【準硬式野球】東京六大学準硬式野球春季リーグ戦 対明大3回戦 主将堀の勝ち越し打で明大に勝利!!今季初の勝ち点を奪取し次戦へつなぐ
東京六大学準硬式野球春季リーグ戦
対明大3回戦
2019年4月15日(月)
早大東伏見グラウンド
1勝1敗で迎えた明大3回戦。今季初の勝ち点奪取に向けて、早大東伏見グラウンドで決着の時が来た。法大は一時2点差と引き離されるも、6回に南太貴(営3)の適時打で同点に追いつく。7回には堀皓貴(社4)の一振りで勝ち越しに成功。関東地区選手権で敗れた明大から今季初の勝ち点をもぎ取った。
試合結果
トータル試合結果
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | H | E | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
明大 | 1 | 1 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 3 | 7 | 5 |
法大 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 4 | 3 | × | 10 | 8 | 3 |
(法大)春、〇西村−乘松
(明大) 高島、●新田、足立、石崎、槻橋ー武田
三塁打:中川大(7回)
二塁打:中川大(8回)
盗塁:南(7回)、堀江(8回)、佐々木(8回)
打撃成績
打順 | 位置 | 選手名 | 出身校 | 打数 | 安打 | 打点 | 四死球 | 打率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | (5) | 堀江悠介(経2) | 健大高崎 | 5 | 1 | 0 | 0 | .286 |
2 | (6) | 大石智貴(経4) | 静岡 | 3 | 0 | 0 | 0 | .545 |
3 | (3) | 佐々木勇哉(社4) | 花巻東 | 3 | 1 | 0 | 2 | .250 |
4 | (4) | 鎌田航平(社3) | 鳴門 | 2 | 0 | 1 | 2 | .222 |
5 | (7) | 堀皓貴(社4) | 鳴門 | 4 | 1 | 1 | 1 | .250 |
6 | (8) | 中川大輔(社3) | 日大三 | 4 | 3 | 6 | 0 | .417 |
7 | (9) | 南太貴(営3) | 法政二 | 3 | 2 | 1 | 1 | .444 |
9 | 大石悠月(経3) | 静岡 | 1 | 0 | 0 | 0 | .500 | |
8 | (2) | 乘松幹太(現4) | 新田 | 3 | 0 | 0 | 0 | .100 |
9 | (1) | 春翔一朗(経1) | 静岡 | 0 | 0 | 0 | 0 | .500 |
PH | 海津裕太(経4) | 日本文理 | 1 | 0 | 0 | 0 | .000 | |
1 | 西村勇輝(経2) | 日本文理 | 1 | 0 | 0 | 0 | .000 |
投手成績
回 | 被安打 | 奪三振 | 四死球 | 自責点 | 防御率 | |
---|---|---|---|---|---|---|
春 | 5 | 6 | 2 | 1 | 3 | 6.23 |
西村 | 4 | 1 | 2 | 1 | 0 | 0.90 |
戦評
強く風が吹く早大東伏見グラウンドで行われた明大3回戦。1勝1敗で迎えた『血の法明戦』の決着は主将堀皓貴(社4)の強い思いが結果に表れるような試合だった。
先発の春翔一朗(経1)は、1回表先頭の永井克樹に中安打で出塁を許すと、犠打や四球で進塁し2死一、三塁に。その後、原晟也に右前適時打を放たれ先制を許す。しかしその裏、法大打線は1番堀江悠介(経2)が左安打で出塁すると、続く大石智貴(経4)も犠打を決め、相手投手の野手選択の間に出塁。佐々木勇哉(社4)も四球で出塁し、無死満塁の好機を作ると4番鎌田航平(社3)の犠飛で同点になる。
同点に追いついたものの、試合の流れは明大に傾いた。2回には立ち上がりからアウトカウントを稼ぐも長打を浴び、1点を追加される。4回も2死一、三塁から適時打を許し、ここでも1失点。2点差で試合を折り返した。6回からは2回戦で先発した西村勇輝(経2)が2試合連続でマウンドに立った。立ち上がりの6回から1死二、三塁のピンチを迎えるも、高島泰都を空三振に抑えると、三塁走者もスクイズ失敗でアウトに。この回を無失点で切り抜ける。7回からは明大打線をシャットアウト。無失点に抑えてみせた。
「1点が遠いな」。ベンチから漏れたもどかしさ溢れるこの一言が、6回裏の攻撃でかき消される。先頭の佐々木が四球で出塁すると続く鎌田、堀の進塁打で2死三塁に。その後中川大の打球が敵失を誘い、佐々木が生還。中川大も暴投で三塁まで進むと7番南太貴(営3)が中前適時打を放ち、再び同点に追いつく。 勢いづいた法大打線は7回に先頭から四球や敵失で出塁。大石智が犠打で走者を進塁させ、その後の鎌田も四球を選び、2死満塁の好機を作る。ここで5番堀が打席に立つ。「直球を狙っていた」(堀)。狙い球を絞って放った打球は左前適時打となり、主将の一振りで勝ち越しに成功。さらに中川大がだめ押しの中越適時三塁打を放ち、4点差に引き離す。8回には再び中川大が2死二、三塁から左越適時二塁打を放ち、3点を追加。10-3で勝利を飾った。
思い切りの良さは、結果に表れた。チーム全体で狙い球を絞り、回を重ねるごとに勢いを得た。次カードは慶大戦。今季2つ目の勝ち点奪取に向けてチームは試行錯誤を続ける。
(記事:梅原早紀、写真:具志保志人)
中川大の生還に喜ぶ法大ベンチ
Pickup Player!~南太貴~
今季リーグ戦期間中では、対戦カード終了時に、法大準硬式野球部の選手特集を行います。第1回目の「Pickup Player!」では、明大2回戦で満塁本塁打を放ち、チームの勝利に大きく貢献した南太貴(営3)選手にフォーカスしました。ぜひ、ご一読下さい!
