【重量挙】全日本ジュニア選手権大会 世界の舞台目指すも、出場権獲得ならず
第37回全日本ジュニアウェイトリフティング選手権大会
2017年3月10日(金)~12日(日)
茨城県高萩市文化会館
世界ジュニアへの切符を懸けた戦いが茨城県高萩市で行われ、法大からは3名の選手が出場した。新チーム移行後初の大会でしっかりと結果を残したいところだったが、表彰台に上ることはできず。世界ジュニアへの出場権獲得とはならなかった。
試合結果
個人成績(丸数字は順位)
選手名 | 階級 | 順位 | スナッチ | クリーン&ジャーク | トータル |
---|---|---|---|---|---|
古屋敷拓也(法1) | 62kg級 | 記録なし | 記録なし | 139kg① | 記録なし |
奥脇開斗(営1) | 94kg級 | 4位 | 120kg⑤ | 154kg③ | 274kg |
福本龍馬(キャ1) | 105kg級 | 5位 | 128kg⑤ | 160kg⑥ | 288kg |
戦評
法大勢最初の登場は62㌔級の古屋敷。全日本大学対抗戦にも出場し、経験を積んだ古屋敷に世界ジュニアへの期待が高まった。
スナッチ1本目、103㌔を挙げようとするも失敗。2本目、3本目も続けて失敗し、まさかの記録なしとなる。クリーン&ジャークでは落ち着いて139㌔を成功させ、ジャーク首位となるも、結果は失格となり、初日から波乱の展開となった。
2日目の94㌔級に出場した奥脇はスナッチで1本目を落とし、120㌔で5位と出遅れる。表彰台、そして世界ジュニア出場へ向け、ジャークでは3本成功といきたいところだったが、2本目の154㌔で手を滑らせて落としてしまうミス。3本目では見事にこれを成功させたが、トータルで4位と表彰台に一歩届かなかった。
最終日には105㌔級の福本が出場。スナッチの1本目、そして自己ベストとなる128㌔を2本目で成功させ、128㌔で5位につける。続くジャークはスナッチに続いて自己ベストである165㌔に3本目で挑むも失敗。トータル288㌔で総合5位となった。
インカレ出場選手である4年生が5名抜け、戦力ダウンが深刻である法大。今後の法大を担う1年生が出場した今大会、まさかの表彰台獲得ならず大会を終えた。
しかしそれぞれ大学入学後から成長に手応えを感じている。今後の3年間でさらなる成長を彼らが見せるであろうことは確実だろう。古豪復活をかけて、勝負の1年が始まっている。(小島雄太、阿部暁野)
コメント
平良朝順監督
-大会の総括をお願いします
3人出場して、この大会が世界ジュニア選手権の予選を兼ねているということで、特に62㌔級の古屋敷。彼は特に世界ジュニアを意識してやったんですが、スナッチで失格になってしまったので本人も悔しいでしょうし私たちも申し訳ない気持ちでいっぱいですね。103㌔は失敗するような重量ではないのですが、少なからずプレッシャーがあったのかなと思っています。まあ。本人が一番悔しいでしょうね。
-新チームの様子は
昨年(全日本大学)対抗戦で8人中3人がけがで不本意な試合をして団体も3番落ちてしまったということで大変ショックで締めた年だったのですが、新しい年はまずけがをしない体作りをしようということです。個々の力が少し例年に比べて弱いので、体作りからやるということで。戦力がダウンしてOBの皆さんが相当心配しているんですが、なんとか頑張って行こうというところですね。
-今季鍵となる選手は
当然初日に出場した古屋敷は去年も対抗戦に出てるので。あと94㌔級の奥脇、今日出た福本はチームの柱になって頑張ってもらわないとというところなのですが、ご覧のように他大学の選手に比べると重量がまだまだ追い付かないというところですね。これから基礎体力のアップと技術も磨いていかなければいかないと思いますし、とにかくけがをしたら負けですね。また新入生を入れてなんとか8名は目処は立っています。ただ階級で4、5番になって欲しいところなのですが、どうしてもまだ6、7番というところなので。そうすると団体でも5番とか6番になってしまうので。なんとしても去年出場した3人とあと5人なので、みんな鍵ですね。他に取って変わって8人に食い込むというのは厳しい状況なので。あと2、3人伸びしろのありそうなのがいるので。
