【準硬式野球】東京六大学準硬式野球新人戦1回戦 対立大 劇的な幕切れで準決勝進出! 2年ぶりの栄冠に手は届くのか!?
東京六大学準硬式野球新人戦1回戦 対立大
2017年5月28日(日)
法大多摩グラウンド
一昨年の覇者が最後に意地を見せた。8回に佐々木勇哉(社2)の適時打で追いつくと、最終回のチャンスでまたしても佐々木。その場面で適時打を放ち、サヨナラ勝ちを挙げた。尾崎海晴(社1)も先制される苦しい展開ながら、その1点のみに抑えチームを勝利に導いた。準決勝は6月3日に行われる。
試合結果
トータル試合結果
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | H | E | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
立 大 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 8 | 1 |
法 大 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 1× | 2 | 9 | 0 |
(立大)松原、●吉田―鈴木
(法大)尾崎、〇水谷―乘松
打撃成績
打順 | 位置 | 選手名 | 出身校 | 打数 | 安打 | 打点 | 四死球 | 打率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | (9) | 堀皓貴(社2) | 鳴門 | 5 | 1 | 0 | 0 | .200 |
2 | (8) | 中川大輔(社1) | 日大三 | 3 | 0 | 0 | 0 | .000 |
H8 | 伊藤滉章(社2) | 新居浜西 | 1 | 1 | 0 | 1 | 1.000 | |
3 | (6) | 大石智貴(社2) | 静岡 | 3 | 0 | 0 | 1 | .000 |
4 | (3) | 佐々木勇哉(社2) | 花巻東 | 3 | 1 | 0 | 2 | .333 |
5 | (5) | 土倉徳(社2) | 遊学館 | 3 | 1 | 0 | 0 | .333 |
6 | (7) | 大石悠月(経1) | 静岡 | 3 | 1 | 0 | 0 | .333 |
H7 | 長哲平(社2) | 法政 | 1 | 0 | 0 | 0 | .000 | |
7 | (2) | 乘松幹太(現2) | 新田 | 4 | 1 | 0 | 0 | .250 |
8 | (1) | 尾崎海晴(社1) | 鳴門 | 3 | 0 | 0 | 0 | .000 |
H | 鎌田航平(社1) | 鳴門 | 0 | 0 | 0 | 1 | .000 | |
1 | 水谷憲正(経1) | 聖望学園 | 0 | 0 | 0 | 0 | .000 | |
9 | (4) | 海津裕太(経2) | 日本文理 | 3 | 2 | 0 | 1 | .667 |
二塁打:佐々木(9回)
投手成績
回 | 被安打 | 奪三振 | 四死球 | 自責点 | |
---|---|---|---|---|---|
尾崎 | 8 | 8 | 5 | 1 | 1 |
水谷 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 |
併殺:大石―海津―佐々木(4回) 土倉―海津―佐々木(6回)
戦評
試合を決めたのは、未来の法大を背負っていく男のバットからだった。春季リーグ戦も終了し、今日から1、2年生のフレッシュなチームで行われる新人戦が幕を開けた。
リーグ戦では不甲斐ない結果だった法大。優勝して来季につなげていきたいところだ。
法大の先発は、リーグ戦でも先発を経験した尾崎。初回、いきなり先頭打者に死球を許すなど1死一、二塁のピンチを背負う。それでも後の打者を落ち着いて抑え、序盤3回まで無失点で切り抜ける。
一方の打撃陣。自慢の破壊力を見せたいところだが、序盤は立大・先発、松原に抑えられ得点できない。試合が動いたのは、4回表。先頭から連打を許すも、次打者を併殺打に抑え、2死三塁の場面。尾崎が投げた球は芯でとらえられ、右越え二塁打。立大が先制に成功する。先制点を許した尾崎だったが、その後は打たせて取る粘りの投球を披露。味方の援護を待つ。
