【バドミントン】第58回東日本学生バドミントン選手権大会 男女団体戦 女子は筑波大との激戦の末5連覇ならず準優勝、男子はベスト8
【バドミントン】第58回東日本学生バドミントン選手権大会
2015年8月29日(土)~9月5日(土)
山形県体育館(男女準決勝、決勝、および女子初日)、山形市総合スポーツセンター(男子初日)
女子は1987年の日体大以来となる大会5連覇を目標に、男子は悲願の優勝に向けこの大会に臨んだ。結果は女子が筑波大との死闘の末、大逆転負けを喫し準優勝。一方の男子もダブルス陣の不発もあり、昨年の成績(3位)を下回るベスト8となった。
試合結果
男子団体
試合 | 試合結果 | 試合詳細(後者が対戦相手、S=シングルス、D=ダブルス) |
---|---|---|
2回戦 | ○3-0北大 |
S1○福田卓郎2-0下野智大(21-0,21-6)、S2○桐田和樹2-0佐藤貴裕(21-10,21-9)、D1○日光凌・西智寛2-0清水裕也・瀬川裕大(21-17,21-14) |
3回戦 | ○3-1筑波大 | S1○西川裕次郎2-1馬場湧生(14-21,21-19,21-18)、S2●桐田和樹1-2下川大樹(8-21,21-17,14-21)、D1○藤野琢人・河崎駿輔2-0中里大帆・牧野桂大(24-22,21-11)、D2宇野友規・西川裕次郎2-0馬場湧生・下川大樹(21-16,22-20) |
準々決勝 | ●1-3日大 | S1○佐野拓磨2-1猪熊心太郎(23-21,14-21,21-17)、S2●関口直挙0-2原口拓巳(16-21,18-21)、D1●宇野友規・西川裕次郎1-2間瀬亮介・平津佳幸(21-23,21-15,10-21)、D2●藤野琢人・河崎駿輔0-2岡村翼・山村祐樹(18-21,10-21) |
女子団体
試合 | 試合結果 | 試合詳細(後者が対戦相手、S=シングルス、D=ダブルス) |
---|---|---|
2回戦 | ○3-0東女体大 | S1○上野亜実2-1千々波美華(21-14,14-21,21-17)、S2○前田悠希2-0三島幸子(21-10,21-10)、D1○樋口帆渚実・長谷川由季2-0吉澤麻衣・関町公美子S2(21-9,21-14) |
準々決勝 | ○3-1青学大 | S1○窓場由加奈2-0大堀優(21-13,21-16)、○前田悠希2-0久保汐莉那(23-21,21-12)、D1●樋口帆渚実・長谷川由季0-2大堀優・寺田桃香(17-21,19-21)、D2○窓場由加奈・宮浦玲奈2-0久保汐莉那・堂山友里愛(21-12,21-15) |
準決勝 | ○3-1北翔大 | S1○窓場由加奈2-0石澤未夢(21-13,21-7)、S2前田悠希2-0本田恵利奈(21-18,22-20)、D1●樋口帆渚実・長谷川由季0-2野村有美・本田恵利奈(16-21,17-21)、D2○窓場由加奈・宮浦玲奈2-1石澤未夢・塚本あゆみ(21-15,14-21,21-13) |
決勝 | ●2-3筑波大 | S1○窓場由加奈2-0加藤美幸(21-7,21-12)、S2前田悠希2-0井上亜沙美(21-19,21-19)、D1●樋口帆渚実・長谷川由季0-2加藤美幸・柏原みき(13-21,12-21)、D2●窓場由加奈・宮浦玲奈1-2井上亜沙美・綿矢汐里(21-16,12-21,12-21)、S3●上野亜実1-2大久保敦美(21-19,17-21,18-21) |
戦評
男子
「冷静に今日の敗因を分析しなきゃいけない」。試合後、悔しさをにじませながら答えた須賀隆弘男子バドミントン部監督の言葉にこの試合の全てが込められていた。今春のリーグ戦を最下位で終え、団体戦として雪辱を期した今大会。しかし、男子団体はベスト4以降の試合が行われる大会2日目に進出することなく、姿を消した。
苦戦しながらも準々決勝で法大勢唯一の勝利を得た佐野
