【準硬式野球】東京六大学準硬式野球秋季リーグ戦 対立大1回戦 末次9回に力尽きる・・・緊迫した投手戦制せず
東京六大学準硬式野球秋季リーグ戦 対立教大学1回戦
2014年10月11日(土)
府中市民球場
リーグ戦も最終カードを迎えた。絶対的エースを擁し、現在優勝争い真っ最中の立大との一戦に先発は末次慶一郎(社2)。リーグ序盤不調であったが、少しずつ調子を取り戻していたサイドハンドは序盤から素晴らしいピッチングを披露していったが・・・。
トータル試合結果
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | H | E | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
立 大 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 1 | 4 | 0 |
法 大 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 5 | 2 |
(法大)●末次(3敗)-山路
(立大)◯谷-奥山
打撃成績
打順 | 位置 | 選手名 | 打数 | 安打 | 打点 | 四死球 | 打率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | (7) | 中村 聖弥(経2) | 3 | 1 | 0 | 1 | .211 |
2 | (9) | 内川 慶一(経2) | 3 | 0 | 0 | 0 | .294 |
3 | (4) | 落合 大泰(法4) | 3 | 1 | 0 | 0 | .189 |
4 | (6) | 橘 廉(社3) | 3 | 0 | 0 | 0 | .171 |
5 | (5) | 萩原 幹斗(社1) | 3 | 0 | 0 | 0 | .225 |
6 | (8) | 福井 寛(社2) | 3 | 2 | 0 | 0 | .375 |
7 | (2) | 山路 脩平(経4) | 3 | 0 | 0 | 0 | .200 |
8 | (3) | 永田 直(経2) | 3 | 1 | 0 | 0 | .333 |
9 | (1) | 末次 慶一郎(社2) | 1 | 0 | 0 | 0 | .000 |
PH | 藤口 帝(社1) | 1 | 0 | 0 | 0 | .167 |
投手成績
回 | 被安打 | 奪三振 | 四死球 | 自責点 | |
---|---|---|---|---|---|
末次 | 9 | 4 | 7 | 4 | 1 |
二塁打:永田(3回)
犠打:内川(1回)、末次(3回)
残塁:2
リーグ戦経過(10/11現在)
法政 | 早稲田 | 明治 | 立教 | 慶應 | 東京 | 試合 | 勝 | 負 | 引 | 勝点 | 勝率 | 順位 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
法 | ー | ●● | △●● | ● | ●● | ○○ | 10 | 2 | 7 | 1 | 1 | .200 | 5 |
早 | ○○ | ― | ○○ | ●○● | ○○ | 9 | 7 | 2 | 0 | 3 | .777 | 1 | |
明 | △○◯ | ― | ●● | ○△△○ | ○○ | 11 | 6 | 2 | 3 | 3 | .750 | 2 | |
立 | ◯ | ●● | ○◯ | ― | ○●○ | ○○ | 10 | 7 | 3 | 0 | 3 | .700 | 3 |
慶 | ●● | ○●◯ | ●△△● | ●◯● | ― | 12 | 5 | 5 | 2 | 2 | .500 | 4 | |
東 | ●● | ●● | ●● | ●● | ― | 8 | 0 | 8 | 0 | 0 | .000 | 6 |
戦評
前カードの早大戦で調子を取り戻しつつあった先発・末次は、一、二回と三者凡退に抑え好調な滑り出しをみせる。三回は2つの四球で走者を出し、二死三塁のピンチを招くが、二ゴロで切り抜ける。四回には二度走者を出すも、二回とも山路が矢のような送球で盗塁を防ぎ、得点圏には進ませない。末次は変化球が冴え、五回までノーヒットピッチングを展開する。
