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【バレー】2018年度春季関東大学男子リーグ戦1部2部入替戦 対日大 フルセットまで持ち込むも熱戦を制すことができず2部残留

バレーボール

【バレー】 2018年度春季関東大学男子リーグ戦1部2部入替戦 対日大 フルセットまで持ち込むも熱戦を制すことができず2部残留

2018年度春季関東大学男子リーグ戦1部2部入替戦 
2018年5月26日(土)
駒澤大学玉川キャンパス体育館

2016年の秋以来、入れ替え戦にすら進めることができなかった法大。今季リーグ戦最終戦を終え、セット率の差で入れ替え戦行きを決めてから1週間。法大バレー部はもちろん、法大バレー部を応援する全ての人が待ち望んでいたこの日がついにやってきた。第1セットから5点差をつけてセットを奪うなど立ち上がりの良さを見せるも、フルセットに持ち込む大接戦の末、2-3と悔しさが残る結果となった。

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この入れ替え戦にすべてをかけてきた選手たち

試合結果

トータル試合結果

2
法大
25 1セット 20 3
日大
27 2セット 29
25 3セット 27
25 4セット 23
11 5セット 15

法大スターティングメンバー

背番号 選手名 ポジション
15 大村翔哉(営2) WS
8 前田隆二(営3) MB
11 蔵田大輝(法3) WS
9 伊元幸正(営3) WS
24 緒方悠大(法1) MB
12 西田寛基(営3) S
20 大吉 匠(営2) L
10 三木裕人(文3) L
 ※WS…ウイングスパイカー、MB…ミドルブロッカー、S…セッター、L…リベロ
 

途中出場選手

背番号 選手名
16 佐藤優弥(文2)
17 中田啓貴(文2)
19 竹田将也(法2)
21 村岡拓海(経2)
23 袴田智己(営1)

戦評

 わずかなセット率の差でつかんだ1部リーグ戦への挑戦権。2016年の秋季以来に臨む入れ替え戦の相手は今季1部11位の日大だ。悲願の1部昇格にむけ、勢いよく戦いの舞台へ乗りこんだ。   
 第1セットは法大優勢の展開となった。ブロックアウトを誘う前田隆二(営3)や緒方悠大(法1)の強烈な速攻で勢いをつけると、西田寛貴(営3)や大村翔哉(営2)のサーブポイントなどで連続ポイントを積み重ね、中盤には4点前後の点差をキープ。相手のサーブミスも続き、完全に流れをつかんだ。入れ替え戦での目標とされていた勢いのあるバレーを繰り広げると、勢いそのままに25-20でこのセットを取る。
 続いて流れに乗りたい第2セット。先制するも、ミスが出たり相手ブロックに捕まったりして5連続ポイントを許してしまう。最大6点差をつけられる苦しい展開が続いたが、徐々に追い上げを見せ、蔵田大輝(法3)のアタックからの3連続得点でついに逆転。第1セットで見られたサーブミスを第2セット以降しっかり修正した蔵田。またも彼のサーブやアタックでセット獲得まであと1点となるが相手も粘りを見せ、デュースとなる。しかし最後は相手ブロックに阻まれ第2セットを落とす。
 第3セットも法大の先制で始まる。一進一退の攻防のなか、セット全体を通して攻撃による得点が光った。しかし、ミスでこのセットもデュースまでもつれこむ接戦を落とす。
 後がない第4セット。序盤から両者連続得点の取り合いとなる。相手もツーアタックがきれいに決まる一方で、サーブミスを何度かするといった具合で流れは安定しない。中盤の連続得点にはブロックが貢献。接戦のまま迎えた終盤、22-22と24-23の場面では審判への抗議が実り、セット奪取へとつながった。
 流れをつかんだかに見えた第5セット。観客席も一段の盛り上がりを見せる。しかし先制を許すと佐藤優弥(文2)がブロックに捕まるなどして3連続得点を奪われる。その後佐藤は3度目の正直でアタックを決める。何度かタイムアウトを挟むが、流れはすでに日大に傾いていた。9-11の場面で、これまでピンチサーバーとしても得点してきた村岡拓海(経2)を投入し、ピンチ打開を図るがうまくいかない。10-12からの3連続失点が最大の痛手となり、11-15で敗戦となった。
 全セット手に汗握る接戦を繰り広げるが、惜しくも敗れた法大。日大の勢いに匹敵する勢いのあるバレーを見せてくれた。2部リーグ戦上位の青学大、専大には0-3、1-3で敗戦した一方で、1部リーグの日大とは2-3と獲得セット数以上の接戦を演じた。今回の入れ替え戦で、法大のバレーは1部でも通用することを表しているとも言えよう。勝った試合でも常に課題を見つめ走り続けた春季リーグ戦。そんな彼らが光を浴びる日は近いだろう。(八木原綾乃)

