第97回東京箱根間往復大学駅伝競走
2021年1月2日(土)
東京・大手町 ー 神奈川・芦ノ湖
チーム目標を総合8位以内に掲げた法大。スターター鎌田航生が1区区間賞を獲得し、法大としては21年ぶりとなる快挙を果たした。2区以降、法大は苦しい展開を強いられ、総合16位でフィニッシュ。シード権を獲得を狙い、明日の復路からの巻き返しを図る。
※監督取材は1月2日、選手取材は1月3日にオンラインで実施致しました。
試合結果
往路成績
順位 | 大学名 | 記録 |
---|---|---|
1位 | 創価大 | 5時間28分08秒 |
2位 | 東洋大 | 5時間30分22秒 |
3位 | 駒大 | 5時間30分29秒 |
4位 | 帝京大 | 5時間30分39秒 |
5位 | 東海大 | 5時間31分35秒 |
6位 | 東国大 | 5時間32分06秒 |
7位 | 順大 | 5時間33分31秒 |
8位 | 神奈川大 | 5時間33分40秒 |
9位 | 国学院大 | 5時間34分52秒 |
10位 | 拓大 | 5時間35分01秒 |
11位 | 早大 | 5時間35分12秒 |
12位 | 青学大 | 5時間35分43秒 |
13位 | 城西大 | 5時間35分44秒 |
14位 | 明大 | 5時間36分03秒 |
15位 | 日体大 | 5時間36分38秒 |
16位 | 法大 | 5時間37分14秒 |
17位 | 国士大 | 5時間37分48秒 |
18位 | 山梨学大 | 5時間38分38秒 |
19位 | 中大 | 5時間39分17秒 |
20位 | 専大 | 5時間49分56秒 |
関東学生連合 | 5時間45分46秒 |
※10位までがシード権を獲得
往路個人成績
区間 | 選手名 | 記録 | 区間順位 | 通過順位 |
---|---|---|---|---|
1区(21.3㎞) | 鎌田航生(社3) | 1時間03分00秒 | 1位 | 1位 |
2区(23.1㎞) | 河田太一平(社2) | 1時間10分39秒 | 19位 | 16位 |
3区(21.4㎞) | 松本康汰(社2) | 1時間04分43秒 | 12位 | 16位 |
4区(20.9㎞) | 清家陸(社3) | 1時間04分09秒 | 11位 | 15位 |
5区(20.8㎞) | 古海航(社4) | 1時間14分43秒 | 12位 | 16位 |
戦評
有力校がスターターに主力選手を起用し、ハイペースになると踏んだ坪田駅伝監督は、当日変更でここぞとばかりにエースの鎌田航生(社3)を1区に送り込んだ。精鋭たちがそろったレースの幕開けは歓声がない大手町の状況と軌を一にするものだった。鎌田自身も「スローペースは想定外でした」と振り返るように、各選手がけん制したままレースは進んだ。大きな変化があったのはレースも終盤に差し掛かった辺り。動かしたのは鎌田だった。「六郷橋のところから仕掛ける」というプラン通り、後方から一気に先頭へ。東海大の塩澤稀夕に追撃を喰らうも最後まで粘り、法大としては実に21年ぶりとなる1区区間賞を獲得。『総合8位以内』に向け幸先の良いスタートを切った。
最高の形でたすきを受け取り2区を走るのは河田太一平(社2)。鎌田の良い流れに乗って走りたい河田だったが、1㌔を過ぎた地点で名取燎太(東海大)に抜かれ後続の集団に吸収されると、Y・ヴィンセント(東国大)、P・ムルワ(創価大)にもかわされ、4位集団の中で走る展開となる。各校のエースが集まる華の2区は決して簡単ではなく難所である権太坂、戸塚の壁に苦しみ厳しい走りが続いた。最後は1度地面に手をつく場面も見られ区間19位、総合16位でのたすきリレーとなった。
