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【硬式野球】東京六大学野球秋季リーグ戦 第7週 立大2回戦 投手陣粘投も痛恨ドロー 勝ち点の行方は水曜決戦へ

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【硬式野球】東京六大学野球秋季リーグ戦 第7週 立大2回戦 投手陣粘投も痛恨ドロー 勝ち点の行方は水曜決戦へ

東京六大学野球秋季リーグ戦 第7週 立大2回戦
2017年10月24日(火)
神宮球場

有終の美へ連勝締めを目指した法大。半年ぶりの先発となった熊谷が好投を見せれば、打線も序盤から2得点と上々の滑り出しをみせる。だが、5回に失策で同点に追いつかれると、その後は互いに得点許さない状況に。延長戦でも決着はつかず連盟規定により12回で引き分けに、勝ち点の行方は明日の3回戦に持ち越しとなった。

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森の犠飛にヘットスライディングで飛び込む向山

試合結果

トータル試合結果

  1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 H E
法 大 1 0 1 0 0 0 0 0 0 0 2 12 1
立 大 0 0 0 1 1 0 0 0 0 2 9 2

(法大)熊谷、鈴木昭、河野太、高氏-中村浩
(立大)田中誠、中川-藤野
[本塁打]

 

打撃成績

打順 位置 選手 打率 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
1 (8) 向山 6 2 0 .000 三内安   右飛     三邪飛   中前安    遊失   三直
2 (4) 小林 4 3 1 .000 一犠   三内安①     二内安   投犠失   右前安   三直
3 (7) 5 1 1 .000 左犠飛①   遊ゴロ     中越え二   投ゴロ   一ゴロ   空三振
4 (3) 中山 5 2 0 .000 捕飛     左前安    遊内安   三ゴロ   左飛    
5 (9) 毛利 5 0 0 .000   二ゴロ    二ゴロ   中飛   二ゴロ     三飛  
6 (6) 相馬 5 1 0 .000   左飛   遊直     遊内安   左飛   二ゴロ  
7 (5) 川口 3 0 0 .000   左飛     左飛              
  5 福田 1 0 0               投犠   右飛   四球  
  R5 斎藤卓 0 0 0                          
8 (1) 熊谷 2 1 0 .000     中前安                  
  H 吉岡 1 0 0           遊ゴロ              
  1 鈴木昭 0 0 0                          
  H 町田 1 0 0               空三振          
  1 河野太 1 0 0                   見三振      
  H 原田 1 1 0                       右前安  
  1 髙氏 0 0 0                          
9 (2) 中村浩 4 1 0 .000      投犠    三振   右前安     三ゴロ   三振  
    42 12 2 ――                        

 

投手成績

  球数 打者 防御率
熊谷 4 59 17 3 3 2 1 4.11
鈴木昭 2 39 10 3 2 0 0 5.06
河野太 4 58 15 2 5 0 0 0.00
髙氏 2 35 6 1 0 0 0 4.50
12 191 48 9 10 2 1 4.67

 

ベンチ入りメンバー

10 森(キャ4=日大三) 27 中村浩(営3=多良木) 23 町田(社4=桐蔭学園)
11 柏野(営1=広陵) 32 宮崎(法2=宇部商) 25 福田(人2=大阪桐蔭)
12 河野太(文3=法政二) 2 川口(人3=横浜) 35 吉岡(営3=智辯学園)
13 菅野(キャ3=小高工) 3  相馬(営2=健大高崎) 37 中山(人3=履正社)
17 熊谷(キャ4=平塚学園) 4 俵積田(人4=阪南大) 8 清水二(法4=中京大中京)
38 長谷川(経4=聖望学園) 5 原田(法3=春日部共栄) 31 毛利(法2=愛工大名電)
39 鈴木昭(キャ1=常総学院)  6 大崎(法4=智辯学園) 33 斎藤卓(社3=大宮西)
42 高氏(文2=立命館慶祥) 7 小林(法3=中京大中京)    
20 鎌倉(法3=日本文理) 9 向山(営3=法政二)    

 

リーグ戦結果(10/24現在)

  立大 明大 慶大 早大 法大 東大 試合 勝点 勝率
―― ●● ●● ○○ ●△ ○○ 10 4 5 2 .444
○○ ―― ●● ○●○ ○○ ○○ 11 8 3 3 .727
○○ ○○ ――   ●△○● ●○○ 11 7 3 3 .700
●● ●○●   ―― ●● ○○ 9 3 6 1 .333
○△ ●● ○△●○ ○○ ―― ●● 12 5 5 2 .500
●● ●● ○●● ●● ○○ ―― 11 3 8 1 .273
 

