【アメフト】2014春季オープン戦 対上智大 オープン戦初完封!今後に弾みをつける勝利!
2014年度 春季オープン戦 対上智大
2014年5月18日(日)
法政大学武蔵小杉グラウンド
前々節中大相手にまさかの敗戦を喫し、そこから再スタートをきったトマホークス。前節は2部の青学大相手に大勝しはしたものの無失点に抑えることができず、今節はいかにDFを修正していくかに注目されたが、見事1部の上智大を無失点に抑え80-0で完勝した。
トータル試合結果
80 | 10 | 1Q | 0 | 0 |
---|---|---|---|---|
24 | 2Q | 0 | ||
17 | 3Q | 0 | ||
法政大学 | 29 | 4Q | 0 | 上智大学 |
戦評
前々節の敗戦、前節の2部相手の失点と、オープン戦なかなか調子の上がってこない法大トマホークス。OFコーチが変わったなど様々な要因は挙げられるとはいえ、目標である日本一に向けてそろそろ満足のいく試合を見たいとホーム武蔵小杉グラウンドの観客も期待している頃だろう。
試合は開始早々その期待に応える展開で動く。上智大のキックオフをキャッチしたRB田邊僚(法3)が敵陣35ydsまでリターンしてチャンスを作ると、そこから展開し最後は敵陣5yds地点からQB近藤濯(文4)がWR小島太郎(営3)にTDパスを通し先制。試合開始2分28秒でTDという良い流れで試合に入った。その後法大のキックオフから、今度は注目のDF。相手のQBにパスを通されて3回連続で1stdownを更新されるものの、DB原昌平(営2)の気迫のこもったタックルからペースをつかみ、その後1Qは相手にパスを通させず10-0で終了。
2Q、5分18秒にRB廣澤達也(デ工3)が敵陣40ヤード付近からのロングランでTDを決めると、直後のDFではDB齋藤貴一(社4)がインターセプト。ビッグプレーが連続しチームの士気もあがっていく。そのインターセプトから丁寧にパスをつなぐと、最後はQB近藤からWR小島へのTDパスを決める。K谷澤隼人(スポ3)も全てのTFPを成功させ順調に得点を重ねていく。その後RB田邊のTDとK谷澤のFGで追加点をあげ、34-0で2Qを折り返した。
3Qに入ると、序盤は上智大に立て続けに1stdown更新を許すが、DL松田富美雄(営3)がインターセプトを決め、そのままTD。これでチームは再び勢いを取り戻し、その後もDB古木賢汰(社2)が相手がボールをキャッチした瞬間にタックルを決めるなど、DF陣の好プレーで1stdownを許さない。OFでも、春季オープン戦好調なRB廣澤がTD、安定感のあるK谷澤のFGが決まり上智大を圧倒したまま51-0で3Qを終えた。
4Qに入ると、下級生中心とした布陣に。下級生中心でも法大の勢いは止まず、得点を重ねていく。そんな中で、7分10秒にはQB樺山大資(文1)のパスを受けたWR小島が相手DFを一人振り切り独走してTD。さらに守っては主将の小林がQBサックを決めるなど、上級生が下級生をプレーで引っ張る。最終的には4Qで29点をあげ、80-0という完勝で試合を終えた。
春季リーグ初の無失点試合を達成し、いよいよ調子の出てきたトマホークス。だが未だ選手にとっては満足のいく内容ではないようだ。春季オープン戦も残り4戦。次戦の相手は、昨年西日本代表決定戦に出場している名城大。見つけた課題を修正し、さらに進化した法大トマホークスの姿を見せられるだろうか。(安部雅人)
選手のコメント
DL 小林貴主将
ー今日の試合を振り返って DFは春期戦ずっと無失点というのを掲げていて、今日初めて達成できたのでその点は良かったかなと思います。OFでは、いつもに比べて点がとれたので、そこが良かったと思います。
ー今季初めての無失点が達成できたのは要因は 中大に負けたときっていうのはDFのせいで負けたので、そこに対してもっと挑戦者精神というか、激しくいかないといけないという改善はしてきました。今日は激しいタックルも何個かあって、そこは良かったかなと思います。
ーDF陣の調子も上がってきたと言えるでしょうか そうですね。あと宮川が帰ってきたので、そこが一番大きかったと思います。
ーDFの課題、改善点などは見つかりましたか 人数が増えて、そんな時こそ一人一人が「日本一になるために何が必要か」を考えていかないといけないと思うんです。けれど今は、下級生はただ上級生にぶら下がっているだけになっていて、それに対して上級生も引っ張ったり下級生に発破かけたりできていない。なのでやっぱり技術云々の前にまずは精神的なところが良くなっていかないと、結果もついてこないと思います。
