【バスケ】第64回関東大学バスケットボール選手権 対早大 見えた成果、ベスト8進出!
第64回関東大学バスケットボール選手権大会 対早大
2015年5月5日(火)
明治大学和泉キャンパス
初戦の山学大戦ではスクリーンの対応に苦労した法大。選手から精神面の指摘や「このままでは勝てない」との声も上がったが、目標であるベスト4へ進むにはこの試合は絶対に勝たなければならない。相手は京王電鉄杯1日目にて31点差で敗戦した早大。前回は4年生の出場がない中での結果だったが、今回はいかに。DF練習の成果と初戦の反省を活かせるか。
試合結果
トータル試合結果
72 法政大学 |
17 | 1Q | 14 | 54 早稲田大学 |
---|---|---|---|---|
21 | 2Q | 18 | ||
9 | 3Q | 7 | ||
25 | 4Q | 15 |
法政大学スターティングメンバー
選手名 | 学年 | 学部 | 身長/体重 | ポジション | 出身校 | 得点 | リバウンド | アシスト |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
#67 佐藤 翔耶 | 3 | 法 | 184/78 | PG | 宇都宮工 | 10 | 3 | 5 |
#7 藤井 裕太 | 3 | 社 | 175/65 | SG | 厚木東 | 3 | 3 | 2 |
#24 加藤 寿一 | 4 | 文 | 192/79 | F | 法政ニ | 12 | 7 | 1 |
#12 柳川 知之 | 2 | 法 | 192/82 | PF | 明成 | 6 | 3 | 0 |
#16 沼田 凌 | 4 | 法 | 190/87 | C | 湘南工科大附 | 22 | 6 | 0 |
法政大学交代選手
選手名 |
学年 |
学部 | 身長/体重 | ポジション | 出身校 | 得点 | リバウンド | アシスト |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
#8 新沢 亮太 | 3 | 経済 | 182/73 | SG | 新潟商 | 0 | 0 | 0 |
#11 中野 広大 | 3 | 法 | 182/77 | F | 土浦日大 | 7 | 1 | 0 |
#14 植村 哲也 | 2 | 文 | 175/74 | G | 明成 | 7 | 2 | 3 |
#15 目黒 翔馬 | 3 | 文 | 171/72 | PG | 明成 | 0 | 0 | 0 |
#23 戸掘 勇吾 | 2 | 文 | 190/79 | PF | 國學院久我山 | 0 | 2 | 0 |
#27 財前 大輝 | 3 | 経営 | 178/64 | SG | 大分舞鶴 | 0 | 0 | 0 |
CAP #35 山岸 玲太 | 4 | 経営 | 179/72 | G | 福島商 | 5 | 1 | 0 |
戦評
第1Q。1発目は佐藤のアシストで柳川のジャンパー。そこに藤井の3Pと、またも柳川のステップインシュートと続き、特に柳川の試合の入りの良さが伺えた。山学大戦の反省を活かし、スクリーンへの対応はスイッチアップを選択。素早い反応とタイトな守りで早大に簡単に攻めさせず、さらに、シュートを打たれても確実にリバウンドを押さえ、セカンドチャンスを与えない。早大#34池田慶次郎に3P2本を決められるも、佐藤がドライブ、アシスト、リバウンドとOFでチームをけん引し、17-14と僅かにリード。
第2Q。個人個人の攻め気が法大の流れを作る。山岸、植村らガード陣のドライブで相手の隙を突き得点。一方、ゴール下では沼田と早大#38宮脇が激しい攻防を繰り広げていた。だがローポストでのターンシュートや1対1でしっかりと点を稼ぎ、さらには宮脇のチャージングもとるなど、やはり上手を行くのは沼田だった。各々の活躍により38-32で前半を折り返す。
第3Q。開始数十秒で、佐藤が自ら外したシュートのリバウンドに飛び込み、得点した後から約7分間、シュートが全く入らず、我慢の時間帯となった。しかし守りの手は決して緩めず、早大に簡単に打たせないことで相手もシュートを落とし、イーブンに。加藤、沼田がDFリバウンドをしっかりとものにすることでこの時間帯を支えた。7分後のお待ちかねの次の得点は植村のアシストからの中野の3P。さらに植村から沼田への裏パスで得点を重ね、最後は沼田が自ら突っ込みレイアップでフィニッシュ。47-39。
第4Q。早大のファールがかさむ中、法大は絶妙な選手交代とファール管理で4Qもフルメンバーで戦う。山岸の3Pが決まるとベンチから「CAP」コールが飛び交い、チームを盛り上げた。ここへきても佐藤の集中は途切れることなく、積極的な攻撃をし続ける。残り4分半で早大がオールコートプレスを仕掛けてくるも、加藤の4点プレーと2本連続の速攻で一気に勝利へ足を伸ばした。スローインでのミスも続き危うい場面もあったが、植村がしっかりとゲームをコントロールし、最後まで流れを渡すことなく試合終了。72-54で勝利し、ベスト8入りを果たした。
ここまでずっとやってきたDF練習の成果が、はっきりと見えた試合展開であった。次の試合に勝てば目標のベスト4入り。日々進化を遂げる法政ウィザーズから、目が離せない。(宮下優希)
試合後のコーチ・選手のコメント
塚本清彦ヘッドコーチ
加藤寿一
―今日の試合を振り返って
