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【バスケ】第65回関東大学バスケットボール選手権 対明学大 苦戦するも最後は怒濤の追い上げで勝利

バスケットボール

【バスケ】第65回関東大学バスケットボール選手権  対明学大 苦戦するも最後は怒濤の追い上げで勝利

第65回関東大学バスケットボール選手権大会  対明学大
2016年5月2日(月)
代々木第二体育館

今年度最初の公式戦である関東大学バスケットボール選手権、通称春のトーナメントが幕を開ける。
昨年は3位と好成績で終えた今大会。焦点を当てるリーグ戦に向け模索している中でどれだけ戦うことができるか注目だ。
初戦の相手は明学大。序盤から格下相手に苦しみ10点以上のリードを許す場面もあったが、4Qの怒濤の追い上げで実力差を示し勝利を掴んだ。

1 R
大逆転のきっかけとなった新沢

試合結果

トータル試合結果

86
法政大学
18 1Q 16 71
明治学院大学
16 2Q 21
21 3Q 28
31 4Q 6

 

法政大学スターティングメンバー

選手名 学年 学部 身長 ポジション 出身校
#6 中村太地 1 190 PG 福岡大附属大濠
#14 植村哲也 3 175 G 明成
CAP#7 藤井 裕太 4 175 G 厚木東
#11 中野広大 4 182 F 土浦日大
#12 柳川知之 3 192 PF 明成

法政大学交代選手

選手名

学年

学部 身長 ポジション 出身校
#57 玉城啓太 2 175 G 京北
#23 戸堀勇吾 3 190 PF 國學院久我山
#29 堀川裕作 1 192 C 福岡大附属大濠
#8 新沢 亮太 4 経済 182 GF 新潟商
#10 和田 直也 3 187 F 幕張総合
#24 鈴木悠介 1 197 C 洛南

戦評

試合は中村のカットインからのシュートで幕を開ける。その後も中村を起点にオフェンスを展開し、明学大のシュート不調も手伝って序盤は7-1のリード。その後相手のシュートが当たりだすも、玉城の連続得点などで逆転を許さない。クォーター終了間際に明学大がドライブからシュートを試みるも、中村が痛烈なブロック。流れを引き渡さず、18-16で第1Qを終えた。
 
第2Qは玉城の3Pから始まる幸先のいい展開。ここで法大はスモールラインナップから一転、今季初出場のルーキー鈴木などビッグマンを多くコートに入れ、スクリーンプレイから得点していく。一方明学大のペリメーターシュートの精度は増すばかり。法大も中野、玉城の3Pで食い下がるも、終了間際にまたも明学大の3Pがヒット。34-37と、ビハインドを背負って後半を迎えることとなった。
 
第3Qのスタートは、中村が得意のドライブでディフェンスをこじ開け連続得点。しかしここから明学大#7堀口のショータイムが始まってしまう。クォーター序盤にバスケットカウントから4Pプレイを許すと、その後も法大ディフェンスのシュートチェックをもろともせず、このクォーターだけで4本の3Pを成功させた。50-64と、ついた点差は14点。法大はここでストッパーの新沢を起用。#7堀口を徹底的にマークする。そしてクォーター終了間際に玉城の3Pがヒットし、なんとか点差を10にして最終Qへ。スコアは55-65。
 
第4Q。法大は新沢を中心に集中したディフェンスを見せる。すると絶好調だった明学大のアウトサイドシュートが全くヒットしなくなる。しかしながら法大オフェンスもきっかけをつかめず停滞し、点差が詰まらずにいた。ここで流れを変えたのも新沢だった。オフェンスリバウンドから果敢にシュートを狙い、フリースローを獲得。冷静に2本を沈め、ここで7点差。そして勝負どころで頼りになるのが植村。この大事な場面でフリースロー、3Pを確実に沈め、これで2点差。ベンチの盛り上がりも最高潮に。ここをターニングポイントと見た法大は、オフェンスの勢いを失った明学大に対しオールコートプレスを仕掛ける。中村のスティールからの得点で同点に追い付くと、その後も立て続けにターンオーバーを誘い、点差をどんどんと広げてゆく。終盤には玉城の本日6本目となる3Pが決まり、アウトサイドゲームでも勝利したかたちとなった。第4Qのスコアは31-6という圧倒ぶり。前回大会3位の意地を見せた。最終スコアは86-71。
 
相手のシュートが絶好調。手がつけられないほどの猛攻をシャットアウトしたのは新沢だった。ベンチから登場し、ディフェンスという自らの仕事を全うしたその姿は「仕事人」と呼ぶに相応しい活躍であった。さらに忘れてならないのは、ビハインドを背負い、苦しい時間帯にシュートを決め続け、逆転への足掛かりを作った玉城。逆境を跳ね返して得点し続けるその姿は、昨年のトーナメントで躍動した前エース、加藤寿一(平成27年度卒=現アイシンシーホース三河)と重なって見えた。次の相手はこちらも大量ビハインドからの逆転勝利で勢いに乗る早大。「新エース」の覚醒と「仕事人」の貢献という大きな収穫を持って入れ替え戦のリベンジに挑む。(戎井健一郎)

