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【ハンド】2015年関東学生ハンドボール連盟春季リーグ戦 第3節 対筑波大 3連勝ならずも驚異の追い上げで引き分ける

ハンドボール

【ハンド】2015年関東学生ハンドボール連盟春季リーグ戦 第3節 対筑波大 3連勝ならずも驚異の追い上げで引き分ける

2015年関東学生ハンドボール連盟春季リーグ戦 男子1部
第3節 対筑波大学

2015年4月19日(日)
国士舘大学多摩校舎体育館

昨季リーグ最下位の法大は格上との対戦が続くが、1,2節は見事勝利を収めた。今日の相手はジュニア日本代表(U-21)6人を擁し、昨季3位の強豪・筑波大。いかに法大ペースの戦いに持ち込めるかがポイントとなる。連勝の勢いそのままに勝利をモノにしたいところだ。

DSC 0628 R
後半の巻き返しの立役者・下條

試合結果

トータル試合結果

20
法政大学
7 前半 6 20
筑波大学
13 後半 14
 

法政大学スターティングメンバー

選手名 学年 学部 身長 ポジション 出身校
#20 高間 アミン 2 経済 178 LW 群馬・富岡
#7 遠藤 由陽 4 経済 177 LB 栃木・國學院栃木
#13 猪俣淳三郎 3 経済 168 CB 神奈川・法政二
#26 内門 竜之介 2 経済 178 RB 鹿児島・鹿児島工業
#2 立野 省吾 3 社会 170 RW 茨城・藤代紫水
#11 渡邉 大貴 4 社会 181 PP 茨城・藤代紫水
#1 仲村 充 1 社会 180 GK 茨城・藤代紫水

 

戦評

 先週、開幕2連勝でリーグ戦をスタートした法大。今季、1部リーグは接戦の様相を呈しており、どの試合も気が抜けない状況だ。

 試合開始直後から互いに堅いディフェンスを崩さず、なかなかシュートが決まらない。せめぎあいが続く中、3:30が経過。ついに先制点を奪ったのは筑波大だった。すぐに取り戻したい法大は、遠藤由陽(経4)を中心に果敢にゴールを狙いに行くが、ディフェンスに阻まれ、ノーマークでもシュートを外してしまうなど、思うようなプレーができない。10分が経過した時点で、なんと0-3のロースコア。ここで、高間アミン(経2)が速攻を決め、初得点。だがこの後も、勢いに乗ることができない。なんとか4-5まで追い上げたところで、GK仲村充(1)が好セーブを連発。ついにペナルティスローで同点に追いつくと、前半ラスト30秒で、パスカットから速攻を仕掛け、逆転。1点差で前半を折り返す。

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 しかし、後半は打って変わって序盤から得点を許してしまう。前半に続くGK仲村の好セーブ、後半から出場した下條輝(スポ2)が要所でシュートを決めるも、なかなか差を詰めることができない。立て続けに得点を奪われ、終盤、残り10分で5点のビハインド。しかし、ここから法大の巻き返しが始まった。遠藤の速攻や渡邉大貴(社4)のミドルシュートで一気に追い上げ、立野省吾(社3)のカットインで2点差。その後ペナルティスローで1点を返し、19-20となるも、残り15秒で相手ボールの状況に。諦めない法大は、ここでいったんタイムアウトを取り、再度集中を高める。法大の執拗なディフェンスが相手のミスを誘い、残り時間わずかで速攻を仕掛ける。ブザーが鳴るその瞬間、渡邉の果敢なプレーが相手ファールを誘発、ノータイムのペナルティスローを得る。今季、ペナルティスローに絶対的な信頼が寄せられている高間が、プレッシャーのかかるこの場面でもきっちり決め、試合を引き分けに持ち込んだ。

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 立ち上がりが悪かったという反省点はあるものの、持ち味であるディフェンスが発揮され、ロースコアでの試合展開をすることができた。筑波大のディフェンスもまた堅く、白星とはならなかったが、途中起用の選手層の厚さもうかがえた試合であった。次戦の相手、東海大は法大とは対照的にオフェンス重視の大量得点を狙ってくるチームだ。これに対し、いかにディフェンスを崩さず試合を運ぶかが勝利への鍵となるだろう。無敗同士の対決を制し、首位の座を狙う。目の前の1戦を確実にとり、次へとつながるプレーを見せてほしい。(須藤未来)