平たんなコースでスピードの出しやすい3区を任されたのは松本康汰(社2)。箱根デビューとなった松本は16位でたすきをもらい、日本選手権5000㍍3位の吉居大和(中大)に抜かれるも、後ろから来た小袖英人(明大)と並走し前を追う。終盤向かい風の吹く中ペースを上げ、前を走っていた吉居を抜き返し、並走していた小袖を突き放す走りを見せる。しかし、前を走っていた国士大との差は詰めたものの、順位を上げることができず16位をキープして4区の清家陸(社3)にたすきをつないだ。
平塚中継所で松本からたすきを受け取ったのは、当日変更での出走となった清家。序盤に後ろを走っていた櫛田佳希(明大)に追いつかれ、しばらく並走する形になる。一度は櫛田に離されるも、木榑杏祐(国士大)と梶川由稀(城西大)を追い抜き、明大との差を2秒差まで縮め、そのまま小田原中継所へ。終盤の上りも粘り強く走り、シード圏内である10位との差を19秒縮めた。区間11位、総合15位で5区の古海航(社4)へとたすきを繋いだ。
清家からたすきを受け取った古海。明大とほぼ並走する形で小田原中継所を出発した。 序盤は、明大の鈴木聖人と横に並んで果敢に前を追っていく。しかし、7㌔通過地点で明大に離され、さらには一つ後ろを走っていた城西大の山本唯翔にも抜かれてしまう。急激なペースダウンが懸念されたが、古海は粘りを見せる。急勾配と急カーブが続く箱根の山を自分のペースを刻みながら上っていき、総合16位で往路フィニッシュ。最初で最後の箱根を区間12位で締めくくった。 往路を終えて、10位との差は2分13秒。距離にして1㌔弱だ。明日の復路では、シード権を奪取すべく、力強い巻き返しの走りを見せてくれるだろう。
(記事・根本成、吉本侑樹、齋藤彩名、板倉大吾、岩田かおり)
監督インタビュー
坪田智夫 駅伝監督
―往路の総括をお願いします
なかなか厳しい順位といいますか、もう少し前にいたい順位ですね。
―1区間ずつ伺います。1区の鎌田選手は見事区間賞を獲得しました
他大の主力選手たちがいる中でよく区間賞を獲ったなという走りでした。終始冷静にレースを進めて素晴らしい走りだったと思います。
―レース前に鎌田選手への指示などは
あまり細かいことは言っていませんでしたが、1区は勝負所となるポイントがありますので、そこを見誤らないようにレースを進めていきなさいという話はしていました。あとは細かい動きに対応しすぎると力を使うので、その点は気を付けなさいよという話はしていました。
―区間賞は狙っていましたか
いえ、全く狙っていません(笑)鎌田も力はあるとは思っていましたが、あのメンバーでまさか区間賞までとは考えていませんでした。
―序盤はスローペースでした
本当はもっと速いペースを想定していて鎌田をいれました。もう少し後ろと離したかったのもありますし、鎌田も力はあるとはいえ自分でいけるタイプではないので、もう少し速いペースで入ってほしかったですね。
―鎌田選手の区間賞獲得の要因は
細かい動きをせずレースを進められたことで足を使わず、体力を使わないで進められて、最後六郷橋を越えたところでしっかりスパートをかけられたというのは大きかったと思います。
―2区の河田選手は懸命の走りでたすきをつなぎました
やはり入りをもう少し落ち着いて入らせてあげればよかったなというところです。直前の練習が良かったので、速いペースで対応できるかなと思ったのですが、やはりそこまで2区のコースとペースは甘くなかったかなと。あそこの舞台で上位に来る選手というのは、年間を通して、箱根で勝負をするんだという気持ちで練習を積んだ人たちですね。河田に関しては、あそこの舞台で勝負できないとは思いませんけれども、年間を通して気持ちの面であったり、練習の積み方というのが足りなかったのかなと思います。
―3区の松本選手は後半に追い上げを見せました
区間順位的にはもう少し行ってほしかったなというところです。もっと行けたと思うんですね。もらった順位というのが流れが悪くて、初の箱根駅伝で前が全く見えない状況で、まずは一人で走ってレースを作らなければいけない、そういったところで入りが遅かったですね。もっと積極的に行ってほしかったかなと。やはり往路のキーマンとしては3区の松本だったので、あそこで勢いをつける走りをしてほしかったというところでは少し残念ですね。
