【準硬式野球】東京六大学準硬式野球春季リーグ戦 対慶大3回戦 乱打戦を制し勝ち点獲得!単独首位で明日の大一番、立大戦へ!
東京六大学準硬式野球春季リーグ 対慶應大3回戦
2015年5月4日(月)
法政大学多摩グラウンド
優勝のためには絶対に負けられない、慶大との第3戦。2回までに大量リードを奪いながらも、エース末次が乱調。一時2点差まで迫られるが、この嫌な流れを断ったのはリリーフで登板した秋山であった。
試合結果
トータル試合結果
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | H | E | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
法大 | 5 | 2 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 1 | 9 | 17 | 1 |
慶大 | 0 | 1 | 4 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 6 | 15 | 3 |
(法大)末次、○秋山(2勝)-佐藤
(慶大)●猪砂、小林、塚本、竹原-有賀
三塁打:永田(1回)
二塁打:萩原(1回、2回)、永田(6回、9回)、藤口(2回)
盗塁:中村(2回、6回)
打撃成績
打順 | 位置 | 選手名 | 打数 | 安打 | 打点 | 四死球 | 打率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | (5) | 萩原 幹斗(社2) | 5 | 4 | 0 | 1 | .432 |
2 | (4) | 藤口 帝(社2) | 4 | 1 | 0 | 0 | .382 |
3 | (6) | 橘 廉(社4) | 5 | 1 | 1 | 0 | .410 |
4 | (7) | 中村 聖弥(経3) | 4 | 3 | 1 | 1 | .436 |
(7) | 窪田 剛士(経2) | 0 | 0 | 0 | 0 | — | |
5 | (9) | 内川 慶一(経3) | 5 | 1 | 0 | 0 | .194 |
6 | (2) | 佐藤 裕太(経4) | 5 | 3 | 1 | 0 | .471 |
7 | (3) | 永田 直(経3) | 5 | 4 | 4 | 0 | .378 |
8 | (1) | 末次 慶一郎(社3) | 1 | 0 | 0 | 0 | .143 |
PH | 小野 慶典(経3) | 1 | 0 | 0 | 0 | .500 | |
(1) | 秋山 駿介(経2) | 2 | 0 | 0 | 0 | .000 | |
9 | (8) | 甲本 裕次郎(社2) | 4 | 0 | 1 | 0 | .294 |
投手成績
回 | 被安打 | 奪三振 | 四死球 | 自責点 | 防御率 | |
---|---|---|---|---|---|---|
末次 | 3 | 7 | 4 | 2 | 5 | 1.50 |
秋山 | 6 | 8 | 2 | 0 | 1 | 2.89 |
リーグ戦結果(5/4現在)
法大 | 早大 | 明大 | 立大 | 慶大 | 東大 | 試合 | 勝 | 負 | 分 | 勝点 | 勝率 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
法 | ―― | ○●○ | ○○ | ○ | ●○○ | 9 | 7 | 2 | 0 | 3 | .778 | |
早 | ●○● | ―― | ○○ | ○○ | 7 | 5 | 2 | 0 | 2 | .714 | ||
明 | ●● | ―― | ○○ | ○○ | 6 | 4 | 2 | 0 | 2 | .667 | ||
立 | ● | ●● | ―― | ○○ | 5 | 2 | 3 | 0 | 1 | .400 | ||
慶 | ○●● | ●● | ―― | ● | 6 | 1 | 5 | 0 | 0 | .167 | ||
東 | ●● | ●● | ●● | ○ | ―― | 7 | 1 | 6 | 0 | 0 | .143 |
