今回初の試みとなった第1回東京ボウル。関東と関西の準V対決は普段は見られない対決であり注目を集めた。トマホークスにとって今季の集大成として何としても勝利したい試合だったが、関東と関西の力量を身を以て感じることになった結果になった。
トータル試合結果
7 | 0 | 1Q | 14 | 41 |
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0 | 2Q | 13 | ||
0 | 3Q |
7 |
||
法政大学 | 7 | 4Q | 7 | 立命館大学 |
戦評
今季から新設された、東西の準優勝校が対決する東京ボウル。試合は立命大のキックオフで始まった。
1Q序盤から立命大の堅い守備に阻まれなかなか1stdownを更新することができない法大は、パントに追い込まれ、さらに立命大の大幅なランを許してしまう。その後も1stdownを更新されるなど立命大の勢いが増していく中、開始3:56という早い時点でTDを決められ先制点を許してしまい、その後もリターンTDで点差を広げられてしまう。流れを変えたい法大はその後、QB鈴木貴史(法2)のランやSF石神宇貴(営2)のインターセプトなどのプレーを見せるも得点につながらず、2Qへ。
流れをつかみたい法大であったが、2Q開始早々TDを決められてしまい、1Q同様その後もなかなか1stdownを更新することができない。DB宮川周平(営3)がファンブルリカバーするもパスがつながらず、さらに反則も加わり、なかなか得点するチャンスを得ることができない。一方の立命大は勢いを増しロングパスを決め、2Q終了間際さらに得点を追加した。
3Q、前半だけで4TDをきめられてしまった法大は、なんとしてでも後半で巻き返しを図りたいところであったが立命大の勢いは止まらずさらにTDを決められてしまう。法大は苦戦を強いられ続ける。
立命大の一方的な流れのまま迎えた最終Q、開始直後、WR恒吉恒紀(営3)のTDにより立命大に対してようやく初得点を決めるものの、その直後TDを決められさらに追加点を許してしまう。起点を作ろうと励むも、チャンスをものにできないまま試合終了を迎えた。
スコアを見てもわかるよう、力の差が顕著に表れた今試合。そして4年生は引退を迎える。
日大戦に敗れ連勝記録はストップし、また0からスタートするトマホークスは、4年生の意思を引き継いで来期どのような活躍を見せてくれるのだろうか。宮川を主将とした、新チームの活躍に注目していきたい。(藤原直美)
選手のコメント
SF 宮川周平
ー今日の試合を振り返って
個の力で負けていました。フットボールは11人全員でやりますが全員がマンパワーで負けてしまったら結果は必然的に負けますね。
ースカウティング時点での立命大の印象
関学大戦などの試合を多く見ていたのですが、法政は1対1の力量に対して見きれていない部分があるのかなと思っていて、そこをもっと突き詰めて考えていかないとなと思っています。
ー実際に立命大OFと当たってみて
関東の選手と比べてみてスピードが違っていて、当たり慣れている感覚もありました。しかも今日の試合のようなモチベーションが作りにくい状況でこの実力だったので、気合いのはいる最終戦では倍以上の力があったと思うのですごいと思います。
ー現時点で見えている課題は
単純に個の力ですね。法政は秋になると個人で勝てないからみんなで頑張ろうという話になるのですが、なんだかんだフットボールは個の力で決まる部分が大きいので。個人の力量をいかに春の時点でつけられるかというところが重要になると思います。
ー来季からは主将としてチームをまとめられますが
毎年言われている全員でやるチームというのはもちろん、個の力を大事にするチームにしたいと思っています。弱い選手が束になっても強くなるには限界があると思うので、一人一人がフットボール面とメンタル面両方において人間として強くならないと勝てないのは例年出ている課題です。
ー個を強くするために重要なことは