インタビュー

吉田康伸監督

ー1部昇格とはなりませんでした
入替戦に関しては試合内容ではなくて、勝つか負けるかなので、勝って上がるつもりでいましたが、負けてしまいました。監督として勝ちに導けなかったということに関しては責任を感じています。

ー今日の入れ替え戦の敗因は
もう一度振り返りますが、おそらく2セット目と3セット目の終盤、勝つか負けるかというところでセットを取っていればと。セット終盤こちらが押していたので、そういったところで悔いが残る内容だったかなと思います。

ー1部との差はそこまでないと言われていました。実際に今日戦ってみてやはり差はないと感じましたか
2部で専修大学とか青山学院大学にコテンパンにやられましたけども、今日の日大とやっていても差は感じなかったのでその意味では内容的には互角、むしろ押してましたのでよくやっていたのではないかなと思います。

ー1部昇格となりませんでしたが、去年の成績を上回り、入れ替え戦にまで進むことができた要因は
去年との比較でいうと、私の中では去年の秋は今までの中で一番最低のラインだと思っていました。それとの比較でも(1部に)上がるのは当たり前だと思っていましたので、本来は自力で上位の2チームに勝って、2位を確保していく予定でした。上位の2チームに負けてしまいましたが、たまたまセット率で行けたことも含めて結果2位ということで入れ替え戦に行けたということは上昇できたかなと思います。入れ替え戦の内容も一昨年の秋に関しては3-1で負けて、負けたセットは一方的に負けるという内容でした。今日は5セット目を除けば、負けたとしても全て2点差ということで内容的にはかなり上がってきていると思います。あとは競り合いの中でどれだけ強いチームに対して勝ち切れるか。2部の試合でいうと上位のチームに負けてしまったのでそこをどう互角に持っていくかが課題かなと思います。

ーそのような中でも、今季のリーグ戦を通じて多くの選手が成長を見せました
昨年も部長としてベンチに入って、いろいろと選手を見てはいましたが、やはり一番の収穫は選手層が厚くなったことです。私自身が迷いなく、誰かの調子が悪いときに起用する選手というのが増えました。今日も流れの中でレシーブが上がらないとか、スパイクが決まらないとなったときに佐藤優弥君や竹田将也君、今日ピンチサーバーで起用した村岡拓海君などが活躍してくれています。やはり一番は日ごろの練習の中でAとBに分かれて試合をする際に、Aチームが圧勝して盛り上がらないというのもあると思いますが、今回に関してはBチームの方が日ごろの練習から食らいついて粘ってくれました。その中で2部の下位のチームよりかはむしろBチームの方が強かったりしていますので、非常に緊張感もあり、練習のところからリーグ戦に繋がるような内容にできたのは大きかったなと思います。

ー今季全体を通しての課題は
各ポジションでもう少しこの選手は外せない、軸になる選手が出てくればいいかなと思います。あとは選手もわかっているかと思いますが、ブロックに関しては本数も出ていなかったので、一からやり直そうと考えています。高さがないから止まらないではなくて基本からブロックに関しては強化して、秋のリーグに繋げ、10月の末の入れ替え戦に向けてまたやっていきたいと思います。