北海道大を3-0、続く筑波大では苦戦を強いられながらも3-1で下し迎えた日大戦。第1シングルスを任された佐野拓磨(経4)は1ゲーム目こそ中盤まで14-6と大きく突き放すも、連続失点が絡み終盤に逆転される展開となる。試合はこのまま延長戦となるも、相手のシャトルアウトを皮切りに佐野が再度逆転に成功、23‐21でこのゲームを先取した。このまま連勝したい佐野だったが、続く第2セットでは相手に盛り返され14-21で奪われてしまう。勝負が決まる第3セットは中盤まで点を激しく取り合う展開も、疲労からか足の止まった相手を見逃さなかった。打ち負けず5連続得点を奪い21-17で辛くも勝利した。だが「勝利の流れがよくなかった」(佐野)と振り返るように、思わぬ接戦を強いられたことで次第に相手の勢いにのまれてしまう。
第2シングルスでは、関口直挙(経4)が1度もリードを奪えぬままストレート負けを喫すと、次の第1ダブルスの宇野友規(国4)・西川裕次郎(社2)ペアも波に乗る相手の勢いに屈し1-2で続けてゲームを落としてしまう。盛り返したい法大は第2ダブルスの河崎駿輔(経3)・藤野琢人(社3)ペアに勝利の望みを託す。第1ゲームは終盤まで17-17と一歩も譲らぬ展開に。だがミスを皮切りに押し切られ18-21で奪われる。続く第2ゲームも5‐7の場面でのミスをきっかけに3連続で失点すると、そこから一気に突き放され10-21で敗戦。同時にマッチカウント1‐3で敗れ、歓喜に沸く日大とは対照的に、法大に暗い影を落とす結果に終わった。
この結果、法大の最終成績は昨年の同大会の成績(3位)を下回るベスト8となった。しかし、順位以上に残された課題は大きいといえる。とりわけ、「しぶとく勝ち進んでいく気持ちが足りない」と須賀監督が語るように精神面での課題が顕著であったといえる。また、佐野も「気持ちが足りなかったし、相手のチャレンジ精神に引いてしまった」と試合後に語った。試合を分けたのは勝利への気持ちか。はたまた執念か―。負けて立ち止まっている暇はない。すぐそこに迫ったリーグ戦に向けて、もう一度奮起する時だ。(井手一樹)
女子
惜しくも筑波大との接戦の末、5連覇は果たせず準優勝に終わった。
法大は第1シードとして2回戦から出場し、東女体大と対戦。マッチカウント3-0でこれを制すと、準々決勝では法大と同じリーグ1部の青学大と対戦した。試合は、窓場由加奈主将(人4)と前田悠希(営2)がそれぞれシングルスにストレートで勝利し、早くも法大が勝利に王手をかける展開となる。だが、第1ダブルスの樋口帆渚実(営4)・長谷川由季(法3)ペアはショットがなかなか決まらず苦戦し、第2ゲームも接戦の末敗れてしまう。それでも、途中から同時進行で行われた第2ダブルスで窓場・宮浦玲奈(国2)ペアが8ポイント連取など相手の動きを封じ込めるプレーを見せ勝利し、マッチカウント3‐1で準決勝へと駒を進めた。
窓場はキャプテンとして、また同時にエースとしてこの大会でも勝利を重ねた
準決勝の相手は北翔大学。昨年の全日本インカレ準々決勝で対戦し辛勝を収めたチームだ。前戦に続き第1シングルスを任された窓場は第1ゲーム序盤こそ、相手のスマッシュに苦しめられるも、インターバル後には相手のミスを誘いだし一挙7得点を奪取。点差を大きく離し21-13で終える。続く第2ゲームでは、はじめからスマッシュなどの決め球でポイントを取ると、そこから相手のアウトなどもあり大差で制した。窓場の勢いに続き、第2シングルスの前田も接戦を制し、法大の勝利は第1ダブルスの樋口・長谷川ペアに託された。同ペアは第1ゲームは終盤まで手に汗を握る戦いを繰り広げる。しかし、最後は相手にスマッシュを決められこれを落とすと、続く第2ゲームでも敗れ勝ち点を落とした。それでも、次の第2ダブルスに登場した窓場・宮浦ペアがファイナルゲームまでもつれる戦いをしっかり制し、法大を決勝へと導いた。