難しいですね。ただ今までできていなかったことは徹底力といった部分だと思います。上級生は自分が何をするべきか、こういう風に努力すれば成長に繋がるとかいう経験があるけれど、下級生はそれがまだ分からない部分があるにもかかわらずそれを放置してしまっていたり厳しく見れていなかった部分がありました。そこを今後は徹底して下級生のファンダメンタルを作っていく事が自分たちの代でまずはやっていくべきことだと思います。
ー主将に決まった経緯は
最初自分は主将ではなくDFリーダーになって最強のDFを作りたいと思っていたのですが、日大戦終わって小林さんの姿を見て「このチームを勝たせられるのは俺しかいない」と思いました。小林さんの後を自分が継いで自分が主将としてチームを日本一にしたいという思いが強くあり主将に立候補しました。DFリーダーは更田が適任だと思いましたし、任せようと思いました。
ー来季の目標をお願いします
甲子園で勝って学生日本一になって東京ドームにいくことです。
CB 佐野剛
ー今までで一番印象的だった試合は
僕が3年生のときの日大戦です。
人生です。
TE 関優太
ー4年間を振り返って
長いようで短いような4年間でした。
ー今までで一番印象的だった試合は
大学2年生のときのあずまボウルの日大戦が印象的でした。
ー期待する後輩は
RBの後輩+金城ですね。すごく期待しています。
ー後輩に向けて
絶対甲子園行ってください。ライスも行ってください。
ー応援してくれた人達に向けて
4年間ありがとうございます。
ー自分にとってトマホークスとは
成長の場ですかね。
CB 斎藤貴一
ー今日の試合を振り返って
勝つと臨んだ試合でしたが負けてしまいました。立命大は強くて、流れをつかんでいましたが、トマホークスはうまく波に乗れていなかったと思います。
ー立命大の印象は
とにかく体が大きかったです。その大きさに威圧されてしまいました。
ー調子はどうでしたか
良かったと思います。しかしボウルゲームということもあり、緊張してしまったのかもしれません。ボウルゲームにはまものがすんでいました。個人的にはスナップを今シーズン一回も失敗しなかったので良かったです。
ー四年間を振り返ってどうでしたか
僕は初心者としてトマホークスに入りました。そんな僕にもみんな優しく接してくれて、とても楽しく過ごせたと思います。また今年はKCユニットのリーダーを務めさせてもらって、毎年一回はTDされるんですが、今年は一回もされませんでした。
ーアメフトで学んだこと
たくさんありますが、アメフトを通して一人の人間として成長することができたと思います。ギャグ線もとても高くなりました。入って良かったと心から思います。
ー後輩に向けて
頑張ってもらうしかないです。僕たちが何も言わなくても彼らは頑張ってくれると思います。僕たちは成長する姿を楽しく見守っていくだけです。期待しています。
ーあなたにとってトマホークスとは
ファミリーです。トマホークスのみんなとは家族よりもいる時間が多くて、みんなとは多くの時間を共有しました。最高でした。
TE 木本紀久
ー今日の試合を振り返って
今日は立命大という強い相手と戦って、法大はうまく流れをつかんでいない様に見えました。いつも通りの力を発揮できていないと思いました。
ー立命大の印象は
強かったです。フィジカル面での差が立命大と比べて劣っていると感じました。とにかく大きくて強かったです。
ー調子はどうでしたか
緊張しているせいか前半は体があまり動いておらず、後半になるとコンディションやみんなの意識が上がっていきましたが間に合いませんでした。
ー四年間を振り返ってみて
後悔は正直残っています。甲子園に行けなかったことやあの場面で別の動きをしていればと後悔することもあれば、もっと練習すればよかったと思ったりもします。入学した時は日本一になるためにトマホークスに入部したのでその目標を果たせなかったことも悔しいです。
ーアメフトを通して学んだこと
人として大事なことや基礎を学べました。
ー後輩に期待すること
自分たちの達成することができなかった日本一を甲子園という場で勝ち取ってほしいと思います。そのためにも一生懸命練習してもっと強くなってもらいたいです。
RB 佐々健人
ー4年間を振り返って
すごく楽しくて。つらいことも多かったですけど、楽しい時間を過ごせました。
ー今までで一番思い出に残っている試合は
