【バドミントン】関東大学バドミントン秋季リーグ戦 最終戦 男子は何とか入れ替え戦行きを回避、女子は開幕から無敗で悲願のタイトル獲得!!!
関東大学バドミントン秋季リーグ戦
2018年9月23日(日)
日本体育大学健志台キャンパス米本記念体育館
5日間に渡るリーグ戦も、最終日を迎えた。男子は中央大と最下位争いとなり、わずかなゲーム数の差で入れ替え戦を回避。女子は専修大を4-0で下し、開幕から無傷の全勝優勝。実に9季ぶりに悲願のタイトルをつかんだ。
試合結果
総合試合結果(男子)
法政大学 1 |
– |
日本大学 4 |
詳細結果(男子)
試合 | 試合詳細(後者が対戦相手) |
---|---|
第1シングルス | ●桐田和樹1ー2猪熊心太朗(21-16、8-21、13-21) |
第2シングルス | ○嶺岸洸2ー0田中湧士(21-19、21-17) |
第1ダブルス | ●小森園隆平・長峰善0ー2小倉由嵩・三橋健也(19-21、23-25) |
第2ダブルス | ●藤原圭祐・山澤直貴1ー2光島理貴・緒方友哉(21-15、17-21、16-21) |
第3シングルス | ●野田悠斗1ー2藤井湧也(19-21、21-14、14-21) |
総合試合結果(女子)
法政大学 4 |
– |
専修大学 0 |
詳細結果(女子)
試合 | 試合詳細(後者が対戦相手) |
---|---|
第1シングルス | ○勝俣莉里香2ー0榎本凪歩(21-10、21-13) |
第2シングルス | ○東久留望2ー1森咲和佳(8-21、21-13、21-9) |
第1ダブルス | ○勝俣・工藤ひな子2ー0桶田彩乃・谷澤(21-15、21-12) |
第2ダブルス | ○鈴木優香・今野聡子2ー0長野来夢・石原優美(21-15、21-17) |
第3シングルス | 打ち切り |
戦評
女子
秋リーグ最終戦。ここまで順調に勝ち星を重ね、無敗を誇る法大女子は専大戦でも実力を遺憾なく発揮し、約4年ぶりの優勝という快挙を達成した。
第1シングルスにはエース勝俣莉里香(営4)が出場。鮮やかなスマッシュでポイントを次々に取ると、試合は終始勝俣のペースに。相手の挽回を許さず、圧倒的な点差で勝利。今季シングルスでは、全出場全勝となり、主将としてエースとして申し分ない結果をを残した。勝俣莉里香選手
続く第2シングルスには東久留望(法3)が登場。昨日の早大戦では東らしくないミスが続き、悔しい敗戦となった。この試合でも第1ゲームはラインオーバーなどのミスを重ね、18-21で取られてしまう。しかしそこから東の持ち味である持久力を発揮。長いラリー戦を展開し、相手を前後左右に振りつつ簡単には点を取らせない。その結果、相手選手は疲れを蓄積し後半はミスを連発する。ファイナルまで勝敗を持ち込むと、積極的に攻めるプレーで終始相手を圧倒。21-9でこのゲームを奪取し、勝利をつかみ取った。東久留望選手
ここまで2勝を挙げ、あと1勝すれば専修大に勝利となる法大女子。「絶対に私たちで決めよう」と臨んだという第1ダブルスには、4年生ペアの勝俣・工藤ひな子(人4)が登場した。試合は序盤から強打を打ち合う展開に。しかし相手の攻撃をドライブで切り返し攻撃権を奪うと、勝俣・工藤両者とも鮮やかなスマッシュを次々に決め、得点を重ねる。また、勝俣がネット際に落として上がってきたところを工藤が叩くという連携プレーに相手は手も足も出ず、21-15、21-12で勝利した。勝俣(左)・工藤ひな子ペア
第2ダブルスには鈴木優香(国3)・今野聡子(人2)ペアが出場。序盤から相手に攻撃を次々と決められるが、同じくらい相手のミスも多く、それに助けられる形で第1ゲームを21-15で先取した。このまま勢いに乗って第2ゲームを取りたいところだったが、相手も粘りのプレーを見せる。両者一歩も譲らない試合を展開し、カウントは17-17ときっ抗。しかし、その後今季好調の2人が粘りを見せ、21-17で勝利をもぎ取った。今野聡子(左)・鈴木優香ペア
