【アメフト】秋季リーグ第3節 対日体大 「総力戦」で66得点!関東制覇へつながる大きな1勝!
2017秋季関東リーグ戦
2017年10月1日(日)
富士通スタジアム川崎
前節、まさかの1敗を喫したオレンジ。あれから2週間、チームはしっかりと立て直し、日体大を相手に35点差という大差で勝利を収めた。まさに混戦となっている関東リーグ。1敗の法大に残された道はただ1つ、残り4戦全勝のみだ。
試合結果
トータル試合結果
66 | 10 | 1Q | 7 | 31 |
---|---|---|---|---|
28 | 2Q | 14 | ||
14 | 3Q | 7 | ||
法政大学 | 14 | 4Q | 3 | 日本体育大学 |
試合得点
Q | 時間 | ポジション | 選手 | 得点方法 | TFP |
---|---|---|---|---|---|
1 | 3:11 | WR | 高津佐隼矢(キャ3) | TD | 〇 |
1 | 9:44 | K | 三宅俊介(キャ3) | FG | – |
2 | 2:46 | WR | 高津佐隼矢 | TD | 〇 |
2 | 6:38 | RB | 小林颯希(法2) | TD | 〇 |
2 | 8:57 | WR | 南河竜成(営3) | TD | 〇 |
2 | 11:08 | QB | 馬島臨太郎(キャ4) | TD | 〇 |
3 | 2:57 | RB | 川村龍ノ介(デ工3) | TD | 〇 |
3 | 8:30 | QB | 馬島臨太郎 | TD | 〇 |
4 | 0:06 | RB | 岩田和樹(営2) | TD | 〇 |
4 | 11:28 | RB | 阿部快斗(法1) | TD | 〇 |
戦評
法大オフェンスで試合開始。最初のシリーズからRBが躍動。ショベルパスを受け取ったRB川村が1st downを更新すると、続くオフェンスでもRB小林颯の中へのランが成功。反則も絡み敵陣30ydsまで進むと最後はWR高津佐へのTDパスが決まりわずか3分で先制する。一方のディフェンス陣はロングパスを二回連続で通される苦しい出足。残り8ydsまで進まれるとパスフェイクからのランでTDを許す。2度目のドライブも小林、川村の両RBを中心に進軍しK三宅のFGで勝ち越しに成功する。続く日体大の攻撃をこの日初めて1st downの更新を許さずに1Qを終える。
法大のオフェンスで始まった2Qはレシーバー陣が活躍を見せる。相手のウィークポイントとなった左サイドにQB馬島がパスを供給するとWR別府紘行(文4)、高津佐のランアフターで大きくゲインする。仕上げも左サイドへのパスから高津佐がエンドゾーンへ飛び込み加点。17-14で迎えた6分、シーソーゲームの様相を呈していた試合にビッグプレーが生まれる。TDを許した直後のキックオフ。自陣エンドゾーンでボールを小林が捕りスピードにのるとカットパックも折り混ぜ一気にエンドゾーンへ。小林が100yds走りきるキックオフリターンTDを決めて点差を14点に広げる。しかし、その直後に小林同様にエンドゾーンからのキックオフリターンTDを決められ、再び点差は7点に。攻勢から一転して流れは傾きかける。しかし、主将の小山克成(社4)が「今日はオフェンスに救われた」と試合後に語ったようにオフェンス陣の高い集中力でモメンタムを手繰り寄せる。8分、QBからのピッチを受けた高津佐のロングパスが決まり敵陣13yds進むと、リーグ戦初TDとなる南河竜成(営3)へのパスが通り31-21。11分にも残り1ydから馬島のスニークでさらに7点を加えて後半へ。
小林颯のキックオフリターンTDに沸くスタンド
日体大の攻撃で始まった3Q。この攻撃はDL山岸達矢(社1)のロスタックル、LB寺林翼(文3)のパスカットでフレッシュを許さずに終える。ここまで獲得した攻撃権を全て得点に繋げているオフェンスは後半に入り、選手の入れ替えを行ったがその勢いは健在。2分の3rd downロングの状況においても意表をついたスクリーンパスで川村がTDを奪う。その後TDを奪い返されるも8分に再び馬島のスニークでTDとなり52-28と大きくリードを広げる。
敵陣1ydから始まった4QはRB岩田のランでTDとする。4Qも選手交代を敢行し経験の少ない下級生を送り込む。その変わって入ったRB阿部は疲れのみえる日体大ディフェンスの間隙つく快走を披露。このランプレーで前進するとともに時間を使うことに成功。残り時間1分を切ったところで阿部のTDランが決まり66-31で試合終了を迎えた。
この試合で法大が獲得したヤードは636ydsと今季最多。パス、ランともに高いクオリティーを披露した。一方のディフェンスは1st down更新を許さないシリーズもあったが4th downギャンブルの成功を許すなどのムラのある結果となった。リーグ戦制覇に向けて負けが許されない状況の中、次戦の明大戦ではディフェンスの課題改善に期待がかかる。(山崎志馬)
