第62回関東大学選手権 5~8位決定戦 対専大 完封勝利も攻撃面に課題を残す
秩父宮杯第62回関東大学アイスホッケー選手権大会 5~8位決定戦 対専大
2014年4月26日(土)
ダイドードリンコアイスアリーナ
準々決勝で敗れ、順位決定戦に回ることとなった法大。5位を死守すべくまずは専大と対戦。新チームとなって初めての完封勝利を飾ったが、格下相手に2点しか奪えないなど、攻撃面に課題を残した。
試合結果
トータル試合結果
2 (38) |
2(15) | 1P | 0(7) | 0 (23) |
---|---|---|---|---|
0(10) | 2P | 0(8) | ||
法政大学 | 0(13) | 3P | 0(8) | 専修大学 |
※(カッコ内)は、シュートの本数を表しています。
ゴールデータ
チーム | ピリ | 時間 | ゴール | アシスト | アシスト | PP/PK |
---|---|---|---|---|---|---|
法大 | 1 | 2:18 | 4 佐々木祐希 | 21 木戸啓太 | 6 松本勝利 | PP |
法大 | 1 | 17:22 | 81 横山恭也 | 21 木戸啓太 | 23 末廣直樹 | ― |
※PPは法大のパワープレー、PKは法大のペナルティキリングを示しています。
メンバー
SET | FW | FW | FW | DF | DF |
---|---|---|---|---|---|
1 | A 22 小原日向 | 21 木戸啓太 | 23 末廣直樹 | C 4 佐々木祐希 | 6 松本勝利 |
2 | 13 松本力也 | A 88 石橋智輝 | 89 吉村紀耶 | 81 横山恭也 | 3 髙橋魁人 |
3 | 10 間山慎也 | 11 吉田厳介 | 18 西口開羅 | 16 畑中大季 | 8 川上朝日 |
4 | 61 大山翼 | 19 磯田祥平 | 91 中口郁弥 | 92 大野峻丈朗 | 2 今将駿 |
※GKは#35藤田拓丸が出場。控えに#55富田哲平
戦評
主導権を握ったのは法大だった。開始24秒でPPとなるとこのチャンスをすかさずものにする。右サイドからパスを受けると、ゴール左前からDF佐々木祐希(営4)がパックを叩き2分18秒に早くも先制。その後も相手にプレッシャーをかけて素早くパックを奪い、攻撃へとつなげる。17分には左から上がってきたFW木戸啓太(営2)のパスを受け、DF横山恭也(営3)がゴールの左上へ突き刺さる一撃を放った。シュート力のある2人のゴールで2点をリードする。
続く第2ピリオド。そのまま得点を重ねて相手を突き放したいところだったが、思わぬ苦戦を強いられる。何度もインターセプトするものの、味方へのパスミスが目立ち攻撃へつなげることができない。中盤にFW西口開羅(法1)がドリブル突破をし、キーパーと1対1の状況をつくるなど、何度か個人技でチャンスを演出するも、ネットを揺らすことができない。そのまま互いに得点がなく、第2ピリオドは終了した。
迎えた最終ピリオドも、パスをシュートにつなげられないまま試合は進む。12分過ぎにはFW中口郁弥(法3)がゴール前に迫るが、相手の激しいチェックでゴールを奪うことができない。試合終了間際には6人攻撃を仕掛けてきた相手に対しパックを奪うものの、パスが通らず、無人のゴールへシュートをすることはならなかった。そのまま第1ピリオド以降、得点をすることが出来ずに試合は終了した。
10対0で勝つという試合前に掲げていたノルマは達成できなかった。想定していた試合運びとは大きく異なり、相手に力の差を見せつけたとは言い難い。得点力不足も改めて浮き彫りとなった。それでも新体制となって初の無失点勝利は明るい材料であろう。今大会最後の試合となる5位決定戦が29日に控える。5位を死守することはもちろん、次こそはゴールラッシュを見せ、サマーカップ、そしてリーグ戦につながる内容を期待したい。(荒木翔太)
選手のコメント
DF 横山恭也
―今日の試合を振り返って
前回の試合から点数があまり取れていなくて、それが今でも課題かなと思います。また自ゾーンからもっと早く攻め出せれば良かったかなと思います。でも今年初の完封勝利だったのは、大きいことでした。
―今年のチームはディフェンス面が強化されているように思われます
昨年よりも、無失点ということを目標にしてやっています。特に佐々木さんがみんなに声を掛けて、ミスしたところを指摘してもらっています。頼れる存在です。
―2点目のゴールシーンについて
チャンスだったので、シュートを打ったら入ったという感じです。
―今年のチームの雰囲気はいかがですか
とても良いと思いますし、昨年以上にまとまりがあります。学年関係なく勝ちへの意欲が出てきており、4年生が中心となって下がしっかりとついていくという感じです。みんなが勝ちにこだわっているので(そのために)どういうプレーをしなければならないか、だんだんわかってきていると思います。自分も含めてそれを高めていけば、自ずと結果が出てくると思います。
―今後への意気込みを
今回の大会では(東洋大に)負けてしまいましたが、秋リーグとインカレは絶対に優勝したいです。