戦評

立大の先発は2試合連続で田中誠也。先頭の1番向山基生(営3)が三塁へ内野安打を放つと三塁手大東考輔が一塁へ悪送球。その間に向山は二塁へ進むと、2番小林満平(法3)が犠打で進め1死三塁の好機を作ると3番森龍馬(キャ4)がきっちりと中堅に犠飛を放ち、先制に成功する。  法大の先発は昨季の立大3回戦以来の先発となった熊谷拓也(キャ4)。先頭の松崎健造に四球を許すと、犠打で送られいきなり1死二塁のピンチを作ってしまう。3番大東は3ボールと苦しむもなんとか変化球で空三振。4番山根佑太には直球で空三振を奪い、立ち上がりをなんとか抑えた。

3回には先頭の8番熊谷が中前安打で出塁して、2死三塁とすると小林が右前に適時打を放ち点差を2点に広げた。 だが、4回に先頭の山根に四球を許すと、5番藤野隼大に安打を許し、無死一、三塁のピンチを招いてしまう。6番飯迫恵士は一ゴロに打ち取るも、7番熊谷敬宥に中犠飛を浴び1点を返される。5回から鈴木昭汰(キャ1)が登板するも、先頭の9番種田真大に安打を許し、2死二塁とされる。そこで大東をゴロに打ち取るも三塁手川口凌(人3)がまさかの後逸。同点に追いつかれてしまった。

6回以降は両チームの投手陣が好投を見せ投手戦が続く。7回から登板した3番手河野太一朗(文3)が大東を三球三振に仕留めるなど好救援をみせると、8回先頭の向山が安打で出塁。続く小林の犠打は二塁封殺を狙った田中誠の送球が逸れて好機が拡大した。2死二、三塁として、迎えた打者は今季好調の5番毛利元哉(法2)。毛利の打球は弱いゴロとなり、二塁手笠井皓介との競争に。ヘッドスライディングした毛利の手が一瞬速いように見えたが、判定は非情にもアウト。法大ベンチは抗議を行うも覆ることはなかった。 その後、河野太は好投を続けるも得点を奪えず、勝負は延長戦へ。10回、11回と連続で好機を作るも、立大2番手中川颯を前にあと1本が出ない。12回を三者凡退で終え、勝利はなくなってしまった。 そして立大の裏の攻撃。11回から登板していた4番手髙氏祥太(文2)が先頭の松崎に左翼線に安打を許してしまう。だが、二塁を狙った松崎を左翼手の森が好返球で捕殺。進塁を許せばサヨナラのピンチを招く場面を主将が好プレーでチームを救った。髙氏もそれに応えて、笠井を二ゴロそして、大東には何球も粘られるも最後は三ゴロに抑えこの試合は引き分けに終わった。

何度も勝ち越しの好機がありながら、あと1本が出なかった法大。盗塁や犠打の作戦面のミスも目立ち、多くの残塁を許してしまった。その一方、これまで5勝4完投を挙げてる菅野秀哉(キャ3)頼りだった投手陣は12回を2点に抑えて復調の兆しを見せた。これも先発熊谷が試合を作る好投があったからだろう。森主将が「勝てるようにしっかり切り替える」と前を向けば、小林も「法政らしい野球で明日を終わりたい」と連勝を誓った。復活への一歩を踏み出す為に。明日で決着をつけてみせる。(渡辺拓海)

クローズアップ

熊谷拓也 (半年ぶりの先発で好投 最後にみせたエースの笑顔)

「投手である以上は先発で」

昨秋リーグ最終戦後に熊谷拓也(キャ4)が述べた言葉だ。先発にこだわり、先発での勝ちを追い求めてきた熊谷だったが、昨年は結果は残せず。途中から救援としてチームを支えることとなった。誰が見ても“熊谷はリリーフが向いている”と思うほど見違える投球を見せたが、「悔しいという気持ちは正直ある」。どれほど救援として注目を浴び評価をされても「先発で結果を残したい」と満足することは一度もなかった。