決勝は昨年のインカレ、今年の春季リーグ戦でも敗れた筑波大との対戦となった。緊張感の高まる中、試合が始まった。そのなかで、第1シングルスの窓場は決勝という舞台でも落ち着いたプレーを見せる。第1ゲームは最初の3点を連続で奪われるも、相手は緊張もありアウトを連発。第2ゲームもしっかりとアウトを見極めて点を取っていき、決め球をあまり打たずに勝利を決めた。第2シングルスの前田は、速い球でもすぐに反応ししっかりと返球、接戦ながらも21-19で第1ゲームを制した。第2ゲームは、後半逆転されるも15-18の場面から5ポイント連続で奪取。最後はバックからのクロスカットで沈め勝利を収める。これによりシングルスで2連勝し、法大は5年連続団体優勝に向け王手をかけ、また試合にいる多くの観衆が法大の優勝を確信していた。
しかし、ここからリーグ戦王者である筑波大の実力がいかんなく発揮される。第1ダブルスを任された樋口・長谷川ペアは相手のスマッシュの威力に対応できず次々に点を奪われてしまう。結局、2ゲームとも大量リードを許し、ストレートで敗れた。次に登場したのは窓場・宮浦ペア。第1ゲームは、中盤までは接戦だったものの、後半スマッシュが決まり5連続ポイントを獲得。このままこのゲームを制し、優勝に再び王手をかける。しかし、第2、3ゲームではいずれも序盤に6連続得点を奪われた後から流れがつかめず1-2で敗れた。2-2と追い込まれた法大は、最後の第3シングルス上野に勝負の行方を託す。第1ゲームは、序盤リードするも20-14の場面からアウトが目立ってしまい20-19と1点差に詰め寄られるも、最後は相手のアウトでなんとかこのゲームを制す。次の第2ゲームは「自分の持ち味が出なかった」と相手のペースに飲まれてしまい、このゲームを落としてしまう。
そして、運命の第3ゲーム。上野は序盤から相手を動かし点を稼ぐ。しかし相手も粘りを見せ、どちらも一歩も引かない。後半連続得点などで逆転され先にマッチポイントを取られてしまう。その直後バックプッシュで点を取り、18-20の場面。上野が打ったサーブは、コートに入らなかった。ここで21点目を取られ試合終了。この瞬間、法大の勝利とともに、1987年の日体大以来28年ぶりの5連覇の目標も崩れ去った。
5連覇を目前にしながらも、惜しくも大逆転負けを喫した法大。しかし、それでも今大会では得たものも大きかったはずだ。春季リーグでは、絶対に一本をとることができる選手が一人もいなかった。その後、関東インカレで窓場がシングルスで優勝し、前田、宮浦も2年生ながらベスト4に入り、そこからそれぞれ調子を上げていることがこの東日本インカレで証明された。同時に、今大会ではダブルスへの懸念が見えたが、9月から始まる秋季リーグまでに修正し、この悔しさをばねに秋季リーグでは今度こそ優勝を手にしてほしい。(羽根田萌)
監督・選手インタビュー
須賀隆弘監督(男子バドミントン部監督)
ー団体戦の総括
まず、クールダウンして冷静に今日の敗因を分析しなきゃいけないですね。筑波大戦が終わった時に選手たちに「リーグ戦最下位になったにもかかわらず、自分たちががむしゃらにいかなきゃいけないという気持ちが欠けている。」と言ったんですけどね。いつも試合前に「チャレンジャーの気持ちで挑め」と言っているんですけど、今回は「チャレンジャーの気持ちというよりも激しくしぶとく勝ちをもぎ取る気持ちでないと勝てない」ということを彼ら(選手たち)に伝えたんです。自分たちが最下位のチームというだということを忘れかけていたので…。やっぱり、「もっともっと謙虚な気持ちではい上がってやろう」という気持ちが足りなかったですね。
ー試合を通じて選手たちの動きが固かったように思いましたが、監督からしたらどのように思いましたか
確かにおっしゃる通りですね。周りの方が見ていて思うということは、正しいことだと思います。監督の私自身からも、脚が動いていないということをよく言ってたんですけどね。8月初頭に合宿をやっていい状態になった後、選手が地元に帰りチームが一回バラバラになって…。それで練習量が落ちたのかなと感じています。言い訳になってしまいますけど、確かに身体や脚が動いていないというのはあったと思います。その要因はいろいろあると思うんですけどね。ただ、それを言い訳にはしちゃいけないと思いました。なので、今回は(選手の)言い訳は聞きません。落ちるところまでは落ちたんですけど、インカレまではもう下向いている暇はないので頑張るしかないです。
