【硬式野球】髙村祐助監督が感じる投手陣の課題 リーグ戦通して精彩を欠きチーム防御率は4.80とリーグ5位 秋に向けて再起を誓う(春季リーグ戦振り返りインタビュー②)
髙村 祐 助監督
ーーリーグ戦を振り返って
全体的にもう少しピッチャーがどうにかしていればっていうところの試合が多かったです。
ーー今季のベストゲームを決めるならば
ベストゲーム。どこになるんだろう。(大島さんは早大の2回戦をあげられていました)やっぱりそこになるんでしょうね。ずっと早大に勝てなかった状況なので、早大に勝てたところと、全体的に見たら慶大から勝ち点を取れたところも大きかったですよね。
ーー初戦はまさかのサヨナラ負け。何か選手に声かけはしたのか
そこでは特にしていないですね。
ーーサヨナラ負けの要因として永野司(営4=倉敷商)の制球が定まらなかったことが挙げられると思うが
あそこはもうフォアボールがずっと付きまとっていたのでね、そこが1番負けに繋がってしまったポイントですよね。その後松下の送球があったかもしれないですけど、結局そこの前の段階で永野もうちょっと安定感を持って投げれていれば試合展開はわからなかったかなと。でも、それから少しずつ状態は上がってきたのはよかったですよね。
ーー特にスライダーの抜け球が多いように感じたが髙村さんからみてどうか
まさにそこがポイントでしょうね。だからゾーンの中にどれだけ投げれるかっていう。ストライク取れるボールがリーグ戦中盤以降増えてきたので、永野本人もそのボールをしっかりと投げきれるようになったところは成長じゃないですかね。
ーーリーグ戦序盤立大戦と早大1回戦ではキーマンとして挙げていた針谷隼和(営3=桐光学園)投手、山口凱矢(営3=桐蔭学園)投手が揃って振るわない結果となったが
やっぱりそこのところの2人っていうところが1番のポイントだと思ってたんですけどね。なかなかそこは機能しなかったですよね。(特にその2人はストライクを取ることに苦労していましたよね)全体的にこのリーグ戦はピッチャーの制球力っていうところが課題として出たリーグ戦だったと思うので、2人に限らず全体に言えることですよねそれは。
ーーそれを踏まえた上で早大2回戦の永野投手のピッチングはいかがでしたか
永野に限らず、やっぱりどれだけ、自分で有利なカウントに持っていけるかっていうところが大事です。こういう風な組み立てができる、こういう結果が出るっていうところを、永野の姿を通じてみんながどういうふうに思ってくれてたかなっていうところが1番ですよね。
ーー早大2回戦ではまさに「一味違う法政」を見せることができたのでは
もうその通りだと思います。全体全員がそういう気持ちで1つの試合を運んだかなっていう印象でした。
ーー東大戦で古川翼(キャ3=仙台育英)選手を先発に起用した意図は
その他のメンバーの兼ね合いもあったんですけど、左対左の対戦になるところも少し考えはあったんですけど、あとは他のピッチャーの登板間隔の兼ね合いですよね。
ーー慶大1回戦ではホームランを3本打たれて引き分け。要因はやはり制球なのか
そこのゾーンの中に投げられたとしてもでも長打を打たれてしまってはいけないので。ストライクを取るボールは何か、長打を打たれるボールは何か、長打を打たれる場所はどこかっていうところを、ちゃんとみんながどう思って投げてたかっていうところと、最悪の事態にならないためにどういう風なボールを投げ込んだかなっていうところと。結局は全体的に制球力っていうとこになってきますよね。
ーーこのカードから赤間梢吾(キャ4=法政二)投手が台頭してきたが、強みは
元々ボールの強さっていうか、身長があって左で、左の角度があるボールが投げられる点が1番の特徴だと思ってました。存分に生かした投球をしてくれましたよね。
ーー永野投手を4回戦で先発させた意図は
4回戦でしょ。だから、3回戦までのピッチャーの使い方とかの兼ね合いですよね。(結果アクシデントで降板し、小森投手が出てきたが)小森はあとはもう準備だけのところだったんで、準備をしっかりして慌てないで行かせるかっていうところなのでマウンドである程度球数放ったと思うんですけど、慌てないで、自分のペースでしっかり出来上がってから、ちゃんと審判で行けますよって言いなさいよっていう声をかけました。
ーー慶大戦では「困ったら山床」と言ってもいいほどの起用だったが山床志郎(文2=高鍋)投手は投手陣にとってどんな存在か
