【ラグビー】関東大学春季大会 対青学大戦 守りに課題を残すも、FWの奮闘もあり2連勝!!
関東大学春季大会 グループB 対青学大
2016年6月12日(日)
法政大学多摩グラウンド
自分たちのラグビーを徐々に確立し、結果が出始めている中で行われた青学大戦。前半は相手のアタックに対応できず、追いかける展開が続く。しかし、迎えた後半。攻撃にテンポが出始めた法大は、FL佐々木のトライなどで逆転に成功する。さらに苦しい時間帯でも粘り強い守りでリードを守り切り、今大会2連勝を飾った。
※掲載が遅れましたことを深くお詫びいたします。
試合結果
トータル試合結果
57 |
19 |
前半 | 28 | 43 青山学院大学 |
---|---|---|---|---|
38 | 後半 |
15 |
ポイント詳細
3/5 | T | 4/3 |
---|---|---|
2/5 | G | 4/0 |
0/1 | PG | 0/0 |
0/0 | DG | 0/0 |
※(カッコ内)は前半/後半表します
法政大学メンバー
No. | ポジション | 選手氏名 | 学部/学年 | 出身校 |
---|---|---|---|---|
1 | PR | 西内勇二 | 経4 | 東福岡 |
2 | HO | 大澤翔舞 | 営3 | 長崎北 |
3 | PR | 金子崇 | 社3 | 東福岡 |
4 | LO | 塩見伊風 | 社2 | 長崎北 |
5 | LO | 山根陵 | 現2 | 大津緑洋 |
6 | FL | ウォーカーアレックス拓也 | 社1 | 東福岡 |
7 | FL | 佐々木嵩穂 | スポ3 | 桐蔭学園 |
8 | NO.8 | 西松大樹 | 4 | 國學院栃木 |
9 | SH | 中村翔 | 経1 | 東福岡 |
10 | SO | 林修兵 | 社4 | 伏見工業 |
11 | WTB | 北島遥生 | 現3 | 常翔学園 |
12 | CTB | 矢澤巧久留 | 社4 | 御所実業 |
13 | CTB | 中井健人 | スポ2 | 筑紫 |
14 | WTB | 奈良望 | 社2 | 秋田工業 |
15 | FB | 井上拓 | 社1 | 御所実業 |
16 | Re | 李承記 | 経2 | 大阪朝鮮 |
17 | Re | 川越藏 | 2 | 高鍋 |
18 | Re | 竹内広行 | 4 | 長崎南山 |
19 | Re | 小路央樹 | 経4 | 常翔啓光 |
20 | Re | 内田健太 | 4 | 法政二 |
21 | Re | 坂本泰敏 | 経4 | 常翔学園 |
22 | Re | 長利完太 | 2 | 桐蔭学園 |
23 | Re | 古市光 | 社3 | 日大習志野 |
戦評
前節の拓大戦とは打って変わり、青学大戦ではFWの活躍が目立つ試合となった。
まず先に試合を動かしたのは青学大。前半7分、モールから先制を許してしまう。しかし10分、オフサイドの反則からタッチキックでマイボールラインアウトを得ると、そこからフェイズを重ねてSO林がトライ。5-7とすると、13分にはハーフライン付近でボールを持ったCTB中井が独走。そのままトライを決めてすぐさま逆転に成功する。だが、得点後すぐに取られるという課題を残す法大は16分、中央でタックルをはがされ、あっさりと突破を許し再び追う展開となる。なかなかマイボールをキープできない時間帯が続くと、22分にラインアウトからゲインを切られ、そのままトライを許しリードを広げられてしまう。それでも相手の反則から流れを取り戻し始めた法大は、ノットリリースザボールから再びラインアウトの形に持ち込むと、最後は中央でボールを受けたWTB北島がトライ。19-21とし差を縮める。このまま流れに乗りたかったが、前半終了間際の40分にも相手に突破され19-28で前半を終える。
すぐに追いつきたい法大は、前半とは打って変わり、テンポのある攻撃を見せ始める。すると2分、オフサイドの反則から中井がペナルティゴールを確実に決めて、徐々に差を縮める。しかし、直後の3分にはディフェンスラインを破られ、22-33。それでもシンビンにより相手の人数が1人少なくなると、6分にHO大澤のトライが決まる。さらに8分、ラインアウトのミスからボールを拾い、右に振ってボールを受けたFL佐々木が逆転となるトライを決め、36-33。ついにリードする展開に持ち込む。このままリードを広げたかったが、13分にまたしてもモールからトライを許し、再び追う展開へ。それでも攻撃の手を緩めない法大は同じくモールから佐々木のトライで43-38とし、すぐさま逆転に成功。26分に同点とされた法大であったが、29分と33分にもトライを決め、57-43でノーサイド。最後の10分間は相手にボールをキープされる苦しい時間帯となるも、FWの運動量豊富な粘り強い守りでリードを守り切った。
後半全てのゴールを成功させ、ペナルティゴールも決めたCTB中井
課題であったセットプレーに安定感が増し、テンポのある攻撃を繰り出すことがこの試合では見られた。さらにキックオフ直後のプレーでもいい形でボールをキープし、トライに結びつけることができた法大。チームの課題を少しずつ克服し、成長する機会となった春季大会も次が最後となる。秋のリーグ戦で結果を残すために早大との最終戦に勝利し、いい形でこの大会を締めくくりたい。(伊奈太郎)
