【卓球】第90回全日本学生選手権 団体の部 目標には届かず、2年連続のベスト16で大会を終えた
2022年7月7日(木)~8日(金)
スカイホール豊田
大学日本一を決める全日本大学総合選手権・団体の部が愛知で開催された。ベスト8入りを目指し挑んだ法大は予選リーグを1位で突破し、決勝トーナメント1回戦で大阪経済法科大と対戦。各試合接戦となったが、しっかり勝ち切りストレート勝ちで2回戦に駒を進めた。2回戦の相手は関東学生リーグ1部に所属する中大だったが、強豪校の壁は厚く敗戦。2年連続のベスト16で大会を終えた。
予選リーグ試合結果
対熊本学園大
3 法政大学 |
2 | シングルス | 0 | 0
熊本学園大学 |
---|---|---|---|---|
1 | ダブルス | 0 |
勝敗 | 選手名 | スコア | 対戦相手 | |
---|---|---|---|---|
1 | ○ | 加藤翔(法1) | 3-0(11-8、17-15、11-9) | 林原千東 |
2 | ○ | 蘇健恒(デザ工3) | 3-0(12-10、11-5、11-5) | 熊谷幸希 |
3 | ○ | 手塚元彌(営4)・加藤健太(国3) | 3-1(11-4、5-11、11-4、11-4) | 河津綾介・今村俊介 |
4 | ー | 原田哲多(営1) | ー | 平田成信 |
5 | ー | 手塚 | ー | 河津 |
対関西大
3 法政大学 |
3 | シングルス | 0 | 1
関西大学 |
---|---|---|---|---|
0 | ダブルス | 1 |
勝敗 | 選手名 | スコア | 対戦相手 | |
---|---|---|---|---|
1 | 〇 | 手塚 | 3-1(11-5、11-5、6-11、11-3) | 津村優斗 |
2 | 〇 | 蘇 | 3-0(11-5、11-5、11-8) | 園家凌太 |
3 | ● | 手塚・加藤健 | 2-3(12-10、11-13、9-11、11-3、5-11) | 津村・人見航希 |
4 | 〇 | 加藤翔 | 3-0(11-2、11-3、11-5) | 橋本輝 |
5 | ー | 加藤健 | ー | 人見 |
決勝トーナメント試合結果
対大阪経済法科大
3 法政大学 |
2 | シングルス | 0 | 0
大阪経済法科大学 |
---|---|---|---|---|
1 | ダブルス | 0 |
勝敗 | 選手名 | スコア | 対戦相手 | |
---|---|---|---|---|
1 | ○ | 手塚 | 3-1(10-12、11-9、11-5、11-6) | 西田光輝 |
2 | ○ | 蘇 | 3-2(6-11、6-11、11-4、11-3、11-5) | 玉田奨真 |
3 | ○ | 加藤翔・原田 | 3-2(14-16、8-11、11-9、11-8、11-6) | 西田・久一玲之 |
4 | ー | 加藤翔 | ー | 久一 |
5 | ー | 加藤健 | ― | 刘唯一 |
対中大
0 法政大学 |
0 | シングルス | 2 | 3
中央大学 |
---|---|---|---|---|
0 | ダブルス | 1 |
勝敗 | 選手名 | スコア | 対戦相手 | |
---|---|---|---|---|
1 | ● | 蘇 | 2-3(7-11、11-9、10-12、11-9、7-11) | 橋本一輝 |
2 | ● | 加藤翔 | 1-3(11-8、9-11、5-11、9-11) | 小野寺翔平 |
3 | ● | 手塚・加藤健 | 1-3(2-11、11-4、5-11、10-12) | 浅津碧利・小野寺 |
4 | ー | 手塚 | ー | 浅津 |
5 | ー | 加藤健 | ー | 坂田修 |
戦評
予選リーグ
大学日本一を決める戦い、全日本大学総合選手権の団体の部が開幕。前回大会ベスト16の法大は、ベスト8以上の成績を残すべく今大会に臨んだ。登録メンバーには手塚元彌(営4)や蘇健恒(デザ工3)など主力選手が選ばれた一方で、加藤翔(法1)、原田哲多(営1)、岩永宗久(法1)などのルーキも選ばれ、7人中3人が1年生とフレッシュなメンバーとなった。
予選リーグ第1戦目の相手は熊本学園大学。大事な初戦の1番手を任されたのはルーキーの加藤翔。春季リーグ戦や関東学生選手権では一年生ながら活躍し、チームに欠かせない存在になっている。初戦ということもあり硬さもあったが、要所要所でしっかりと決め切り、ストレートで第1ゲームを勝利した。続く2番手を任されたのは今やチームのエースになりつつある蘇。終始試合の流れを渡さず、相手を寄せ付けずにストレートで危なげなく勝利し、2連勝とした。勝てばこの試合の勝利が決まるダブルスには手塚・加藤健太(国3)ペアが出場。第2セットこそ落としたものの、その後は息の合ったプレーで相手を圧倒し勝利した。これで法大は3ゲーム連取し、3-0で見事に初戦をストレート勝利で飾った。
勝利を挙げた手塚(左)・加藤健ペア