コーチ・選手コメント

塚本清彦 ヘッドコーチ

―今日の試合を振り返って
まあ、こんなもんですかね。相手の7番の子がシュート入ったから彼に打たせないようにしようと言ったんだけどなかなかアジャスタメント能力がまだね…そこは時間がかかります。
 
―この試合に臨む上での指示は
シンプルにディフェンスを頑張るということですね。インカレ終わってからずっとそれだけやってきた訳で、どの相手に対して何かじゃなくてやってきたことをやろうと。その分何で点を取るかというと、(鈴木)悠介とか堀川とか1年生を使わなきゃだめなんですよね。ただ、それに対して相手がちょっと小さすぎたね。それがちょっとね。
 
―鈴木選手は大学バスケデビューでしたが
ようやくOKがでたので2分くらいですけど出しました。もう2週間くらいやっていて。ただ、ゲーム勘は悪いね(笑)。やっぱり去年の12月のウインターカップ以来プレーしてなかったから。まだまだこれからだけど、新人戦とかリーグ戦のこと考えるとちょっとは使ってあげた方が良いかなと思って出しました。
 
―3部チームの相手に苦戦した原因は
ウォーミングアップがすごく大切で、ウォーミングアップは心と体をスタートさせるところなんだけど、今はそれがよくないね。今日はよく声出してやってたらしいけど。やっぱり始まりが重要。ゲームでも最終的に15点差つけるなら最初からやってくれよと(笑)。やってる立場として残り5分で10点差っていう微妙なところでタイムアウトとって「上からプレスかけろ」ってちょっと言ったらあれだから。本当は指示受けるんじゃなくて第3Qで離されそうになったときに自分たちで気付くべきなんだけどね。まあそこではあえて何も言わないで見ていたんですけど。
 
―それは選手たちに考えさせようとしたということですか
やっぱり危機管理能力ってこういうところに出てくるんですよ。それでタイムアウトで言ったのは、萎縮してリングに向かわない、ドライブに行かない、それはどういうことだ、と。置いて行かれそうになったら向かっていかなくちゃいかないのに、すぐチキンになっちゃうからそこはもっと考えないとと思いますよ。このあと練習もあるのでそれは言おうかなと思ってます。でも練習はすごくよくなった。考え方とかも去年とは見違えるようになったし、柳川なんかも今日は5ファールでファールアウトしたけど、何かやろうとしているというのが伝わってくるし。ただ練習は練習なんですよ。練習でやってることを試合でやらないといけないのにそれが出ない。これが今の生みの苦しさですね。どうしたら練習通りやるのかなって。今日は特に。練習ならもっと動きもいいはずなんですけどね。もう、どうしたらいいんだろうね(笑)。
 
―公式戦では個人タイトルもありますが
今やらなくちゃいけないのはチームを信用することと、連結させてどうやってディフェンスを一生懸命頑張るかということを伝えているので、そこら辺が一番のポイントなんです。まだシステムがどうこうとかではなくて、逆にいうと一人一人なのでそこは各々が秩序を守ってという感じですね。
 
―早大戦に向けて
とにかくディフェンス。まあ、早稲田も東洋に18点差つけられてそれを捲って勝って、僕らも2,3分で15点差つけて勝ったから同じような感じですよね。電鉄杯で勝ったとか六大学で負けたとかは正直全然関係ないですよ。その結果はまだ信頼に値するものじゃないので。ただ、この試合に勝って、何試合か続くことにはなったのでその中でこっちも信用するように努力していこうかなと思ってます。明日からが本当のゲームなので。頑張ります。
 

新沢亮太

ー試合を終えて
チームとしては本当によくない部分が出たなという感じだったんですが、個人としては仕事ができたかなと思います。
 
ー素晴らしい活躍でした
個人としてはいい部分が出せたかなと。
 
ー自分で思う仕事はやはりディフェンスですか
本当にそうですね。
 
ー試合に出るときにディフェンスについての指示は何かありましたか
いや、特に何も言われてないんですけど、試合前から今日の課題がディフェンスとリバウンドの部分ということで。練習でやってきたことを出せと言われていたので、そこは意識してやっていました。
 
ー明学大の堀口大翼 (#7)とのマッチアップについて
コーチ陣から指示がというか、出たときは俺がつこうと思っていたので。止める自信もありましたし。指示は…あったかな…。つけって言われた気もします(笑)。
 