戦評
1勝1敗で迎えた慶大との第3戦。法大はエース末次慶一郎(社3)をマウンドに送り出し勝利への執念を見せる。勝てば優勝へ大きく前進、負ければ首位陥落という大一番。選手たちの気合も一味違った。
初回、試合は早速動き出す。1番萩原幹斗(社2)が二塁打で出塁すると、続く藤口帝(社2)が犠打で送り1死三塁。得意の攻撃パターンで好機を演出すると、3番橘廉(社4)の中前適時打で先制。理想的な形で1点を獲得すると、好調佐藤裕太(経4)からも適時打が飛び出し2点目を挙げる。それでも法大打線は止まらない。7番永田直(経3)の適時三塁打で走者2人が生還すると、慶大の送球ミスの間に打った永田もホームイン。打者9人、5安打の猛攻で初回から一挙5点を手にする。2回も藤口、中村の適時打で2点を追加し、7-0。一気に試合を決めにかかる。
永田の適時打で流れをつかんだ
いつもの末次なら十分すぎるリード。しかし、この試合でのエースはピリッとしない。2回裏、2連打を浴びると死球と暴投で1点を献上。らしくないミスで失点すると続く3回、勢いに乗る慶大打線に完全につかまる。安打5本を集められ4失点。点差を2点にまで戻される。このエースの不調を受けて4回からマウンドに上がったのは、前日の第2戦でリーグ戦初勝利を挙げた秋山駿介(経2)。毎回のように安打を許しながらも粘りの投球で凡打に抑え込んでいく。
無失点で粘る秋山を援護したい法大。チャンスで1本が出ず得点を奪えずにいたが6回、永田の適時二塁打で待望の追加点。9回にも永田がこの日4安打、4打点目となる適時打を放つ活躍を見せ、加点していく。8回こそミスも重なり1点を失うが、気迫のこもった投球で慶大打線をねじ伏せていく秋山。最終回、2連打を許すが最後は併殺に抑え、2戦連続の勝利投手に。想定外のタイミングでの登板となったが、しっかりとベンチからの期待に応えてみせた。
好投を見せ、笑顔でベンチに戻る秋山
苦しみながらも勝ち点を3とした法大。疲れを癒して次戦に臨みたいところだが4つ目の勝ち点をかけた立大との第2戦が明日に控えている。ただ、この過密日程を乗り越えてこそ優勝の2文字が見える。念願の優勝へ、大一番はもうすぐそこだ。(今井惇基)
監督、選手コメント
本間 隆洋監督
―慶大との3戦を振り返って
思った以上に慶應大学さんの粘りがじわじわプレッシャーとなって3戦ともしんどかった試合でしたね。
―このカードで1番難しかった点は何ですか
やはりピッチャーです。そこに尽きますね。
―投手の起用はどのように決めていったのですか
29日の早稲田戦に勝った時点で佐野と選手の状態を見ながら決めました。その中でピッチャー陣は少しローテーションが狂った中で頑張ってくれたと思います。結果的には勝ち点を取れましたので。
―第1戦から第3戦の先発投手の流れはその時から決まっていたのですね
そうですね。ただスエ(末次)に関しては本当に昨日の試合中も含めて悩みましたね。先を見た起用と言いますか、どうしても次の立教戦が頭にありますので。明治大学さんとの試合を含めまして、1週間で最低でも5試合あるという変則日程でしたので、正直自分としても迷いから起用ミスした部分もあったと思います。どうせ今日行かせるなら土曜日に末次を行かせて日曜日に室木で土日で終わらせた方が良かったかもしれません。
―第2戦では1年生の高橋選手を先発投手に起用しましたが
ショートイニングで初登板した時からわりと安定はしていましたので、大崩れはしないかなと思って起用しました。思いのほかヒットを集められたりデッドボールもあったりしたんですけど、7回に崩れるまで1点に抑えていましたので、しんどい流れの中でも役割は果たしてくれたと思います。
―昨日、今日とリリーフして勝利投手となった秋山選手については
期待はしていたのですが期待以上の活躍をしてくれましたね。特に今日ですね。末次があんな形になってうちのベンチもリードはしていながらも負けゲームのような雰囲気があったのですが、その中でロングリリーフでよく凌ぎ切ってくれたなと思います。ピッチングでゲームを作っただけではなく、彼のキャラクター的にもチームに勢いをつけてくれたのかなと思ってます。
―この勝利で勝ち点を3に伸ばしましたが