「思い切って振っただけです」(南)。笑顔で語った南の一言の背景には、人知れず費やした練習の日々があったはずだ。法大多摩グラウンドで行われた明大2回戦では7番レフトで初めてのリーグ戦先発出場。3月に先立って行われた関東地区学生選手権でも先発起用され、少しずつ存在を示し始めた南は初回から魅せた。1死満塁の好機で、振り抜いた打球はレフトスタンドへ。これが満塁本塁打となり、今季初勝利の立役者となった。
「とにかく練習に対しての集中力や取り組み方、バットを振る量が結果に表れました」と本間隆洋監督が評価するように、練習熱心な南。市ヶ谷キャンパスの学部に所属しているため、平日にグラウンドで練習を行うのは週に1度だけ。そこで身体強化を図るために、平日は自分一人でウエイトトレーニングを行い、土日は多摩キャンパスのグラウンドで練習をしている。全体練習後も居残りをして打撃を追究。ティーバッティングでは打撃フォームを、手投げバッティングではタイミングを重視するなど練習方法によって自分なりの考えを持って黙々と練習を重ねた。
法政二中から法大のユニフォームを着ている南。高校時代はベンチ入りすることは難しく、スタンドで仲間たちのプレーを眺めていた。「大学でもしっかり野球をやりたい」という思いを抱き、法大準硬式野球部に入部を決意した。限られた時間の中で鍛錬を重ね、大学リーグの初打席に立った3度目の春は、南にとって9年目の『HOSEI』での努力が実を結んだ瞬間だった。しかし、それゆえに試合慣れしていないことを課題にあげ、今後は実戦での細かなプレーを習得することを目標とする。
「準硬の選手たちは素晴らしい選手が多いので、僕も頑張ろうと思います」と常に仲間への敬意が絶えない南。控えめに他の部員への思いを語ったものの、南自身ももっと自信を持っていいはずだ。たとえ置かれた環境が苦しくとも、こつこつと努力を重ね、花開いた南も『素晴らしい選手』に違いないのだから。
(記事:梅原)
地道な努力が花開き、開幕カード奪取に貢献した南
選手インタビュー
堀皓貴(7回に勝ち越し打を放つ!)
