【フェンシング】関東学生選手権大会1日目 男女フルーレ個人 長島が昨秋のインカレに続いて頂点に輝く!
関東学生フェンシング大会
2014年10月23日(木)、24日(金)、27日(月)~29日(水)
駒沢公園体育館
ついにフェンシング部が秋のシーズンを迎えた。この大会では男女各種目の個人・団体戦が5日間に渡って行われる。初日は男女ともに優勝が狙える男女フルーレ個人戦。法大からも多くの選手が参加したこの種目、見事に頂点に立ったのは下級生のころから団体戦のレギュラーを務めるエースの長島徳幸(法3)だ。
種目 | 選手名 | 試合結果 | 順位 |
---|---|---|---|
男子フルーレ |
長島徳幸(法3) |
決勝○15-11 準決勝○15-4 4回戦 2回戦○15-6 |
優勝 |
‘‘ | 大石利樹(法2) |
3決●12-15 準決勝●4-15 4回戦 3回戦○15-2 2回戦○15-11 |
ベスト4 |
東哲平(営3) |
4回戦●10-15 3回戦○15-7 2回戦 |
ベスト16 | |
加藤祥(営4) |
3回戦●14-15 2回戦○15-12 |
ベスト32 | |
吉田健人(法4) |
2回戦●3-15 1回戦○15-9 |
2回戦敗退 | |
丹代翔(国4) | 2回戦●11-15 | ||
吉沢有紀(文4) | 2回戦●10-15 | ||
村越優希(文)3 | 2回戦●5-15 | ||
石島匡(法3) |
2回戦●11-15 1回戦○15-9 |
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大崎葵一(営2) |
2回戦●3-15 1回戦◯15-8 |
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中村豪(人1) |
2回戦●8-15 1回戦○15-10 |
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大槻達哉(法1) |
2回戦 1回戦◯15‐12 |
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佐藤篤志(営1) | ●12-15 | 1回戦敗退 | |
伊藤寛高(営1) | ●9-15 | ||
女子フルーレ | 真田玲菜(キャ2) |
3決○14-11 準決勝●3-7 準々決勝○6-3 3回戦○15-8 2回戦○15-2 |
3位 |
大石栞菜(法4) |
3回戦●11-15 2回戦○15-9 |
ベスト16 | |
久良知美帆(法3) |
3回戦●9-15 2回戦○15-7 |
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柳岡はるか(法2) |
3回戦●9-15 2回戦○15-8 |
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向井愛美(文1) |
2回戦 |
2回戦敗退 |
戦評
男子フルーレ
フェンシングの秋。その季節の開幕を告げる関東学生選手権大会(関カレ)10月23日より開催。計5日間行われ、初日の今日は男子、女子フルーレ個人戦が行われ、関東覇者を巡って各ピストで熱戦が繰り広げられた。
男子フルーレには14選手が出場。サーブル、エペ専門の選手が多数出場したため多くの選手が2回戦までに敗れる展開が続いたが、徐々に専門職であるフルーレ陣が力を発揮していく。ベスト32にはエース長島徳幸(法3)に東哲平(営3)、昨年インカレベスト4の大石利樹(法1)、フルーレチームのまとめ役加藤祥(営4)と団体戦のメンバーが残った。加藤こそ、一本勝負の末、3回戦敗退となるも、長島、東、大石利は危なげなく相手を撃破し、ベスト16へ。そして8強を決める4回戦では東と大石利との同校対決が実現した。大石利が先行し、東が追いつく試合展開であったが、大石利が6-5でリードから一気に4連続ポイントで流れは大石利へと傾く。両者とも足を動かし、激しい突き合いとなるが、要所を抑えた大石利がそのまま逃げ切った。一方長島は試合を重なるごとに調子を上げ、4回戦も完勝。ベスト8には長島、大石利が進出した。
準々決勝は長島は春のリーグ戦の団体戦で破れた中大から佐野、同じく破れた日大の伊藤とそれぞれ対戦。団体戦でも対戦する可能性の高い選手であったが、勢いに乗る長島は止まらない。自分のペースを崩さず、着実にポイントを上げ、終わってみれば15―5と圧倒的な強さを見せつけた。大石利は1点を巡る接戦。終盤突き離し、15―11で2人揃って4強入りを果たした。そして準決勝で長島、大石利が激突。好勝負が期待されたが、「自分のペースで戦えた」と言うように長島の勢いが大石利は飲み込んでいく。終わってみればまったく大石に寄せ付けず、15-4と完璧な内容で決勝へコマを進めた。3位決定戦となった進出となった大石利は序盤こそリードするも、だんだんと相手のリズムに崩られ逆転負け。4位という結果に終わった。