最高学年でこそ先発として勝利をおさめるために、オフは真木将樹コーチとともにフォーム改革と変化球の習得に励んだ。今までは、先発でも基本直球勝負だった熊谷。打者としては、甘く入った直球に狙いを定め振り切れるため、長打を連続して浴びることもしばしばあった。だが、スライダーやフォークなど球種も増え、フォーム改革により球速も上がり攻め方が増えると、一気に奪三振数が増える。オープン戦でも調子を上げ、7回を無失点で終える好投を見せる日もあった。春の先発へ。準備は万端なはずだった。

 「『早くアウトが欲しい』と思ってしまった」。昨季には開幕投手を勝ち取った熊谷。目標としていた『先発での勝利』を2年ぶりにつかむために初戦の早大戦に挑むも、救援陣がつかまり勝ちは消滅。だが、ここはまだ始まりだった。続く立大戦1回戦は3回0/3で4失点。先発としての役割を果たせないままに降板することになる。最後の望みをかけて登板した立大3回戦は、初回からピンチを背負ったことで投げ急いでしまい、まさかの3回を待たずマウンドを去ることとなった。試合後、最後にロッカールームから出てきた熊谷。声をかけられないほど、涙を流している姿は『もう先発として投げることはない』ということを表しているかのようだった。

その後、先発のマウンドを同級生の長谷川裕也(経4)に託し自身は再び救援に回った。オフに入ってからも夏季オープン戦からリリーフ起用を視野に入れた配置で試合を行い、青木久典監督もリーグ開始前に熊谷の救援起用を明言。球速は140㌔前後と本来の速さが出ず、直球のキレがない日もあったが、実際、今季の前カードまではロングリリーフとして先発を援護していた。

 そして迎えた今日の試合。先発として名前を呼ばれたのは熊谷だった。「後ろ(リリーフ)で思うように結果が出ないなら」と青木監督が思い切って起用したのだ。今日先発を告げられた熊谷だったが、初回から先頭打者に四球を出したり各回走者は出したりしたものの、昨季のようにテンポは崩れず、立大の中軸・大東から変化球で、4番山根から持ち味の直球で三振を奪う。要所ではしっかり立大打線を封じ、毎回笑顔でベンチに戻った。結果、4回を1失点に抑えた。打者としても田中誠から中前安打を放ち、ここでも笑顔で2点目のホームを踏んだ。

試合は後続が失点し引き分けと、結局追い求めていた先発での勝ちを、今日得ることはできなかった。「ピッチングは全然ダメでした」と本人が語るように、決して絶好調なわけでもなかった。だが、先発として結果を残せずもがいた3,4年、また涙でマウンドを去った立大戦と違い、終始笑顔で先発のマウンドに立った熊谷を忘れることはないだろう。(中西陽香)

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監督・選手コメント

青木久典 監督

ー引き分けになりました
勝ちゲームかなとは思いましたけどね。引き分けになって残念です。

ー投手陣が好投を続けました
 先発の熊谷から鈴木、河野、高氏がよく神宮のマウンドで投げてくれたなと思います。

ー熊谷選手は4年生の意地をみせてくれたと思います
そうですね。よく1点に抑えて好投してくれたと思います。

ー東大戦からの立ち直りについて
 前は後ろで投げていたので、心機一転頭で気分入れ替えた方がいいかなと思って、先発で行かせました。

ー河野太の投球が光っていました
 なかなか重苦しい雰囲気の中で、流れが向こうに行きそう場面がありましたけど、よく引き寄せてくれたと思います。本当にいい投球をしてくれました。

ー打線は田中誠選手に苦戦を強いられました
 もう少しなんとかチャンスで1本というところですね。

ー12回には森選手の好返球がありました
よく送球をしてくれたと。ビッグプレーじゃないですかね。

ー明日への意気込みをお願いします
 本当に明日取りたいと思います。

森龍馬 主将

ー今日の試合を振り返って
残塁が多くてすごく勿体無い試合だなとは思いましたけど明日勝てるようにしっかり切りかえていこうと思います。

ー6回には6試合連続の安打を放ちましたが
満平(小林)が盗塁でアウトになってしまったのでもう一回出塁しようと思って喰らいついた結果、打つことが出来ました。

ー10回1死一、二塁の打席では青木監督から声をかけられる場面がありましたが
もうここはお前に任せたぞという風に声を掛けて頂きました。あの場面で打つことが出来なかったのは申し訳なかったですし悔しいです。

ー今日は投手陣の活躍が目立った試合でしたが
先発の熊谷から鈴木、河野、高氏と良く投げてくれていたと思います。熊谷に関しては最初しっかり投げてゲームを作ってくれました。それ以降投げた下級生の投手もよく守ってくれたと思うので野手陣が奮起できなくて申し訳なかったです。