―今日の試合を振り返って
1戦目が良くない形で負けてしまって、2戦目は僕が就職活動でいなかったんですけど、今日なんとしてでも勝ちたいと思っていました。これまで何回もチャンスを潰していて、なんとか打ちたいなと思っていたので打てて良かったです。チーム状況が良くなかったのですが、関東大会で負けた明治に勝ったことでチームに勢いが出て、これからのリーグ戦は良い方向に流れれば良いのかなと思います。
―勝ち越し打の場面について
相手投手が花巻東の1年投手で、基本的に荒れていたのと満塁だったので、直球を基本的に狙っていました。あの緊迫した場面で良く打てたなと思います。
―1カードを終えての収穫と課題について
課題は、山積みなんですけど大きく2つあります。守備の面で先頭打者を失策で出すことが多くて、守備の乱れというのが今カードは続いたので、平日練習を使って改善したいなと思います。それと好機での打撃ですね。今日は、1本出たのですが1戦目は出なかったので。ミーティングでも言ったんですけど、ここで自分が打ったら「自分がヒーローや」くらいな気持ちで打席に入れと言ったので、今日はアドバイスを上手く皆が受け取って打ってくれて良かったのかなと思います。
―4年生は就活との両立が難しいと思います
ここから、面接とか入ってしまって日程が被ることもあると思いますけど、南、中川、堀江、鎌田などの後輩たちが頑張ってくれていたり、控えメンバーが結果出してくれていて、心強いなと思います。
―開幕戦後は、春選手に積極的に声を掛けている場面が見受けられました
1年生で入って間もない場面で先発というのは、彼なりにプレッシャーは感じていたと思うので、その辺は最上級生としても、主将としてもケアしてあげたいなと思っていました。
―4年生をまとめる上で、鳴川宗志(H30年度卒)前主将と比べて引っ張り方を変えていたりしますか
多分、僕たちの代は下級生の頃から、滅茶苦茶うるさくて基本的には僕らの代で引っ張っていこうという形なので、幹部の3人でコミュニケーションを上手く取っています。3人が捕手、内野、外野なので分割しながら練習メニューだとかオーダーを決めるようにしてます。
―好調を維持する南選手について
南は、熱心に練習しててオープン戦から結果を出していました。僕たちも試合に勝つということが目標なので、使うのは当然のことで南とかの刺激を受けてその他の控え部員が良い影響を受けて頑張ってくれればなと思います。
―次カードに向けてひとことお願いします
次は、慶応戦なので、この勢いのままいければという感じです。基本的には、他の大学の勝ち負けに関わらず僕たちは5カード取れば文句なしに優勝だということは言っていますので、とりあえず5カード取れるように頑張っていきたいなと思います。
中川大輔(今試合6打点の活躍!)
-今日の試合を振り返って
序盤が少し明治に3点くらい取られて苦しい展開だったのですが、6回にピンチの場面を乗り越えてそこからチーム全体が明るくなったかなと思います。ピンチをしのいだ時に法政に流れが来てよかったと思います。
-7回の勝負どころでは3打点と勝負強さを見せました
いやー、打てて良かったですね。今までいい当たりは出ていましたが、ずっと停滞していて。何かいいことでもしたのではないかと思いました。(笑) -昨日から今日にかけてプレーの修正は 特に何も考えていませんでしたが、打席の中では強いスイングをしようと心掛けています。
-今季の目標は
個人の目標はベストナインをとることです。でもチームが全日本へ行くことが一番の目標なのでまずはリーグ戦で1戦1戦勝つことが大事だと思っています。
-今季は開幕からスタメン起用されているが
自分の結果を出すことがチームの目標を達成することにつながるので、頑張っていこうと思います。
-次カードへ向けてひとことお願いします
まずはチームとして、勝ち点を取るために1回戦目から勝って、自分の今の調子を継続して頑張っていきたいと思います。
南太貴(6回に同点打を放った)
-今日の試合を振り返って
今日は3戦目だったので絶対に勝ちたいなと思って試合に入りました。今日は土倉さんが就職活動の関係でいなかったので、代わりに出場させていただきました。
-同点打について
思い切りスイングすることを心掛けました。2打席目に1死二塁の場面で打順が回ってきたのですが、その時に最悪でも逆方向に打てば進塁打になるのでそれを意識してしまって。ベンチに戻ったときに「そういう役割ではなくて、もっと思い切り振れ」と先輩方に言われました。3打席目は前打席と同じように走者がいたので思い切り振りぬこうと意識を変えました。
―狙っていた球は
直球でしたね。
-チーム内の右打者という役割について
そうですね、外野手も控えを含めて中川(大輔)以外みんな左打者なので、左投手の時に打ちづらい傾向があります。2戦目も本当は大石(悠月)が出場する予定だったのですが、先発には左腕投手が来るだろうということで、右打者の僕が試合に出ることになりました。
-試合に入る前に堀主将からかけられた言葉などは
今日は左腕投手ではなくて右腕投手が先発でしたが、出させていただいて。これも根性論になってしまいますが、思い切り振れと試合前に言われました。打ち方とかは本間監督や、先輩方から教えていただいているので、試合に入ったら狙い球を意識して思い切り振っています。
-次カードに向けてひとことお願いします
出ることができるかわかりませんが、チャンスを頂いたら全力でプレーしたいです。頑張ります。
フォトギャラリー
- 今試合6打点をあげた中川大
- 勝ち越しの適時打を放った堀
- 今試合4番を務めた鎌田
- 下級生投手陣をリードする乘松
- 開幕カードで好調を見せた大石智
- 8回に内野安打を放った佐々木
- 今日も2安打を放った南
- ガッツポーズをする堀江(左)
- 先発を務めた春
- 2戦連続で登板した西村