ー流れを変えるリバウンドがありましたね
リバウンドも試合前に言われていたので。ディフェンスとリバウンドは技術とか関係なくできるので、そこは仕事としてやっています。そうしたらちょうど良く落ちてきてくれたので、ありがたかったですね。
 
ーフリースローは緊張しませんでしたか
なんとなくあんな状況だったので(笑)。1本目が入ったあとはそうでもないですね。
 
ー試合は苦しい展開でした。原因は
ディフェンスに限ると思いますね。時間帯が早いということで、入りの部分を課題としてアップからやってきたんですけど、それで今日は入りが良くなかったので。そこは改善しなきゃなと思いますね。
 
ー次の早大戦の鍵は
今日みたいに小さいチームに対してディフェンスがどれだけ切られないようにできるかだと思います。今日も自分含めて最後は全員ガードにしてディフェンスが機能したという感じなので。フォワード、センターの部分が、ディフェンスをどれだけできるかということが鍵になるんじゃないですかね。
 
ー今のチームに足りないものをディフェンス意外で挙げるとしたら
気持ちの部分の、活力の部分じゃないですかね。入りから今日の最後みたいに気持ちを出してやっていくその姿勢というのが4年を筆頭に引っ張らなきゃいけないなと思いました。
 
ー次に向けて
出たら、今日みたいにしっかりと自分の仕事をやっていきたいと思います。
 

植村哲也

―今日の試合を振り返って
今日は1試合目で自分たちが練習している時間と全然違うので、ゲームの入りを良くするためにはアップが大事と言われていました。でも、みんな意識はしていたんですけど出だしが全然変わらなくて、4Qで追い上げたディフェンスを1Qからやらなくちゃいけなかったのにできなかったというところが反省点ですね。
 
―リードを許す苦しい展開となってしまった原因は
最初からディフェンスやろうという気持ちはみんなあったと思うんですけど、相手が小さくて、そういうときに今までよりも間合いを詰めなきゃいけないところで下がっていたりして、それで上手くいかなくなってどんどん空回りしていったと思います。
 
―今日の指示はディフェンスの徹底ということですが、オフェンスに関しての指示は
今日は3ガード、4ガードで出ることが多かったので積極的にリングに向かっていけと言われていたんですけど、ガードが多い分外のシュート中心になってしまって、誰も中に入れないで単発でシュート打っていただけになってしまったのが悪かったかなと思います。
 
―今季から取り入れた4ガードは馴染んできている感覚はありますか
うーん…ディフェンスでプレッシャーかけるとかパス回しの面ではいいんですけど、リバウンドとかはどうしても低下してしまうので、そこをどうルーズに持っていくかが今後の課題ですね。
 
ーリバウンドなど今季は今まで以上にボールに飛び込んでいる印象がありますが、意識はされていますか
玉城とか藤井さんがセーフティーに行ってくれるし、ガードの中でも誰かやらなきゃいけないので意識はしています。
 
―早大戦に向けて
早大は今日の相手と似ていて小さいガードがどんどんドライブで来るので、ディフェンスの確認を試合前にして、去年の入れ替え戦と同じような試合にならないように頑張るだけです。
 

玉城啓太

ー劇的な試合展開でしたが、今日の試合を振り返って
朝からの試合だから足が動かないと言われててアップをきつめにやってて、足は動いてたと思うんですけど、相手のシュートがけっこう当たってて、それで流れを持っていかれて、ディフェンスも崩壊してって感じで。入りが甘かったというか。
 
ー相手の3Pが相当当たっていましたが、焦りはありましたか
3ピリの最後ぐらいからディフェンスで当たりはじめたけどそれでも相手は決めてくるんで、少し焦ってたんですけど、まだ4ピリ10分残ってたんでプレッシャーかけていけばなんとかなるかなと。
 
ー3P6本成功の大活躍でしたね
僕の活躍というか、新沢さんがいいところでリバウンドとってくれたりして、そういうので流れがこっちに傾いて、自分もシュート決められたので良かったです。
 
ーやはり新沢選手のディフェンスは頼りになりますか
すごく頼りになります。エースキラーです。
 
ー次戦は勢いのある早大戦ですが
早稲田はトランジションとかでガンガンくるので、ガードを抑えればそこからのパスとかを防げると思うので、ガードにプレッシャーをかけていきたいです。

フォトギャラリー

  • 1 R大逆転のきっかけとなった新沢
  • 2 Rチームの中心選手の座を確固たるものにした玉城
  • 7 R終盤の得点源となった植村
  • 3 R途中負傷しながらも戦い抜いた中村
  • 4 Rリングに向かう姿勢が昨季までと大きく変わった柳川
  • 6 R主将の声がチームの士気を高める(藤井)
  • 8 R実戦を重ねて試合勘を取り戻せるか(鈴木)
  • 5 R中野のシュートは観客の期待を誘う
 

 

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