去年の5位、やはり頭の中には常にそれがありますので、1カードずつきちんと勝ち点を取っていこうとしています。選手たちが自分たちの力でもぎ取った、そういう勝ち点3だと思います。
―小野選手が代打で復帰しましたが
昨日は苦しい中で本当に流れの変わる一発を打ってくれましたね。小野自身も溜まりに溜まったものがあったと思います。こちらとしても嬉しい一発ですし、本人にとってもスタンドインという結果は良かったのではないでしょうか。とは言ってもけが明けで無理はさせられないので塁に残ったら代走を出すなどしばらくは慎重に見ていこうと思っています。
―明日の立大戦に勝てば優勝にかなり近づきますが
うちは強いチームではありませんから1イニング1イニングを必死に戦っていくだけです。その結果が勝てていればいいですから。とにかく1イニングを大事に、一生懸命やっていきたいと思います。
佐藤 裕太(3安打を放ち連日の猛打賞)
―今日は複数安打となりましたね
慶大戦は1戦目から調子が良いので、特に意識しているものはないですが、打席に入って結果が駄目だったものについては工夫修正するようにしています。
―工夫修正とはどのような点ですか
力みから(体が)開いて逆方向にフライというのが多くありますが、その時はかたちが悪いです。でも、ベンチから言われているように逆方向は意識してやっています。
―チームとしても右方向を意識した打撃を心掛けているのですか
練習とかで徹底しているわけではないですが、ベンチも逆方向と声を掛けてきますし、無駄な球に手を出さないという意味や最後まで引きつけて打つという意味でもこれを継続していきたいです。
―末次投手や秋山投手については
末次は温存していましたが、変化球に課題が残るピッチングとなってしまいました。でも、明日もあるので明日につながるピッチングになったと思います。秋山は本当に良く抑えてくれて、自分のサインにも首を振っていたのは本人の自信の表れだと思います。ほとんど首振られちゃって(笑)。でも、その結果凡打に抑えられて(秋山は)結構成長していると思います。
―明日は総力戦も見込まれますが
末次の状況次第ではどうなるか分からないし、立教も1回落としてる分負けられないのでアドバンテージは気にせず目の前の敵を倒すだけです。
―慶大戦での勝ち点で優勝がぐっと近づきました
1戦目を落とした時はムード最悪だったんですが、2戦目の小野の本塁打でみんなが振れるようになりました。苦しみながらも勝ち点を取れたことが本当に大きいです。
―チームにもう少し求めるものは
自分たちは先制がウリですが、負けている展開だとベンチが静かになってしまうので、そこで盛り上げていってチームを鼓舞できればと思うのですが、口で言うほど簡単ではないというか…。良い展開であっても悪い展開であっても法政らしく口うるさくいきたいです。
―立大戦にむけて
明日勝てば全日が見えてきますし、立教も良い投手でくるとは思いますが、自分たちの普段通りのことをしていれば勝てると思うので、一戦必勝でいきます。
永田 直(長打3本を含む4安打4打点の活躍)
―この3試合苦しい戦いとなりましたが、このカードを振り返って
明治と早稲田に勝ち、勢いというか強いところは倒したという気持ちがあって、それで好調だった打線の雰囲気が1戦目に悪くなってしまい色々と苦しかったけど、苦しみながらも勝てたのは大きいと思います。
―気の緩みということですか
そういう訳ではないです。上から見下ろす感じで、(本間)監督が「横綱相撲をしよう」と言っていたのですが、それがうまくいかなくて、でも(そういう中でも)勝ち点を取ったのが大きいと思います。
―(三塁打1本、2塁打2本を含む)4安打の大活躍でしたが、好調の秘訣は
今まで好調だった分、(このカードの)第1戦、第2戦と(フォームが)崩れて、今日はどうなのかなと思ったのですが、いつもは右方向を意識してちょこちょこと当てるバッティングばかりしていたのを、今日は思い切り振っていこうと開き直った結果いいスイングが出来てヒットも出たので良かったです。
―3割を超える打率を残していますが、打席で心掛けていることは
練習で意識していることをネクスト(バッターズサークル)などで考えて、そのことをその通りに実行しようという感じです。