続く第2戦目の相手は関西大学。勝てば予選リーグ1位通過が決まる戦いで1番手を任されたのは、エース・手塚。関東学生選手権でもランキング入りし好調の手塚は、その勢いのまま積極的なプレーを見せ、勝利。まずは1勝をあげた。2番手には第一戦目と同じく蘇が出場。この試合でも終始落ちついたプレーを見せ、相手を寄せ付けない。ストレートで勝利し、チームに2勝目をもたらす。続くダブルスの手塚・加藤健ペアで試合を決めたかったが、相手の粘り強い戦いに苦戦し、フルセットで敗戦。若干嫌な空気になった中で4番手に出場したのは加藤翔。負けたらフルゲームにもつれ込む緊張の一戦で、ルーキーらしからぬ落ち着きを見せる加藤翔は、相手に3セット合計で10点しか与えない圧倒的なプレーでストレート勝利した。これで法大は3-1で関西大学も撃破し、見事予選リーグを1位通過し、翌日の決勝トーナメントに駒を進めた。
決勝トーナメント
決勝トーナメント1回戦。第1シングルスを任されたのは手塚だった。第1セットはミスが多く、安定していなかったが、第2セット以降は安定したプレーで攻撃を決めていく。第1セットを奪われたものの3セットを連取し、逆転でまず1勝を挙げた。続く蘇は先に2セット先取されたが、徐々に本来のプレーを取り戻す。威力のある両ハンドで得点を重ね、第3セット以降は相手を寄せ付けず、3-2で勝利を収めた。ダブルスは団体戦では初めて組む加藤翔・原田哲多(営1)。蘇同様に2セットを先に取られたものの、焦ることなく自分たちのプレーを貫いた。接戦となった第3セットを奪うと、そのまま流れをつかみ続く第4、5セットを連取。関東学生選手権でランク入りを果たした1年生ペアがチームの勝利を決めた。
1番手としてチームに流れをもたらした手塚
ベスト8入りを懸けた2回戦。相手は関東大学1部リーグでともに戦う強豪・中大だった。1番手の蘇は、キレのあるバックハンドがどんどん決まり、互いにセットを取り合う一進一退の攻防を繰り広げる。2-2となり、迎えた第5セット。相手のサーブに苦戦し、なかなか得点を奪うことができず7-11で落とし、惜しくも勝利はならなかった。2番手の加藤翔は第1セットをものにしたが、その後は要所で相手に決められセットを奪うことはできず。1-3で敗戦となった。ダブルスの手塚・加藤健も中大の実力者ペアに苦戦。第2セットを取ったが、その後は再び相手ペースに。第3セットを奪われ、あとがなくなった第4セットは競った場面でしっかり得点し、先にセットポイントを握る。しかし、その後4連続得点を許し、1-3で敗戦。ベスト16でインカレを終えた。
中大のエース相手に互角の戦いを見せた加藤翔
目標のベスト8に届かず悔しさもあるが、「最後の1、2本のところに大きな差がある」と手塚が語ったように、秋季リーグ戦では競った場面で勝ち切れるかがカギを握るだろう。このチームで挑む最後の団体戦となる秋季リーグ戦。昨年の秋季リーグ戦で非公式ながら達成した『Aクラス入り』という目標をもう一度、成し遂げてほしい。(写真・記事:板倉大吾、齋藤彩名)
選手インタビュー
手塚元彌
―今日の試合を振り返って
1試合目はシングルスで出て、1セット目はあまりうまくいかなかったんですけど、しっかり勝つことができたので良かったです。中大戦のダブルスは(相手が)格上ということもあって、なかなかうまくいかない展開で最後まで良くなることなくそのままいってしまったので、そこは反省点かなと思います。
―ベスト16という結果については
2年連続ベスト16という結果でベスト8に一回入らないと連続で入ることは難しいので、自分たちの代でベスト8に入りたかったんですけど残念です。
―中大との差を感じた部分は
細かい部分や最後の競った場面で思い切ってくるところです。競るところまではみんな行けるんですけど、最後の1、2本のところに大きな差があると思います。
―秋のリーグ戦に向けて意気込みをお願いします
春のリーグ戦は自分の結果も悪くて入替戦でぎりぎり残れた感じだったので、秋はチームの目標であるAクラス入りを果たしたいです。春は競ることはあっても勝ち切れないところがあって、そこを勝ち切ることができればAクラス入りが見えてくるので全員で頑張っていきたいと思います。
蘇健恒
―今日の試合を振り返って
1試合目は最初2セット取られてしまって焦ったんですけど、最後粘って勝てたのは良かったです。2試合目はレベル的には上の選手でしたが、最後まで頑張って戦えました。ただ、最後のセットで凡ミスをしてしまったのは少し悔しいかなと思います。
―中大の橋本選手はどういったところが強かったですか
YGサーブに関しては最後まで対応しきれなかったです。また、レシーブもチキータが上手くてそこが強かったと思います。
―ベスト16という結果については
ベスト8に入りたかったんですけど、力は出し切れたと思います。
―秋のリーグ戦に向けて一言お願いします
強い選手とやるとレシーブが自分の弱点なので、今後は細かいレシーブ練習を入れてリーグ戦に向けて頑張っていきたいです。