関東大学リーグ戦 対東洋大 攻守に最後まで流れをつくれず黒星スタート
平成26年度関東大学アイスホッケーリーグ戦Div.Ⅰ-A 対東洋大
2014年9月13日(土)
ダイドードリンコアイスアリーナ
ついに幕を開けたアイスホッケーシーズン。法大は約一週間前に行われた大学アイスホッケー交流戦苫小牧大会・通称「サマーカップ」で準優勝に輝き、その勢いのままリーグ戦も臨みたいところだ。初戦の相手は、関東大学選手権でGWSの末敗れた東洋大。春のリベンジを果たし開幕ダッシュを切りたかったが、流れを引き寄せることができず敗戦を喫した。
試合結果
トータル試合結果
3 (31) |
0(9) | 1P | 0(12) | 6 (38) |
---|---|---|---|---|
1(13) | 2P | 3(15) | ||
法政大学 | 2(9) | 3P | 3(11) | 東洋大学 |
※(カッコ内)は、シュートの本数を表しています。
ゴールデータ
チーム | ピリ | 時間 | ゴール | アシスト | アシスト | PP/PK |
---|---|---|---|---|---|---|
東洋大 | 2 | 02:33 | 47 中澤走飛 | 44 黒澤宗慎 | ― | ― |
法大 | 2 | 07:46 | 18 西口開羅 | 22 小原日向 | 11 吉田厳介 | ― |
東洋大 | 2 | 10:21 | 21 川口尚耶 | 47 中澤走飛 | ― | ― |
東洋大 | 2 | 11:57 | 19 武尾秀康 | 37 堀内暢 | 7 岩野和貴 | ― |
東洋大 | 3 | 00:19 | 21 川口尚耶 | 11 田中謙祐 | ― | ― |
東洋大 | 3 | 03:54 | 1 今村健太朗 | 12 成田壱皇 | ― | ― |
東洋大 | 3 | 08:28 | 1 今村健太朗 | 47 中澤走飛 | 14 宮倉翔太 | ― |
法大 | 3 | 13:49 | 22 小原日向 | 2 今将駿 | 13 松本力也 | ― |
法大 | 3 | 19:20 | 13 松本力也 | 18 西口開羅 | 10 間山慎也 | ― |
※PPは法大のパワープレー、PKは法大のペナルティキリングを示しています。
メンバー
SET | FW | FW | FW | DF | DF |
---|---|---|---|---|---|
1 | 18 西口開羅 | 13 松本力也 | 23 末廣直樹 | C 4 佐々木祐希 | 8 川上朝日 |
2 | 91 中口郁弥 | 89 吉村紀耶 | A 22 小原日向 | 81 横山恭也 | 3 髙橋魁人 |
3 | 10 間山慎也 | 11 吉田厳介 | 71 阿部拓斗 | 2 今将駿 | 77 岡野頌平 |
4 | 92 大野峻丈朗 | 19 磯田祥平 | 14 藤本渓太 | 80 澤口迪弥 | A 88 石橋智輝 |
※GKは#35藤田拓丸が出場。第3ピリオド途中から#55富田哲平が出場
戦評
東洋大とは関東大学選手権の準々決勝以来、約5ヶ月ぶりの顔合わせ。夏場を経て今回はどのような試合を見せるのか、期待と緊張感に包まれる中、試合が始まった。フェイスオフ後、お互いにリーグ戦初戦であるためか、慎重にパックを回していく。すると、徐々に東洋大がペースをつかみ、法大がゴール前に攻め込まれる時間が増えていく。それでも11分、立て続けに相手が反則を犯し、5対3と数的有利の状況が生まれ、法大に絶好の先制機が訪れる。ゴール前でパックを回しシュートを放つも、こぼれたパックを押し込むことができず、無得点でパワープレーを終える。その後も決定機をつくれずにスコアレスで第1ピリオドが終了した。
同点弾に沸く選手たち