―7番に入ることが多いですが、その役割とは
このチームはどこからでもチャンスが作れて、どの打順にいてもチャンスで回ってくるということが多いと思いますし、7番の後ろはピッチャーが(打順に)入るので、ピッチャーの前でしっかりランナーを返さなきゃいけないということを意識していますね。
―明日の立教戦に勝てば、大きく優勝に近づきますが、明日の試合に向けて一言
相手はいいピッチャーで来ると思いますが、打線が好調なので、ピッチャーに援護点を与えることと、明日は慶一郎(末次)が投げるので、しっかり打ってしっかり守るということを意識していきたいです。
末次 慶一郎(先発するも5失点で降板)
―今日の試合を振り返って
自分自身は駄目だったのですが、試合は勝てたのでほっとしています。
―今日は打ち込まれてしまいましたが、自身の投球については
調子も良くなくて、変化球が暴投もあって、ストレートに頼りすぎてしまったので打たれたと思います。今日はどんどん悪い方にいく悪循環にはまってしまいました。
―今日悪かったところをどう修正していくか
明日も投げるので、悪い時でもちゃんと投げられるようにしていきたいですね。
―今日は序盤から打線が大量リードを奪いましたが
援護のプレッシャーとかはなかったのですが、抑えなくてはいけない試合だったので打ってくれていたからこそ悔しかったですね。
―ここまで初戦で投げていたが慶大戦は3試合目での登板となりました
前回の登板(4/29、早大3回戦)まで試合続きで練習もあまりできていなかった部分があったので。今日は明日に向けての登板でした。
―ここまで連戦ですが疲労は
自分自身は空きももらっていますし、昨日、一昨日と投げない試合も続いたので自分自身は疲れていないのですが、野手は疲れていると思います。
―末次選手のあとに投げた秋山投手の投球については
自分が打たれてしまって、投げにくい場面での登板で、雰囲気もあまり良くない中であれだけの投球をしてくれたので感謝ですね。
―明日の立大戦に勝てば優勝がほぼ確実なものとなりますが
まだ明日勝たないことには優勝はないですし、まだわからないのでとりあえず優勝というより明日の試合を取る、という気持ちですね。
―明日の試合への意気込みを
今日迷惑をかけて野手に助けられた分、野手も疲れているので明日は野手を楽にさせてあげられたらいいなと思います。
秋山 駿介(ロングリリーフで6回1失点の好投)
―投球を振り返って
三振よりも打たせてアウトにとる投球でゴロアウトが多かったので、テンポ良く投げられたと思います。
―4回からのロングリリーフとなりましたが、どのような心境でしたか
末次さんが投げている試合は負けられないので、なんとしても勝ちたいという気持ちでした。
―連投となりましたが
調子は今日の方が良かったと思います。
―両チーム点を奪い合う激しい展開での登板となりましたが
守備の時間を短くして攻撃を長くやれるように、テンポの良い投球で攻撃につなげられるように意識しました。
―明日は立大との大きな一戦となります
勝てば全日も近付くと思うので、何がなんでも勝ちたいですね。
―その試合に向けての意気込みを
登板機会があるかは分からないですが、しっかり準備していきたいと思います。
萩原 幹斗(4安打、5出塁と1番打者の役割を果たす)
ここ2試合うまくいっていなかったんですけど、初回と2回にいい攻撃ができて試合を決められたのでよかったと思います。
自分が打つことによってチームが乗っていくので、今日も最初は雰囲気は分からないので自分が打つことでチームの雰囲気を上げることができたかなと思います。
チャンスを作ることですね。
打てる気しかしないです(笑)。
ストライクは全部打つことです(笑)。
明日の立教で優勝決めたいですね!頑張ります!
明日も猛打賞狙います。
フォトギャラリー
- ロングリリーフで2勝目をあげた秋山
- 勝負強い打撃で4打点をあげた永田
- 好調佐藤は今日も3安打
- 中村は4出塁でチャンスメイク
- 好調萩原は今日は4安打
- 橘は初回に先制適時打を放った
- ホームインし笑顔でハイタッチする萩原(右)と中村
- 秋山を囲む野手陣