【アメフト】秋季リーグ戦 対慶大 最終節 全勝の慶大を撃破!! 甲子園ボウルへ望みをつなぐも、得失点差により昨年と同様無念の3位に…
2016秋季リーグ戦 対慶大
2016年11月27日(日)
横浜スタジアム
秋季リーグ戦最終節となった第7節。迎える相手は未だ全勝中の慶大。勝てば甲子園ボウルへ出場する希望が見え、負ければ慶大のリーグ戦優勝と共に甲子園ボウルへ続く東日本代表校決定戦の出場が決定する。一筋の希望を懸け、全身全霊で試合に臨んだ。前半から得点のチャンスを獲得する法大は確実にスコアを積み重ねていく。後半に入ると相手の勢いにリードを縮められるも、1TD差を維持し勝利を飾った。続く早大と日大の対決で早大が勝利し、6勝1敗で並ぶ法大・早大・慶大が得失点差で優勝校が決まることになり、その結果早大の1位が決定した。
試合結果
トータル試合結果
34 | 6 | 1Q | 7 | 28 |
---|---|---|---|---|
14 | 2Q | 0 | ||
7 | 3Q | 7 | ||
法政大学 | 7 | 4Q | 14 | 慶應大学 |
試合得点
Q | 時間 | ポジション | 選手 | 得点方法 | TFP |
---|---|---|---|---|---|
1 | 3:36 | K | 木村圭介 | FG | — |
1 | 9:32 | K | 木村圭介 | FG | — |
2 | 3:19 | TE | 佐藤健人 | TD | ◯ |
2 | 8:57 | QB | 鈴木貴史 | TD | ◯ |
3 | 5:19 | QB | 鈴木貴史 | TD | ◯ |
4 | 5:54 | RB | 小林颯希 | TD | ◯ |
戦評
どんよりとした空模様の中行われたリーグ最終戦。試合は慶大のキックオフでスタート。
最初の攻撃シリーズ、法大は強力なレシーバー陣を活かすため、QBを通常の位置より後ろに下げパスを狙うショットガンフォーメーションを敷いた。すると、この策が功を奏しWR奥津良介(文4)、WR阿部康成(文4)へのパスが通り、連続攻撃権を獲得。さらに、意表を突いた RB小林颯希(法1)のランにより一挙に敵陣11ydsまで歩を進める。ここでも法大はショットガンフォーメーションでTDパスを狙うも、相手LBに阻まれ4thdownを迎える。TDまで残り4yds、ここでトマホークスはFGを選択。これをK木村奎介(経2)が確実に決めて3点を先制。K三宅俊介(キャ2)が敵陣奥深くまで蹴り込み、敵陣25ydsからのディフェンス。相手RB李卓のランで1stdownを更新されるも、次のシリーズでDL徳山翔輝(生命2)のがQBサック、LB吉田郁(人2)がロスタックルを決める活躍を見せる。相手オフェンスを封じ込め、法大の攻撃ターンへ。オフェンスはパスを中心にを着実にゲインし、残り5ydsで迎えた3rd down。QB鈴木貴史(法4)はWR尾崎聖弥(営4)へのパスを選択するもTDはならず、FGでの加点にとどまる。ゴールラインまで残りわずかとしながらもTDが奪えないもどかしい展開が選手に影響を与えたのか。次々と1stdownを更新され、さらには相手エース李に48ydsを走りきられるTDランを許す。TFPも決まり6-7と逆転されて2Qへ。
2度のFGを決め確実にポイントを獲得するK#37木村
巻き返しをはかりたい2QはRB今井憲史朗(法4)やRB鎌田洋輔(社4)の活躍により、着実に1st downを更新。残り4ydsとなったところでTE佐藤健人(デ工4)がTDを決め、逆転に成功する。その後も法大DF陣が粘りを見せ、慶大の攻撃を最小限に抑える。再び攻撃権を取り戻すと敵陣30yds地点から、QB鈴木のロングパスがWR尾崎に通り、勢いに乗るOF陣。残り1ydsで1st downという絶好のチャンスでQB鈴木が自らエンドゾーンへ運びTDを決める。慶大の攻撃で自陣まで攻め込まれる場面はあったものの、LB小澤優太(営1)が強烈なタックルで抑える。相手に攻め込むすきを与えない。慶大との点差を13点に広げ、20ー7で前半終了。