先制点を取り、主導権を握りたい第2ピリオド。法大は第1ピリオドとは打って変わって始めから積極的にパックを動かし、ゴールに迫る。しかし、2分という開始早々に自ゴール近くでパックをカットされると、フリーの選手にパスを出され、あっけなく先制点を奪われてしまう。反撃に出たい法大は7分、ゴール正面でFW小原日向(営4)の放ったシュートがゴール右にこぼれると、FW西口開羅(法1)が滑り込みながらパックを押し込み、同点とする。だが10分、相手のパス回しでディフェンスを崩されゴールを許し、再び1点差に。さらにその1分30秒後、互いに反則を出し4対4のイーブンとなったところで連続ゴールを決められ、2点差となる。追いつきたい法大はFW松本力也(人2)らのドリブル突破で活路を見出そうとするも、アタッキングゾーンへパックを運べず、攻撃の形を作ることができない。中盤以降、防戦一方のままこのピリオドを終える。
最終ピリオドでも開始20秒に得点を許し、法大のペースをつかむことができない。4分、8分にも立て続けに失点し5点の大差をつけられる。しかし、そこから法大は徐々にオフェンスの形をつくり始める。13分、DF今将駿(法2)の放ったミドルシュートが小原に当たって方向が変わり、キーパーのタイミングを外してゴール。試合終了間際にも松本力がキーパー右肩口を狙い撃ち、3点目。だが、反撃するには遅かった。開幕戦は失点が響き、3―6で幕を閉じた。
6失点で敗れるという苦しいスタートとなった今季。ポイントゲッターであるFW木戸啓太(営2)が膝のけがでメンバーを外れ、攻撃の起点となる選手がいなかったのも響いた。次は春王者・明大との対戦。サマーカップ決勝では3-6で敗れた相手でもある。ベストメンバーがそろわないチーム状態の中、今季好調のチーム相手にどこまで戦うことができるのか。攻守に形をつくれなかった初戦からの立て直しを期待したい。(荒木翔太)
選手のコメント
FW 西口開羅
―今日の試合を振り返って
夏に自分たちが大会(サマーカップ)で準優勝して、こっちに帰ってきて練習も何回かありましたが、正直言って練習からそんなに良い流れやムードでできていなかったので、そこが今日も響いたかなと思います。サマーカップまでは、合宿でも良いムードでできていて集中していました。今日の試合もみんな勝ちたいという意識はあったと思いますが、シュートも打てる場面で打てなかったり、Dゾーンをシンプルに割れなかったりという小さな自分たちのミスから(点を)入れられたと思います。シュート数も最終的にそんなに変わらないので実力差はそんなにないと思いますが、やっぱり自分たちのミスから(の失点)というのが大きかったです。
―自身のゴールを振り返って
自分がチェンジで出ていったときに相手のミスで(小原)日向さんがフリーになっていたので、自分はこぼれ球が来るなと思っていて詰めていました。結果的に、そこにたまたまパックがきてたまたま自分がいたという、完璧にラッキーだったとは思いますが、点を取ることが大切なので、しかも同点ゴールだったので自分では良かったと思いますが、そのあと立て続けに失点されたのがだめでした。
―連続失点の原因はどう分析されていますか
自分たちのちょっとしたミスであったり、パックを奥にいれないといけないのにちょこっと出したときに取られたり、Dゾーンでもアウトすればいいのに変に(パックを)持ったり、中途半端なパスをしたりして取られてというのが多かったので、それが失点した原因だと思います。
―最後まで法政の形で攻撃ができなかった印象があります
チームとしては、今年は「走り勝つ」という目標で夏も陸トレをしていました。1ピリ2ピリはバタバタして自分のプレーができていなかったです。失点しなければもっとムードも良くなって、多分攻撃も生き生きしてくると思います。攻撃に関しては悪くなかったと思うので、あとはシュートが多ければ良かったです。
―今年の攻撃の形としては走るということを重視しているんですね
まず走ってシュートを打つ、というシンプルな形が法政の今年の攻撃の形だと思います。
―西口選手はゴール前などの粘り強いプレーが印象的ですが
1年生なのでそこは心掛けています。今回は最初1セット目で出ていましたが、やっぱり1セット目で良い流れにしないといけないので、そこは自分ともう一人のウィングの人でどんどん当たっていくというのは話しています。まだまだ自分のプレーができていなかったですが、次の明治戦はもっと落ち着いてやればいけるし、落ち着いてやればたいしたことのない相手だと思っています。