監督・選手コメント

佐藤浩 監督

―試合を終えた心境は
とにかく負けなかったというのは大きいです。その結果として相手に勝ち点を1しか与えなかったというのも大きなことで、2つの点で優勝争いに残れたというふうに思います。

―試合を振り返って
前半の半分が点を取れない、焦る状況ですよね。その焦る状況ではありますけど、失点もそれ以上に少なかったので、私自身は法政のペース、狙い通りのペースだと考えていました。課題として点が取れないというだけで焦らなければよいという思いがありあました。選手たちにも焦りというのはあまりなかったのでそのぶんはよかったと思います。結果的にかなりロースコアな前半になり、こちらの思惑通りという展開になりました。後半に入ってから簡単な失点が増えてしまい、そこがかなり致命的な部分でした。結構ミスも出てしまいました。ミスからの逆速攻だったり、DFの単純なプレーで上から打たれてしまったりと、ちょっとした気の緩みやディフェンスの簡単なミスだったりしたのでそこらへんはタイムアウトを取るなりして修正しました。シュートミスだったり単純なミスというのは、自分たちでダメにしているのを選手たち自身も分かっていたので、そこをしっかりしていこうと話しました。最後ラスト45秒で何をしなくてはいけないのかというところは全員で意識を統一できたと思います。ラスト1分でも慌てなくなったというのが今日の収穫ですね。

―後半の立ち上がり簡単に失点を喫したが
どちらかというと筑波大も一生懸命セットオフェンスの形でノーマークを作ろうとしてくるチームなのですが、それを法政がしっかり守りきっていたというところで、後半からは個の力で打開するという戦略に変えてきました。それに対して対応できなかったというのがあります。やはり相手の個人の能力はかなり高いので、どうしても1対1で負けてしまう。そこに切り替わった時に、こちらとしてもより高く当たっていくという対応が遅れてしまいました。

―ディフェンスでは体格の大きい相手に苦戦していたように思えるが
極所、極所での2対2というのがなかなかうまくいかなくて、結果的に点が取れなかったです。シュートまでいったとしても、相手のディフェンスも最後までプレッシャーをかけてくるので、結果的にノーマークでも外してしまう場面が多かったですね。向こうのディフェンスにもしっかり法政がはまってしまったのが今日の試合でした。内容だけみるとノーマークシュートのミスが目立ちますが、先ほどいったようにプレッシャーをかけられた中でのシュートというものをいかに立て直していくかが重要になってきまして、そこは今後しっかり修正していかないといけない部分です。

―最後は高間選手がペナルティスロー(PT)を決めました
「リラックスしろ」ということだけ声をかけて、しっかり決めてくれました。

―PTは3試合すべて高間選手が起用されているが
これはシーズン前から決めていたことです。実際毎日PTの練習をしていて一番確率が高いからですね。それと彼のシュートは腕がしなやかで、最後までコントロールがきき、キーパーの動きに対応できるのというのがありますね。

―前半のロースコアな展開はGK仲村選手の活躍が大きかったと思うが
はっきりいって今日は彼に助けられた部分がかなり大きくて、今日のMVPは彼にあげて良いと思います。ディフェンスもかなり守れていたのですが、それでも割られてしまった時に彼がしっかり止めてくれる。それによってディフェンスは楽にやれたと思います。特に前半の6失点というのは筑波大相手だと通常じゃありえないことですので、ディフェンスの力プラス仲村の活躍が大きかったです。

―下條選手も攻守で活躍を見せたが
彼は高い位置から強い選手を潰していく、それで相手にパス回しをさせないという意図から後半に投入しました。得点も取ることができましたし、彼自身も嬉しかったと思います。これからさらにそういったことが自信につながっていくと思います。