試合前からずっとディフェンスの練習をやってきて、早稲田は小さくて速い選手が多いので、縦に切られないようにということを塚本さんに言われて今までそういう練習をやってきました。今日勝てば明日は試合がないから倒れるまでやろうとみんなで話して、今日は40分通して走ってディフェンスできたのですごい良かったと思います。
―昨日はスクリーンの対応が課題だと話していましたが今日はうまくいっていましたね
今日はコミュニケーションが取れていたので、スクリーンが来る前からスクリーン来るぞ来るぞと声を出してて、それが通じてああいう風にできたのだと思います。僕はいつも2ポジとか3ポジでやるんですけど今は4ポジをやってて、相手が小さい分みんなでスイッチしても変わらないし、自分が4ポジで出ても外もできるので、ポジションスイッチしようとみんなで話して今日できました。
―3Qで流れが悪くなってしまいましたが
僕たちはリバウンドが徹底できてなかったので、ゴール下でセカンドチャンスを与えてしまったり、セカンドチャンスを取られた後に慌ててディフェンスするからファールになったりしてしまいました。相手も身長が高い選手もいるし、能力も高いし、みんなリバウンドを取りに来るのでそこが徹底できてなかったことが追い付かれた原因かなと思います。
―次は第一の目標、ベスト4をかけた戦いになりますが
中央には京王電鉄杯の時にちょっと離して勝ったんですけど、青学に勝って勢いづいてるし、僕たちの悪いところは前にやったときの印象がすごく残ってしまって「いけるだろう」と安易な気持ちで臨んでしまうところがあるので、そこは一番直さなければいけないですね。気持ちの面で相手を下に見たり油断したりすると完全に相手のペースに持ち込まれてしまうので。青学とやるつもりだったところが中央だけど、上に行けるチャンスなので、油断しないで一からディフェンスを頑張るということをまた明日ミーティングで話してみんなで確認して、意識を高めていきたいです。
沼田凌
―今日の試合を振り返って
いつも言っているディフェンスはみんなで意識してできていたと思います。昨日はディフェンスで対応できていなくて、それもあって今日はもっとディフェンスを意識しようと臨めたので良かったです。
―昨日と違って、ディフェンスのどの点が良かったと思いますか
ボールマンに対してのディフェンスもそうですし、カバーですね。何よりも昨日よりディフェンスしようという気持ちの部分が大きかったと思います。
―昨日の試合後、練習をしたそうですがどのように調整してきましたか
フォワード陣とディフェンスの確認をしたのと後はシューティングをしました。
―個人で20得点以上稼ぎましたが
そんなに点を取ろう点を取ろうという意識はありませんでした。ただ中から外ということを言われたので中でも点を取っていこうという気持ちはありました。
―ドライブからの得点も多かったですね
相手の方が大きかったので、下で勝負するだけというよりは若干外に引っ張ってから、横の平面で勝てたらなと思ってやりました。
―早大との対戦はどうでしたか
僕が入学してからトーナメントで早稲田と当たるのは3回目で1勝1敗だったので、とりあえず勝ち越して終わろうとは思ってました。
―ベスト8になりましたね
チーム全体の目標としては秋のリーグ戦やインカレだと思うので、まだまだ試合の中で修正して頑張っていきたいです。
―このトーナメントをどういう大会にしていきたいですか
ディフェンスの精度を上げていきたいです。あとは今日のような強い気持ちで毎試合臨めるようにしていきたいです。
―次の中大戦に向けての意気込みをお願いします
今日のようにしっかりと気迫をもってディフェンスすること、それだけです。
佐藤翔耶
戸掘勇吾
―4Qからの出場でしたがいかがでしたか
3Qまでに出てた人が点差を広げてくれていたので、緊張という感じはあんまりなくて、前半出てた人がつくってくれた点差をなるべく縮めないように、試合に絡むことも自分は珍しいので、とりあえず結果というよりも迷惑かけないように全力でやるように意識しました。
―リバウンドに執念深く飛び込んでいた印象を受けましたが
自分はあんまり試合慣れしてる訳じゃないので、できることといったら一生懸命やることと、あとはリバウンドは誰でもできることなので、できることはやろうという気持ちでリバウンドは頑張るようにしています。
―相手の激しいディフェンスに対する対策はありましたか
対策は特にないんですけど、やっぱ(ディフェンスが)厳しくて、植村がボール運びに困ってたので、なるべくもらいにいくように意識はしてました。
―塚本HCはDFに力を入れているということですが、ディフェンスの「引き出し」は多く教わっているのですか
引き出しというよりは、練習では基礎的なことをずっと繰り返してて、習慣なので(ディフェンスは)。つらくてつまんないんですけど、おんなじ練習をずっと繰り返してるだけなので難しいことはないです。
―次の中央戦に向けて
今日の早稲田戦は良い感じで勝てたので、明日(6日)の練習で気持ちを下げないようにして、今日長く試合に出た人は疲れとって、中央戦に全力を注いでベスト4以上いきたいです。
フォトギャラリー
- 佐藤の積極的なドライブと絶妙なアシストでOFの流れを引き寄せた
- 1対1や4点プレーで見せ場を作った加藤
- 早大・宮脇との激しい攻防を繰り広げ、チーム最多得点をたたき出した沼田
- DFでチームをけん引するのはやはり山岸
- 珍しく藤井のシュートが当たらず、3得点のみとなった
- 早大のオールコートプレスにも冷静に対応、コントロールした植村
- 柳川は昨日とは打って変わり、試合の入り方がバッチリだった