ー多くの選手の身体が動いていない一方、主将の佐野選手は自身の試合で動けていたように見えましたが…
そうですね。佐野が関東選手権(関東インカレ、6~7月に開催)で優勝して…。まあ、相手が一年生でかたや佐野は関東選手権のチャンピオンでかなり精神的にやりにくかったと思うんですけどね。その中で、意地を出し動いて勝ったというのは、佐野本人の評価だけだったらプラスになったかなと思います。
ー佐野選手の関東インカレ優勝が今大会を挑む上で他の選手にとってプラスになりましたか
佐野の優勝だけでなく、ダブルスも(西川・宇野ペア)準優勝と思ってた以上によかったので…。まあ、佐野の優勝で全体の意識が上がったというよりは、リーグ戦負けて秋に向けて切り替えてやっていたのでそれはなかったです。
ー8月の合宿の際に主に取り組んだことは
合宿では身体を追い込むことをやっていましたね。合宿が終わった段階ではいい状態には仕上がっていたんですけど、合宿が終わってから東日本までの持っていき方がちょっと足らなかったのかなと思います。
ー日大側の応援が選手のモチベーションに影響を及ぼしましたか
応援というよりは、自分たちが勝ちをもぎ取るという気持ちがどうかというところになりますね。なので、あまり応援は関係ないかと。
ー団体戦では2週間後に秋季リーグ戦が控えていますが、監督として意気込みをお願いします
もう選手たちも私自身も落ちるところまで落ちたので、あとは歯を食いしばって上を向いて諦めずにやるだけだと思っています。
宮康二監督(女子バドミントン部監督)
ー惜しくも5連覇は逃してしまいました
結果はファイナルで負けて2-3で終わってしまいましたが、選手はもっている力を出し切ってくれました。勝負というものは必ずどちらかが勝つというものなので、それはもうしょうがないかなと思います。
ー大会を振り返って試合内容はいかがでしたか
決勝のダブルスは少し引いてしまったかなと思いますけど、あとは自分が描いていた予想通りのゲームを皆さんやってくれたと思います。
ー窓場選手のプレーは
そこはもう信頼しているので。期待通りのプレーをしてくれたと思います。
ー前田選手は第二シングルスで4戦全勝と調子の良さが見えました
練習を見ていても安定しているように見えましたし、そこそこの相手ならやってくれるだろうと思って使いました。結果的には全部勝ってくれたので期待通りにやってくれたと思います。
ー宮浦選手について
いつも通りの感じではあったのですが、やっぱり負けた時は少しミスが多かったですかね。ミスを減らさなければ同じくらいの相手に勝とうと思ってもきついかもしれないですね。
ー決勝の第三シングルスで惜しくも敗れた上野選手について
相手も球を拾ってすごく粘る選手だったので、若干スタミナの面で負けたところはあったのかもしれないですけど、最後まで諦めずにやってくれたので、良い経験になってこれが次に活きると思います。
ーシングルスのオーダーの狙いなどはありましたか
前田は関カレで3位までいったということもあったので。狙い通りにやってくれたと思います。
ー秋リーグ、インカレに向けて改善していきたいところは
やっぱりダブルスですかね。攻撃力、それからレシーブ力をつけていかなければいけないと思うので、そこはきっちりやりたいと思います。
ー今大会に向けて夏に取り組んできたことは
朝から走ったりとか、試合数を1日に7、8試合したりして。走りながらこなしたので、体力的なところを含めて強化をしてきました。
ー試合後、選手たちにどんな言葉をかけられましたか
準優勝というのは全く下を向く成績では無いので。十分、自分たちの力を出しての準優勝ですから、下を向く必要は無いから胸を張れと。ただそうはいっても、選手たちの目標は優勝だったわけで、多少なりともガックリきているところはあると思うのですが、明日からまた個人戦があるのでね。夜の時間にしっかり気持ちを切り替えて、団体戦で経験したことを個人戦に活かせるようにと。また筑波さんと当たればその気持ちはコートで返すしかないので、そこは気持ちで負けずにやってくれということを話しました。