ー来季に向けて
夏場の強化の時期も含めて、もう一度2部で入れ替え戦に行けるように権利を得て、今日の試合は選手も悔しかったと思いますので、この入れ替え戦の悔しさをバネにしっかりやりたいなと思います。

河西孔明主将

ー1部昇格とはなりませんでした
1部に上がることを全員目標にしてやっていたので、昇格することができなくて悔しい気持ちでいっぱいです。4年生として何も出来なかったというのは自分たちの責任だと思います。

ーコートの外の主将として、難しい立場だったと思います
就活などで出ることができなくて、チームに貢献できなくてそこに一番責任を感じます。

ー主将として今日の入替戦をどのように見守っていましたか
コートに立っている人間もベンチにいる人間も、全員同じベクトルで1部昇格向けてやっていかなければならないと思っています。なので、絶えず自分が一番声を出すという勢いでやろうという気持ちでした。

ー1部相手にフルセットまで持ち込む大接戦でした
春リーグはどこのチームもまだ完成形ではない中で、そこで1部に上がれるかなと思っていました。秋リーグではどのチームも完成してくると思うのでもっとレベルアップしなければならないなと思います。

ー来季に向けて
来季はどんなことがあっても1部に上がるため全員同じ思いでやっていきたいと思います。

伊元幸正

ー今日の試合を振り返って
今日1日、自分自身の力を出し切れなくて、自分が出し切れていたら勝てたと思うので、今日の試合は自分の責任かなと思います。

ー具体的にどのような点でそう感じましたか
キャッチも全然返せなかったですし、自分がもっとレフトからサイドアウトを1本でも取っていれば、ブレイクするチャンスがあったと思うのですが、それが出来ずに苦しい展開になってしまいました。もっと自分が出来ていればチームも助けられたのかなと思います。

ー入れ替え戦の雰囲気は
1年生の春と秋に入れ替え戦を経験しているので、どんな雰囲気かというのは分かっていたのですが、それを後輩たちに伝えることが出来なかったです。もっと自分が後輩たちを引っ張っていかなくてはいけなかったのですが、逆に後輩に助けられたという感じでした。

ー1部の日大と対戦してみて
練習ゲームで1部のチームとやる機会はあったのですが、全然力負けをしていたわけではなく、(1部に)上がれば絶対通用すると思っているので、どれだけ入れ替え戦で勝てるかというところだと思います。

ーチームとしての課題は
接戦になった時のメンタルの弱さですかね。ここ1本というところで決められなかったりするので、決めれば勢いに乗るというポイントをしっかり押さえて、点に繋げられるようにしたいです。

ーご自身として修正したい点
自分のポジション的に、キャッチしてスパイクを打つというポジションなので秋はキャッチでも、スパイクでも貢献できる選手になりたいです。

ー今後の意気込みを
負けてしまったことはしょうがないので、東インカレでしっかり結果を残して、自信を付けた状態で秋に臨めるように頑張っていきたいです。

蔵田大輝

ー今日の試合を振り返って
この日のために、今まで前監督の濱口さんがいた頃から、吉田監督やOBの方々に、指導してもらいながらここまでやってきました。この日に結果が出せなかったのは、自分たちの力不足だったなと思います。

ー個人としては
良かったんですけど、チームスポーツなので、結果として勝てなかったのは、自分の責任にあると思っています。

ー途中、佐藤優弥選手と交代されました
スタッフや外から見て途中で変えると読んだのは的確だと思いますし、気持ち的にはまだまだいける部分が個人的にはあったんですけど、その采配を自分は間違ってるとは思わないです。

ー今日の試合のために取り組んだことは
今まで2部で戦ってきて、日大のデータもしっかりアナリストがとってくれて、アナリストスタッフのおかげで、今日も試合前から対策をして、自分たちよりも身長が大きい相手でも戦えたかなと思います。

ーこれからの課題は
本当に切羽詰まった時の決定力と、安定したサーブカットですね。1部のチームと試合をして、そこの差はあったのかなと思いました。

ーその課題に向けて
東カレや天皇杯で、自分たちのまだ足りないところを公式試合で見つけて、夏の期間中にそこを修正しながら個人個人の技術をあげて、確実に秋リーグに繋げたいです。

