【フェンシング】第71回全日本選手権大会(団体戦) 『常勝』の男子フルーレは圧巻のプレーで3年連続5冠達成!!女子サーブルはエース高嶋を中心に奮闘を見せるも昨年と同じベスト8敗退
全日本選手権(団体戦)
2017年12月22日
青柳公園市民体育館(茨城県水戸市)
日本一強いチームを決める全日本選手権。大会2日目には、男子フルーレ、女子サーブルが行われた。3年連続五冠に挑んだ男子フルーレは圧巻の強さを見せ優勝。女子サーブルはエース高嶋理紗(国文2)を中心に準々決勝まで勝ち進むも逆転を許し、ベスト8となった。
試合結果
団体戦結果
種目 | 出場メンバー | 試合詳細 | 順位 |
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男子フルーレ | 野口凌平(営4)、西藤俊哉(法3)、敷根崇裕(法3)、鈴村健太(法2) | 2回戦○45-23熊本クラブ 準々決勝〇45-24NEXUS plum 準決勝〇45-23中大 決勝〇45-17日大 | 優勝 |
女子サーブル | 服部妃冬未(法3)、高嶋理紗(国文2)、稲野邉南(国文1)、吉田真花(法1) | 2回戦○45-5開新高 準々決勝●43-45警視庁 | ベスト8 |
男子フルーレ戦評
「必ず勝たなくてはならない」。3年連続、主要大会5冠を制した男子フルーレチーム。試合後、敷根崇裕(法3)の口から放たれたこの言葉は『常勝集団』にふさわしいものだった。リーグ戦、王座、関東インカレ、全日本インカレを制し迎えた今大会には野口凌平(営4)、西藤俊哉(法3)、敷根崇、鈴村健太(法2)と日本のトップクラスの選手たち4人が出場した。
2回戦の熊本クラブを45―23で快勝し勢いづくと、続く準々決勝でも西藤が無失点で後続へつなげるプレーが光り、NEXUS plum相手に45-24で準決勝へ。準決勝では学生大会で何度も対戦経験がある中大とのカードとなった。チーム内で「できるだけ失点を抑える」という共通認識があった中で、落ち着いたプレーを見せた法大。中大に45―23で勝利すると、5冠へ向けて王手をかけた。
決勝では同じ関東学生リーグに属する日大との学生対決となった。序盤から鈴村がダイナミックな攻撃を見せ5-1と点差を広げると、続く敷根崇も2失点に抑える。リザーブとして出場した野口も、落ち着いた剣さばきで相手に付け入る隙を与えることはなかった。28点差をつけ、勝利。優勝を決めた瞬間も大きな歓声を上げることなく、全員が笑顔で整列へと向かった。一人一人の大きな『個』の力の結合が、また一つの『偉業』を生んだ。(梅原早紀)
女子サーブル戦評
悲願の初優勝なるか。女子サーブルには服部妃冬未(法3)、高嶋理紗(国文2)、稲野邉南(国文1)、吉田真花(法1)が出場した。
2回戦では、1回り目のエース高嶋が5-4と接戦で交代するもそこから服部と稲野邉が1点も取られない完璧な試合を見せた。45-5と完ぷなきまでに高校生チームを圧倒した。チームリーダーである服部は出場する3試合すべてで失点0と調子の良さを見せつけた。 準々決勝では、警視庁と対戦。1回り目では2点ビハインドの接戦となった。2回り目ではエースの高嶋が1試合で10得点を取ると勢いに乗れるかに思われたが3回り目で稲野邉が大量失点を許す。39-40で勝負の命運を託された最後回りの高嶋は3連続ポイントを許し悔しいベスト8に終わった。
今大会初めてベストメンバーで挑んだ女子サーブル。稲野邉が目標に掲げ続けている「日本一」の夢は来年に持ち越しとなった。来年は力をさらに蓄え、創部初となる初優勝に輝けるか。若いフレッシュなチームは歩み続ける。(京岡沙寿乃)
選手インタビュー
野口凌平 チームリーダー
ー五冠達成となりました
3年連続の五冠ということで、メンバー的には五冠しなければいけないという認識だったので、達成できて良かったと思います。
