【フェンシング】全日本学生フェンシング選手権大会 ~男女フルーレ個人戦~男子は敷根崇裕が準優勝!! 女子は真田玲菜、梅津春香がベスト4へ!!
2016年度全日本学生フェンシング選手権大会
2016年11月16日(水)
京都 大山崎町体育館
学生日本一の座を争うインカレが開幕。初日の男女フルーレ個人戦では法大選手が相次いで上位へ進出した。その中で男子は敷根嵩裕(法1)が準優勝。女子は真田玲菜(キャ3)が3位となった。
試合結果
男子フルーレ個人戦
選手名 | 学部・学年 | 成績 |
---|---|---|
敷根崇裕 | 法1 | 準優勝 |
野口凌平 | 営2 | 3位 |
坂田将倫 | 文4 | ベスト8 |
西藤俊哉 | 法1 | ベスト16 |
女子フルーレ個人戦
選手名 | 学部・学年 | 成績 |
---|---|---|
真田玲菜 | キャ4 | 3位 |
梅津春香 | 法1 | 4位 |
緒方実奈海 | 法2 | ベスト16 |
男子フルーレ戦評
法大からは6人の選手が出場。全員が1回戦プールを順当に突破したが、その先に予想外の展開が待っていた。トーナメント1回戦も勝利し、続く2回戦。インカレ個人戦連覇中であり、優勝候補だった大石利樹がリードの展開から同点に追いつかれ、そのままこ盛り返せずにここで敗退してしまう。その他の選手は3回戦に進んだが、敷根章裕は中大の簾内長仁に敗れベスト16。西藤と野口の同校対決は、序盤から野口が主導権を握り、準々決勝へ駒を進める。
ベスト8に残ったのは、敷根嵩、坂田、野口の3人。敷根嵩は安定の戦いぶりで準々決勝、準決勝と勝ち上がり、決勝進出を決めた。一方、準々決勝でまたしても同校対決となった坂田と野口は、4-5という展開から先に抜け出した野口に軍配が上がる。準決勝では早大の松山恭助と対戦。実力者相手にも強気の姿勢で優位に試合を進めるが、11-11から4連続でポイントを落とし、決勝進出はならなかった。
3位決定戦では野口が中大の簾内と対戦した。リードを奪うものの、決定的な差を付けられないまま試合が展開。すると13-13に追いつかれ、一気に緊張感が増す。だが、この状況でも冷静に相手の隙を突き、2連取で3位の座を勝ち取った。
決勝戦は敷根嵩と早大の松山の一騎打ちとなる。序盤から積極的な姿勢で優位に展開したが「自分のミスが出てしまった」と先に優勝に大手をかけたにも関わらず、14-14の一本勝負に持ち込まれてしまう。それでも「勝てると思っていた」と自分を信じて一本に賭けたが、ポイントは無情にも外れ、準優勝が確定した。
勝利の雄叫びをあげる松山の横で肩を落とした敷根嵩や、まさかの敗退となった大石など、悔しい思いをした選手が多くなった個人戦。この悔しさは残る団体戦につなげ、次こそは必ず頂点に立つ。(向井知優)
女子フルーレ戦評
昨年はベスト4のうち3枠を法政で埋めた女子フルーレ。だが、今年は苦しい戦いを余儀なくされてしまった。全員が1回戦は勝ち上がったものの、2回戦で昨年3位の緒方渚が自分のペースを掴みきれぬまま敗退。伊藤理那は専大の安部夏帆の強烈なアタックに圧され、5-15で敗れた。3回戦では緒方実が関カレ女王の専大、菊池小巻と対戦。序盤から1点を争う熾烈な戦いとなる。足を動かし強気に攻めると、3点のリードが生まれ12-9とした。だが、ここから6連取され、12-15で惜しくもベスト16に終わった。
ベスト8に残ったのは真田と梅津の2人。真田は準々決勝を勝ち上がると、準決勝では伊藤が敗れた専大の安部と相まみえることとなる。序盤から張り詰めた緊張感のなかで激しい攻防を続けた2人の決着は一本勝負に託された。会場中が固唾をのんで見守るなか、先にランプを点灯させたのは相手だった。
梅津は準々決勝から競り合う展開となる。それでも「落ち着いてできた」と自身で分析するように、先に大手をかけられても焦ることなく相手を見極め、1本勝負を制して準決勝に進出した。その準決勝では専大、菊池との戦いになる。先制点を取ると、1本1本を丁寧かつ積極的に奪い、一時は3点差をつける。だが「体力の消耗もあって焦ってしまった」とプレーの精彩を欠いた瞬間をつけ込まれ、1本勝負を落としてしまった。