ー来季に向けての意気込みを
3回入れ替え戦で負けて、次上がるしかないと思うし、吉田監督や前濱口監督、コーチの方々に対する恩返しが出来るのは1部昇格だと思うので、そこに向けてこれから秋リーグも頑張りたいです。

西田寛基

ー今日の試合を振り返って
点を取れるところでしっかり取れば、勝てる試合だったので、取れなかった詰めの甘さが出た試合でした。

ーご自身のプレーについては
リーグ中よりか全然良かったんですけど、(点を)取れるところで、取れるコンボだったり、誰に上げるかを早めに判断できていれば、結果も良かったと思います。

ー入れ替え戦に臨むチームの雰囲気は
この1週間絶対に勝つぞという気持ちで取り組んでいました。

ー最終戦から入れ替え戦までの1週間どのような練習を
日大がミドルばかり使ってくるコンビだったので、ブロックの練習を重点的に取り組みました。

ー相手のサーブに苦しめられた印象がありました
1セット目は自分達がサーブ走ってたんですけど、2セット目以降相手も自分のサーブを打ってきて、それに崩されたんですけど、そこで決めきれなかったところが反省点です。

ー東日本インカレへの意気込みをお願いします
今回負けたのは、負けは負けなので切り替えて、次の大会でしっかりと結果を残せるように、チーム一丸となって頑張りたいと思います。

緒方悠大

―今日の試合を振り返って
自分たちは専大と青学大に負けたけどセット率で(わずかに勝って)入れ替え戦に進めました。でも、その席は偶然でした。それでもやるしかないってなって、今日のためにビデオとか見て(対策を立ててきました)。それがはまった部分もあったんですけど、要所要所で決められなかったり、ミスが出たりして、そこで点が取れなかったのが負けた原因だと思います。 

 ―ご自身のプレーを振り返って
センターでのブロックで、もうちょっとワンタッチがとれて、サイドでは相手センターはビデオとか見て特徴がわかって止められたと思うんですけど、サイドでのワンタッチとかもうちょっと当たってれば後ろでカバーして攻撃チャンスがつくれたと思います。また秋季にむけて頑張っていきたいです。   

―初めての入れ替え戦でした
ここまでいったらもう1年生とか関係なくて、先輩たちも必死なので、こっちも1年生も俺も追いついていかないと気合負けでやられてしまうので、気合だけでも1年生らしくやっていくことが大事だと思っていました。 

 ―全セット接戦でした
本当に、ベンチでもいけるいけるって勢いで負けない、引かないって声をかけて言っていたので、接戦接戦で1部の大学にここまで持ち込めたのはすごいなと思うんですけど、1部に勝つというのはやっぱり簡単じゃなくて、接戦になるよりも、もっと技術をつけていければ秋季もチャンスがあるんじゃないかなと思います。

 ―1部の大学相手に互角に戦えていました
自分らのチームのサイドも力があるし、サーブもジャンプサーブで(相手を)崩せるというところが1部でも通用するというのがわかりました。1本目のサーブで相手を崩して、返ってきたボールをしっかりレシーブして攻撃のチャンスへ、という展開を1部の大学相手でもつくれたんじゃないかなと思います。

 ―今日はリベロで出場していた三木裕人選手がよくコート内で選手に声をかけていました
三木さんは今までサイドプレイヤーで今回はリベロで出て。リベロで出るからには、三木さんも何回もビデオを見ていましたし、相手のどういう攻撃がくるのかっていうのは把握してやっていました。相手に1本決められても「気にするな」と言ってくれていたのでチームでは支えられたというか、雰囲気づくりでも活躍していたのかなと思います。

 ―東日本インカレへ向けて
ここで1部に上がれなかったのは悔しいですが、東日本インカレでは日大より強いところとも戦うと思うので、また気持ちを切り替えて頑張っていきたいです。

フォトギャラリー

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