【フェンシング】第68回関東学生フェンシング選手権大会 2日目 男子フルーレ団体は3年連続の栄冠に輝く&女子フルーレ団体は連覇!!
第68回関東学生選手権大会
2016年10月13日(木)
駒沢オリンピック公園体育館
関東学生選手権大会2日目は男子女子フルーレ団体戦が行われた。盤石の布陣で挑んだ団体戦は苦しい場面もあったものの、男子フルーレは3連覇、女子フルーレは2連覇を達成し、王者としての風格を見せつけた。
試合結果
種目 | 出場選手 | 試合詳細 | 順位 |
---|---|---|---|
男子フルーレ団体 | 大石利樹(法4)、坂田将倫(文4)、野口凌平(営2)、敷根章裕(法2)、西藤俊哉(法1)、敷根崇裕(法1) | 準決勝◯45-33日大、決勝◯45-42早大 | 優勝 |
女子フルーレ団体 | 真田玲菜(キャ4)、緒方渚(国文4)、緒方実奈海(法2)、梅津春香(国文1) | 準決勝◯45-33日女体大、決勝◯45-38専大 | 優勝 |
男子フルーレ団体
“常勝軍団”男子フルーレの団体戦が行われた。
初戦の試合は明学大。1セット目から法大は超越した剣技でポイントを連取していく。相手を一切寄せ付けることなく45—3で快勝する。
第1試合・第2試合に出場した野口
2戦目は明大と対決する。大石利樹(法4)が先制点を獲得すると6セット目まで各選手がプラスで回していく。7セット目は野口凌平(営2)が流れを持って行かれる。だが10点差以上を維持し続け、45—35と勝利した。
準決勝では日大と相まみえる。第一セットを託された敷根崇(法1)が個人戦5位の新田(日大)と対峙するも、それを上回る力で相手を抑圧。好スタートを切る。その後点を取っては取られるシーソーゲームが展開されていくものの、6セット目に出場した大石が5連取し勢いをつかむ。第7.8セットは順調に点を量産し、最後周りを託されたのは今回が初となる敷根崇。落ち着いたプレーで45点目を勝ち取った。
優勝に大貢献した敷根崇のガッツポーズ
決勝戦の相手は昨年関カレ団体戦の優勝を争った早大だ。第1セットで大石が個人戦覇者の松山(早大)と勝負するも、2—5とマイナスで回される。各選手、相手の追撃にうまく対応することができない。その後も相手のペースを崩せずに5セット終了時点で16—25と危機的状況に追い込まれる。そんな中反撃ののろしをあげたのは1年生ながら大活躍を見せる敷根崇。「1巡目はマイナスで終わったから次の場面では必ず捲ろう」と意気込んで挑んだ第6セット目。先に得点を挙げると破竹の勢いでポイントを積み重ねていく。流れを完全に法大に呼び寄せ、29—30と一点差まで相手を追い込む。次なる出番の西藤俊哉(法1)と大石も相手の得点をロースコアに抑える。最後周りを担った敷根崇は早大の松山に苦しめられながらも、最後は3点奪取し最終対決に決着をつけた。
3年連続で栄冠を手にした法大男子フルーレ団体。さらに厳しく・強い相手が待ち受けているインカレ、全日本に向けて彼らの躍進は止まらないだろう。(和多慎之介)
女子フルーレ団体
春のリーグ戦、王座を制し、5冠に向けて着実に進んでいる女子フルーレ団体。
法大は2回戦から登場した。東女体大との一戦はルーキーの梅津春香(国1)や緒方渚(国4)が5連取で回すなど終始法大ペースで展開し、現女王としての力を存分に見せつけ勝利した。
東女体大戦に出場した緒方渚(国文4)
準決勝の相手は日女体大。第2セットの真田がビハインドから5点のリードを生み出すと、緒方実奈海(法2)、梅津もその流れに乗り一気に10点差まで広げる。第6セットで6連続得点を奪われ苦しい場面もあったが、第7セットの梅津が失点なしの5連取で次に回すなど、抜群のチームワークを発揮しながら決勝戦へと駒を進めた。