ーメンタルトレーニングなどはされていますか 特にメンタルトレーニングと称してやっていることはないんですけど、日ごろから敵を想定してやっていく、例えば今日の試合内容で相手が中大だったら勝てたのか、日大だったらどうか、そうやって一人一人の甘いところを詰めていってという風にやっています。そうやって「自分はまだできる」って発破をかけて、上を目指しています。
ーエースナンバーである90番を継がれましたが 昨年の館野さん、それに2006年に日本一になった時のキャプテンの方がつけてらっしゃった番号なので、ちょっと荷が重いですけど頑張ります。
ー次戦に向けて 昨年も対戦した名城大なんですけど、今年すでに日大と立命館大ともやっていて強いチームです。去年もDFは何本もやられていますし、そういった意味で無失点に抑えられたら本当にDFの力がついたと言えるので、次も無失点で行けるよう頑張ります。
QB 近藤濯
ー今日の試合を振り返って ミスだらけだったので反省すべき点がたくさんありました。
ー具体的にはどのような部分が反省点として挙げられますか レッドゾーンやゴール前の得点力という部分で課題はすごく大きく残ったかなと思います。
ー上智大のDFの印象は スピード感のあるDFだなと思いました。あとはアジャスト能力がかなり高いなというのはすごく思いました。序盤からスカウティングで出てた弱点を詰めたときに、それに対応してきた形があったので、ベンチとフィールド内の選手がしっかりコミュニケーションを取っているなとすごく感じました。
ー今日の良かった点 特にはないです。
ー今日は今までの春季オープン戦の中で最高得点を獲得しましたが 得点をいかに取ったかというよりも、目標達成したかということにすごく重点を置いているので。でも下級生がすごく活躍してくれたという点では良かったかなと思います。
ー今日の試合の目標は テンポという部分とハードにという部分、あとは具体的にそれをどうやっていくかというところがありましたが、まだハードさであったり、テンポという部分でまだまだ改善していかなければならない点が見つかりました。悪かったかもしれないですけど良い反省点が出たのかなと思います。あとは樺山という1年生が初TDパスとかでドライブできたのはすごく嬉しかったです。
ー今法大には5人のQB(近藤濯選手、山口剛選手、鈴木貴史選手、樺山大資選手、馬島臨太郎選手)がいらっしゃいますがそれぞれの持ち味は 山口に関してはマイペースなんですけど、その分気を配るところでは気配れるのですごく頼もしいです。いざという時にやってくれるっていうのはあります。鈴木は鉄人系で当たりにいきたいタイプでがつがつバイタリティーあるエネルギッシュな選手です。樺山はかなり真面目な愚直な選手なので、だからこそどんどん成長してるという部分があります。これからも続けてほしいなと思います。馬島は結構マイペースで、勝負強いと思います。
ーご自身のプレースタイルに関してはどうお考えですか まだまだ確立できる程自分が目指す方に至っていないので、今の自分らしさというのはあまり自分で認めたくないです。まだまだなので何とも言えないですね。
ー世間的には近藤選手はパスというイメージがあると思うのですが、そういったパスの能力の部分でもまだ満足できていないですか そうですね、全然満足できていないですね。日によって調子だったりとか調整できていない部分もありますし、決めるところで決められていないというのもあるので。他の人から見たら投げてる選手なのかもしれないですが、もっと投げる走る以外にもQBは責任がすごくあり背負っているものが大きいので、精神面という部分だったりリーダーシップといったところでまだまだ自分のスタイルを確立しなければならないなと思います。
ーQBユニットの仕上がりは 全然だと思います。20.30%くらいだと思います。
ー今日でオープン戦5試合が終わりましたが、新チーム発足の時点と比べて良くなってきている感じはありますか そうですね、それは結構良くなっているとは思います。でもまだ20.30%くらいですね。