―事前取材の際に5区は清家選手、古海選手を候補に挙げられていましたが、このオーダーに決めたのはどういったところからでしょうか
基本的には上りは清家で行こうというプランでは来ていたのですが、直前の12月の中旬ごろから故障者が出まして、予定していた平たんの区間配置を見直さなければいけなくなりました。それに反して古海が非常に状態を上げてきていたので、平たんの区間を補うために清家をまわしたという形です。
―4区の清家選手は前との差を詰める走りでした
3区の松本と同様に、もう少し行ってほしかったなというところですね。清家も膝の状態が良くなくてぎりぎりの状態で仕上げてくれてはいたのですが、勝負できるカードが清家でしたので、もう少し行ってほしかったです。結果的には前とのタイム差を縮めてくれましたが、少し伸びが足りなかったという印象です。
―5区の古海選手は4年生の意地が見られました
昨年から上りの候補としては上がっていたんですけれども、4年目でつかんだラストチャンスでいい走りをしてくれたと思っています。
―復路は4年生が多くエントリーされていますが、どのような走りを期待しますか
弱いと言われていた4年生が4人エントリーし、最後はここで意地を見せてほしいかなと思います。やはり古海が区間順位としては12番で区間賞争いなどではありませんが、5区でしっかり最低限の走りをしてくれたというのは4年生としては素晴らしい走りだったと思います。明日の4年生には、爆発力のある走りができればもちろん良いですが、チームを安定させる走りをしてほしいです。
―復路のキーとなる区間は
6区ですね。出だしでは遅れたくないなというところです。9区、10区はある程度勝負できる選手を置いていますので、何とかそこで勝負をかけたいなと思います。
―最後に復路への意気込みをお願いします
シードまで2分ちょっとで、まだまだ諦めるタイム差ではありません。しっかり1区間1区間詰めていってですね、まずは最低限シードに向かっていきたいなと思います。
(取材・守本咲希)
選手インタビュー
鎌田航生(1区)
ー 1区に決まったのはいつ頃ですか
明確に1区と言われたのは区間エントリーのタイミングでした。ただ、それ以前から僕が1区になるのかなという雰囲気がありました。
ー 鎌田選手が2区ではなく1区に回った理由は
具体的に監督からは言われてなかったのですが、前回大会で1区がハイペースになって出遅れたのが大きいのかなと思います。
ースタート前のコンディションは
体調に関しては特に問題は無かったので、トップに近い所、秒差で2区に繋ぐということを意識して走っていました。
ー レース前に監督からどのような指示がありましたか
流れに任せて、上手くやれと言われていました。区間賞を取れとまでは言われていなくて状況に応じて仕掛けろという感じでしたね。ただ例年、六郷橋の所で誰かが動くので、そこまでしっかり脚を残しておくことを意識していました。
ー レースはペースが上がったり下がったりしていましたがどのような事を考えて走っていましたか
一番はリズムを崩さないで走ることです。ペース変化にいちいち対応するとリズムも崩れますし脚も使ってしまうのであまり急にペースを上げたり下げたりしないで、20㌔の中で力を出し切ろうという風に考えていました。
ー レース中の表情を見ても余裕があるように見えました
ペースを上げられた時には多少のキツさは感じましたけど、頭の中で冷静に色々と考えたりする余裕はありました。
ー 六郷橋の下りで仕掛けた時はまだ余裕はありましたか
残りは3㌔しかなかったので、あそこで仕掛けても最後までスタミナが持つ自信はありました。他の選手に出られてもトップと秒差で繋ぐことは可能でしたしスパートに対応するだけの力は残っていたと思います。あの段階では力のある選手がまだ残っていたので、先に行かれるよりは自分から仕掛けてあわよくば逃げ切ることができればいいのかなと思っていました。
