(社3=矢板中央)のミドルシュートがポストに直撃。41分にはこぼれ球に反応した安光将作(社4=ジェフユナイテッド千葉U18・カターレ富山内定)がネットを揺らすも、オフサイドの判定でノーゴール。両チームともに決定機を迎えるが決めきれず、スコアレスで前半を終える。

後半もボール保持は法大。守備を固める相手に対して、飯島陸(経4=前橋育英・ヴァンフォーレ甲府)や佐藤大樹(経4=コンサドーレ札幌U18・町田ゼルビア内定)を投入し、得点を狙う。しかし、試合後に長山一也監督が「シュートで終われる場面で横パスを出してしまうシーンが多くあった」と語ったように、フィニッシュまで持ち込めない。すると81分、右サイドを崩され中央にクロス、鶴野怜樹(福岡大)に合わせられ、試合終盤に痛恨の先制点を献上してしまう。最後までゴールを目指す法大。試合終了間際には、佐藤大が倒されFKを獲得。絶好の位置から自らゴールを狙うも、壁に跳ね返されてしまう。最後まで福岡大の堅守を攻略できず、法大サッカー部の今シーズン終了を告げる笛が吹かれた。

好調だった前期とは裏腹に、シーズン後半は苦難の連続だった。リーグタイトルを逃した悔しさを胸に、今季2度目の『日本一』を目指し並々ならぬ思いで臨んだ今大会。しかし、「こんなところで負けるとは思っていなかった」。試合後に飯島が絞り出した言葉のとおり、初戦敗退というまさかの結果に終わった。


途中出場の飯島がボールを呼び込むも得点には至らず

(取材・宮川昇)

選手コメント

長山一也監督

―初戦の難しさもあったのではないでしょうか
初戦の難しさは認識していましたけど、福大さんも粘り強く戦っていましたし、はっきりと守備を固めながら、大崎くんに当てる徹底ぶりもありましたし、球際も激しくきていました。それを剥がす準備もある程度はしてきたんですが、ハーフタイム明けは落ちる傾向があるので、逆にエンジンをかけるなど、ゲームを通して集中する必要はありますけど、その中でゲームの中でパワーを使っていくところの抑揚をつけて戦うことも重要だったかなとも思います。選手たち、特に4年生は4年間しっかり取り組んでくれました。最後に勝たせてあげられなかったのは、監督である私の責任が大きいのかなと思います。

―数年前のインカレでも福岡大学と対戦しました(2019年大会2回戦で対戦。延長戦の末、4-1で法大が勝利)
2年前のインカレでも、しぶとく守備をされたなかで、延長で4点取ることができました。今日は、相手の攻撃に対する思い切りの良さ、(ボールを奪いに)いくところといかないところがハッキリしなかったこともあって、シュートまでいかれるシーンがすごくありました。そういった意味では、ゲームコントロールをできていた前回対戦と比べると、相手に常にチャンスがあるなと感じさせてしまったかなと思います。

―試合のなかでこうすれば良かったと思うポイントは
相手が5バック気味のなかで、選手は狙いを持ちながらスペースを見つけて、すごく頑張ってくれました。しいて言うのであれば、特に後半、シュートで終われる場面で横パスを出してしまうシーンが多くありました。相手からすれば、シュートを打たれる怖さ、攻められている感覚がなかったのではないかと思います。シュートの前にブロックして跳ね返すことができているとなると、守れているというポジティブな感覚があったのではないかなと思います。もちろん(法大の選手たちは)ブロックを作られたから、状況を見て判断を変えたんだとは思いますけど、そこでシュートを打って終わることができれば良かったのかなと思います。オフサイドでノーゴールになったシーンも、足を振ったからこそだと思うので、もっと徹底できれば良かったかなと思います。

―プロに進む選手に対して求めることは
こういう舞台、重要な試合でチームを勝たせるプレーが重要になってくると思います。そういった意味では(上田)綺世は、大学の時からそういう時に結果を出し続けて、自分を高めています。前線の選手であればゴール、中盤から後ろの選手もこういった舞台で自分の役割や色を出していくことが、プロではよりシビアに求められてきますし、生き残る、応援される選手には必要なのかなと思います。

―リーグ戦が終了してからの期間で、チームに対してどのような働きかけをしましたか
その間にIリーグの全国大会もありましたし、チームとして競争を促して、その競争を勝ち抜いた選手がメンバーに入りました。ただ、もっと活性化された状況で競争できれば良かったかもしれないですし、Iリーグも全国大会で結果を出してメンバーに入ることができれば、よりチームとしては士気が上がった部分もあると思います。そういった流れのつくり方という面では、もうちょっと工夫しながらできれば良かったかなと。選手はよく頑張ってくれたので、この結果は私の責任だと思っています。