FW 石橋智輝
―今日の試合を振り返って
専大に圧倒的な力の差を見せつけたかったんですけど、出来はまだまだ全然だめでした。チーム的にももっと良くなるようにもっとミーティングをして話し合って(今後は)やっていけたらと思います。
―今日の試合に臨むに当たって話し合ったことなどは
準々決勝で負けてしまったまま、モチベーションを落とすのではなく、専大戦でも準決勝に臨むような気持ちの持ち方で挑もうという話し合いをしました。
―2P以降点が得点できなかった原因はどのように考えておられますか
もっともっとシュートの意識をもった方がいいと思います。あとは最後の一人ひとりの”決め”ですね。一人一人がより行動すれば、もっと楽に戦えると思います。
―前回からシュート数が少ないように思えますが
コーチ陣からもシュート数についてはすごく指摘があって僕たちも意識はしていましたが、パスになってしまったりというのがあったので、次の試合はもっとシュートに拘って走って試合運びができたらと思います。
―今大会は得点力不足も気になりますが、チームとしてはどのような攻撃を考えていますか
チームとしてというより、僕としてはシンプルに相手のゾーンに入ったらまずシュートを放って、リバウンドを叩く。そのためにはやっぱり足が動いていないとだめなので、みんなが走ってシュートを意識していけば良い結果が出ると思っています。
―足を動かすという点に関して、練習量が今年は多いそうですがその成果が出ているということでしょうか
(練習は)きついです。本当にきついです。とりあえず相当走りこんで、練習中でもハードにというのを心掛けてやっているので、昨年に比べたら練習のきつさは格段に違いますね。「これだけやっていれば」という自信も今、結構ついてきています。かなりきついですが、すごく良い感じできています。練習の方がつらいので、試合のときにつらくなくなって結構楽になってきていて。みんなも結構走れるようになってきているので良い感じでできていると思います。
―試合後少し集まって話をされていましたが
この専大戦でのノルマとして10対0を掲げていて、無失点というのは達成できましたが10点まであと8点足りなかったので、それに関してあとでミーティングをしよう、そして次の試合に向けて頑張っていこうという話をしていました。
―新チームになって初めての完封勝利という結果について
それは素直に嬉しいです。無失点というのはすごく重要だと思います。みんな走れているので粘り強くプレーできていると思いますし、練習の質が上がったり、ハードになったのが効果として表れていると感じています。
―今年度はアシスタントキャプテンに就任されましたが、その点に関して何か意識されていることは
特別「アシスタントキャプテンだから」という意識はないですが、僕たちは4年生がみんなリーダーなので。みんながリーダーシップを取ってやっています。
―次は春最後の試合となります
まず無失点で、かつシュート数を意識して、圧倒的な力の差を見せつけられるように点数を取って勝ち、5位になりたいです。
GK 藤田拓丸
―今日の試合を振り返って
前日のミーティングで、中大が前回(専大を相手に)5対0だったので、チームとしては10対0で勝つという目標で試合に臨みました。
―完封勝利という結果について
個人的には大学入ってから(1試合フル出場しての)完封というのがなくて今回が初でした。2対0という結果において0点だったというのは一つの良かった点であって、チームとしての一つの成長だと思います。(今年は)みんな守りの意識が高くて「まず守りから」という意識でみんながやっています。今回の完封という結果を見たときに(GKである)自分がスポットライトを浴びるかもしれないですが、決してそれだけではなくてプレイヤーの守りがあったからこその自分の結果だと思っているので、それを忘れずに受け止めていきたいと思います。
―守りの意識が全体として高まった理由というのは
昨年からリーグ戦などを通して失点が多かったので、そこをどうにかしなければ勝てないというのを各々感じていたと思います。そこから守りの意識を高めて始めました。今年はミーティングの回数が本当に多くて、学年としてまとまりが強くて共通意識をもって試合に臨めているので、一番上である自分たちが共通意識をもって、それに下の学年が付いてきているので、結果的に良い守りにつながっていると思います。
―GKとしての今年の目標はありますか
夏、秋、インカレと優勝をする上では自分の個人賞として最優秀キーパー賞を取らないといけないと思っています。賞が云々ではないですけど、結果的に勝ちにつながるプレーを、波がなく1年間を通してしっかりプレーをしていきたいと思います。
―春の最終戦に向けて
その試合が終わったら夏まで大分間が空いてしまうので、今回の10対0のようなノルマを持って、今後につながるような試合をしっかりしたいです。
フォトギャラリー
- 今大会初ゴールを決めた横山
- 先制点を挙げた佐々木
- 2アシストの活躍を見せた木戸
- 今大会初アシストの松本勝
- アシストを記録、3年目の飛躍に期待の末廣
- 試合後集まる選手たち