ー100%に近づけるためにどのような取り組みをしていきたいと思いますか ひとりひとりのその場で出た課題を解決するのもひとつだと思います。しかし、もっと目標に対してやっていかなければいけないというか…。言うのは簡単ですがそれに伴う行動だったり精神面の部分であったりというところを、QBユニットとして支えていきたいなと思います。おそらくかなり精神面的にプレッシャー、重圧、重荷になると思うので、そこを他のQBはなるべく軽くできるように支えていきたいです。
ーオープン戦前にチームを動かしてチームの歯車を回せるようなQBになりたいとおっしゃっていましたが現時点での達成度は 20.30%です。それが目指すべきところなので。
ー次戦に向けて この2試合で出た反省のレベル自体が低いので、普段の練習から解決していかなければならないと思います。試合だけではなく一週間前から全員で試合を意識して練習して改善しなければならないかなと思います。名城大がどうっていうのもありますが、名城大に合わせるのではなく、自分たちが目指すべきところに向かって作っていこうと思います。
SF 宮川周平
ー今日の試合を振り返って 個人としてはタックリングの間合いがまだあっていなくて、ハードにタックルするためにはもっと足からいかないといけないので個人的には課題が残った試合でした。
ー上智大の印象 RB22番の高井君をメインに攻撃を仕掛けてくる予定だったのですが、けがをしていたのかあまり試合に出ていなかったので、OFは全力を出し切れていなかった印象はありました。
ー上級生になってから意識していることは 去年からSFというポジションの中では一番上の学年だったので負担はあまり感じていません。ただ、一人でリーダーシップを発揮しようとしてしまうとプレーの質が落ちてしまうこともあるので、リラックスして周りに仕事をふったり、みんなで協力してやることでバランスを取ることは意識するようになりました。
ーDBユニットの雰囲気はどうですか 自分が大学に入ってから所属していた中で一番まとまっているユニットであると感じています。お互いが良いところを認め合っていて雰囲気はすごくいいです。
ー名城大戦の抱負 自分の持ち味はパスカバーであったりインターセプトをして、チームにモメンタムをもたらすことができる所だと思っているので、その確率を上げるためにもできるだけ多くのプレーに絡んでハードなタックルを意識して挑みます。
ー(5月に出場された世界大学選手権について)1年時に出場されたU19世界大会の時と比べてプレーしてみて感覚はどうですか クイックネスの部分はかなり通用する部分があったのですが、大学選抜なのでU19の時と比べて相手も大きくなっていて、パワーも差がどんどん離れていっている感じがして、本格的に外国人だと感じました。日本人は、力の部分で対抗できるように努力するのはもちろんですが、クイックネスの部分で外国選手と対抗する必要性をより感じるようになりました。
ー優勝を争ったメキシコ代表の印象 フィジカルの部分では他の代表と比べて桁外れに強くて、あと戦略的にもアメフトを知っているなという印象を受けました。ただDFとしてはずっと完封している感覚で試合ができていて、OFが3downアウトで苦しい状況でDFに回ってくるシーンが多い中での失点だったので、負けてないなっていう感覚はずっとありました。
ー同世代のライバルの日大の下水流祐太選手とプレーしてみて 彼の尊敬できる所はフットボールのセンスはもちろんバランス感覚が秀でていて、身長は高くないのですが、自分の体を上手くコントロールできる選手だと思います。ただ、クイックネスやスピードは自分の方が勝っていると思っているので、バランス感覚の面で負けないように頑張っていきたいです。
ー代表メンバーの選手たちののリーダーシップはどうでしたか やはりすごかったですね。代表になるといつもチームでやっている気遣いはスタッフさんにやって頂けるのでやらなくなってしまいがちなのですが、特に関学大の選手たちはバスに荷物を積む作業であったり、声掛けも率先してやっていました。法大も同じ事を普段意識してやっているので、とても刺激になりました。
WR 小島太郎
ー今日を振り返って 今までの試合の中で一番テンポ良くできた試合かなと思います。
ー上智大学の印象 思ったよりも攻めて来ませんでした。
ー3回TDを決めましたが好調と言えるのでしょうか 敵のミスをついて出た結果なので。戦術的にも合ってなかったのではないかと思います。マンツーマンで勝てたので点が取れたのだと思いますね。
ー今シーズンの目標は タッチダウンオールジャパンです。
ー名城戦の抱負 名城大は強いので、最後までやりきることです。強い相手で一発TDを決めれたらなと思います。