【テニス】関東大学テニスリーグ 対早大① 昨年度覇者にダブルス全敗も、シングルスで3年生奮闘!勝負の行方は明日へ
関東大学テニスリーグ 対早大
2015年9月2日(水)
有明テニスの森公園
悪天候のため、3時間半の遅れをもってスタートした今日の試合。明大戦、慶大戦を落とし、気持ちをすっかり切り替えた法大チームは、空気が違った。応援の声が響き、チームで一丸となって試合に臨む。ダブルスは全敗ではあったが、D3山田晃大( 社3)・塚越雄人(経3)ペアが、タイブレークでワンセットを取り奮闘。シングルスも3年生2人が白星を挙げた。2-4とまだ勝敗はついていないが、スタート時間の影響で、予定試合がすべて終わらず、3戦が明日へ持ち越しとなった。
試合結果
トータル試合途中経過
2 法政大学 |
0 |
ダブルス |
3 |
4 早稲田大学 |
---|---|---|---|---|
2 |
シングルス |
1 |
ダブルス
勝敗 | 選手名 | スコア | 対戦相手 | |
---|---|---|---|---|
D1 | ● | 大友優馬(スポ4)・杉本椋亮(社4) | 6(3)-7,2-6 | 今井慎太郎・河野優平 |
D2 | ● | 長田和典(スポ3)・小見山僚(スポ1) | 4-6,3-6 | 栗林聡真・坂井悠仁 |
D3 | ● | 山田晃大(社3)・塚越雄人(経3) | 4-6,7-6(5),3-6 | 松崎勇太郎・小堀良太 |
・
シングルス
勝敗 | 選手名 | スコア | 対戦相手 | |
---|---|---|---|---|
S1 | ― | 大友優馬 | ― | 今井慎太郎 |
S2 | ● | 松尾魁人(社1) | 1-6,0-6 | 栗林聡真 |
S3 | ― | 杉本椋亮 | ― | 松崎勇太郎 |
S4 | ○ | 長田和典 | 6-2,2-6,7-5 | 三好健太 |
S5 | ○ | 村上彰啓(経3) | 6-3,6-3 | 村松勇紀 |
S6 | ― | 塚越雄人 | 3-6,6-2,0-2* | 巽寛人 |
戦評
朝から降りしきる雨の影響により試合は午後へ持ち越された、リーグ3日目。D1は変更なし、D2とD3を再度入れ替え、メンバー変更としてはD2の長田和典(スポ3)のペアとして小見山僚(スポ1)が選ばれた。
D1の対戦相手は、春関(関東学生テニストーナメント大会)で敗北した、今井慎太郎・河野優平ペア。なんとか雪辱を果たしたい大友優馬(スポ4)・杉本椋亮(社4)ペア。両者共にキープキープで試合は進んでいく。そんな中で先に動き出したのは、今井・河野ペア。第8ゲームでブレイクを許してしまう。だが、随所で大友のバックハンドクロスや杉本の確実に決めるスマッシュが光り、すぐにその後のゲームでブレイクバック。そのままセットを取りたいところだったが、あと1点が奪えず、勝負はタイブレークへ。先行して主導権を握りたいところだったが、3-3から一気に4連続失点し、タイブレークのカウント3-7でセットを落としてしまった。続くセカンドセット、タイブレークの流れを振り切れないまま試合は進み、劣勢へと追い込まれる。第1ゲーム、第5ゲームと大友サービスのゲームをブレイクされてしまい、不調をうかがわせた。一方、杉本もここぞと力強いウィナーを放つが、ブレイクバックは叶わず。セットカウント2-6と手痛い負けを喫した。
D2には今日初めて合わせたという長田和典(スポ3)・小見山僚(スポ1)ペアが、栗林聡真・坂井勇仁ペアと対戦した。相手の坂井は1年生と、ダブルス両ペアとも1年生が出場という、フレッシュな顔ぶれの試合となった。ファーストセットは、長田のサーブから。だが、いきなりブレイクされてしまい、追いかける展開に。第4ゲームではブレイクバックするチャンスを手に入れるも、あと一歩が遠い。ワンブレイクダウンのまま、4-6でセットを落としてしまった。セカンドセットではなんとか先に流れをつかみたいところだったが、またもや第1ゲームでブレイクされてしまう。そのまま、セカンドセットは3-6と、惜敗した。
D3は今年のリーグ初顔合わせの、山田・塚越ペア。小堀良太・松崎勇太郎との対戦だ。お互いの出方を見合うファーストセットの出だしは、両者キープ。第3ゲームでブレイクされてしまうが、その後すかさずブレイクバックする。しかし、第9ゲームでまたもやブレイクされてしまい、そのまま4-6でファーストセットを終える。セカンドセットは両ペアとも粘るテニスを展開し、タイブレークへ突入。もう後のない山田・塚越はここ一番というところでウィナーを繰り出し、タイブレーク7-5でセカンドセットをとることに成功した。迎えたファイナルセットは、互いに譲らずキープが続くも、第6ゲーム、山田サービスのゲームでブレイクされてしまう。だが、直後のゲームでブレイクバック。要所で山田のフォアや、塚越の相手の意表をつくショットが活きるが、続く第8ゲーム。塚越サービスのゲームであったが、ラブゲームでブレイクされてしまう。何とか試合をイーブンに戻したい山田・塚越。しかし、第9ゲーム、デュースまで持ち込むも、長い試合での疲れが出たのか、このゲームを取りきれず。セットカウント3-6と、接戦であったが制することはできなかった。