佐野拓磨主将(男子バドミントン部主将)
ー今日の自身の試合の振り返り
個人的には勝てたんですけど、第2シングルスやダブルスに繋げられるような試合ができなかったので反省しています。
ー自身の勝利がチームの勝利に繋がらなかったということは、主将としても責任を感じているように思いますが…
そうですね。自分のシングルスで簡単に勝っていれば、次のシングルスも気持ちよく行けたと思うんですけどね。危なげなくヒヤヒヤした試合だったので、次のシングルスも(気持ち)が固い状態で試合に入ってしまったので。そういう意味では流れもよくなかったので自分が悪かったなと思います。
ー一方、須賀監督はチームの敗因として勝利への気持ちが足りなかったとおっしゃっていましたが、佐野選手としてはこちらはどのように思われますか
気持ちが足りなかったのもあると思うんですけど、相手の方が自分たちに向かってくるというか、チャレンジ精神があったと思います。それで引いてしまう形となって、ダブルスなども勝てなかったのかなと思います。
ー関東インカレを優勝してこの大会までインターバルがありましたが、その間の練習で重点的に取り組んだことはありましたか
練習では特にこれといって意識したことはないですけど、食事などの生活面では気を使いましたね。
ー試合中日大の声援が大きく雰囲気でも押されているように思われましたが…
うーん。日大の応援は応援というよりもガヤというイメージがあるので…。自分たちはそういう応援はしたくないので、ミスしても「どんまい」というように前向きに勝つようにさせようと意識しました。
ー秋季リーグまで残り2週間となりましたが、意気込みをお願いします
リーグ優勝はもちろん、主将としてしっかり勝てるように頑張りたいと思います。
窓場由加奈主将(女子バドミントン部主将)
ー優勝には一歩及びませんでした
この大会に合わせて練習してきて、しっかり夏合宿でも(練習を)やりこんできたので、これだけやって負けたら負けかなと思います。
ー具体的にはどのような練習を
合宿では走り込んだり、コーチがきてくださってその中で朝練をしたりきついことをしてきたのですが、たぶん相手の方が練習をしていたのだと思います。春リーグ後に関選(関東学生個人選手権大会)があったのですが、それでシングルス陣が結果が出たので、ダブルス陣がもっとやっていかないといけませんでした。ですが今回もダブルスが2本取られて、去年は確実な1本(田中・市丸ペア)があってそれがなくなった中で自分たちがやることになったので、そこで勝てないのはまだまだ練習が足りないのだと思います。
ー春リーグでは筑波大に差をつけられて敗れてしまいましたが、今回は接戦。チームとして進歩しているのではないですか
そういう風に捉えられもできるのですが、自分自身はシングルスで今年が4年生で最後になるので、後悔しないようにするという気持ちの部分でゆとりじゃないですが(試合に)入りやすい気持ちの状態できていました。他のシングルスも力がついていて、前田も試合を通して成長してくれたので、そこがチームとしての成長かなと思います。
ー団体戦では第2ダブルスの前田選手の頑張りが光りました
やっぱり自分のシングルスの1本とあと1本取ってくれるだけで全然流れも違いますし、その後の3つのうちの1つを取ればいいので、前田がキーマンになっていたと思います。今までだったら気持ちで弱気になって押されることも多かったのですが、関選でもベスト4に入って、今回は自信を持ってプレーできていました。先輩として、同じシングルスとしてこれからエースになって欲しいなと思います。
ー決勝では惜しくも敗れてしまいましたが、上野選手も健闘しました
上野は今大会に入る前はすごく調子が悪くて、自分は合宿の疲れから足に怪我しちゃったのかなと思っていて、自分は上野まで回さないことを意識してやっていました。最後回ってきた時にはやってくれるかなと思ったのですが、ちょっと足が止まっちゃって、我慢できなくて打てなくもなっていたので、もうちょっと練習で頑張って欲しいです。