梅津はメンバーの一員として欠かせない存在に
決勝戦は昨年に引き続き専大との一騎打ちとなる。この試合も第1セットで緒方実が2-5とビハインドを背負ったが、すぐに真田が積極的に前に出ながら次々と得点し、主導権を握る。実力者揃いの専大もコンスタントに得点を取ってくるが、先にリードをとった法大に分があり、全員で声を掛け合いながら試合を進める。だが、第8セットで相手に8得点を許し、暗雲が立ちこめる。専大が逆転勝利への期待に華やぐ中で始まった最終セット。今大会3戦ともに最後回りを担ったのは真田だ。対する専大の最後回りは前日の個人戦決勝で敗れている菊池小巻。それだけに緊張したというが、ベンチの後輩たちからの声を支えにピストに上がる。いきなり相手の3連取により6点差まで詰められたが、気迫のこもったアタックで1本を取ると、そこからは冷静に得点を重ね、しっかりと締めくくり連覇を達成した。
優勝した瞬間、喜びを表す選手たち
安堵の表情とともに小さく「本当に良かった…」とつぶやいた真田の様子が5冠のプレッシャーの重みを感じさせた。「調子が上がらなくてもみんなでカバーし合えた」と語ったように、追い上げられても焦ることなくチームワークで勝利をつかんだ今大会。続くインカレも向かうところ敵無しの彼女たちから目が離せない。(向井知優)
選手コメント
大石利樹
ー団体戦優勝おめでとうございます。今のお気持ちは
ありがとうございます。優勝したことは嬉しいです。ですがあんまりいい試合展開ではなかったので、自分たちのダメなところが出てしまいましたね。
ー具体的にはどのような点が十分ではなかったですか
決勝戦での序盤の試合展開で完全に相手にリードを許してしまいました。フェンシングは10点差が試合中に付いたら捲くりあげるのは厳しいんですけど、敷根崇が捲ってくれて勝てたので。そのおかげで勝てました。
ープレー中に気を付けたことはありますか
点を巻き返すときは相手に得点を与えないようにしました。相手に合わせて動くと相手のペースになって自分たちが不利な立場になってしまうので、自分たちのテンポで展開していこうと思っていました。早大戦(決勝戦)では敷根崇が主導権を握ってくれて、その勢いを押し通すことが出来て勝てました。
ー決勝戦で活躍した1年生(西藤選手、敷根崇選手)はどうですか
まぁ僕から言わしてもらえればまだまだですね。(笑)
敷根崇は頑固で自由気ままで、典型的な末っ子タイプ。俊哉(西藤選手)は猪突猛進タイプです。(笑) 僕はそつなくこなす、やるときはやる男です!!
ー昨日の個人戦はどうでしたか
準決勝で勝てなかったのは悔しいですね。そこで疲れてしまいました。最後の3位決定戦は後輩に「頑張れよ」という期待から譲りましたね。(笑)
ー個人戦、団体戦でも早大の松山選手に苦しめられている印象がありました
国内の試合だけでなく、海外の試合も一緒に行く日本トップクラスの一人なんですけど、だからといって負けるつもりはなかったですし、勝たないといけないと思っていました。個人戦でも団体戦でもスコアがマイナスだったので悔しいですね。
ー夏はどのようなことをされていましたか
捻挫してしまったり、体調を壊してあまりトレーニングができていなかったです。
ー就活との両立は
就活と部活との両立が難しかったですね。
ーインカレや今後の抱負お願いします
インカレは団体戦、個人戦優勝して、全日本への弾みとしたいと思います。僕たち法政大学フェンシング部が法政大学を引っ張っていって、日本を引っ張っていきたいと思います!
