【バドミントン】全日本学生バドミントン選手権大会 男子団体は全員の力で準優勝をつかみとる!
第65回全日本学生バドミントン選手権大会
2014年10月24~30日
一宮市総合体育館
秋リーグは2位と「全員バドミントン」で上り調子だった男子バドミントン部。1年間の集大成となる全日本学生バドミントン選手権大会(以下インカレ)の団体戦が10月24、25日に行われ、決勝で惜しくも中大に敗れるも、準優勝を果たした。
男子団体
試合数 | 対戦成績 | 試合詳細 |
---|---|---|
1回戦 | ○3-0広大 |
S1佐野拓磨○2-0安田(21-6、21-6) |
2回戦 | ○3-2九国大 | S1堀内研人○2-0中西(21-16、21-17) S2佐野拓磨●0-2森田(11-21、20-22) D1三浦昴・河崎駿輔○2-0野中・近本(21-11、21-10) D2日光凌・西智寛●0-2大塚・森田(23-25、11-21) S3西川裕次郎○2-1大塚(21-19、14-21、21-10) |
準々決勝 | ○3-0龍谷大 |
S1堀内研人○2-1清水(21-15、10-21、21-11) |
準決勝 | ○3-2早大 | S1堀内研人○2-0和田(21-15、21-11) S2佐野拓磨●0-2古賀(15-21、18-21) D1日光凌・西智寛○2-0中里・富岡(21-19、21-11) D2三浦昴・河崎駿輔●1-2古賀・齋藤(21-15、13-21、14-21) S3西川裕次郎○2-1松本(17-21、21-16、21-18) |
決勝 | ●1-3中大 | S1佐野拓磨●0-2近藤(17-21、17-21) S2堀内研人●0-2西本(11-21、10-21) D1三浦昴・河崎駿輔○2-0三津川・宮(21-19、21-19) D2日光凌・西智寛●1-2大川・川端(16-21、21-16、17-21) |
戦評
初戦では広島大と対戦。1ゲームも落とさず、マッチカウント3-0で快勝を収める。続く2回戦の九国大戦では、シングルス・ダブルスでそれぞれ1勝1敗となりチームの勝利は第3シングルスの西川裕次郎(社1)に託される。西川はその期待に応えるかのように第1ゲームをゲームカウント21-19で先取し、勝利に王手をかける。しかし、続く第2ゲームでは開始早々、6連続失点を喫してしまう。これにより、相手側に勢いを与えてしまい、このゲームを落としてしまう。そして、勝負が決まる第3ゲーム。西川は第2ゲームと打って変わって、相手のアウトから先制点を奪うと、そこから得点を量産。後半になっても、勢いは止まらず、強烈なプッシュなどで5連続得点を獲得する。蓋を開けてみれば21-10で大勝し、マッチカウント3-2で九国大を下した。
準々決勝の相手は龍谷大。シングルスで2マッチを連取し法大は早々に勝利に王手をかける。そして、第1ダブルスで三浦昂(社4)・河崎駿輔(経2)ペアが登場。第1ゲームは、ゲームカウント21-17で先取する。次の第2ゲームは落とすも、第3ゲームでは5-5の場面から河崎の意表を突くスマッシュを中心に6連続で得点。最終的に大差で勝利を収めた。
迎えた準決勝では秋季リーグ戦でも熱戦を繰り広げた早大との対戦。第1シングルスでは堀内研人主将(経4)が出場。一方の相手は堀内と高校、学年ともに同じである主将の和田和久。注目の対決となったが、第1ゲームで堀内が中盤からドロップやスマッシュなどで圧巻の12連続得点で逆転し、このゲームをものにする。すると、第1ゲームの勢いをそのままに、第2ゲームでも序盤から主導権を譲らずこのマッチを制した。一方の第2シングルスでは佐野拓磨(経3)が相手エースの古賀輝を相手に奮闘するも力及ばず、ストレート負けを喫す。その後、ダブルスを1勝1敗で終え、勝負は九国大戦と同じくまたも第3シングルスまでもつれることとなった。そのマッチを任されたのは九国大戦で法大に勝利を呼び寄せた西川。西川は第1ゲームで序盤から着実に得点を重ね、相手を徐々に引き離す。しかし、14-11の場面で8連続失点により逆転されるとそこから巻き返すことができず、敗れてしまう。しかし、ここから西川は底力を見せる。第2ゲームでは相手のミスに乗じ点を稼ぎ、一時最大9点差まで差を広げ、勝利。そして、運命の第3ゲーム。会場中に響きわたるほどの声援を受けた西川は、序盤から積極的に攻める。すると、14-17の場面で点を得るとそこから1度も相手に点を取らせず、逆転でこのマッチに勝利した。この勝利と同時に法大の決勝進出も決定した。