末次の好投に応えたい打線だったが、現在防御率1点台、4試合連続完投勝利を収めている立教のエース谷の投球に抑え込まれてしまう。三、四、五回と先頭打者がヒットで出塁するも、牽制死など後が繋がらずチャンスをモノにできない。試合は両投手とも一歩も譲らないまま0‐0で後半戦へ。
六回二死から、3番田形に右翼線への二塁打を打たれ、末次のノーヒットピッチングは終了。それでも次打者を二ゴロに打ち取り、先制点を与えない。続く七回は初めて先頭打者に安打。一死一、二塁とピンチを招くも、三振、捕邪飛に打ち取り、8回まで無得点と安定した投球を見せる。
しかし、法大打線は走者こそ出すも、送りバントのミス、盗塁死など細かいミスがかさみ得点につなげられない。そして試合が動いたのは、九回表であった。先頭に左前安打、犠打で得点圏に先制点となる走者が進む。その後二死までこぎつけるも、ここまで3打席3出塁していた7番藤吉にフルカウントからのスライダーを狙われた。捉えた当たりは右前への適時打となり、ついに先制点を奪われてしまった。「粘り負けた。それだけです」と末次は肩を落とした。その裏の法大の攻撃は三者凡退に抑えられ試合終了。秋季リーグ最終戦の1戦目を完封負けとなった。
末次の好投空しく、打線はここ最近繋がりに欠けており、この日も完封と悔しい結果になってしまった。4年生の引退まであとわずか。明日の試合に敗戦すれば、それが4年生のとっての最終戦となる。4年生にとって最高の引退試合となるよう、なんとか勝って3戦目に持ち込みたい。明日は主将の松田知行(経4)がマウンドへあがる。最上級生として主将として集大成となる意地の投球に期待したい。(高橋美帆)
選手のコメント
落合大泰(副将)
―今日の試合を振り返って
相手の谷投手は好投手で、ロースコアの試合になるとは試合前から想定していたしていたんですけど、その中でチャンスは作ることはできたんですけど、取れるべきところで取れなかったプレーもありましたし、大事な場面でのバントとか含めて、本当にロースコアの1点勝負だったのでその試合をモノにできなかったのは悔しいですし、あと一押しで勝てた試合だと思うので。ピッチャー自体は末次がいいピッチングしてくれたので野手が打てなかったことが敗因だと思うので、悔しい試合でした。
―打線は最近元気がなくなってきました
そうですね。いくら練習で打っても試合で打てるかどうかは分からないですし、水物って言われますけど、バッティング自体は実際湿っていると思いますし、その中で(安打)一本打つことが大事になるので、その一本打った後のバントとか走塁ですとか点を取らないといけないのにそこの面ができていないので、バッティング自体もそうですし、バント、走塁もですし。明日もバッティング自体もどうなるか分からないですけど、その回出たヒットを大事にして、今は走塁とかバントとか細かいことをやって、1点をしっかりとって、それを積み重ねていきたいです。
―谷投手の印象はいかがですか
大学1年の時は僕らもそこまでマークしていなかったですけど、大学2年後半から3年でいきなりグッと成長してきて、それからは「好投手だな」って意識していました。真っ直ぐもいいですし、いい投手だという認識で僕らもいますね。
―優勝争いをしている立教について
向こうは最後まで優勝かかっているので、いい雰囲気でできています。本当のところのモチベーションは違うと思いますが、僕らもそれに負けていちゃいけないです。
―初戦を落として明日は落合選手ら4年生の最後の試合になる可能性がありますね
小学校3年から野球をやって、明日が最後になるかもなので・・・。もちろん試合に出る以上は自分が活躍しなくてもチームが勝てばいい一心なので、最後の試合でもチームが勝つことだけを考えて、試合終わった後に何か思うかもしれませんけど、今はとりあえず試合に勝てればいいかな、と思っています。終わった後にどう感じるか楽しみです。明日は勝ちたいです。
末次慶一郎(完全復活を告げる9回1失点)
―今日の試合を振り返って
試合前から1点差の勝負になると思っていましたが、最後の最後、9回を抑えられるか抑えられないかが相手の谷投手と自分の違いかなと思います。粘りきれなかった、粘り負けした、それだけです。
―立大の谷投手と投げ合うことで意識したことはありますか
いいピッチャーなのであまり得点は取れないだろうなと思っていたので、自分が先取点を出さないようにというのは心がけてたんですけど、うーん、負けましたね。
―今日のピッチングが良かった要因は
変化球でストライクがとれていて、1個の球種が乱れていても、スライダーだとかシュートでカウントがとれたことが良かったと思います。