TE#15佐藤が逆転に成功、勢いを掴む
前半を良い流れのまま終え、迎えた3Qも法大の好調は続いた。QB鈴木からのロングパスをWR三橋大地(人4)が見事にキャッチし、敵陣37ydsまで進軍。その後も細かなパスをつないでいく。敵陣残り1ydsから鈴木が自らボールをキープしたまま右端にTD。FGも成功させ、27-7とさらに相手を突き離し法大ペースだと思えたが、ここから慶大の反撃が始まった。相手のエースの李卓(慶大)にTDを許し、TFPも決められ点差を13点に詰められる。その後も、QB小田(慶大)の正確なパス回しに苦しめられ、思うようなプレーをさせてもらえない場面が続き、法大自陣に迫り再びTDをされるピンチがおとずれた。しかしここは、エンドラインぎりぎりの2ydsのところでLB小澤の激しいタックルが光り、なんとか追加点を与えず3Qをリードしたまま終えた。
LB#53小澤が相手のランを阻止する
何としても逃げ切りたい4Q。開始直後に慶應のRB李がゴールまで残り1yrdsを飛び込みTD。またしても6点差に詰め寄られてしまう。しかし法大オフェンスも黙ってはいない。盛り上がる慶應サイドを黙らすかのように、スクリーンパスやオプションプレーを中心にディフェンスを翻弄し敵陣15yrds付近へ。一時は攻めあぐねFGを選択するも、慶應の反則が重なりゴール前残り2yrdsとする。最後はRB小林へのオプションプレーでTD。着実にその後のキックも決め、残り6分を残し13点差とリードを広げる。だが慶應の優勝への灯火はまだ消えてはいない。小雨が降り注ぐ中、慶應はノーハドルオフェンスで空中戦を仕掛け法大のパスカバーを掻い潜りTDパスを決める。法大の1TD差のリードで、残すは4分弱の状況となる。オンサイドキックを選択せず勝利の行く末をディフェンスチームに託した慶應であったが、法大オフェンスの方が一枚上手であったか。ランプレーで更新しつつ上手く時間を流し、最後はビクトリー・フォーメション。法大サイドからは試合終了へのカウントダウンと歓声が上がった。法大は秋季リーグ最終戦を白星で終え、早大vs日大戦の試合結果に優勝への一縷の望みをかける結末となった。
エンドゾーンへ飛び込むRB#32小林
「甲子園を知らない世代」。春を戦い抜き、秋のため力を蓄えた夏。迎えた秋季リーグ戦では強豪校を打ち負かしていき、第5節では宿敵・日大と対決。固唾を飲む中、4年ぶりとなる勝利に多くの人々が歓喜に沸いた。勢いに乗り続けるも早大戦では機会を生かせず敗退。甲子園ボウルへ続く切符は保持し続け迎えた今回、見事勝利に飾り希望の光が灯ったが、続く試合(早大vs日大戦)の結果、早大戦が大差で勝利。法大・早大・慶大が6勝1敗と並び、得失点差で勝負が決まることに。優勝早大、2位慶大、3位法大となり、惜しくも甲子園ボウルへの道は閉ざされることとなった。
甲子園出場を成し遂げることはできなかったものの、彼らの雄姿は後輩たちの目に焼き付けられているであろう。まだ見ぬ境地へ。4年生の思いは下の代へと託される。
(山崎志馬・高橋歓菜・杉本ひかり・上野翔)
※コメントは後日掲載する予定です。
フォトギャラリー
- いざ、最終決戦へ
- 1ydsでも前へRB#3鎌田
- 勝利への一投を投じる、QB#4鈴木
- 仲間を称える
- ボールを死守する
- 勝利のためWR#81阿部が敵包囲網をかいくぐる
- 選手と共に喜びを分かち合う観客
- 慶大に勝利するも、得点差を広げることはできなかった