ー 鎌田選手のスパートに東海大の塩澤選手が着いてきました
自分はロングスパートに得意意識は無いので正直、塩澤選手に負けるのかなと思っていました。
ー どの辺りで区間賞を確信しましたか
ラスト1㌔でもう一回仕掛けたところですね。
ー 六郷橋でスパートをかけた時は、区間賞は意識していなかったのですか
仕掛けた時は、まだ区間賞を取れるとは思っていませんでした。ただ、もしかしたら狙えるかなという感じでしたね。
ー 他大学の主力選手が多くいる中で区間賞を獲得しましたが、区間賞を取れた要因は
ペース変動が激しかった中で惑わされずに、終盤まで自分の走りのリズムを崩さなかったことが区間賞を取れた一番の要因だと思います。
ー 今後は個人としてどのような目標で競技に取り組んでいきますか
まずは日本学生ハーフとその後のトラックシーズンでしっかり結果を出して箱根だけではないというところを見せつけたいと思います。
ー 区間賞を獲得したことで周りからの期待も大きくなるのではないでしょうか
そうですね。今後は法政のエースとしての名に恥じないような走りを見せていけたらいいなと思います。
ー チームとしては往路を16位で終えました
上位で勝負するにはまだまだ戦える選手の数が足りないなと感じました。チームとしてはこれからも自分だけに頼るようなことはして欲しくはないという気持ちがあるので、みんなで力を伸ばしていけたらいいなと思います。
ー 最後にファンの方にメッセージをお願いします
箱根駅伝の応援ありがとうございました。個人としては1区で区間賞を取ることができて結果は良かったのですが、チームとしては往路16位であまり良いとは言えない結果に終わってしまいました。これからまた上位を目指して頑張りますので応援の程よろしくお願いします。
河田太一平(2区)
一2区を任された時の心境は
前々から言われてはいてどのくらい本当なのかなとは思っていたのですが、練習をしていく中で2区を走る可能性が高くなり、2区を走るのだろうなという実感は徐々に湧いてきていました。緊張はしたのですが鎌田さんが1区で絶対良い位置に持ってきてくれるとは思っていたので、自分の走りができれば良いなとは思っていました。
一鎌田選手は1区で区間賞という活躍でした
まさかという形で、本当に速くて驚きました。どうしようかと思っていて、かなりパニック状態ではありました。
一ご自身の走りを振り返って
前半は割と突っ込み気味ではあったのですが、あの流れではそうするしかなかったのかなとは思っています。低血糖と脱水症状の影響もあって準備の段階で走りの体の仕上げ方ではなくて、体の中の方の栄養面であったりのケアが少し甘かったのかなと感じています。
一2区の難しさは
最後の3㌔のアップダウンが想定以上のきつさでした。実際に走る前からこの部分は厳しいなとは感じていたのですが、そこまで20㌔走ってきてからのこの部分は自分の想定以上に厳しい上りでした。
一レースプランは
5㌔を14分30秒を少し切るかそれより多少遅いくらいで、10㌔の通過を考えていたのですが、先頭の集団はかなり速かったのであの最初の場面で言ったら中々自分のペースで走るというのは難しかったです。付いていってきつくなってきたら後続の集団にうまく付いていければ良いかなという感じでした。5㌔過ぎたあたりでさすがに速すぎるなと感じたのでペースを落としてある程度リラックスした状態から後続の集団で走ろうと考えていました。それでも10㌔の段階でかなり速くて驚いたのですが、元からかなり速いというのは想定していたのでなんとか権太坂まで楽に走っていきたいとは思っていました。
一現在(取材時の段階での順位)の総合17位という結果は
自分が鎌田さんの良い展開というのを壊してしまったので復路の人たちにも申し訳ないなというのはあって、シードは難しいかもしれないですが、その中でもできる限り来年につながる走りというのをしてもらって、来年リベンジできれば良いかなという風に感じています。