選手コメント
大澤翔舞(HO,アタックでチームに貢献した)
―今日の試合について
先週の試合を踏まえて、FWはセットプレーを安定させるためにスクラムとラインアウトに取り組んできました。スクラムに関しては序盤に押されてしまって、優位に立てなかったんですけど、徐々に修正できたと思います。ラインアウトに関しては1度もミスせずに100%で、モールは勝てていたんですけどディフェンスに課題が残ったので、ディフェンスを重点的に練習しないといけないかなと感じました。
―試合後にスクラムの練習をしていましたが
そうですね。スクラムでなかなか優位に立てていないので、いかに優位に立てるか学んでいる段階です。
―課題を残していたキックオフ直後も改善されているように見えましたが
そうですね。1年生のアレックスの働きのおかげで、マイボールをキープできました。そこでBKにいい形でボールを供給できてトライが生まれたのは、法大のいいアタックの形だったと思います。
―後半はテンポのあるオフェンスができていました
そうですね。前半は負けていたので、1本目を取りに行こうと話していました。FWはきついんですけど、早くセットしてアタックを繰り返すことができたのが後半良かった原因だと感じています。
―今日の試合ではFWの活躍が目立ちましたが
みんなハードワークしていて、体力的に厳しかったと思うんですけど、フェイズ重ねてもゲイン切られないディフェンスだったので、頑張ってたと思います。
―後半残り10分、苦しい時間帯に守りきったことについて
あの場面ではFWサイドは絶対抜かれないように呼びかけ合って、徹底的にディフェンスをやろうということで守りきりました。
―春季大会最終戦となる早大戦に向けて
最後いい形で春を締めくくることができたら、秋のリーグ戦にもいい準備で臨むことができると思うので、結果にこだわって、FWも早大に負けないようなプレーで頑張りたいと思います。
佐々木嵩穂(FL,逆転となるトライを決め、チームを勢いづけた)
―試合後にFW練習をしてましたが
スクラムの安定をいま強化しているところで、平日は組む相手もいないので、今日みたいに他校とできるというのは良い収穫だと思います。
―今日の試合を振りかえって
今週から結構違う感じのアタックをしていて、前半はそれにあまり馴染めていなかったんですけど、後半は良いアタックが出来ていたかなと思いますね。
―後半は法大ペースでした。前半との決定的な差は
前半は個々では勝っていたと思うんですけど、チームとして自分たちの強みが出せていなかったですね。前半はチームアタックは相手の方が上で、法政はそこにマッチできていなかったのかなと思います。
―それを後半では
ディフェンスも前半と比べて対応できるようになって、自分たちのラグビーができました。
―自分たちのラグビーとは具体的に
やはり走り勝つラグビーですね。
―2トライの活躍でした
ゴールライン手前で順目に回していたんですけど、逆側があいていたのでそこを狙いに行きました。いままではBKに助けられていた部分があったのですが今日はFWでもやってやろうという気持ちでやりました。なので次の早大戦もFWで頑張って取りに行きたいなと思います。
井上拓(FB,初トライを決めるなどの活躍を見せた)
―今日の試合を振り返って
この1週間で呼びかけをすることをテーマにやってて、少しはできたと思うが、まだまだチームに貢献できてないと思う。なのでもっと話してAチームで貢献できるようにやっていきたいです。
―試合の後半からリズムが良くなった要因は
後半の苦しい時間帯の中でディフェンスもFWの人を中心に頑張ってくれて、BKの人が縦に行ってくれたのでテンポが良くなったと思います。
―初スタメンですが緊張は
少しは緊張したが思いっきり、出さしてもらってるからには楽しもうと思って楽しめたと思います。
―初トライについて
しっかり内に内に寄せてくれて、余ってるところでトライ取れてうれしかったです。
―トライした瞬間の笑顔が印象的だったが
初トライなので単純にうれしかったです。
―1年生が多く試合に出場しているが
1年生の内からいい経験させてもらってるんで、しっかり1年生をまとめて、引っ張っていけるようにリーダーになっていけたらいいなって思います。
―高校と大学の違いは
フィジカルが強いので、簡単に抜けない。体が大きいので余ったりしないとは感じますね。
―法大進学の理由について
いろんな大学がある中でセレクションで来させてもらった時に、環境や勝てそうなところで試合がしたいと思ったからです。ここに来させてもらって、今しっかりした環境でやらせてもらってることに感謝してます。
―自身の持ち味は
体が小さいのでコンタクトプレーは好きじゃないんですけど、パスやランを意識するようにしてます。
―今年一年の意気込み
けがの人もいるってことで試合に出してもらってるんですけど、レギュラー争いができたり、チームに貢献できるようにしていきたいです。
フォトギャラリー
- 2トライを決め、チームの勝利に貢献したFL佐々木
- 力強いアタックを見せ、活躍したPR金子
- FWの中心としてチームをけん引したHO大澤
- 佐々木のトライで逆転に成功した
- CTBのポジションでも躍動した中井
- 鋭い突破を見せたWTB北島
- FB井上は1年生ながら先発出場を果たし、トライも決めた
- 試合後スクラムの強化に取り組む選手たち