一刻も早く尾崎を助けたい打線だったが、得点圏に走者を置くも、あと1本が出ない。試合はこのまま終わるかのように思われた。ところが、八回裏。一人の男が流れを変える。この回先頭は四番の佐々木。四球で出塁すると次打者への初球だった。「走った方が楽になると思った」と初球から盗塁を試みる。際どいタイミングも見事に成功した。失敗すれば完全に相手の流れになる場面だっただけに、恐れず積極的なスタートが切れたことが功を奏したようだ。これで試合のペースは法大へ。五番・土倉の当たりは平凡な遊ゴロ。しかしこれを遊撃が失策。無死一、三塁にチャンスを拡大する。その後、一死を取られるも次打者は、七番・乘松。振り切った打球は右前に落ち、佐々木が同点のホームを踏んだ。
八回は、この一点に止まったが、勢いは回をまたいでも衰えなかった。九回裏。先頭の伊藤が安打で出塁。次打者、大石は犠打をきっちり決める。迎える打者は、またもこの男だった。四番・佐々木。1ボールからの二球目。鋭いスイングから放たれた打球は、前進守備を取る外野の頭を大きく越えた。中越えサヨナラ打。見事、1回戦を突破した。
先制打で生還した走者を出迎える法大ナイン
「ベンチの声援が後押しになった」と佐々木はサヨナラの場面を振り返る。ここまで1年生の春からリーグ戦に出場し、2年生になった春季リーグ戦では、チーム内打率1位をマークするなど着実に成長を続ける佐々木。しかし彼の活躍の裏には常に声をかけ、リードしてくれる先輩たちがいた。次は自分の番。新人戦の若手チーム内で、一番公式戦の経験がある佐々木。浮足立つチームメートに、必死に声をかけた。そして生まれたサヨナラ打。チームの中心に間違いなく彼の姿がある。次の法大は俺が背負う。そんなことを感じさせるような試合だった。新人戦優勝へ。若い法大戦士たちの戦いから目が離せない。(具志保志人)
選手コメント
佐々木勇哉(春の立役者がここでも躍動)
ー今日の試合を振り返って
1,2年生のチームになったわりには、みんな一丸となってできていたと思います。また厳しい状況の中でもベンチ全体に声が出てたと思いますし、流れはずっと悪くなかったなと感じてました。なので逆転はできるなと思っていました。
ー同点のホームを踏む前の盗塁について
あれはノーサインだったんですけど、走った方が楽になるなと思って走りました。
ーあそこは勝負のポイントだったのでは
そうですね。投手が打者に集中していたので、牽制はないと思って走るなら初球だなと判断して、思いきって走りました。
ーサヨナラ打の場面について
みんなが回してくれたのと、大石(智貴)がリーグ戦から出てて3番を打ってるのに送ってくれたりとかベンチの声援が後押しになって打てたと思います。
ーリーグ戦以上に積極的に声が出ていると感じましたが、意識はしていましたか
そうですね。試合前からリーグ戦から出てる大石とかベンチ入ってる人たちとみんな浮き足立つだろうし、出てた人たちで声かけていこうと話してました。あと負けてる時に雰囲気を崩したくなかったので、自分から積極的に出していきました。
ーチームの雰囲気としては
今日は良かったと思います。特にみんなが声を出してくれたのは、一番良かったと思っています。
ーチームを引っ張る自覚について
みんなそんな思ってるかは分からないですけど、勝手にプレッシャーに感じてる部分はあります。そこは良い面で考えて気負わないではやろうと思ってるんですけど、やっばりチャンスの場面で回ってくるので、そこはしっかり打てれば良いなと思っています。
ー次に向けて
目標は優勝なので、次の試合も先を見すぎずに大事に一丸となって勝っていきたいと思います。
尾崎海晴(粘り強い投球で逆転劇を演出)
ー今日の試合を振り返って
ランナーを多く出してしまった回が多かったんですけど、失点を1点に抑えることができたことは良かったです。
ー今日スライダーの配球が多いように思えたのですが何か意識をしていましたか
前回の明治戦でスライダーを打たれてしまったので、今回は低く、キレよく投げるようにしました。
ー今日のチームの打線についてはどう思いますか
終盤点を取れるチャンスが多くあったので、これから練習していくうちに得点になると思うので頑張っていきたいです。
ー1失点に抑えるという内容的には良いものに思われましたが、何か今後へ向けて課題はありますか
来週も試合があるので、自分が全部投げていくつもりでスタミナをつけていきたいです。
ー新人戦ということで1、2年生中心のチームでしたがチームの雰囲気などはどうでしたか
元気がよくて、いいチームです。
ー今後に向けてひとことお願いします
優勝目指して頑張ります。
フォトギャラリー
- サヨナラ打を打った後、佐々木はガッツポーズ
- 巧みなバットコントロールで複数安打(佐々木)
- 1失点でまとめた尾崎
- 主将・堀は打撃でチームを支えた
- 1安打を放った大石悠
- 先制打を放った乘松
- 果敢な走塁を見せた大石智
- 水谷は9回をシャットアウト