松井蓮之

―今日も随所で違いは出せていたと思います。ご自身のプレーをどう振り返りますか
いや、全く違いは出せなかったし、もし違いを出せていたらチーム勝てていたと思います。今日の自分のプレーは評価できるものではないですし、一番はチームが負けたことにも責任を感じています。田部井がいない中で、自分がキャプテンマークを巻きましたけど、もっとリーダーシップをもって攻守において存在感を出せたら結果は違ったのかなと思います。

―プレー面での反省点は
相手が引いた中で縦パスや長短の一本のパスで局面を変えるチャレンジをもっとできればよかったと思いますし、もっと自分がやりやすいように味方を動かしながら、相手のギャップを突ければよかったかなと思います。相手が5バックで、マンツーマンのような形だったので、自分たちボランチ2枚がランニングをして、相手の背後やギャップを突くプレーをできればよかったと思います。自分たちがボールを持っていたなかで、冷静に戦えていなかったと感じています。

―夏の総理大臣杯で優勝し注目されていたなかで、初戦敗退となりました。この結果についてはどう受け止めていますか
夏に日本一になったのは過去のことですし、全員が目の前の試合に集中しようとしていました。福岡大学さんが法政のことを分析して戦ってきたなかで、相手を崩せず、失点して負けたのは自分たちの実力不足を痛感した試合でした。

―先ほど長山監督が、こういった大事な試合で自分の強み出せることが大切だとお話しされていました。今後に向けてどのように成長していきたいですか
まだまだ課題はたくさんありますし、今以上に厳しい環境に進むなかで、自分の武器をこういったプレッシャーの掛かった試合でも出せないと活躍できません。川崎フロンターレに入ってからは、もっと自分の技術や攻撃力を伸ばして、試合に出て活躍したいなと思います。

飯島陸

―率直に今の気持ちは
こんなところで負けるとは思っていなかったので、正直、悔しさもありますけど、心の整理がついていないのが率直な気持ちですね。

―後半からの出場でどのようなプレーをしようと考えていましたか
監督からはDFラインを下げてくれと言われていて、自分ができる仕事をしようと思っていました。みんな焦っている状況だったので、試合に入ってサポートしようと思っていたんですけど、なかなか自分がチーム全体をまとめることができなかったですし、チームとしても曖昧なサッカーになってしまいました。チームを動かせるように練習からやっていかないといけないなと、今日の試合を通じて感じました。ただ、もうこのチームでサッカーをすることはないので、次のステップに進んでそれができるように頑張りたいです。

―先ほど長山監督が、プロになるにあたってはこういう大事な試合で結果が出せるかどうかが鍵になるとおっしゃっていました。今後に向けては
こういう試合で点を取って、チームを勝たせられる存在になっていく必要があると、自分でも思います。今日の試合でいえば、チーム全体が福大の圧に負けていたというよりは、一人一人がこの舞台に怖気づいていたのかなと思います。日々の取り組みや、メンタルの部分も大きいと思うので、自分だけではなく、周りを引っ張っていける選手にならないといけないなと思いました。

―この一年の取り組みについて
筋トレや食事面について、大学では通用していてもプロにいって通用するかどうかは分かりませんが、こだわってやってきた結果が、分かりやすい変化として見た目に出たのかなと思います。

―体重も増えた
高校の時が58キロだったんですけど、大学に入って今は65キロなのでだいぶ増えました。

―3年生以下の多くの選手がスタメンで出場しました。この経験が来季以降に繋がるのではないかと思いますが、後輩に向けて一言お願いします
ここで負けてしまってすごく悔しいし、僕たちもこの経験を忘れずに今後もやっていくんですけど、この悔しさを形として残せるのは後輩しかいないので、来年のインカレでは初戦敗退ではなく、日本一という結果で借りを返してほしいなと思います。

―高校時代と同様に、最後の冬で自分が勝たせるというイメージはありましたか
高2の時の決勝で、自分が点を取れず負けてしまった悔しい経験があるので、高3の時はチームが勝つのは絶対条件で、それプラス自分が点を取れるかどうかにすごくこだわっていました。大学ではチームが勝つことを優先していて、自分よりもチームのために頑張っていましたね。

―プロになってからはどのような意識でプレーしようと考えていますか
チームにためにやって後悔はしていないので、プロにいっても変わらないと思います。今大会、結果は残せなかったですけど、プロでは結果という形でチームを勝たせられるように頑張りたいと思います。

フォトギャラリー

試合の写真は、スポーツ法政新聞会の公式ツイッター、また公式インスタグラムに掲載いたします。

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