順位が確定したため、連盟規定により第3シングルスは打ち切りとなったことで、専大戦を4-0で勝利し、今季無敗のまま王者に輝いた法大女子。リーグ戦優勝は9季ぶりの快挙であり、何より何度も敗戦してきた宿敵・筑波大に勝利したことが、彼女たちの大きな自信となったことだろう。今季は最優秀選手にも選ばれたエース・勝俣を中心にチーム全員が好戦を見せた。関東王者という自信を胸に、インカレでもチーム一丸となって勝利してくれることを願う。(村井美咲)
男子
4日目終了時点で1勝3敗と結果がふるわない男子。2部との入れ替え戦を回避するべく挑んだ最終日は、優勝候補の日大と対峙した。
第1シングルスに出場したのは昨日、単複で2勝を挙げた桐田和樹(経4)。相手の隙をついたスマッシュが冴え、その後もミスを誘っていくなどし、第1ゲームを先取。そのままペースをつかみたい第2ゲームであったが、6-11でインターバルを迎えて以降、なかなか点を奪えない。自身のミスも重なり8-21でこのゲームを落とす。悪い流れを断ち切れなかった第3ゲーム。相手のショットに対応できないまま、13-21で敗戦。痛い1敗を喫した。
第2シングルスには嶺岸洸(社1)が出場。第1ゲームはきっ抗した展開に。ネット際でのミスが見られたものの、11-13から5ポイントを連取して差を広げ、最後は粘る相手を振り切り21-19で勝利。第2ゲームも相手の配球にしっかり反応して徐々に試合の主導権を握っていく。最後は強打で一気にたたみかけてこのゲームを21-17とし、ストレート勝利を収めた。嶺岸洸選手
第1ダブルスには、小森園隆平(社4)・長峰善(経1)ペアが出場。序盤、相手の攻撃に圧倒される場面があったが、相手のミスを誘発し、5連続で得点するなど奮闘。追い打ちをかけるも一歩及ばず、19-21で敗戦した。続く第2ゲームも熱戦を繰り広げ、デュースにもつれ込むも、23-25の僅差で敗れた。
チームの勝利にあとがなくなった第2ダブルスで登場したのは、山澤直貴(経2)・藤原圭祐(経2)の同級生ペア。第1ゲームは、抜群のコンビネーションを発揮した。粘り強いラリーから鋭いスマッシュを次々と決め、大差でこのゲームを制する。しかし第2ゲームに入ると、少しずつ点差をつけられていく。山澤のスマッシュが冴えるも、17-21で押し負ける。勝負は第3ゲームに持ち越された。第3ゲームは、中盤までに大量得点を挙げ、リードする展開に。しかし後半、焦りからか丁寧さに欠けるミスを連発すると、ここから相手の勢いにのまれていく。一気に逆転を許すこととなり、そのまま試合は終了、法大の負けが決定した。
第3シングルスには、野田悠斗(経3)が出場した。この時点で日大に敗戦しているが、中央大との最下位争いを展開していたため、1ゲームでも多く取ることが求められる緊迫した状況であった。第1ゲームはネット際でのミスが続き、19-21で落とすも、長身を生かした打点の高いショットで相手を圧倒、第2ゲームを奪い返す。しかし第3ゲーム、前半のミスが響き、相手に流れを持っていかれる。攻撃を決めきれず、苦しい敗戦となった。
今季の最終成績は、1勝4敗で5位と辛酸をなめさせられる結果となった男子。わずかなゲーム数の差で、入れ替え戦行きは回避したものの、通常ならば勝てる試合でも、流れの悪さや相手に勢いがあると競り負けることも多く、課題の残るシーズンとなった。主将の桐田も、今季の成績について「不満だらけの結果」と唇をかんだ。しかし、下を向いている時間はない。今の18人で戦える最後の団体戦であるインカレは、2週間後に迫っている。今季見つかった課題と向き合い、気持ちを新たに、次なる1歩を踏み出してほしい。(渡辺詩織・塚本花穂)試合後、円陣を組む選手たち
閉会式
女子バドミントン部13名でつかみ取った栄冠
左から、高山美月選手、岡部天選手、山口萌選手、柳井咲耶選手
左から、鈴木優香選手、清水一希選手、甲斐妃美子選手、伊東佑美選手、東久留望選手、中静日向子選手
初の団体戦タイトルを手にした4年生(左から、工藤選手、勝俣選手、甲斐選手)
左から、勝俣選手、工藤選手、岡部選手
ラストシーズンとなった4年生の皆さん
選手インタビュー
勝俣莉里香・工藤ひな子ペア
ー優勝おめでとうございます
勝俣:入学してから初めて団体で優勝できたので、めちゃめちゃうれしいです。
工藤:4年間で初めてのタイトルだったのでうれしかったです。
ー9季ぶりの優勝ですが、勝因は