勝利ならなかったが、健闘を見せた山田・塚越ペア
シングルスには、まずS5として村上彰啓(経3)が入った。対戦相手は村松勇紀。序盤から、村上らしい粘って相手のミスを待つというテニスを展開することができ、第8ゲームでブレイクすると、そのまま6-3でファーストセットを先取。勢いそのままに、セカンドセット第1ゲームでブレイクすると、その後もブレイクを重ね、第8ゲーム。ここまで5-2と、このゲームをブレイクすれば勝利という大一番でデュースに持ち込む。だが、相手のテニスに押され、取りきれず。仕切り直して第9ゲーム、確実にキープして試合を終えた。
シングルス次試合には、長田が三好健太と対戦。試合開始直後、第1ゲームでいきなりブレイクされると、第2ゲームでブレイクバック。その後はキープを繰り返し、第6ゲームから第8ゲームまでを連取し、セットポイント6-2と危なげなくファーストセットを取る。しかし、セカンドセット第1ゲームでまたしてもブレイクされてしまい、不利な状況に。その後もブレイクやブレイクバックを重ね、なんとか試合の流れをたぐり寄せたいところだが、2-6でセカンドセットをとられてしまう。ファイナルセットは長田サービスゲームから始まり、一つ一つのゲームで接戦が繰り広げられる。第3ゲームでブレイクされるも、すぐにブレイクを返す。なんとしてでも、勝って先のシングルスにつなげたいところ。だが、相手も負けじと長田に食らいつく。第12ゲーム、ここをブレイクすれば試合終了というところで、ブレイクポイントを握る。得意のストローク戦に持ち込み、相手の空いたコートにボレー球が突き刺さり、ブレイクに成功。見事、熱戦を勝ち取った。
S2では松尾魁人(社1)が栗林と戦った。ファーストセットは、序盤からブレイクされ、精度の高い相手のテニスに押されてしまう。1-6であっという間にファーストセットを終える。主導権を完全に栗林に握られてしまい、セカンドセットは、サービスゲームをとることさえも困難な状況に。相手の足を止めるウィナーなど、良いショットを打つものの、ポイントを連取できず。セカンドセット0-6と大敗を喫した。
ダブルスを終えてからの塚越はS6として出場。巽寛人との対戦だ。両者とも、ストローク戦に定評のある選手。試合はまず巽が動き出す。ファーストセット、第3ゲームでブレイクされるとさらに第9ゲームもブレイクされてしまい、3-6で落とす。ミスの少ない相手に、なんとか試合の流れをたぐり寄せたい塚越は、セカンドセット、第3ゲームでブレイクに成功する。甘く入ってきたボールにすかさず反応し、ポイントを重ねた。その後も確実に決まるスマッシュなどを駆使し6-2でセカンドセットを取る。
夜まで及ぶ戦い、セカンドセットを奪取した塚越が吠えた
試合は、ファイナルセットへ持ち込まれた。巽サービスから始まった第1ゲームからデュースへ。だが、惜しくもブレイクは叶わず。続く第2ゲームもデュースに突入し、接戦となるが、鋭いショットが打ちこまれ、ブレイクを許してしまう。と、ここで会場の都合により続きは明日へ持ち込まれることに。ファイナルセット0-2からのスタートとなる。
あっという間に勝敗が決してしまった、一昨日の慶大戦。比べて今日は、昨年度王者相手に、6試合終えて2-4、王手をかけられながらも食らいついている。何より、今日の試合はチームとしての団結がうかがえた。「応援に助けられました」そう語る選手の気持ちが、観衆にまで伝わってきていた。
明日は、塚越のファイナルセット続きとS1、S3の試合が行われる。1試合1試合を大切に、今日の感触を忘れず戦い抜いてほしい。(宮下尚子)
※塚越選手、セカンドセット及びファイナルセットの内容に誤りがございました。大変申し訳ございません。訂正するとともに、深くお詫び申し上げます。
選手コメント
村上彰啓
―今日の試合を振り返って
明治、慶應戦で全然実力が出せずに負けちゃったので、しかも大事なポジションなのに負けちゃって上つなげられずというのはあったので、今日はとりあえず試合前は今まで以上にアップして、今まで以上に声出してっていう、負けない、勝ちたいじゃなくて、勝ちにいくっていう思いでできて、それで相手尻込みしてくれたりしたので、そこは勝因かな、と。良かったかなと思います。
―明大戦、慶大戦は緊張されていましたか
明治戦は初リーグで、すごく緊張して。全然実力が出せずに。慶應戦は、自分らしくやろうと思ったんですけど、結局どこかに勝たなきゃいけないとか自分に対して変なプレッシャーをかけてしまって、打ち込まれたりとかしたので。そんな感じです(笑)。