ー決勝にはどのような思いで臨まれましたか
4連覇していて、勝ちにいく気で自分が2本取るんだと気持ちでやっていたので、ダブルスが負けたのは悔しいですね。負け出してから気持ち的にしんどくて(ペアの)宮浦もがちゃがちゃしてミスをし始めて、そこで自分がもうちょっとリードしてあげられれば良かったのですが(宮浦は)1人でダメになったらどんどんダメになっていく子なので、そこをもうちょっとコントロールしてあげられれば変わるかなと思いますが、自分もイライラしちゃうのでそこが自分たちの課題かなと思います。
ーペアを組んだ宮浦選手には試合前・試合中によく声をかけられていましたが、どのようなことを話されていたのですか
ミスし出したら、2、3本一気にミスしてしまうので「落ち着いて」とかですね。迷って打ったりしてるので、自分で動いてあとは私が(後ろに)ぬけてきたら回るからと。(勝負に)いくところはいって、いかないところは無理していかなくてもいいからとも声をかけました。基本的にはずっと1人でイライラしていたので、とりあえず、ずっと落ち着いてと言っていました。
ー決勝ではダブルスで1ゲーム目をとったものの、逆転負けを喫してしまいました
ダブルスは流れがあるので、その流れをを21点までに相手から取り戻せなかったというのが敗因かなと思います。あと宮浦はパワーがないので、決勝のようにパワーの強い相手に対してしっかりレシーブや切り返しができたらもっと自分がやりやすいのですが、ただ宮浦にも助けてもらっているところはたくさんあるので、今後自分が補えていけたらなと思います。
ー今回第1シングルス・第2ダブルスを任されたオーダーについては
宮監督から他が勝てるか勝てないかという状況なので、第1シングルスでいって欲しいと言われました。自分も4年目で(プレーが)安定してきたかなと思うので自分で負けたらチームも負けだと思っていて、そのように思い切ってやれるのは第1シングルスだと監督も言ってくれました。自分で流れを作ってやっていくしかないと思っていました。今回は第1ダブルスが不調だったので、今回は必ず回ってくるとの意識でやっていました。体は結構きつかったです。
ー決勝ではシングルスで快勝し、流れを引き寄せました。関東個人戦の3連覇後も好調は維持されていたのですか
いつも関選の優勝の流れからいつも自分を追い込めていなかったのですが、今回はしっかり自主練やトレーニングができました。合宿でも技術的にも精神的にも体力的にもしっかりパワーアップできたと思うので、シングルスは悪くないと思います。
ーシングルスは春リーグの前半では不調でしたが、後半から好調のようですが変わった部分などはありますか
春リーグの前半は自分の進路のことですごく悩んでて、バドミントンを続けるか続けないかということだったり、もしかしたら就活しないといけないということで、自分がバドミントンに対して葛藤をしていた時期でした。そしてだんだん葛藤じゃなくて迷走してきてしまい、そこでバドミントンに対して気持ちの入らない状態で目を背けていました。調子が悪く見えたと思うのですが、技術的なものではなくて、精神的に滅入っていました。そこを試合を通して自分がしっかりしなきゃダメだと思い、後半切り替えました。そしてそのまま関選も今もやってきてます。
ー試合後に監督とも話されていましたが、どのようなことを話されていましたか
自分からはありがとうございましたということと、勝てなくてすみませんということですね。チームの中で落ち込んでいる子もいるので、キャプテンだから個人戦に切り替えられるように盛り上げてくれと言われました。あと今後リーグ、インカレでどうしていくかということですね。
ーチームで優勝するために今後必要な部分は
ダブルスの攻撃力だったり、攻められてからの自分たちが攻めへの切り返しの技術ですね。押されたら押されっぱなしではなくて、押されても押し返す力も必要だと思います。大学生になると高校生と違って、技術や早さだけでは勝てないと思うので、今後パワーの部分もつけていきたいと思います。
ー今後への意気込みをお願いします