―5回までノーヒットピッチングでしたが、この調子ならノーヒットノーランもという気持ちはありましたか
ヒットはどこかで打たれるだろうなとは思っていたんですけど、なんとかこの調子で失点しなければ勝てるかなという気持ちはありました。
―9回に決勝のタイムリーを打った藤吉選手に対して、それまでに投げづらさはありましたか
自分は基本的に左バッターが苦手というのもありますが、変化球が調子良かった分、ヒットを打たれたときも簡単にストライクをとりにいった、ワンパターンになってしまったことが良くなかったなと思います。でも、特定の苦手意識というのはないですね。
―9回にタイムリーを打たれたときの攻め方は
最後フルカウントになって、今日1番、左バッターにストライクが入るのがスライダーだったんですよ。次の代打も左バッターだったのでこのバッターで決めたいなという思いは山路さんとの間にもあって、1番入るスライダーで決めにいったんですけどダメでしたね。コースとかは狙い通りいったんですけど、まあ読み負けですね。
―好投を続けても打線の援護がなかったことについては
やはりこういう試合は最初に点を取られた方が負けると思っていたんで打線の援護だとかそういうことよりも自分が点を取られないということだけを常に考えてました。
―ここにきてピッチングの調子が良くなってきたのでは
しっかり溜めが作れているというか悪い時は状態が前に前に行こうとしてたんですけど、今は体重移動がしっかりと出来ているのが良かったのかなと思います。トレーナーさんの指摘を受けたのでトレーニングなどで直しました。
―もしかしたら明日の試合が今季最後になるかもしれませんが
最後にならないようにするしかないですね。でも明日は松さん(松田知行:経4)なので頑張ってもらいたいです。行けと言われたらいつでも行けるようには準備しておきたいです。
―第3戦にもつれたら先発する可能性が高いですが
今日みたいなピッチングをしたいですね、今日は最後に点を取られたんですけど、今度は全部0に抑える気持ちで頑張ります。
山路脩平(好リードに加え3つの盗塁を刺した)
―今日の試合を振り返って
末次がよく頑張ったと思うんですけど、点取れなかったんで。それは野手陣のミスですね。
―山路選手は盗塁を3つ刺しました
盗塁を刺すのがキャッチャーの仕事だと思っているので。こういうロースコアの中でランナーをアウトにしていくという意味では試合に貢献出来たと思いますけど、結果は負けているので、悔しいですね。
―今日の末次選手のピッチングについて
このリーグ戦序盤に比べれば、すごく良いと思います。コントロールに苦しむこともなかったですし、上手く打者のタイミングを外しながらできていたので。この秋一番のピッチングをしてくれて嬉しかったです。
―山路選手からみて、今日までの投手陣の内容についてはいかがですか
リーグ戦序盤は、末次も含めピッチャー陣はあまり良くなかったです。そこでチームとしての流れも上手くつくれなかったのですが、それが失速の原因だと思います。前回の早稲田戦のピッチャー陣や、今日の末次はすごく良くなっていたので、あとは野手が打てれば勝てる簡単な話なんですけど。点が取れないですね。
―やはりバッティングが良くないですか
そうですね。今日とかは谷がすごく良いピッチャーなので、そもそもそんな打てないとは思っていたんですけど。その中でやっぱり、走塁ミスだったり、自分のバントのミスだったり、そういう細かいミスが流れを悪くしてしまっていると思います。こういう打てない時に、いかに打たずして点を取るかということが大事なんですけど。
―何か原因はあるんでしょうか
バッティングはよく水物って言いますけど、調子があるので。タイミングですね。歯車が合わないというか、しょうがない部分はあります。打てないのはしょうがないとして、打てないにしても、別にヒットがなくても点は取れるので。二桁安打取れなくても、ヒット1本でも点は取れますし。そういう細かいことが出来てないからだと思います。
―明日の試合に向けてお願いします
自分はもう最後なので。今日も結構良い試合だったんですけど、悔しい試合だったので、(明日は)なんとか勝って、最後、良い終わり方したいと思います。
フォトギャラリー
- 先発末次は9回1失点の好投
- 5回まではヒットさえも許さない投球だった
- 福井は3試合ぶりのマルチ安打
- 永田は二塁打を放ち打率3割キープ
- 3つの盗塁を刺した捕手山路
- 明日でリーグを終わらせない!