甲子園ボウルですかね、2年生のときの。それと、2年生のときの日大戦ですかね。
ー自分にとってのトマホークスとは
成長の場です。
ー期待の後輩
25番のRB蒲田くんと、35番の今井憲史朗です。
ー後輩に向けて
今年の倍やらないと日本一になれないから、そのぐらいの勢いでやって下さい。
ー応援してくださっている方々に向けて
本当に、4年間ありがとうございました。観客の声援が試合のモメンタムをつくるので、本当に助かりました。
OL 畠山涼
ー4年間を振り返って
辛かったです。でも、本当に普通の人生を歩んでいたら経験できないことがいっぱい経験できたので、そこはやってて良かったと思います。結果はちょっと伴わなかったですけど、すごくやってて良かったと思います。
ー今までで一番思い出に残っている試合は
1年目に出た関大(関西大学)戦に出してもらったことがすごく嬉しかったです。
ー後輩に向けて
時間は無限じゃなくて有限なものだから、日々怠けちゃうところもあると思いますけど、一つのことに取り組むことがすごく重要だと思うので、頑張ってください。
ー応援してくださっている方々へ向けて
そこまで良くはない学年でしたけど、4年間しっかり支えてもらえたのでそのままみんな揃って4年間続けられました。ありがとうございました。
QB 山口剛
ー四年間を振り返って
長いようで短かったです。
ー今年のチームはいかがでしたか
「一心」というスローガンをもとに、一体感のあるチームでした。
ー後輩に対して
QB4年生が2人とも引退して、3年生がいない状態で一番上になる2年生の鈴木がこれから引っ張っていかなければいけないけれど、一人で引っ張っていくのは大変だと思うので1年生のQBの子達が鈴木を支えていくようにしたら、良いチームユニットになるのではないかなと思います。
ー期待している選手は
誰がという訳ではなくて全員期待しています。誰にでもチャンスがあると思います。
ー自分にとってトマホークスとは
いろんな経験ができた場所だったかなと感じます。
ー応援してくれた方々へ
両親やコーチに、今この環境で過ごさせてもらったことに本当に感謝しています。これから社会人になる上でいい経験になれたかなと思います。
TE 三上航平
ー四年間をふりかえって
半々ですね。半分よくて半分後悔です。
ー今年のチームはいかがでしたか
まとまっていこうという意識がすごく高かったです。
ー後輩に対して
結果があまりよくなかったので、やってきたことをもう1回疑うところから始めて、本当にこれでいいのかつきつめてやっていってほしいです。
ー期待する選手は
1人あげるとしたら、同じポジションの85番の小野大介には頑張ってほしいと思います
ー自分にとってトマホークスとは
難しいですね。まだ20年くらいしか生きていないですが、「宝」ですかね。
ー応援してくれた方々へ
本当にありがとうございました。結果は残せなかったのですが支えてくれたみなさんのおかげでここまでやってこれました。
ーアメフト部に入って得たこと
すごくたくさんあるのですが、1人では何もできないということですかね。
RB 伊藤俊太
ー今日の試合を振り返っていかがですか
一年間日大を意識してやってきて、やっぱり関西の相手となってくるとそれ以上にレベルが高く、結果的にこういう点差になってしまったという印象です。
ー今日を迎えるにあたって特別に意識したことはありますか
4年間最後の試合ですし、相手も関西の強豪立命館ということで甲子園ボウルと同じような気持ちでいました。それにこの試合以後にも後輩が立命館と甲子園で試合をするという可能性もあるのでその点の意識も持ちながら練習はしていました。
ー今日で四年間の競技生活が終わってしまいますが今の心境はいかがですか
長かったです。だけどRBというユニットは本当に仲良くて良いユニットで楽しくできました。先輩後輩の垣根もなく最高でした。このユニットで良かったと4年間振り返って思います。
ー後輩に向けてメッセージをお願いします
田邊、廣澤の二人は今年もすごく活躍していて来年は最上級生、両エースとして関西の大学にも勝ってほしいですし今以上にも活躍してほしいですし、この二人を支えるメンバーがいないと当然厳しいのでそういった人達にもすごく期待しています。