敷根崇裕
ー優勝おめでとうございます。今日一日を振り返ってみて
ありがとうございます。最初は苦戦することなく力を出せて、法政の強さを見せつけることが出来たと思うんですけど、次の試合から少し手こずってきて、侮っていたのかなと思います。準決勝では最初からチーム一丸となって全力を出せたので危ない試合になることなく勝つことが出来ました。最後の決勝は最初はリードされてて危険な状況だったんですけど、僕が1点差まで追い詰めることができて、流れを変えることが出来たのかなと思います。団体戦は誰か一人が流れを変えることが出来ればチームの流れは変わるので、今日は流れを変えて優勝できたことは良かったかなと思います。
ー決勝戦の中盤で13点を取り返していましたね
その前の一巡目で捲らないといけなかったのですが、2点しか取れずにマイナスになってしまったことが悔しくて次の場面で必ず捲ろうという気持ちで挑んだので、最初から大量得点する予定でした。
ー準決勝と決勝戦で最後回りを託されていましたが
来年度など利樹先輩(大石)達が引退されて新しいチームになったときに、新キャプテンが必要になってくると思うので。今回が最後周りを担ったのは初めてですけど、今回の試合から自分たちの新しい法政を作っていこうという気持ちで頑張りました。
ー初の最後周りということで緊張はされませんでしたか
そうですね。多少の緊張はありましたが、自分の実力は出せたと思います。
ー
昨日の個人戦はどうでしたか
団体戦よりも個人戦のほうが緊張してしまうということがありますね。同期の西藤に最初緊張して、失点が重なってしまいました。緊張が吹っ切れたのが14点目を取られてからで、そこから頑張ったんですけど同期も強いので勝つことが出来なくて悔しかったですね。インカレは緊張しない様に自分の実力が出せればいいかなと思います。
ー課題は見つかりましたか
やはり一番は緊張してしまって、自分の実力が出せていないところがありますね。
緊張しないために日頃の練習から負けない様にして勝てるという自信をつけたいですね。これからの練習頑張りたいと思います。
ーご兄弟が法政のフェンシング部にいて意識することはありますか
特に変わった意識はしていないですけど、兄はメンバーに入っていないので、できれば一緒のチームメンバーで戦っていきたいなと思います。
ーインカレに向けて抱負をお願いします。
団体戦はもちろん優勝。個人戦も僕が優勝したいなと思います。
真田玲菜
―団体戦を振り返って
自分が今回全ての試合で最後回りを担当したのですごく緊張したんですけど、みんなしっかり点を取ってくれたのですごく頼りになるなと思いました。本当にありがとうございます、という感じですね(笑)。
―連覇や5冠が懸かっていましたが、そのような面でのプレッシャーというのはありましたか
そうですね。私は連覇というよりも春の2試合で勝っていたので5冠を目指すにはここも勝たないといけないということがあって、そういうところでプレッシャーというのは感じていました。
―そんな中でも優勝できた勝因は
お互いに調子の悪い時は補えたり、ベンチからみんなで声をかけあったりしたことが良かったんじゃないかなと思います。学年関係なく言いたいことは言って良いチーム作りができていたと思いますね。
―決勝戦は個人戦で敗れた菊池選手擁する専大との戦いになりましたが
個人で負けたということもあって緊張していたんですけど、きのうは相手ペースに巻き込まれてしまったことが良くなかったと思ったので、後ろの声もよく聞きながらそんなに頭が真っ白になるとかいうことはなくできたと思います。
―終盤に追い上げられる場面が多く見られましたが
春からどの試合も追い上げられるということがすごく多くて、これはチームとしての課題だと思いますね。
―春から強化、改善した点は
合宿とか練習を積んで個々人の技術力を向上させたのと、一緒に練習してきたことでチームワークも春よりさらに良くなったと思います。
―インカレに向けて
インカレも優勝して学生の大会の4冠をとって、5冠につなげられるように頑張りたいと思います。
フォトギャラリー
- 喜びを分かち合う大石&敷根崇
- 坂田将倫(文4)
- 選手紹介時の大石
- 相手と対峙する緒方実
- 1年生同士のハイタッチ
- 男子フルーレ団体メンバー
- 女子フルーレ団体メンバー
- 表彰式