決勝では、秋リーグ戦で4-1で勝利した中大と対戦。幸先のよいスタートを切りたかったが、第1、第2シングルスを相手エース西本と近藤に連取されてしまう。背水の陣となった法大は第1ダブルスで三浦・河崎ペアが出場。両ゲームとも21-19でものにし、勝利へ希望を残す。次の第2ダブルスは早大戦の勝利に貢献した日光凌(現2)・西智寛(経1)ペア。第1ゲームは16-21で敗れてしまうものの、続く第2ゲームでは逆転勝ちしマッチカウント1-1で並ぶ。優勝のために何としてでも勝利が必要な法大は、続く第3ゲームで序盤からリードに成功する。しかし、中盤以降は徐々に勢いを増してきた相手を止めることができず敗北。第2ダブルスと並行して試合が行われていた第3シングルスの西川につなぐことは出来なかった。これにより、法大は中大に敗れ準優勝となった。
須賀隆弘監督が「すべてを出し切って負けた」と言うものの、中大は秋リーグで勝利した相手だけに悔しさが残ったことだろう。団体戦の戦いはこれで終了したが、今大会ではまだシングルスとダブルスが残っている。これらの種目で法大の選手が頂点に立つことを期待したい。(松本凌太)
男子団体の過去インカレ成績
2009 準優勝
2010 優勝
2011 準優勝
2012 準優勝
2013 3位
監督・選手コメント
須賀隆弘監督
―団体戦の総括をお願いします
インカレというのは特別な大会で、どこの大学も目の色を変えて、優勝を狙ってくる試合です。なので、簡単な試合は一つもないというのは何年もやっててわかる一方、選手たちは一生懸命助け、協力しあいながらしてなんとか決勝まで来れた試合でしたね。
―インカレに向けて強化した点はありましたか
強化というよりも、むしろ試合に対する意識改革をしてきましたね。例えば、試合の前の日の気持ちの準備や身体の準備、試合会場に来るまでと試合開始までの気持ちの持ち方、コートに入る時の姿勢などです。
―意識改革というのは試合を通じてできていましたか
できていたと思います。そうした中で全部出し切って負けたので、監督としては満足です。選手たちには感謝しています。
―西川選手が2回戦、準決勝で第3シングルスを任されてチームに勝利をもたらしましたが、監督としては西川選手の成長をどう思っていますか
高校の時の実績がない選手で、それでもインカレという大舞台の緊張感の中で、接戦をものにしたというのは、彼にとってものすごく成果のあった試合だと思います。
―昨年の全日本インカレよりも成績が上がりましたが、それについて監督はどう思っていますか
去年の3位が初めてだったんです。それまで1位か2位しかなかったので…。それで去年は逆に情けないと思いましたね。なので、去年3位で今年が2位だからステップアップしたということは思っていません。毎年優勝狙っているので…。その中でも、今回は選手たちが全てを出し切って負けたのでもうこれはしょうがないし、納得する試合でしたね。
―明日以降のシングルス、ダブルスへ向けての意気込みをお願いします
個人戦はベスト8以上に入ると、全日本総合選手権の出場権が得られます。ですので、ベスト8以上に入ってその試合(全日本総合選手権)に一人でも多く出てもらいたいですね。それと、頑張ってくれた選手たちには、感謝の気持ちしかないです。ありがとうございました。
堀内研人主将
―主将として団体戦を振り返っていかがですか