ー今大会の戦いを振り返って
今回はみんな調子がよくて、みんな自分の役割を果たしていたので、この流れを来年度以降につなげていけたら嬉しいなと思います。
ー3年連続の五冠となりました。思い入れのある年は
そうですね、今年は4年目で最後だったので最後頼もしい後輩たちに囲まれて五冠達成できたので、今年が一番嬉しいですね。
ー今大会の優勝の要因は
各々が自分の役割を果たしたのと、あとは今回、鈴村(健太)が頑張ってくれたので、来年度以降もチームを引っ張っていってくれるかなと。
ーチームメイトについて
みんな大学だけじゃなくて、いつも海外の遠征にも一緒に回っているメンバーで、実力がある選手たちでとても頼もしかったですし、2年間4人一緒に戦えて嬉しかったです。
ーチームリーダーの役割も果たした一年でした
ケガをしていて誰かが抜けているという時もあったんですけど、その時もみんなでそれを補ってしっかり勝ってこれたのですごくよかったと思います。
ー今年のチームを一言で表すなら
「一」ですかね。一位の「一」です。
敷根崇裕
―今日の試合を振り返って
自分のプレースタイルが少し変わっているので、普段あまり真剣に試合をやっていないと言われることがあるのですが(笑)、真剣に今回は出来たと思います。まず失点をなるべく抑えたかったので、チーム内でもそれを共有していたので、全試合を終えて30点以内に抑えられていたので良かったと思っています。
―これで今年度も主要大会5冠を達成しました
そうですね、今の法政には日本のトップの選手たちが集まっているので、必ず勝たなくてはならないという重圧の中、達成できたことは自分たちの中でも大きな成長だったと思っています。
―今年はけがにも見舞われました
やはり、全日本の個人戦は公式戦まで3回しか練習できない中で迎えたので、全く万全ではない中不完全燃焼という形になってしまいました。また来年優勝を目指して頑張っていきたいと思っています。
―W杯に向けて意気込みをお願いします
世界選手権で銅メダルを獲得してから徐々に調子が悪くなってきていたのですが、世界ランキング16位以内のランカーから落ちてしまったので重圧というものを感じることなく挑戦者として挑めると思っています。なのでまたベスト8、表彰台を目標に頑張っていきたいと思っています。
高嶋理紗
—初戦を振り返って
相手が高校生だったっていうのもあるとは思うんですけど、1試合目であの点差というのは自信になりました。
—警視庁戦では
チームとして1本1本を大切にして、逆転されてもみんなで取り返そうという気持ちでやっていけたことは良かったことだと思います。でも同じやられ方をしてしまったことが反省すべき点かなと思います。
—久しぶりに法大として団体戦に出場されました
もちろん楽しかったです。いつもと違うメンバーで団体戦ができて、新鮮でした。
—これからW杯シーズンが本格的に始まります
東京五輪に向けて、ポイントレースが始まってくるので1つずつ勝っていって出場権を獲得したいです。そして東京五輪で金メダルを取りたいです。
フォトギャラリー
- 3年連続の優勝を決め、笑顔を見せる男子フルーレ
- チームリーダーとして活躍を見せた野口
- 西藤は入学以来から毎年団体優勝を果たす
- けがから復帰を遂げ、団体出場を果たした敷根崇
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- 優勝が決定した瞬間喜びを見せる鈴村
- 服部は3年生ながらチームリーダとしてチームをけん引
- 法大女子サーブル団体のキーマンとなった高嶋
- 積極的な攻めを見せ、今後の成長に期待がかかる稲野邉
- 試合後ハイタッチをする女子サーブルチーム
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