実は前半から起用を考えてたんですけど。少しアクシデントがあって、ベンチに入るのが遅れました。だからその分山床には期待してたところあったんで。リーグ戦のメンバーに入ってから、やっぱボール自体もいいボール投げてましたし。ちょっと頑張らせたところはありますけどね。それだけの結果を出してくれました。困ったら山床、そうですよね(笑)
ーーエースの野崎慎裕(営4=県岐阜商)投手は前半かなり苦しんで後半戦からようやっと調子を上げたように思えたが
去年の秋もいい結果とはいいきれないですよね。初めてこういう風に自分がエースという立場で投げたと思いますし、去年は篠木とか吉鶴とか色々、4年生がいて、野崎は3年生の立場、今回上になった立場で、自分が18番を背負ったっていうところ、どれだけその重みがあるのかとか、いろんな部分を感じたんじゃないですかね。そこの部分が1番大切だし。でも、まだまだ本当に足りない部分はあるのかなと思います。(野崎投手は去年から明大戦に好投していますが得意なのでしょうか)それはどうなんですかね。あんまり私はそうとは思ってないです(笑)
ーーリーグ戦を通して槙野遥斗(営1=須磨翔風)投手は1年生ながらかなり頑張ったのではないでしょうか
槙野ですか。1年の春からベンチ入りでできたところで、やっぱり今後の未来を考えたらあと4年間のところの部分が大きいと思うんですよね。自分が投げていく中で、出来る部分とできない部分と、いい部分と悪い部分と、すごいはっきりしたと思うので、そこを今度どういう風に自分がレベルアップしてって、上級生にな?に連れてどういう風に、自分が引っ張らないとといけない、ダメだっていう部分をどれだけ削ってってくれて、成長していってくれるかなっていうところが非常大切になるし、成長していってもらいたいなと思います。
ーー今季は制球が課題と具におっしゃってますが、逆に安定感のあった投手でいうと
もう全体的に制球っていうのは秋に向けての課題の部分なので、そこのところを、今の法政の投手陣がどれだけいい方向に持っていくか、ダメな部分を修正してしっかりと秋に向かっていけるかっていうところがもう課題です。もうここだけなんですよね課題は。そこを法政のピッチャー全員どういう風に考えて、全員でそこの部分を、課題点をどうクリアしていくか、消していくかって、潰していくかっていうところの作業が大事かなって思っています。
ーーでは今季限定で投手陣の最優秀選手を決めるなら
成績からいろんなところの部分で投げたっていうのも考慮すると山床でしょうね。
ーー最後に夏のオープンと秋に向けての意気込みをお願いします
そうですね。ピッチャー全員もう課題点は見えてるんで。今回のリーグ戦で結果的に防御率がほぼ最下位の数字が出たっていうのが今の現状です。ほんとに1人2人じゃなく、全員がそこの課題をどう克服していくかっていうところが1番大切なところになるかなと思うので。全員でとりあえずどれだけ秋に向かって成長していくかが意気込みになりますね。
(取材:中山達喜)
髙村 祐(たかむら・ひろし)
1969年9月2日生まれ
栃木県出身・宇都宮南(甲)→法政大学→近鉄(92年~04年)→東北楽天(05年)
コーチ歴:東北楽天(2007年~2015年)→ソフトバンク(2016年~2023年
硬式野球部の写真はスポーツ法政新聞会の公式インスタグラムにも掲載しております。ぜひご覧ください。
【秋季リーグ直前インタビュー一覧(公開次第更新いたします)】
大島公一監督 | 【硬式野球】大島公一監督が振り返る今季の戦いぶり!4位に終わった悔しさを晴らすべく指揮官は秋の優勝を見据え夏を迎える(春季リーグ戦振り返りインタビュー①) – スポーツ法政 |
髙村祐助監督 | |
松下歩叶(営4=桐蔭学園)主将 | |
野崎慎裕(営4=県岐阜商) | |
永野司(営4=倉敷商) | |
赤間梢吾(キャ4=法政二) | |
小森勇凛(キャ2=土浦日大) | |
槙野遥斗(営1=須磨翔風) | |
山床志郎(文2=高鍋) | |
中西祐樹(法3=木更津総合) | |
土肥憲将(キャ3=鳴門) | |
今泉秀悟(キャ2=石見智翠館) | |
只石貫太(営1=広陵) | |
井上和輝(営1=駿台甲府) | |
中村騎士(営2=東邦) | |
熊谷陸(人2=花巻東) | |
小川大地(営2=大阪桐蔭) | |
浜岡陸(法4=花咲徳栄) | |
藤森康淳(営3=天理) | |
片山悠真(文3=八王子学園八王子) | |
境亮陽(営1=大阪桐蔭) |