準決勝で敗れた真田と梅津は3位決定戦で同校対決となった。先制こそ梅津が取ったものの、2-4から真田が一気に8連続得点し、先輩の貫禄を見せつける。最後まで梅津を寄せ付けず、15-8で真田が3位、梅津が4位となった。
今大会では全体的に1本勝負など接戦を落とした傾向が見られる。様々な功績を残す彼女たちの実力は証明されているため、ポイントはメンタル面となってくるだろう。5冠を目指す団体戦では、助け合いながら強い気持ちで頂点にのぼりつめてほしい。(向井)
選手コメント
敷根嵩裕
―個人戦を振り返って
かなり悔しいですね。まだ4連覇した人は居ないので、自分がその4連覇しようと思っていたのにあと1点で落としてしまったの、すごく悔しいです。
―決勝までは順調でしたが、調子はいかがでしたか
体調も気持ちも万全の状態でした。決勝も最初は自分の展開にできていたんですけど、最後の最後でポイントをつけることができなくて…。そう考えると、今回の試合の敗因は自分のミスかなと思います。
―決勝も途中までは優位に展開していましたが
世界ジュニアで自分が勝ったときは、先に大量得点して、そのまま多少追いつかれながらも僅差にはならずに勝ったという感じだったので、今回もそうなるかなと思っていました。ただそこで自分のミスが出て追いつかれてしまいましたね。
―ミスとは具体的にはどんなことですか
相手の有効面からポイントを外してしまって、相手のポイントになる場面が多かったと思います。
―決勝は一本勝負となりましたが
自分は勝てると思っていたので、そんなに緊張もせずに自分のやりたいことをやろうと思っていました。ただ、最後の最後に相手の有効面につかなかったことで負けましたね。
―今の目標は
やっぱり一番はオリンピックで、近い目標でいうと次の世界ジュニアでもう一度頂点に立つことですね。そのために日々の練習でも負けないとか、ポイントのコントロールの練習はしています。ただ、それがまだまだ足りなかったということですね。
―団体戦に向けて
団体戦は必ず優勝したいと思います。
梅津春香
―個人戦を振り返って
まず、1本1本を大切にしようと決めてインカレに臨みました。それはできたと思うんですけど、準決勝の1本勝負を落としたときは体力が消耗していたのもあるし試合全体の流れが読み取れなかったこともあって、自分の狙いというものをもって構えに入れなかったので、そのことは悔しいと思います。
―4位という結果について
最低限の目標としていたのはベスト8に入ることだったので、目標は達成したんですけど、試合をやるからには優勝を目指しているので悔しい思いもあります。
―収穫になった点は
一つの技とか戦術にこだわらずに、自分のいろいろな引き出しを使って戦えたことは良かったのかなと思いますね。
―準々決勝と準決勝は1本勝負から結果が分かれてしまいましたが、その差はなんだったと思いますか
準々決勝のときは相手にリーチかけられても、結構落ち着いてできていたんですけど、準決勝のときは焦った気持ちがあったのかなと思います。
―3位決定戦は真田選手との同校対決となりましたが
自分の悪いところばかりが出てしまって、全然良いところが出せなかったなという感じですね。相手のペースにさせてしまったと思います。(悪いところとは)相手が攻めてきたことに対して、優先権も持っていないのに相手に向かっていってしまったところですね。しかも何度も繰り返してしまったので良くなかったですね。
―全日本に向けて修正したいこと
たとえミスしてしまっても、それを続けてやらないこと。それから、試合の流れを見て「次はこうしよう」と考えられる、自分が有利な流れに持って行けるプレーができるようになりたいです。
―団体戦に向けて
団体戦は個人戦の反省を生かして、優勝目指して頑張りたいと思います。
フォトギャラリー
- 決勝戦、白熱のバトルを繰り広げた敷根崇
- 1年 敷根崇
- 4年 坂田
- 2年 野口
- 4年 真田
- 1年 梅津
- ベスト8出場者
- 3位を懸け争った