ー12回には好返球で2塁補殺をしたファインプレーがありましたが
打たれた瞬間安打だなという気はしてました。ここで2塁までいかれたらサヨナラになると思ったので死守したというか、絶対にアウトにしようというとにかく必死な気持ちがありました。

ー残塁が多い試合でしたが明日への課題はありますか
それぞれが自分の打席に入った時に役割が必ずあると思うのでもう一度冷静になって戦おうということは伝えようと思います。

ー明日へ向けて一言お願いします
いよいよ明日のカードが最後になると思うのでしっかり2連勝して終われるように頑張ります。

熊谷拓也 投手

―今日の試合を振り返って
そうですね。勝ちたかったですね。

ー引き分けという結果に終わりました
明日勝てればいいかなと思います。

ー昨季立大3回戦以来の先発でした
全然ピッチングはよくなかったですけど、多少試合は作れたのかなと思います。

ー救援登板の日も「投手である以上先発で」と仰っていた中で先発でした
今日で勝って終わりたかったという気持ちがあるので、残念です。

ー投球はよくなかったとは仰っていますが、1回の2つの三振はきれいに振らせていた印象です
要所要所では抑えられたので、そこは一番良かったところかなと思いますけど、ピッチングは全然ダメでした。

ー具体的には
コントロールも球威も、全部です。

ーバッティングでは安打が出ました
まぐれです(笑)。

ー明日への意気込みをお願いします
明日勝っていい形で終わります。

河野太一朗 投手

ー今日の試合を振り返って
試合前から「今日で決めよう」ってみんなで言い合っていたので、引き分けだったことが悔しいです。

ーご自身は7回からの登板となりました
終盤で同点という1点も与えられない状況の中で強い気持ちを持って投げることができました。

ー立大打線の印象は
去年の秋に苦い思い出があるので、別にそれを意識していたわけではないのですが侮れない打線だなと思います。

ー8回には2死二、三塁のピンチがありました
打たれてはいなかったので、強い気持ちで開き直って投げることができました。

ー中村浩捕手から何か声がけはありましたか
「いいボールきてるから思い切ってこい」と。もうそれだけですね。

ー明日の今季最終戦に向けての意気込みを
今日勝つ気でいたのでその悔しい思いを明日全部ぶつけていきたいと思います。

小林満平 内野手

ー今日の試合を振り返って
どちらかといったらこっちに沢山チャンスがありましたし、立教さんよりはこちらの方がゲームを有利に進めていたと思うので、そこを勝ちきれなかったことは悔しいですが、明日もう一回勝ちを奪いきれるようにみんなでやっていきたいなと思います。

ー6回以降、互いに無失点のゲームでした
向こうの田中くんもすごく粘っていい球をしていましたし、こっちのピッチャーも鈴木だったり高氏だったり若いピッチャーが投げましたですけどよく粘って投げてくれたので本当に緊張感のあるいいゲームだったと思います。

ー引き分けという結果についてどう考えていますか
負けるよりはいいですけど、勝ちに結びつけるチャンスは沢山あったので悔しいのですが、そこは切り替えてしっかり明日頑張ります。

ー個人としては3安打、その内1本の適時打を放ちました
前後のバッターが本当にいいバッターなので、そのいいバッターに繋ぐということを考えていました。もちろん安打の方がいいですが次に繋げることができればバントでも進塁打でもヒットでも何でもいいと思うので、とにかく次に繋げるということだけを考えてやっています。

ー明日も次に繋げる野球を意識していきますか
そうですね。向山と僕の出塁が一番鍵になってくると思うので、いい形で点を取れるようにまた明日も頑張ります。

ー12回の交錯について
平気です。相手も必死にプレーしているので。(森)龍馬さんがいい送球をしてくれたので、僕はもう絶対刺すと強い気持ちでいました。

ー明日勝てば4年生の引退です
いい野球をして4年生と最後終わりたいので、法政らしい野球をして明日を終わりたいと思います。

フォトギャラリー

  • kumagai R久々の先発マウンドに上がった熊谷
  • mori R6試合連続安打となった森
  • souma R守備でチームを引っ張る相馬
  • suzuki R2番手の鈴木昭
  • kobayasi R猛打賞の活躍の小林
  • kawano R4回0封の快投をみせた河野太
  • harada R代打で二塁打を放つ原田
  • takauzi R森の好守備もあり無失点で試合を締めた髙氏
 

 

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