個人戦が始まるので団体戦の悔しさを力にして、個人戦で筑波に勝つことが向こうのプレッシャーにもなるし、秋リーグにもつながると思うので絶対に筑波よりいい成績を取りたいです。勝っても負けても全員が後悔しないプレーをして欲しいです。
藤野琢人・河崎駿輔
―団体戦を終えて
藤野:悔しいというよりも、情けない。法政の伝統を軽く汚してしまったという感じです。
河崎:申し訳ないという気持ちが一番…それ以外は何もないです。
―試合中にゲームカウント1-2となりましたが、プレッシャーを感じたりは
藤野:前(西川・宇野ペア)のダブルスが終わった時点で結構点差が離れていて、ここからどうやって追いつくかという場面でした。最初に思ったのが「逆転するのは難しいな」というのが正直な感想です。
河崎:プレッシャーはなかったんですけど、相手が乗っていたのもあるし、自分たちが前に出れなかったのもありました。そのことで頭がいっぱいで、正直隣のコートがどうなっているかは考えていませんでした。
―相手の印象は
河崎:一人が後ろで、一人が前で試合を作るというのが、自分たちよりできていたかなと(思いました)。その辺で今日はやられていたり、単調な球を打って自分たちが有利な展開でも不利になる球出しをしてしまって、やられていた展開が多かったです。
―考えていた試合展開は
河崎:特にこれというものはなくて、自分が前に出てこっちが有利になる展開を作ることを誰が相手でもやっていました。自分たちは組んでそんなに立っていないので、とりあえず気持ちの面ではチャレンジャー精神でいこうと試合前に話していました。
―インターバルで話し合っていたこと
河崎:二人でサービス周りのことは結構言っていました。
―どんな練習を積んできたか
藤野:自分たちの役割は、自分だったら後ろで球を沈めて打っていくプレイスタイルを維持してきました。練習で行った試合は結構勝ちゲームが多くて、そのあとにもっと反省すればよかったのかなと思います。河崎が言ってくれていたんですけど、自分は言ってくれていたことに満足して、その次に発展しなかったので…。自分もインカレまで1か月ちょっとしかないので、チーム内で勝った試合だとしても、良かった点などしっかり話し合って、自分からどんどん積極的にやっていきたいと思います。
河崎:練習内容は同じですが、練習でできて試合でできないところが多かったです。サービス周りなどです。それは練習の時に試合を意識して打ってかなければと思います。意識しながら、緊張しながらやらないと。時間がないのでそうやっていくしかないのかなと思います。
―次戦に向けて
藤野:負けたのは仕方ないので、インカレの団体戦など自分たちが勝てることを前提に戦っていかなければいけない立場でもあるし、その反面今回チームに貢献できなかったので、これからしっかり反省して、すぐ切り替えて個人戦で結果出します。
河崎:関カレ(関東選手権)の時にも言ったように、インカレの出場権を取ることは通過点です。そこから勝てると2人ならできると信じているので、ここからリーグ戦、インカレという道があるので、その過程で全部勝って、自分たちが最後に貢献できるように、甘さを捨ててやっていきたいです。
上野亜実
ー団体戦を終えて、今のお気持ちを
ただ悔しいです。最後2ー2で回ってきてやっとチャンスもらったのに、そこで勝ちきることができなかったのが一番悔しいです。
ー試合に臨むときには、第3シングルスとしてのプレッシャーはありましたか
緊張はしていましたが、回ってきたらやるしかないなと思っていて、前から心の準備はできていたので、そんなに嫌だなという思いはなかったです。
ー敗因は
完全に体力負けでした。気持ちの面でも勝ちきれませんでした。
ー相手のプレーで苦戦したものはありましたか
丁寧に入れてくるプレーで、それにこっちも合わせて丁寧に入れていて、自分の持ち味のガンガン攻めていくことが全然できませんでした。
ー大会に向けて特に練習していたことはありましたか
合宿ではとにかく走って、関東インカレで過呼吸になって棄権したことが自分の中で大きかったので、他の人より走ろうと思ってやっていました。