勝俣:単純に雰囲気が良かったのかなと思います。試合に出ていない選手は応援に気合いが入っていたし、出ている選手もそれに応えられていたので、本当にチームの雰囲気が良かったことが勝因かなと思います。
工藤:1戦目の日体戦に勝てたことで勢いに流れたので、そこは大きかったと思います。
ー工藤選手は昨年からエースダブルスを引き継ぎましたが、プレッシャーは
工藤:勝俣さんと組んでいるというプレッシャーはありました。昨年のペアは日本一にもなっているので、そういう選手と組むということで絶対に落とせないプレッシャーはありましたが、それに応えたくて頑張りました。
ー勝俣選手は今季はシングルスで、全勝しましたが
勝俣:今までたくさん負けている相手と対戦したので気楽にできたことが一番なのですが、集中力を持ってプレーできたかなと思います。日体戦も筑波戦も負けていても最後逆転できたので、そういう食らいついていく姿勢は良かったと思います。
ー最後はお二人の勝利で優勝を決めましたが
勝俣:絶対に私たちで決めようと言っていたので、結果的に勢いもありつつ、内容も良く試合を展開できたのかなと思います。
工藤:チームメートも喜んでくれたので、うれしかったです。
ーインカレに向けて
勝俣:この雰囲気のままやっていけば、優勝できると思うので、気が抜けてしまう部分ありますがそこをしっかりと締めて一からやっていきたいです。
工藤:この勢いをなくさないように、2週間しっかり全員で気持ちを高め合いながらインカレに臨んでいきたいと思います。
東久留望
ー今日の試合を振り返って
相手もラリー型の選手で我慢勝負だったのでそこで我慢し切れて勝ち越せたのは良かったと思います。
ー現在の体調について
リーグ前から肩が痛くて、試合をこなす度に動かしづらく、体調としては悪かったです。
ー今季は4勝1敗という結果ですが
今まで全然勝てなかったので、1敗してしまったんですけど、4勝できたことがよかったと思います。
ー今大会の総括
自分のプレーができたことはすごくよかったと思います。でも攻め切れない部分があったと思うのでそこは課題があったのかなと思います。
ーインカレに向けて
このリーグを糧に、インカレも優勝したいと思います。
桐田和樹
ー今日の試合を振り返って
今日は正直負ける相手ではなかったんですけど、(敗因は)自分の気持ち1つで。ファイナルもあんまり気持ちが持たなくて切れちゃったので、そこが敗因かなと思います。
ーリーグ戦の結果についてはどう受け止めていますか
春も見てきましたけど全然勝てるところもあったし、優勝するチャンスは全然あったんですけど、ギリギリ5位という形で。自分的には全然満足してない、不満だらけの結果ですね。
ー試合後、選手たちにどのような話を
春が結構良かった分、シングル陣で特に今回あんまり勝ってなくて、ダブルも結局勝ってなくて。春良くてそこからちょっと自分たちが甘えちゃってる部分があったので、しっかりインカレまでの2週間は練習を厳しくやっていこうという話をしました。
ーチームの雰囲気はどう変えていきますか
厳しくするのは当たり前なんですけど、練習後のトレーニングとかをしっかりやることで、みんなが1つの目標に向かえば結局それが一番良い形になると思うので、目標をしっかり1つに固めるということをやっていきたいと思います。
ーインカレに向けて
自分が1年の時にインカレで優勝していて、優勝したことで2、3年の時とかも気持ちなどの面で、バドミントンに対する思いが変わって。やっぱり今の1、2、3年生にはそういうのを味わってもらいたいと思ってるので、しっかり自分たちが勝って優勝したいと思っています。
フォトギャラリー
- 今季シングルスで全勝し、最優秀選手賞に輝いた勝俣
- 東は不調に苦しみながらも、今季4勝1敗と上々の結果を残した
- 優勝を決める1勝を挙げた勝俣(左)・工藤ペア
- 後衛から強烈なスマッシュを浴びせる今野(右)(左・鈴木)
- 第2ゲームでは、実力者ダブルスと善戦した同校出身ペア(小森園(右)・長峰)
- ダブルスとして今季全試合に出場した藤原(右)・山澤ペア
- 今季は競った場面で、勝ちきれずに悔しい試合が続いた野田
- チームの勝利には、桐田の1勝が必要だ