―春の大会後、チームで取り組んできた練習
(サマーの)決勝でも6失点されて、ディフェンスを意識して練習していたと思うんですけど、練習でもその部分がまだおろそかであったりしていました。
―サマーカップについて
春の大会は自分も出ていましたがあまり仕事ができませんでした。合宿で自信はついたんですけど、1回戦目の早稲田や2回戦目の関西大学では全然緊張して自分のプレーがあんまりできませんでした。でも、決勝の明治戦は先制点を入れることができ、パスもシュートも自分ではできていたと思うので、サマーの決勝は自分の中で良いプレーができていたと思います。
―サマーカップ後の調子は
セットも今回(サマーと)変わっていますし、コミュニケーション不足であったり、自分の意思がちゃんと伝えられませんでした。コミュニケーションを取っていけばどんどんみんな良くなると思うので、どんどんコミュニケーションを取って、セットで自分の役をこなしていきたいと思います。
―リーグ戦の個人としての目標はありますか
チーム目標としては優勝ですし自分も優勝したいです。あとは、ポイントランキングは少し意識しています。
―次はサマーカップで対戦した明治が相手ですが、どのような戦い方をしていきたいですか
どんどん走ってシュートもどんどん打ってゴール前も粘り強くやります。あとは変に足を止めず、周りを見ずに良い意味でひたむきにやって、点数も泥臭くても1点は1点なので、まずは点を取ることと、守りの意識が低いとコーチやキャプテンにずっと言われているので、自分としては攻めと守り(の両方を)意識したいです。
FW 松本力也
―今日の試合を振り返って
失点が多すぎました。失点が多すぎると勝てる試合も勝てないので、守りの意識がみんななかったと思います。(夏は)走る練習とかをしていたので、守りからというのを考えていたんですけど、今日は一人ひとりそれが足りなかったと思います。
―自身のゴールについて
嬉しかったですが、やっぱり残り(時間が)少なかったですし、FWなのでもっと早い時間帯でもっと決められるようにしないといけないなと思いました。
―昨季まではあまり得点に絡む場面がなかったですが、今年は昨年とプレーが変わった印象があります
昨年は1年生だったのでとにかくアグレッシブにプレーしようと思っていましたが、2年生になってチームが苦しいときに点を取ったり良いプレーをしたりしようという意識は常に持っています。チームのために活躍したいです。
―夏はU20チャレンジカップオブアジアの代表に選出されましたが、そこで技術的に得たものなどはありましたか
やっぱり外国人とやるとプレッシャーとかが早いので、その判断とかが一番身に着いたと思います。あとは外国人だと全部体に行くので、そのこととかですね。
―今日の試合はなかなか法政の攻撃が機能しませんでしたが
最初、東洋に押されている感じは強かったです。最初が大事なので、法政のアグレッシブさとかが足りなかったと思います。
―今季はどのような攻撃の形をチームで考えていますか
とにかく足を止めないことですね。Dゾーンでもニュートラルゾーンでも、オフェンスゾーンでも、足を止めないでゴールに向かう。細かいところではなくて、そういうところが法政の攻めパターンです。(夏は)基本の体力づくりから入って、走るところは走って、スケーティングが多めでした。1日4回練習がありましたが、氷上と陸トレが2回ずつあって、午前中の氷上練習はほぼスケーティングという感じです。
―次はサマーカップで対戦した明治が相手です
法政のいつも通りというか、やることをやってプレーをして、一人ひとりが意識を持ってやれば勝てない相手ではないので、あとはどれだけ点を決めるかなので、自分自身もそうですがFWが、DFやキーパーが頑張って守っているときにいかに決めるかなので、得点力次第ですね。
フォトギャラリー
- 勝ち越しを許し顔をしかめる佐々木(中央)ら
- 一時同点のゴールを放った西口
- なかなかネットを揺らすことはできなかった
- 春秋通じて初ゴールの小原
- 公式戦初アシストを記録した今
- 夏にU20で経験を積んだ松本力の健闘が光った
- 次戦こそ白星をつかみとる