高校の時にベスト8、16クラスの強かった選手が集まった中で、なんとか頑張ってここまでこれたというのは、よかったと振り返って思います。
―個人として今日の試合の振り返り返っていかがですか
決勝は全然ダメで、チームに流れをもたらすという団体戦としての戦い方ができなかったので、ちょっとお粗末な試合だったなと思いました。
―決勝戦における敗因は
(試合を)やっていた感じ、自分の調子が悪かったわけではなかったので、やはり実力の差を感じたというか、なにも通用するものがないというのが率直な感想ですね。
―準決勝の早大戦で同じ高校で同期の和田選手と対戦しましたが、なにか特別な思いはありましたか
そうですね。最後の最後にまた当たって、やっぱりいつまでたってもライバルなのかなと思いました。ただ、最後の最後でやれたのはいい思い出になりましたね。
―主将として団体戦でチームをどのようにまとめましたか
何回も話し合いだったり、下級生の意見を聞いてチームがどうあるべきかというのを話し合いましたね。まあ、下級生の意見を聞けたことがなによりもチームをよくしたのかなと思います。
―明日以降のシングルスに向けて一言お願いします
団体戦の借りを返したいと思います。法政が誰かが決勝の舞台に立って、団体の借りを返せるようにチーム一丸となって頑張って行きたいです。自分ももちろん優勝を狙います!
西川裕次郎
(団体戦初日)
―インカレ初日を振り返ってみての感想はいかがですか
自分が取らなければいけないところで、しっかり勝てたのがよかったと思います。
―2回戦目の九国大戦で第3シングルスを任されたがプレッシャーはありましたか
はい、やはりありましたね。
―九国大戦前に監督から何か指示や言葉はありましたか
思い切って向かっていけと言われましたね。それで、思いっきり向かって勝てました。
―その試合(九国大戦)で思い通りに活躍できましたか
1、3ゲーム目は良かったのですが、2ゲーム目は頭の中が真っ白になってしまいましたね。
―自分自身、インカレに向けて取り組んだことはありましたか
自分はミスがいつも多いので、なるべくミスしないように、(シャトルを)入れて最後はフィニッシュできるように、繋ぎをしっかり練習しました。
―インカレ前にチームとして話したことは
1年間ずっと皆でやってきたので、優勝を目指して頑張ろうということを話しました。
―チーム内での自身の役割はどう考えていますか
1年生なので、とりあえず誰と当たってもがむしゃらにやる感じです。あとは、勝っても負けてもチームを盛り上げられるようにする役割があります。
―チームの雰囲気はいかがですか
みんな調子が上がって、一丸となってやっているので雰囲気は上がっていると思います。
―明日へ向けての意気込みをお願いします
優勝を目指して頑張ります。
(決勝後)
―準優勝という結果について
優勝を目指してきてので、これを期に来年優勝を目指していきたいと思います。
―準決勝の早大戦では九国大戦に続き、勝負のかかった第3シングルスでの出場でした
1年なので向かっていくだけだったのですが、来年からはプレッシャーがあると思います。
―決勝の相手の中大については
どっちが勝ってもおかしくなかったと思います。
―試合後、監督からはどのような話がありましたか
一生懸命練習した結果を受け入れて、また来年頑張ろうという話でした。
―明日からの個人戦に向けて、西川選手自身の意気込みをお願いします
ベスト8に入れる位置にいると思うので、頑張ってベスト8に入れたら全日本総合にも出場できるので、それに出場できるように頑張りたいと思います。
フォトギャラリー
- 早大・松本を破り、チームを決勝へと導いた西川
- チームの大黒柱の堀内主将
- 佐野には来年も期待が懸かる
- 三浦(右)・河崎(左)ペアは決勝で唯一勝ち星をあげた
- 4年生の三浦にとっては最後の団体戦だった
- インカレで大きな経験を積んだ日光(左)・西(右)ペア
- 成長著しい西川は主に第3シングルスを任された
- 味方がポイントを取るたびにベンチは盛り上がった