【準硬式野球】東京六大学準硬式野球秋季リーグ戦 対慶大1回戦 強力打線復活!藤口&中村の本塁打など8得点で先勝を挙げる!
東京六大学準硬式野球秋季リーグ戦 対慶大1回戦
2016年10月10日(月)
早稲田大学東伏見グラウンド
先週の他大学の結果により、リーグ優勝の可能性が消滅してしまった法大。それでもリーグ戦は残り2カードを残している。残りの試合、4年生にとっては集大成、3年生以下にとっては来季への希望を見せたいところだ。まずは、その出だしとなるこの一戦。初回からリードを奪い、その差を藤口帝(社3)と中村聖弥(経4)の本塁打で広げていく。最後に慶大の追い上げを受けたが、逃げ切って勝利。リーグ首位に立つ慶大から先勝を奪った。
試合結果
トータル試合結果
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | H | E | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
慶 大 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 4 | 0 | 4 | 3 | 1 |
法 大 | 3 | 0 | 0 | 3 | 0 | 0 | 2 | 0 | × | 8 | 10 | 0 |
(慶大)●竹原、村石、神田ー有賀
(法大)○室木(2勝2敗)ー栗田
本塁打:藤口1号3ラン(4回)、中村1号2ラン(7回)
盗塁:中村(1回)
打撃成績
打順 | 位置 | 選手名 | 出身校 | 打数 | 安打 | 打点 | 四死球 | 打率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | (4) | 藤口帝(社3) | 遊学館 | 3 | 2 | 3 | 2 | .292 |
2 | (8) | 甲本裕次郎(社3) | 鳴門 | 4 | 0 | 0 | 1 | .240 |
3 | (2) | 栗田和憲(社3) | 掛川西 | 4 | 1 | 1 | 0 | .429 |
4 | (9) | 小野慶典(経4) | 静岡 | 4 | 0 | 0 | 0 | .136 |
5 | (3) | 永田直(経4) | 桐蔭学園 | 4 | 2 | 1 | 0 | .316 |
6 | (7) | 中村聖弥(経4) | 藤代 | 4 | 3 | 3 | 0 | .250 |
7 | (6) | 三品勇人(社2) | 報徳学園 | 3 | 1 | 0 | 1 | .348 |
8 | (1) | 室木大(経3) | 星稜 | 3 | 0 | 0 | 0 | .091 |
9 | (5) | 大石智貴(経1) | 静岡 | 4 | 1 | 0 | 0 | .111 |
投手成績
回 | 被安打 | 奪三振 | 四死球 | 自責点 | 防御率 | |
---|---|---|---|---|---|---|
室木 | 9 | 3 | 5 | 6 | 4 | 2.43 |
リーグ戦途中経過(10/10現在)
早大 | 慶大 | 明大 | 法大 | 立大 | 東大 | 試合 | 勝 | 負 | 分 | 勝点 | 勝率 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
早 | ―― | ○●○ | ○○ | ○ | ○○ | 8 | 7 | 1 | 0 | 3 | .875 | |
慶 | ―― | ○○ | ● | ○●○ | ○○ | 8 | 6 | 2 | 0 | 3 | .750 | |
明 | ●○● | ●● | ―― | ●○○ | △●○○ | 12 | 5 | 6 | 1 | 2 | .455 | |
法 | ●● | ○ | ○●● | ―― | ○○ | 8 | 4 | 4 | 0 | 1 | .500 | |
立 | ● | ●○● | △○●● | ―― | ○○ | 10 | 4 | 5 | 1 | 1 | .444 | |
東 | ●● | ●● | ●● | ●● | ―― | 8 | 0 | 8 | 0 | 0 | .000 |
戦評
法大の先発は室木大(経3)。初回、先頭打者に四球を与える不安な出だしも、続く打者をピッチャーへの併殺打に抑える。すると直後の1回裏、法大にチャンスが訪れる。1番藤口帝(社3)、2番甲本裕次郎(社3)が二者連続の四球で出塁し、無死一、二塁のチャンスが到来。ここで打席に立つのは、今季打撃好調の栗田和憲(社3)。振り抜いた打球は右前への安打となり二塁走者藤口が本塁へ生還。3年生3選手で先制点をもぎ取ると、その後も永田直(経4)の遊ゴロの間に1点、そして中村聖弥(経4)の左前適時打でもう1点を追加し、初回から3得点。この秋季リーグでなかなか発揮できていなかった、法大らしい「先手必勝」の野球で早々に先発の室木を援護する。