ー個人戦に向けて
団体で悔しい思いをして、それを引きずるのではなくそれを生かせるように、無駄にならないように個人戦でもう一度頭を使って、1日明日休みがあるので、そこで考えながらやっていきたいです。
前田悠希
ー団体戦を終えて、今のお気持ちは
悔しいです。3ー0というストレート負けではなく、ひとつひとつの試合が勝つか負けるかの接戦だったので、余計にそういうところで悔しさが出ました。
ー団体戦全体をふりかえっていかがでしたか
自分のシングルスの結果としては、チームに貢献できたと思います。
ー前田選手は団体戦での戦いはすべてストレートで勝利となりましたが、その点についてはどのように感じていますか
春季リーグに出させてもらったときに、2ー2で回ってきたりなど精神面で自分で勝手に崩れて、相手と試合するんじゃなくて自分と試合するような感じでやっていたので、負けたり、大事な取らないといけないところで落としたりしていたのですが、関東インカレで少し結果を出して、そのような部分や合宿でイメージ通りにできて、自分に自信が少しついてきたので東日本インカレでは団体は2位でしたが、まだ個人があるので個人で上を目指してやっていきたいです。
ー合宿ではどんな練習を主に行っていたのですか
前半はトレーニングで体に負荷をかけて、きつい状態から次にゲームをしたりということをしていました。決勝にいくにつれてきつくなるけど、合宿を乗り切れたから頑張ろうと思えたり、楽にいけました。
ー第2シングルスというポジションについて
窓場さんがシングルスとダブルスを兼ねているので、窓場さん自身も思っているしみんなからもここは確実な一本と考えていたので、取った後に自分が落として、また窓場さんに繋げないように、なるべく窓場さんの体力を使わせないように自分も確実に2本目を取って第1ダブルスに回そうと思っていました。
ー苦戦した試合はありましたか
全体的に出だしが良くなくて、先に取られて後から逆転するという形で勝つ試合が半分くらいあったので、そういう面で応援しているみんなを心配させているので、もっと余裕を持った勝ち方をしていきたいなと思います。
ー個人戦に向けて
昨年はインカレ決めの前で負けてしまったのですが、今年は関東インカレでベスト4に入ってインカレ出場権はもう持っているのですが、その権利を持っているだけだとインカレの場所があまり良くないので、東日本インカレで一つでも多く勝ちたいと思っています。
宮浦玲奈
ー大会を振り返って
春よりは力が伸びたという印象があったんですけど、最後の最後で負けてしまったので力不足だと思います。
ー決勝の振り返り
自分の未熟さが出てしまった試合だと思います。
ー未熟さが出た要因は
相手よりも練習不足だったことが原因です。
ー以前と比べて、大会を通じて窓場主将との声の掛け合いが多いように思われましたが…
お互いに意識を高めようと思い、声を掛け合うように心がけました。
ー今大会ではどのようなスタンスで大会に臨みましたか
筑波に勝って優勝することだけを目指しました。
ーでは、筑波大に勝利するためにどのようなことに取り組んできましたか
合宿で身体を鍛えることで勝つことに取り組んで来ました。
ー準優勝が決まった瞬間に自身が感じたこと
自分の責任で負けてしまったんだなと感じました…。それしか言えないです。
ー今後に向けて
個人戦で勝っていくこととリーグで優勝できるように頑張ります。
フォトギャラリー
- 大逆転負けを喫し涙を流す上野(写真右)とねぎらう宮康二女子バドミントン部監督(写真左)
- 前田は今大会シングルス全勝でこの大会を終えた
- 藤野(写真手前)と河崎(写真奥)は今大会を1勝1敗で終えた
- ショットを打つ体勢の窓場(写真奥)と構える宮浦(写真手前)
- 関口は準々決勝で第2シングルスを任された
- 準々決勝で1ゲーム奪うも敗れた宇野(写真奥)・西川(写真手前)
- 樋口(写真右)・長谷川(写真左)ペアは思うように力を発揮できずにこの大会を終えた
- 相手の球を返球する上野