選手コメント
小山克成主将
―今日の試合を振り返って
正直いい内容とは言えないと思うのですけど、でもオフェンスがTDを持っていけたりとか、いろんな試合を通じてオフェンスがよかったりディフェンスがよかったりある中で今日はオフェンスに救われました。そうやって試合ごとに、例えば今日はオフェンスでしたけど次はディフェンスとかキックだとか、そういう風にお互いが助け合って信頼することでこれからも試合を作っていけたらなと思いました。
―前の試合の敗戦を踏まえてチームでどのように取り組んできましたか
チームとしてどうしても負けてしまうと自信をなくしてしまって、別に下手になっているわけではなくてただ負けたという結果に対して悲観的になってしまったりすることがこれからシーズンも長いですしすごく嫌でした。僕たちがやってきたことは形としては出ているので、ただイエローだったりとかそういう詰めの甘さの所で負けたから今までやってきたことに対して自信を失わずに、細かいところをもうちょっと詰められるようにしていこうということで。練習中からイエローとかキックとか、そういう所には厳しく言ってきました。
―31失点しましたがディフェンス陣としてはどのようにお考えですか
ちょっとDBが頭の面で成長というか、もうちょっとインテリジェンスを上げて、DBのレベルアップが今後パスの強いチームが多くなってくるので鍵になってくると思います。
―相手に中央突破される機会が多かったと思いますが
結構ランプレーに関してはそんなに出された印象はなくて、ちょっとコールが負けてたりとか今回はパスに重点を置いてきたので、中央突破されましたけどディフェンスの中では次、次という感じでしたね。
―後半には下級生の出場もありましたがどうご覧になりましたか
前回の二試合であんまり下級生を出せなくて、やっぱりチームとして今層が薄いのでどうしても試合に出る経験値が実力アップに繋がるのですごくいい機会だなと思うのですけど、もうちょっと準備をしっかり出来ていたらな、という所が見えました。簡単なミスが多いというか、試合に出るイメージをつけて普段から練習していないとミスが起きてしまうので、そこをもうちょっとこれから細かく見ていく必要があるなと思いました。
―チームとしてハドルを組むことを増やしていますがそのねらいは
ハドルを組むことでひとつになれるといいますか、どうしてもバラバラになったり気を取られたりするので、一回そこでチームでまとまったり、今日もディフェンスも集まってハドルを中でしたりしたのですけど、一回一回ハドルをすることでチームとしてまとまって確認すべきことを確認してリセットするという意味でハドルの回数を増やすようにしています。
―リーグ戦も中盤ですがチームの雰囲気はいかがですか
うちのチームは試合ごとにどんどん成長していって、最後にはどこよりも強い大学になっていようということで。終盤になっていくにつれてチームの雰囲気も質もどんどんよくなってくると思います。
―次の試合への意気込みをお願いします
次のチームはすごくランプレーが主体のチームで多分ガラッと変わって、ディフェンスはタックルに焦点が当たると思うのでそういうのを普段から練習して、いいバックが揃っているのでランプレーをまず止めて、それでオフェンスでとって勝っていきたいと思います。
南河竜成
―今日の試合を振り返って
大学からアメフトを始めたのであまり経験がない中での試合だったんですけど、一試合一試合経験を積もうと思って試合をしています。-高校までは何のスポーツをされていたのですか陸上をしていました。
―前回の敗戦からどのようにチームを立て直してきましたか
負けたときはチームも元気がなかったんですけど、今はこれからの一戦一戦をしっかり戦っていこうと切り替えることができています。
―第2Qにはタッチダウンを決めました
アメフトを始めてから初めてのタッチダウンだったのでうれしかったです。
―南河選手の持ち味は
スピードです。
―次戦に向けての意気込みを
日体戦に引き続き圧倒できるように頑張ります。
小林颯希
―今日の試合を振り返って
オフェンスはけっこう噛み合って、今までにない得点が取れたので、その点は良かったと思います。
―キックオフリターンTDを決められましたが
前の中大戦で、自分のコースが悪くて、TDが取れなかったことがあり、周りにも言われて悔しい思いをしたので絶対取ろうと思いました。
―点差の開いた試合でしたが
オフェンスがパスもランも全部噛み合ったことが良かったと思います。
―自分のプレーの持ち味は
体も小さくて、体重もあるわけではないので重心を低くすることで、カットも切りやすくなりタックルも外せたりできると思うので低さが持ち味だと思います。
―チームの中でどのような存在になりたいですか
オフェンスからは信頼されて、相手ディフェンスからは恐れられる選手になりたいです。