ー支えてくれた家族、スタッフにもメッセージをお願いします
けがが続いてなかなか試合に出られないこともあったんですけど、最終的には三年生、四年生で試合ができて、そういった面での体のケアでのトレーナーさんであったり家族であったりと応援してくれる人達の支えがなかったらこの4年間できなかったと思うので、ありがとうございますと言いたいです。
LB 長田祥司
ー今日の試合を振り返って
ミスが多かったと思います。個人的にはキックのリーダーやらしてもらってたんですけど流れを変えられなかったです。
ー今日を迎えるにあたって特別意識したことはありますか
いつもと変わらない心境でした。チーム一体となって勝つという気持ちだけです。
ー今日で四年間の競技生活が終わってしまいますが、四年間振り返っていかがですか
楽しかったです。トマホークスで得た経験をこれから社会に出てからも大事にしていきたいです。
ー後輩へ向けてなにかメッセージをお願いします
感謝しかないです。ついてきてくれてありがとうという感謝の気持ちです。
ー応援してくれた家族やファンの方々にもメッセージをお願いします
本当に感謝しています。4年間ありがとうございました。これからもトマホークスをよろしくお願いします。
DL 加納捷史
ー4年間を振り返って
4年間辛いことも多かったですけど、最後に「やっててよかったな」と思いました。
ー4年生はどういう代でしたか
個性が強かったですけど、仲が良い代でした。
ー後輩に向けて一言
来年は絶対に日本一を取れるように、頑張ってもらいたいです。
ー応援してくれたファンに一言
4年間支援してくださってありがとうございました。
LB 仁井本昌己
ー4年間を振り返って
4年間辛いことばっかりで、何回も辞めたくなったり逃げ出したくなったりしたんですけど、そういう時にはチームメイトがいて、仲間がいて後輩がいて、一人一人が声をかけてくれて、2年の時一年間けがをしていたんですけど、早く戻ってこいよって声かけてくれたりしました。そういうことがあってやっと帰ってくることができて、去年はケガなくできたので、自分は仲間のおかげで4年間続けて来れたと思っています。
ー4年生はどういう代だったか
自分たちは個性が強い代だったなとすごく思っていて、個性が強いあまりまとまりがない代だとよく言われていました。最後に「一心」というスローガンを掲げていたんですが、そこに至ったのはやっぱりチームが一つになって、どれだけ日本一フットボールについて考えられるかが勝負だねと話した結果だったので、最後はひとつになれたんじゃないかなと思います。
ー後輩に向けて
来年はスターターのメンツが結構抜けるので、大変な事もたくさんあると思うんですけど、それ以上にみんなには期待しています。まだまだ伸びている選手もたくさんいますし、スター選手と呼ばれる選手もいるので、自分たち以上に取り組んでもらって、日本一に挑戦してもらいたいと思います。
ー応援してくれたファンに一言
自分自身がフィールドに立つことはほとんどなかったですが、フィールドから応援団を見るのとは違うんですけど、ベンチから負けそうな時、心が折れそうな時に応援団を見ると、応援してくれる方々の声がすごく聞こえてきて、後ろ振り返るとオレンジが広がっていたのを覚えています。応援は本当に力になるので、これからも応援よろしくお願いします。
WR 六川永一
ー4年間を振り返って
充実した毎日を過ごした日々だったと思います。
ー立命大と戦ってみて
今まで自分たちがやってきた事は間違いないと思って臨みましたが、実際に当たってみるとマンパワーの面で結果を見て分かる通り全然歯が立たなかったです。
ー後輩に向けて一言
この東京ボウルという機会を大事にしてもらいたくて、「4年生とできる最後の試合」というモチベーションでやっていた選手が多かったのかなと思いますが、今日の試合を一度振返って、自分たちのやってきた事を疑う所から始めてまた新しいチームを作っていってもらいたいなと思います。
ーファンの方々へ一言お願いします
本当に4年間支えてもらって、もし支えがなかったらこんな恵まれた環境もなかっただろうし、くじけてしまうかもしれなかったので感謝しています。