【水泳】第91回日本選手権水泳競技大会 5日目 明日の決勝へ望みをつなげる!
第91回日本選手権水泳競技大会 兼 第16回世界水泳選手権代表選手選考会 兼 第28回ユニバーシアード代表選手選考会 兼 第5回世界ジュニア水泳選手権代表選手選考会
2015年4月⒒日(土)
東京辰巳国際水泳場
大会5日目。日本選手権も残すところ2日となり、大詰めを迎えた。法大からは多くの選手が明日の決勝に進出。茂木美桜(人4)や中村桃子(経4)など不調に苦しむ選手も健闘を見せ、最終日に望みをつなげた。
試合結果
予選結果(女子)
種目 | 順位 | 選手名 | タイム | 備考 |
---|---|---|---|---|
100㍍自由形 | 7位 | 青木智美 | 55秒94 | 準決勝進出 |
37位 | 西尾奈那子 | 58秒17 | ||
200㍍背泳ぎ | 8位 | 中村桃子 | 2分13秒37 | 準決勝進出 |
200㍍平泳ぎ | 10位 | 茂木美桜 | 2分28秒55 | 準決勝進出 |
12位 | 浜野麻綾 | 2分29秒19 | 準決勝進出 |
予選結果(男子)
種目 | 順位 | 選手名 | タイム | 備考 |
---|---|---|---|---|
1500㍍自由形 | 4位 | 竹田渉瑚 | 15分21秒70 | 決勝進出 |
準決勝結果
種目 | 順位 | 選手名 | タイム | 備考 |
---|---|---|---|---|
女子100㍍自由形 | 7位 | 青木智美 | 55秒89 | 決勝進出 |
女子200㍍背泳ぎ | 7位 | 中村桃子 | 2分12秒56 | 決勝進出 |
女子200㍍平泳ぎ | 7位 | 茂木美桜 | 2分26秒51 | 決勝進出 |
12位 | 浜野麻綾 | 2分27秒91 |
決勝結果
種目 | 順位 | 選手名 | タイム | 備考 |
---|---|---|---|---|
男子200㍍平泳ぎ | 7位 | 渡邊一輝 | 2分11秒02 |
決勝…準決勝の上位8名が出場。
戦評
予選
法大からは6人が予選に出場した大会5日目。女子100㍍自由形では青木智美(社3)が7位で準決勝に進むも、同種目において西尾奈那子(経2)は振るわず37位で今大会を終えた。西尾は「持ち味は生かせなかったが、収穫はあった」と、悔しい結果に涙を滲ませながら語った。女子200㍍背泳ぎに出場した中村桃子(経4)は予選を8位で通過。好タイムに自身も納得のレース内容となり、笑顔でコースをあとにした。女子200㍍平泳ぎでは、茂木美桜(人4)と浜野麻綾(スポ4)が同じ組にに出場。両者共に準決勝進出を果たすも、茂木は得意とする種目での10位という結果に本調子とはいえない様子だった。男子1500㍍自由形には竹田渉瑚(スポ3)が出場し、。序盤から江原騎士(山梨学院大学)とのトップ争いを繰り広げる。中盤に差を付けられるも、ラストスパートで追い抜きフィニッシュ。予選4位で決勝に駒を進めた。6人中5人の選手が準決勝・決勝へ勝ち進み、予選は好調な経過をたどった。
準決勝 女子100㍍自由形に出場した青木は「代表に選ばれたプレッシャーもあった」と語りながらも、準決勝を競り勝ち決勝進出を決めた。女子200㍍背泳ぎに出場した中村。二日目の悔しさをバネに、予選よりもさらにタイムを縮め7位で決勝進出を決めた。「練習の成果が出ている」と語るように、思い通りの泳ぎで調子の良さをうかがわせた。女子200㍍平泳ぎには茂木、浜野が出場し、予選同様に同じ組でのレースとなった。茂木は持ち味である後半の追い上げを試みるも、ラスト50mで伸びきらず7位。明日の決勝で巻き返しを図る。一方の浜野は今大会を通して調子が上がらず、この種目も12位という不本意な結果に終わった。
決勝 この日法大から唯一決勝に挑んだのは、男子200㍍平泳ぎの渡邊一輝(社3)。小関也朱篤(ミキハウス)が世界記録に迫る泳ぎを見せるハイレベルなレースだったが、その中で渡邊は自己ベストを記録。予選、準決勝と次々とベストを更新し健闘するも、ユニバーシアードには届かず。悔しさの残るレースとなった。(関川美穂)
選手コメント
渡邊一輝
-今のレースを振り返って
ベストタイムは出たんですけど、ユニバーシアードは届かないし目標としていた派遣標準Ⅱや世界水泳代表にもほど遠かったので、残念な結果です。ベストタイムは当たり前に更新して、ユニバーシアードに入らなくては、と思っていたので…。
-レースの心境は
緊張はあったのですが、ほど良い緊張でレースに向かう過程も楽しめたのかなと。
-予選からベストを更新し続けていますが
毎日積み重ねてきた練習の成果が出始めて、泳ぎに反映できてるのかなと思います。前々から同じことを言っているのですが、キックの推進力を改善することがストロークの伸びにつながって、結果的に泳ぎが大きくなるということを練習してきました。あとは後ろ3つのレースをどれだけ高いレベルで刻めるか、というのを練習してきました。
-今大会を振り返って
細かい技術がまだまだ下手くそなのと、キックもストロークも完成しているとは言えないので、もっと研ぎ澄ませていきたいです。
-今後に向けて