―今後のリーグに向けて
この時点(2節終了時)で全勝の東海、国士舘はこれから当たるのですが、東海はかなりハイスコアな試合をしていて、一転して国士舘は20点前後のロースコアな戦いをしています。そういった全くタイプの異なる相手に対してどうしていくのかが重要になってきます。特にロースコア勝負が予想される国士舘の場合、かなり身長があって大型なチームですので、今日の筑波戦のような状況になることが予想できます。ですのでセットプレーでの打開力をいかにつけていけるかが鍵となります。東海はスピードがあるのでそういった部分の対応力もつけていきたいです。

※なお、この日行われた東海大対国士舘大の試合は東海大が勝利したため、無敗は3勝0敗の東海大、2勝1分の法大のみとなった。

―次の東海大戦に向けて
とにかくまずは勝ちたいです。勝つにしても自分たちのペース、ロースコアに持ち込んで自分たちのハンドボールで勝ちたいです。

 

渡邉大貴 主将

―試合を振り返って感想をお願いします
同点になっていい感じに終わったんですけど、内容を見ると前半のシュートを外してたり、あれを決めていれば勝てた試合でもあったので、正直言うと終わった瞬間は嬉しかったんですけど、よくよく考えてみると悔しい気持ちですね。

―筑波大のディフェンスは手強かったですか
そうですね、ディフェンス1対1が強くてフリースローで止められちゃって点数が取れなくて困ってたんですけど、そこを改善できなかったので得点が伸びなくて、20対20っていうスコアになってしまって。試合中でもタイムアップとって組み立てなおせたら良かったなと思います。

―前半、後半どちらも立ち上がりが遅くなってしまったのは、どうしてだと思いますか
前半の立ち上がりは僕が退場していたのもあって、2点取られてもしょうがないって話をしていたんですけど、早々に取られ過ぎたかなと思います。その後半のハーフタイムの時に上手く話し合いができなかったと思います。

―ハーフタイムではチームで何を話しましたか
1点リードで自分たちの展開だったので、ここは良い流れだからこのまま継続していこうっていうことを話してました。

―自身のコンディションはどうでしたか
全然良かったです。でも、パスでボールをもらって1対1にいくのを止められちゃったので、そこをもっとフィジカルを強くしたりもらい方を変えたりして、点数に絡めるようにしていきたいです。

―今回の反省点は
ノーマークシュートをもう1回しっかり決めていくことです。

―次戦東海大との試合ですが対策は
自分たちのハンドボールをするために冷静に1本1本決めていきたいと思います。

―最後に次戦に向けて意気込みを
ちゃんとチームメイトや後輩が支えてくれたので、自分もディフェンスでありキャプテンでもあるので。次はもっとキャプテンらしくいきたいです。

 

遠藤由陽

―今日の試合を振り返って
立ち上がりはあまり良くなかったんですけど最終的に追いつけたことはチーム力が向上しているなと感じました。

―攻撃面での課題は
前半は相手のディフェンスは崩せてはいたんですけどノーマークなどのシュートを外してしまっていたのでシュート練習をもっと高い意識でやっていきたいです。

―シュートを打つときに何を意識したか
普段は両面テープで練習している中で今日は松ヤニだったので少し環境が違ったのと、相手のキーパーが下へのシュートに強かったので顔の横だったりタイミングを変えて打ったりすることを意識しました。

―負けている状況でもベンチの雰囲気は良かったが
去年だったらこのままズルズルいって負ける形が多かったんですけど、今年は練習の中からみんないい雰囲気でやれているのでその部分は大きいと思います。

―引き分けに持ち込めた一番の要因は
最後までベンチに入ってる人は勿論、ベンチに入ってない人も必死に声を出して戦ってくれていました。そういう強い気持ちが相手に勝っていたことだと思います。

―ハーフタイムの指示について
シュートミスが多かったのでしっかりキーパーを見て打つことと、枠外へのシュートが多かったのでまずはシュートを枠に飛ばそうということでした。

―次節の東海大の印象と意気込みを
東海大は速攻が持ち味で速いのでそこをしっかり食い止めることと、インカレで最後に負けてしまった相手なので今回は絶対に勝つという強い気持ちをもって臨みたいです。

 