迎えた決勝は日大の佃と対戦。序盤からアタックが決まり、点数を重ねていく。後半最大6点のリードが1点差まで詰め寄られるも、切り替え直した長島は再び連続でポイントを奪う。相手のアタックもしっかり切って試合の主導権を握り続けた長島。最後の15ポイント目も文句なしのアタックが鮮やかに決まり勝負あり。試合を通して安定した攻撃力に自身のペースを守る我慢のフェンシングを貫き、自身初となる関カレ制覇を成し遂げた。
優勝を果たし、さすがの強さを見せた長島に今回も4位の大石利と個人戦では活躍が光った。しかしもう一つのヤマである男子フルーレ団体戦が迫っている。リーグ戦ではまさかの3位に沈んだ法大。その時敗れた中大、日大にリベンジを果たすためにも意地と誇りをかけて優勝を目指していきたい。
女子フルーレ
女子フルーレは前回覇者の大石栞菜(法4)、アジア大会で躍動した柳岡はるか(法2)らタレントが揃っており、上位進出に大きな期待が寄せられたが、苦しい大会となってしまった。初出場となった向井愛美(文1)は1回戦は突破するも、惜しくも2回戦敗退。あとの4選手、大石栞、柳岡、久良知美帆(法3)、真田玲菜(キャ2)は2回戦まで突破し、べスト16を決めた。しかし波乱がここで起きる。大石が3回戦でまさかの大苦戦。序盤から5点のリードを追いかける展開となってしまう。大石は気合を入れるシーンも見受けられたが、最後まで劣勢を打破できず、3回戦敗退となってしまった。柳岡も序盤にリードを許し、追いかけるも逃げ切られる大石栞と同じような流れで敗れてしまう。負の連鎖は止まらず久良知も一進一退の攻防を繰り広げるも、終盤一気に突き放されてしまい敗戦。3選手がベスト16で姿を消してしまった。
そんな中、力を発揮し続けたのは真田だ。他選手が敗れた3回戦も15-8と完勝し、ベスト8進出。準々決勝ではお互いじっくり攻め合う我慢比べの試合となった。それでも集中力を切らさない真田は要所でポイントを奪うと、しっかり守りきっていく。6-3で制限時間いっぱいの熱戦を勝利した真田は自身最高のベスト4進出となった。
準決勝は敗れるも、3位決定戦は試合序盤から先手を奪い、そのリードを最後まで保って、勝利を収め、関カレを3位で締めくくった。
苦戦が続いたが真田の躍動がキラリと光った女子フルーレ。団体戦では大石栞、柳岡、久良知が調子を取り戻し、好調の真田を加えれば、関カレ制覇は射程圏内だ。リーグ戦、王座に続く3つ目のタイトル奪取へ期待が高まる。(芳野史征)
選手のコメント
長島徳幸
―優勝した今のお気持ちはいかがですか
すごくうれしいです。
―決勝戦を振り返って
最初点差をつけて、安定して自分で点を取れましたし、相手がポイントを突いてくる相手だったので、コントルアタックを出さずに我慢して、相手のアタックを切ることができたのでよかったですね。
―後半、1点差に迫られる場面がありましたがその時は
ちょっと気が抜けたこともあるんですけど、何も考えないでプレーしていた感じがしたので、「切り替えなきゃ」と思いました。
―その後、突き離しましたが優勝が決まった瞬間は
(関東選手権大会)初のタイトルだったので、とてもうれしかったです。
―準決勝では大石選手との同校対決が行われましたが
お互い手の内を知っている相手だったので、やりづらさもありましたけど、今日は意外と点が開いたので、いつもよりは自分のペースで戦えたかなと思います。
―終始安定した戦いでフルーレ制覇しましたが全体を振り返って
一昨日、サンフランシスコから帰ってきたので時差ボケがある状態で、4日間練習していなくて「大丈夫かな」と不安もあって、案の定前半の試合はあまり自分のプレーが出来なかったんですけど、後半になるにつれて感覚が戻ってきて、いつも以上にポイントのツキがよかったです。
―優勝の勝因は何でしょうか
アタックです。アタックが上手く入ったことと我慢できたことですね。コントルアタックとかもあまり使わずに、今回試合できたので、それが勝因かなと思います。
―今回の個人戦、自身で点数をつけるなら何点でしょうか
うーん、80点ぐらいです。
―残りの20点は何でしょうか
最初の方の試合がいい内容のものではなかったので、その最初から本調子で出来るようなアップとか事前の練習だったりをやっていくことができたらあと20点増やせるかなと思います。
―明日の団体戦へ向けて一言お願いします
明日はチーム法政で、一致団結して声掛け合いながら優勝目指して頑張ります。
フォトギャラリー
- アタックが冴えわたり関カレ制覇!
- 長島に敗れ惜しくも決勝進出を逃した大石利樹
- 3位入賞を果たした真田
- 前回大会優勝の大石栞菜はベスト16で姿を消す
- 上位には届かなかった久良知
- アジア選手権にも出場した柳岡
- 入賞者の大石利(左)長島(中)真田