援護をもらった室木はここから圧巻のピッチング。キレのある直球と打者の打ち気をそらす変化球で慶大打線を手玉にとっていき、ノーヒットピッチングを続けていく。
すると打線は4回、三品勇人(社2)の内野安打と 、大石智貴(経1)の今季初安打となる左前安打で1死一、三塁の好機を作り出す。ここで1番藤口の打席を迎える。3球目を鋭く振り抜くと、ライナー性で飛んでいった打球は悠々とフェンスを越えていく。左越えの3ラン。普段は2番打者として打線を繋ぐ役割を果たしている藤口。萩原幹斗(社3)の負傷で1番に打順を上げたこの男から貴重な一発が飛び出した。こうなるともう止まらない。7回にはここまで不振に喘いでいた中村からも2ラン本塁打が飛び出し、スコアは8-0。リーグ首位に立つ慶大を圧倒する。
本塁打を放った藤口はベンチからの熱い祝福を受けた
しかし8回。これまで7回を無安打で凌ぎ、このままノーヒットノーラン達成かと思われた矢先、室木がついに慶大打線につかまる。代打の冨田を平凡なファーストゴロに打ち取るも、ベースカバーに回る選手がおらず不運な形でこの試合初安打となる内野安打を許すと、ここでペースを崩した。四球もかさみ二死満塁のピンチを迎えると、1番大瀬にライト線へ特大のホームランを浴びる。一気に4点差に詰め寄られるグランドスラム。法大がここまで握ってきた試合の主導権を慶大に明け渡すと、9回も二塁打と2つの四球で1死満塁の大ピンチを招く。本塁打で同点となる状況。代打高木の放った打球はあわやホームランかといった大飛球になるも、センターの甲本が掴み2アウト。そして次の有賀にはファウルで粘られるも、最後は変化球で空振り三振を奪い、ゲームセット。この大ピンチを凌ぎ切り、慶大から先勝を奪った。
ここまで3カードを終え、勝ち点1とリーグ4位に沈む法大。優勝の可能性は潰えてしまっているが、3季連続優勝を果たしている王者としてのプライドがある。まずは優勝争い真っ只中の慶大から2連勝で勝ち点を挙げ、王者としての強さと意地を示したいところだ。(今井惇基)
選手コメント
中村聖弥(2ランを含む3安打3打点の活躍)
ー7回、見事な2ランでしたね
調子も悪かったので、この一本で吹っ切れたかなと思います。2アウトだったので長打で1点取れたらいいなとは思っていたのですが、考えすぎたら打てなくなるので気持ちよく打ちたいなと思っていました。それが結果に繋がって良かったです。
ー今日は3安打3打点の活躍でした
今まで散々チームに迷惑をかけたので、この調子で残りの試合を頑張りたいです。
ーリーグ前半は打撃に苦しみましたが、現在調子が上がってきたという感触はありますか
空き週で練習を積んだのもそうですし、全然違う機会ででしたけど、ゴルフの打ちっ放しに行って、強く飛ばす感触を掴めたのもあると思います(笑)。競技は違いますが、そういうリフレッシュをできたのも大きかったと思いますね。
ー優勝の可能性は消えてしまっていますが、その中で残りの試合をどういうものにしていきたいですか
僕たちはリーグ戦3連覇をしてきましたけど、どのリーグ戦も厳しい戦いの中掴んだ優勝でしたので、今度は優勝が懸かっているチームにその辛い思いをさせてやりたいです(笑)。来年以降の後輩たちのためにも、そう簡単に優勝はできないんだよという意識を植え付けておきたいなと思います。
ー次の第2戦に向けて
今日みたいに活躍して勝ちます。
藤口帝(4回に勝利を呼び込む3ランを放つ)
ー今日の勝利の感想は
負けが続いていたので、勝ててほっとしています。
ーご自身も3打数2安打1本塁打の活躍でした
チャンスで打ててなかったので、今日はそのチャンスで打てたので良かったです。
ー初の1番起用にプレッシャーは感じませんでしたか
いや、全然そういうのは感じなくて。ハギ(萩原)の穴を埋めようと必死でした(笑)。
ー後輩の大石選手にも声掛けでサポートされている姿が見受けられました
1年生が出るっていうのは、やっぱりプレッシャーもかかると思うので、少しでも助けてあげられればと思っていました。
ー室木選手も途中までノーヒットピッチングが続いていました
あそこまでノーヒットが続いていたのでノーヒットノーランさせてあげたかった気持ちが大きいですね。
ー今日は守備・攻撃ともにリズムのいい試合運びでしたね
個人個人がこの空き週で課題をクリアできたのかなと思います。
ー最後に次戦に向けての意気込みをお願いします
明日しっかり勝ちたいと思います。
フォトギャラリー
- 4回、左越えの3ランを放つ藤口
- 室木は7回までノーヒットピッチングを続け、チームを盛り上げた
- 長らくスランプに陥った中村は7回の2ランなど3安打を放った
- 法大の猛攻は栗田の適時打から始まった
- 栗田は打撃だけでなく、捕手としてのリードで室木の好投を支えた
- 4試合ぶりの出場となった永田もマルチ安打の活躍
- スタメンとして出場し、今季初安打を放ったルーキー大石
- 「少しでも助けてあげられれば」と藤口(写真右)は大石(写真左)を声で支えた