下條輝

―今日の試合を振り返って
前半の立ち上がりがイマイチだったので、僕は後半から起用してもらって、僕で流れを変えてやろうという気持ちでいきました。ディフェンスで積極的に動いていって、チームの士気を高められたかな、という感じです。

―シュートを決めていましたが
リーグでは初得点でした。前半に、ベンチでずっとキーパーの動きを見ていたので、自分が入ったら相手が仕掛けてくるのは分かっていたのでそこは注意していきました

―前半なかなか得点が奪えない展開を外から見ていて、気になったところは
シュートを最初ちょっと何本か外していたので、そこで法政自体が乗り切れなかった部分はあるんですけれど、後半立て直していけたので良かったですね。

―ラストは怒涛の追い上げでした
練習の段階で、ああいう場面で集中を切らさずに、というのは意識してやっていました。また、今年のチームは全員で声を出して、全員で連動して動けるチームなので、それが前半で流れが悪くても最後までチーム全体の気持ちをもっていけた要因だと思います。

―今日の試合で見つけた課題は
自分が入ったところで、上から打たれてしまったところがあるので、強く当たれるようにというところですね。

―次戦に向けて
試合に出たらコートで誰よりも動いて、運動量とディフェンスで相手を圧倒したいと思います。

 

高間アミン

―今回の試合の感想をお願いします
自分を中心に前半シュートを外しすぎて、それが決まれば引き分けじゃなくて勝てた試合かなと思います。

―前半のチームの立ち上がりが遅くなってしまったのはどうしてだと思いますか
ディフェンスは守れていたんですけど、シュートが決まらなくてリズムに乗れなくて、ああいう立ち上がりになってしまったと思います。

―相手の筑波大のディフェンスは手強かったですか
そうですね、相手のディフェンスっていうよりは皆自分も含めてなんですけど、キーパーにはまってしまったっていう感じですかね。

―相手のキーパーに読まれていたということですか
読まれているのか、自分が苦手なのか分かんないですけど。

―自身のコンディションはどうでしたか
まあまあ良かったです。

―自分自身とチームとしての反省点はありますか
立ち上がり、シュートミスが多かったのくらいです。

―ハーフタイム、チーム内で何か話しましたか
全然点を取れてなかったので、早く1点取ってリズムに乗ろうと話してました。

―今回の反省点から、どんな練習をしますか
シュートを確実にいれるところからやっていこうと思います。

―次戦に向けて意気込みをお願いします
勝てるよう頑張ります。

 

仲村充 

―今日の試合を振り返って
自分たちの持ち味はディフェンスなので、ディフェンスが光ったかなと思います。

―仲村選手自身、好セーブ連発でした
自分の調子も良かったのですが、やはり先輩方の必死な姿を見ていると自分もやらなきゃ、という気持ちになったので。

―チームの立ち上がりはあまり良くなかったですね
普段は立ち上がりにそんなに問題はないのですが、今日はちょっと足が動いてなかったかなと思います。

―互いにディフェンスが堅い試合でしたが、GKとしてプレッシャーはかかりますか
全然なかったです。自分が何か仕事をしなければ、という気持ちだったので。

―試合で見つけた課題は
前半は相手のシュートが下が多かったので、下を張っていたのですが、後半になると相手も修正してくるので。それに対する自分の修正は最後の最後で追いつけたのですが、それが後半のはじまりからできるようにしていきたいと思います。

―来週の試合に向けて
オフェンスよりもディフェンスを重視して、自分たちの持ち味はロースコアで戦うと競り勝てるという強みなので、まずイチにディフェンスをしっかりやっていきたいと思います。

フォトギャラリー

  • DSC 0628 R後半の巻き返しの立役者・下條
  • DSC 0567 R仲村はファインセーブを連発しチームを救った
  • DSC 0632 R最後のタイムアウト
  • DSC 0571 Rエースとしてチームの中心を担う遠藤
  • DSC 0589 R攻撃の要・猪俣淳三郎(経3)とパスを要求する渡邉(右)
  • DSC 0621 2 R2年目の成長が期待される内門竜之介(経2)
  • DSC 0627 Rリーグ戦初得点の田島走(社1)
  • DSC 0641 R高間はペナルティスローを確実に決めた

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