―今日がリーグ戦初勝利でしたが、作戦などはたてられていましたか
とりあえず、自分のプレーをするということを考えてやっていて。意外とそれが、明治、慶應戦に比べて、できたので。自分のプレーができてきた頃に、相手のプレー見て、ここ弱いなとか、ここできるなとかだんだん余裕ができてきたので。バック(ハンド)がよかったので、バックでいって、甘い球が出たときには積極的に打つっていう。
―今日、午前中は何をされていましたか
ゲームをしていました(笑)。
―今日のコンディションは
試合、最後の(セットカウント)5-2、5-3とかのときはもう本当にいつ(足が)つってもおかしくない状況でした、逆にアップしすぎたせいかもしれないですけど。もうそこは気合いで乗り切って。調子自体は、だいぶ戻ってきたので。体の調子も多分悪くはないです。
―今日は応援が賑やかでしたね
そうですね、すごく楽しくできたので。ちょっと競っても、応援がすごく声出してくれたりとか、盛り上がってくれたので、ビビることなく、いつも通りの、部活やっているようなテニスで楽しくできました。
―インカレ後、リーグまではどのような練習をされてきましたか
インカレが終わって、栗林さんに負けて、(自分の)テニスを変えようかなと思ったんですけど、インカレのコートと法政の多摩コートが球が速かったり遅かったりで、それでちょっとフォアハンドが狂っちゃったので。すごい悩んだままリーグに入って、実力を出し切れなかったです。インカレとリーグの間は良い調子じゃなかったので、悩んでいました。
―その気持ちが晴れたのはいつでしょうか
今日の試合で、始めから声出していって、それでラリーしていくうちにだんだん、ベンチコーチの太田(悠介・経2)とかが結構励ましてくれていたりしたので、それで良くなったというか、フォアの自信が戻りました。
―ベンチコーチはなぜ太田選手なのでしょうか
すごく声出してくれるので、(テニスを)やっていて元気をもらえるし、熱くて、テニスが大好きなやつなので、一緒に戦いたいなという思いで選びました。
―次のシングルスの試合に向けて
まずは一応、明日も、早稲田戦あるので。応援して、中大戦と日大戦では早稲田戦でどう転ぶか分からないですけど、入れ替え戦とか、そういうところにいっちゃうかもしれないので、相手も一部でずっとやってきているし、本当に死ぬ気でくると思うので。僕も、今日の気持ちみたいに、勝ちにいきたいです。
インカレ後から自分のテニスに悩んでいた村上が、リーグ戦初勝利
長田和典
―シングルスの試合を振り返って
応援の方に、「疲れていて声が出せないので、僕の分まで声出してください」ということをお願いしていたので、応援のおかげで勝てました。
―セカンドセット落としてしまった要因は
僕も分からないくらい(球が)入らなくなってしまって。自分でもよくわからないです。
―ファイナルセットで挽回できたのは、やはり応援のおかげですか
そうですね。あと、ベンチコーチの川上(隼冬 副将・社4)さんの指示を聞きながらやったので、それがありがたかったです。
―連日、単複2戦ですが、疲労は
いやもう疲れていました。今日の最初からだいぶ疲れていましたね。
―以前に比べシングルスがかなり好調ですが、何か変わった点は
バックストレートが入るようになって、シングルスが勝てるようになりました。今日は疲れていてバックのストレートが打てなくなっていたので、苦しい試合でした。
―ファイナルセットの最後、6-5からブレイクできたことについて
相手の選手があまりサーブが得意でなかったので、そうですね。僕が負けたら(チームも)負けだと分かっていたんですけど、体力的に粘れなかったので、打つしかなかったのが良かったです。入らなくてもいいと思って打っていました。
―ダブルスは小見山選手と組んでいましたが
(小林)理久(スポ4)さんもあまり調子が良くなくて、チームも2敗しているので、1年生の勢いで何か良い流れが生まれるんじゃないか、ということでやりました。
―小見山選手とは昨日の練習等で初合わせになったのですか
いや、今日ですね(笑) 今日初めて組んでやった感じです。
―組んでみていかがでしたか
練習よりは頑張ってくれたんですけど、組んだことがなかったので、どういうボールを打ってくるのかがちょっと分からなくて。そこでサインというか、コンビプレーみたいなのができなかったですね。それは分かってはいたので、仕方ないです。
慶大戦に続き、長田がシングルスで白星
フォトギャラリー
- リーグ戦初勝利となった村上
- 第2セットで急激に減速し敗戦した大友(左)・杉本ペア
- この日初めて組んだという長田(左)・小見山ペア
- セカンドセットをタイブレークでとった山田(左)・塚越ペア
- 「1年生の勢いで良い流れを」と突然の起用になった小見山
- 山田はダブルスで3戦フル出場
- 1年生の松尾がリーグ戦デビュー
- 中島主将(奥)はベンチコーチとしてチームを支える