一4年生も多く走られていますが、復路をご覧になっていかがですか
須藤さんが58分30秒くらいで走る目標だったのでそこからタイムが離れてしまったというのは自分もそうですが、箱根は本当に何があるかわからないなと感じています。直前の調子とかを見ても良さそうだったのでいけるかなと思っていたのですが、かなり厳しい結果かなとは思っています。
一今後は上級生となりますが、どのようなチームを作っていきたいですか
自分たち一人一人が考えて練習をしていって、気を抜かずに一日一日過ごしていくしかないかなと感じています。
一今後のチームの目標は
チームとしては来年もシード権を目指していくと思います。
一個人の目標は
正直なところで言えば来年は鎌田さんに2区を走ってもらいたいです(笑)ただその考えでは甘いと思うので、一番速い選手として来年は鎌田さんに勝って2区でリベンジできるような選手になりたいです。
一ファンの方にメッセージをお願いします
今年は自分が不甲斐ない走りをしてしまって応援してくださっている皆さんにも心配をかけてしまったと思うので、残りの2年間で足を引っ張ってしまった分を取り返して、皆さんを楽しませるような走りができれば良いなと思っています。
松本康汰(3区)
―ご自身の走りを振り返って
走る前に設定していたタイムがあったんですけど、最初の入りからすごく遅れてしまって自分でも後悔が残る走りになってしまったので悔しいという思いが強いです。
―走る前の調子は
状態も悪くなくて、結構調子も上がってきてたんですけど前半の入りがあまり良くなかったです。
―レースプランは
前との差もありましたし、前半が下りというのもあって最初突っ込んで入ろうと思ってたんですけど、ほとんど突っ込めず安定した入りになってしまいました。
―監督からのご指示は
鎌田さんが1番で帰ってきて2区の河田が少し順位を落としてしまって、前との差もあったので前半から勝負に出ようみたいなことは言われました。
―箱根で見つかった課題は
明治の小袖さんと中央の吉居大和が後ろから来て、ついていくことはできたんですけど、それまでの単独走が全然だめだったので、単独走を鍛えていきたいなと思いました。
―来年度の目標は
今年できなかった春、夏シーズンにトラックでしっかり結果を残すことをまず最初に頑張りたいです。あとは全日本の予選会を突破することと、来年もしっかり箱根を走って今年と同じ結果にならないように、シード権獲得できるように頑張りたいです。
―今後どのような選手に成長したいですか
エースの鎌田さん1人だと全然戦えないことが分かったので、鎌田さんに並ぶエースに成長したいなと思いました。
―ファンのみなさんへ
応援してくださりありがとうございました。応援してくださる方の期待に応える走りが今回できなかったのですが、来年は自分を含め強くなった法政大学をお見せできるように1年間頑張るので応援よろしくお願いします。
清家陸(4区)
−自身のレースを振り返って
直前まで膝の方に負担があったので、予定していた5区を回避して平地にまわったんですけど、それでも前半から思うような走りが自分の中では出来なかったかなと思います。
-レースプランは
事前に設定ペースやレースプランは立てていたんですけど、風とか足の状態の影響もあって、走りながら一つ一つ前を追っていこうというような感じで、走りながらレースプランを組み立てていきました。
-順位を一つ上げました
鎌田や河田、松本などの後輩たちがしっかり繋いできてくれたので、少しでも自分の区間で順位を上げて、4年生の古海さんにたすきを渡したい思いで走りました。
-15位でのたすき渡しについて
シード権争いができる位置で渡したいということはずっと走りながら思っていたので、少しでも前にというような思いで走って、たすきを渡せたというのは良かったのかなと思います。
-事前取材では5区を希望していましたが、4区での起用について