今回はユニバーシアードも世界水泳も逃してしまったのですが、まだまだ終わりではないし、9月のインカレや来年4月の日本選手権ではオリンピック選考会になると思うので、そこでは納得のいく結果が出せるように毎日努力していくしかないなと思います。
決勝レース前の渡邊
竹田渉瑚
-どの程度力を出し切りましたか
八割、七割ぐらいですね。
-この1500mに向けてスピードを強化してきたということですが、予選での手応えの方は
予選では成果があまり感じられなかったのですが、まだ余力があるので本番でしっかりと強化した部分を発揮できるようにしたいと思います。前半は焦らず後半伸びのある泳ぎをしたいです。
-大会二日目の800m自由形を終えてからの調整の方はうまくいきましたか
800mは正直言うと、あまりうまくいかなくて。少し周りの速さに焦ってしまい、自分の泳ぎができなくなりました。泳ぎ全体が潰れてしまって伸びのある泳ぎができませんでした。この予選はキックを打たずに伸びのある泳ぎを意識しながら21秒だっので、まずまずかなと思います。800mはあまり良くなかったのですけど、想定内という感じですかね。
-疲労の方は
一日休めば回復すると思うので、帰ってしっかりケアして明日に備えたいと思います。
-改めて明日の決勝はどのようなレースにしたいですか
やっぱり派遣標準を切り、代表入りを目指して積極的に頑張りたいと思います。
青木智美
-今のレースを振り返って
ギリギリ決勝に残れて良かったです。
-予選なら準決勝への調整は
200mの時に比べると予選と準決勝の間が短くて、いつもなら一回ホテルに戻っていたのですが今日はずっと会場で過ごしていて、そのなかでもリラックスできていたのかなと思います。
-代表に選ばれたことで精神的にも余裕が生まれたのですか
リレーの代表に選ばれた一方で、選ばれたというプレッシャーも多少は感じましたね。200mで代表に選ばれているのに100mで下手なレースはできないと思ってました。
-予選、準決勝でのタイムについては
予選は55秒台を出れば良いなと思っていて、準決勝はベスト近くまでタイムを上げたかったのですが、あまり良くなかったですね。
-明日の決勝に向けて
明日は日本選手権最後のレースなので、レースを楽しんで締めくくれたら良いなと。表彰台に上れたら良いなと思います。難しそうですけど(笑)。
-タイムはいかがでしたか
予選よりは上がったので良かったのですが、隣に競り負けて組で4番なのでどうかな、という感じですね。
-隣で泳いでいた宮坂倖乃選手の印象は
前半のスピードがある子だな、という印象なので前半50mで私が前に出るというよりは後半の100mで勝負しようと思っていました。でもラスト50mで思ったよりも上手く上がって来なくて、最後はタッチの差で負けてしまったかなと。悔しいですね。
-何か要因などは考えられますか
まだ移籍(ルネサンス幕張→イトマン)して2ヶ月しか経っておらず、十分な練習が積めたかと言われればそうでもなく、最後に体力の自信もなかったので、そこが問題かなと思います。
-移籍の理由などは
去年の3月からひざの調子が悪く、夏場なども思ったような練習ができていなくて、ストレスから体調も悪くなってしまったので、やっぱり自分のなかで環境などを変えて気持ちも変えたいと思い、変えました。
-自分のなかで何か戻ってきたものはありますか
戻ってきたというよりは新しいコーチと話をして、たかが2ヶ月かもしれないのですが、色々なことにチャレンジしました。泳ぎも練習内容も前よりは少しずつですが、変わっています。
-何が一番変わったとお考えですか
どちらかというと、うねってしまっていたところがあったのですが、一番大きく変わったのはそこですね。あとはひざへの負担があったのて少しずつキックを改良してきました。
-次のレースに向けては
決勝に残れたらユニバーシアードの代表には引っ掛かるかな、ぐらいの気持ちで臨みたいです。
-予選よりさらにタイムを上げてきました
予選では100~150m間のタイムが少し遅かったので、そこを早くすることを課題にして準決勝を泳ぎました。
-やはり調子は良好ですか
100mをメインにしていたのですが、その100mを泳いだ分、体が動くようになって、持久力の練習もやっていたのでその効果が出たのかと思います。
-レースプランとしては前半から積極的にいく予定だったのでしょうか
前半いかないと後半持たないと思っているので、前半からいく勝負をしてみました。
-二日目の200mで悔しい思いをしたのは大きかったですか
そうですね。とても大きかったです。
-決勝はどのようなレースをしたいですか
自分のできることをしっかりして、インカレにつなげたいと思います。
ー今のレースを振り返って
私の持ち味である後半を伸ばすような泳ぎができなかったですし、タイムも全然駄目でした。
ーこれからはどのような練習をしていきますか
後半を生せるような練習をしていきたいです。
ー収穫はありましたか
はい。沢山ありました。
ー今大会を振り返って
200mも100mも納得できないタイムだったので悔しいです。
ー次へ向けての意気込み
世界代表に選ばれた(青木)選手もいるので、これ以上置いていかれないように、追い抜く気持ちで頑張ります。
フォトギャラリー
- 決勝進出を果たした中村
- 明日の決勝で代表を狙う竹田
- ベスト更新も悔しさをにじませた渡邊
- 今大会不調の浜野
- 収穫があったと語る西尾