―上位に食い込むために今のチームに必要なことは
他大のRBが自分より上だと思うことが多いので、個々の力だけではなくチーム全体の総合力が必要だと思います。
―明大戦に向けて
相手には同じ高校出身の同期がいるので、明大に行ったことを後悔させられるようなオフェンスをしたいと思います。
2試合連続でTDを決めるなど、オフェンスの中心になりつつある小林颯
岩田和樹
―今日の試合を振り返って
自分の思い描いていたようにプレーできたので良かったです。
―タッチダウンを決めましたが
ちゃんとLBとの1対1で勝てたので、そこは今回の試合で成長できたと思います。
―自分の持ち味は
他のRBは速いので、そこで自分はガタイの大きさが違うので、フィジカルで他のRBと違うところを、これからも見せていけたらと思います。
―今後の個人の目標は
同期に小林颯希が出ていて、自分は今出ていないので、しっかり試合に出て自分の持ち味であるフィジカルを、誰が見ても分かるような選手になりたいと思います。
―再来週の試合の意気込みを
再来週は結構強い相手だと思うので、できることをしっかりやって勝ちたいと思います。
野辺歩夢
―試合を振り返って
あまりパスは投げられてなかったので、次の試合で出る機会があればパスをもっと投げて、自分らしさを出せたらなと思います。
―久々の出場となりましたが
去年春シーズンに出て、秋シーズンはけがで、今年の春も出られるチャンスはあったんですけどまたけがで。1年半振りくらいに試合に出ました。最初は結構不安だったんですけど、練習でうちのディフェンスとやっているので、そういう面でも焦りとかはなく、平常心でできたかなと思います。
―ちなみにけがというのは
去年は脳震とうをやっちゃって、今年は肉離れです。試合の2日前とかにやっちゃって出られなかったので、悔しかったです。
―QBというポジションも含め、チーム内での自分の立場をどのようにお考えでしょうか
今馬島(臨太郎)さんと競争させてもらっているんですが、馬島さんは凄くうまくて、自分が目指すQB像の先輩なので、その先輩を超えられるようにに練習から馬島さんの動きを見てやっています。馬島さんとはまた違った自分の持ち味を生かしてチームに貢献できたらなと思います。
―自分の持ち味は
走ることと、肩が強いのでどんどん奥を狙って。前が空いていたら走って前へ出たりするのが自分のプレースタイルでもあって持ち味だと思うので、そういうプレーでチームに勢いを与えられたら嬉しいです。
―QBというポジションにこだわりはありますか
そうですね。それは一番の花形のポジションなので。このチームでこのポジションができるということが凄く光栄なことなので、凄く毎日充実しています。
ーリーグ戦も中盤に突入しますが
今トップ8が大混戦で、僕たちも1敗してしまったのでもう負けられない状況です。でも負けられない状況というのはどこも同じだと思うので、甲子園や社会人に勝つというのが目標ではあるんですけど、まずは目の前の1試合1試合を全身全霊でやっていけたらなと思います。
―今後に向けて
1敗してしまって、チームとしても後がない状況なんですけど、チーム力で勝つというのはこのチームになってから掲げたことなので。誰がどうこうとかじゃなくてチーム全体で甲子園へ行きたいと思います。
阿部快斗
―今日の試合を振り返って
自分自身初めての試合だったので、とにかくチャンスがあったら積極的にプレーしようと思いました。
―そんな初試合で今日、TDを決めましたがその感想はいかがでしたか
本当にOLのブロクと、先輩方がプレー入る前にアドバイスしてくださったり、色々助言してもらいました。プレー中でも助けてもらったので、先輩方のおかげです。
―その先輩たちの中で尊敬する、目標とするRBの方などはいますか
基本先輩方全員尊敬してるんですけど、特にポジションリーダーの桑原さんは一番尊敬していて、練習中厳しい時は厳しく、喜んでくれる時は一緒に喜んでくれて、選手としても取れて走れてカットも踏めてスピードもあって目標とする選手です。
―今日の試合の中で、カットで敵のLBをうまくかわしゲインする場面がありましたが
カットは自分の持ち味というか、得意な部分でもあるのですけど、そこだけじゃなくてスピードもキャッチもいろいろバランス良くできる選手になりたいです。
―今後の目標は
まずはチームが勝てるように自分ができることをしっかりやって、その上でチームを勝たせられるような、試合を決めれるRBになりたいと思います。
フォトギャラリー
- TDを決め、笑顔を見せる川村
- 選手同士でハドルの声かけが行われる
- 初のTDを決めた南河
- 高津佐はいよいよエースとしての風格を帯びてきた
- 全てのTFPをきっちりと決めた三宅
- 相手を止める小山
- ディフェンス陣のさらなるレベルアップが必要だ
- 初の試合で見事TDを決めた阿部