今年は自分が膝に違和感を感じ思うような走りができず、うまく調整ができなかったので、かなりチームには迷惑をかけたんですけど、そんな中でも4区を走らせてくれた坪田監督にはすごく感謝しています。希望していた5区では無かったんですけど、その前の区間ということでしっかりチームの主力として流れが作れたらと思いました。
-今後に向けて
まずは新チームをしっかり作って、その上で個人的な実力もチームの実力も底上げてしていかないといけないと思っているので、来年にむけて1から作り上げていかないといけないなと感じています。
-引退する四年生に向けて一言
最後の最後で4年生が4人エントリーされて本当に自分も心から嬉しく思いましたし、最後の集大成として良いか悪いかとは別として、箱根路を走って4年生とたすきを繋げたというのはすごく嬉しかったです。
-ファンに一言
今回の大会で一番に感じたんですけど、こういった応援にも来れないというような状況の中で、ファンの皆様が法政がどんな順位でも心から応援してくれているというのをTwitterを見ててもすごく実感しました。その人たちのために来年は少しでも笑顔になるような結果であったり、記録というのを目指してやっていかなければいけないと思います。
古海航(5区)
ー初の箱根路という事でしたが想像していた箱根路と比べて
今年は沿道での応援自粛ということで応援が少なかったので、想像とは少し違っていたかなと思います。
ー昨晩は普段通りよく眠れましたか
はい。いつもと変わらず眠れました。
ー鎌田航生(3)選手が区間賞を獲得したことによる心境の変化は
上位で来てくれるとは思っていました。ただあのメンバーの中で区間賞、とまでは思っていなかったです。エースがあのような走りをしてくれたことで往路の4年生は自分だけだったのですが「やらなければいけない」という気持ちはより一層強くなりました。
ー法大の5区は昨年まで3年連続で青木涼真(令元年度卒=現Honda)選手が走りましたが青木選手からアドバイスは
前日の夜に電話をもらって5区どうこうよりも、1年目とかは全く走れなかったので「苦しんだけどよくやったな。最後楽しんで頑張れよ」という言葉をもらって気合が入りました。
ー5区を走るうえでの意識は
5区はどの区間よりも気持ちが大事だと思うので、気持ちで負けないようにと思っていました。
ーレース中に監督から掛けられた中で印象に残っている言葉は
かなり声をかけてもらったんですけどキツ過ぎて具体的なことは正直あんまり覚えてなくて。 でも各ポイントで声を掛けられたときは元気が出て背中を押されました。最後は苦しい走りになってしまいましたが頑張れたかなと思います。
ー4年間を振り返って
1年目の全く走れない所から始まって色んなことがありました。特に4年目は引っ張らないといけなかったんですけど、それもなかなかできずに迷惑をかけることもありましたがたくさんの経験をさせてもらった4年間だったと思います。
ー競技を引退されるということですが思い残すことは
思うような成績が残せなかったのはありますがやり切れたのかなとは思います。
1区鎌田航生 コメント(※日本テレビ区間賞インタビューより)
―大学としては21年ぶりの1区区間賞となりました。今のお気持ちは
率直な気持ちとして、うれしいというのが第一のところです。
―今日の1区は驚愕のスローペースで始まったと思いますが、後半にかけてのレースプランは
もともと去年のようなハイペースを想定していたので、今回のスローペースは想定外のところでしたが、六郷橋のところから仕掛けることについては忘れないでいって、六郷橋から仕掛けてそのまま逃げ切ったというのが今回のレースのプランですね。
―各校実力者がそろう1区での勝負となりましたが、改めて振り返っていかがでしょうか
今回のようなレースでしっかり結果を出すことができたことは、今後の陸上人生においても大きな自信につながるのかなと思います。