-チームとしての課題は
昨年はけがで不本意な試合をしたということで大いに反省しているし、取り組みとしても新しいトレーナーを入れて、けがをしてからどうするのではなくけがをしないということです。当然体が基本なので。まずけがをしない体作りということですね。いずれにしても12月の対抗戦には結果は出るんですが。
古屋敷拓也
―今日の試技を振り返って
今日はスナッチで失格してしまって、皆さんに茨城県まで来てもらって申し訳ないです。
―スナッチを3本落としてしまった要因は
軽かったんですけど、全部受けきれずに全て回してしまったり前にいったりして。練習不足だと思います。
―今回スナッチのスタートを軽くした理由は
1月の中旬に腰椎を疲労骨折して、練習があまりできなくて、スナッチでスタート下げたんですけど取れなかったです。
―ジャークでどのように切り替えましたか
3本取らないと監督やセコンドの人、OBの人たちにも申し訳ないと思って、絶対ジャークだけは3本成功させると思って頑張りました。
―今大会で世界ジュニアの出場権を狙っていただけにプレッシャーがあったのでしょうか
今回は日本開催だったので、絶対に行かなきゃいけないという気持ちもあったんですけど、やっぱりそんなに簡単じゃなかったです。
―法大の1年生で唯一全日本インカレに出場し、今後は中心選手となりますが
次の大会が全日本個人選手権なんですけど、それまでに今日失敗したスナッチをさらにもっと練習して記録を向上し、ジャークでももっともっと記録を上げていきたいと思います。
奥脇開斗
ー試技を振り返って
最後のジャークの2本目をしっかり取っていれば2位か3位になれる挑戦権が得られたにも関わらず落としてしまって、挑戦できなかったのがすごく悔しいです。
ー2位争いがし烈でしたね
自分は監督さんが決めた重量をやってこいということだけでした。監督さんは一応狙っていたとは思います。
―世界ジュニアのかかった大会でした
すごく出たいんですけど、基準記録が高くてまだ届かないかなと言うのはありますね。
―ジャークの記録が大きく伸びていますね
練習を気合い入れてやるようになって。いや気合い入れてやってたんですけど(笑)、やっぱり頑張らなきゃと。4年生が抜けて本当に戦力が落ちてしまって、自分がしっかりしなきゃなと。頑張っています。
-今季の目標は
個人戦でまた表彰台に上れるように頑張ります。
福本龍馬
―今日の試技を振り返って
3本目のスナッチは軽かったのに落として、そこが1番悔しかったですね。
―スナッチ3本目は131kgでしたが
2本目が既に自己新だったんですけど、そこからさらにベストを狙いにいって。練習では全然触ってなかったんですけど、軽かったのでいけるかなと思いました。
―ジャークは155kgスタートと以前よりだいぶ重くなりましたが
やっぱりまだ練習が足りなかったので、思っていたより重かったなあと思いました。
―3本目はベストを上回る165kgでしたが
重かったですね。引いた時にやばいなと思ったので。
―105kgは4年生が抜け、今年は対抗戦も出場されると思いますが
まだまだ実力が足りないので、抜けた分しっかり頑張らなきゃいけないので、もっと力つけて、九州国際大に強い2人がいるので、それに追いつけるくらい力をつけたいです。
―次に出場する試合は
次は大阪で行われる全日本個人ですね。
―目標は
今日落とした2つを確実に取れるくらい練習していきたいですね。
フォトギャラリー
- 古屋敷はスナッチでまさかの失格となった
- 62㌔級 古屋敷
- 激しい2位争いに絡んだ奥脇
- 94㌔級 奥脇
- スナッチでは見事にベストを更新した
- 105㌔級 福本