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【陸上競技】第55回全日本大学駅伝対校選手権関東学生連盟推薦校選考会 選手インタビュー

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【陸上競技】第55回全日本大学駅伝対校選手権関東学生連盟推薦校選考会 選手インタビュー

第55回全日本大学駅伝対校選手権関東学生連盟推薦校選考会
2023年6月17日(土)
相模原ギオンスタジアム

伊勢で開催される全日本大学駅伝出場をかけた選考会が開催された。各校2名ずつが出場するレースを4組行い、8名の合計タイム上位7校が全日本大学駅伝への切符を手にする今大会。2年連続の全日本大学駅伝(全日本)出場を目指した法大は、昨年まさかの14位という結果に沈み、悔しさを味わった。その悔しさを晴らすべく挑んだ今年の予選会だったが、なかなかタイムが上がらず、13位に。2年連続で本戦出場を逃す結果となった。今回は、出走した選手8名のインタビューをお届けする。(インタビューはオンラインにて行いました。)

試合結果

総合成績

順位 大学名 総合記録
1位 城西大 3時間57分35秒40
2位 大東文化大 3時間57分50秒77
3位 東海大 3時間57分58秒89
4位 東京国際大 3時間59分02秒86
5位 東農大 3時間59分20秒68
6位 帝京大 3時間59分34秒06
7位 国士大 3時間59分45秒19
8位 立大 3時間59分59秒49
9位 神奈川大 4時間00分07秒27
10位 明大 4時間00分20秒02
11位 麗澤大 4時間01分53秒78
12位 日大 4時間02分45秒74
13位 法大 4時間02分46秒17

7位までが全日本大学駅伝出場権獲得。

個人結果

選手名 記録 着順
1 野田晶斗(1) 30分27秒18 15着
1 宗像直輝(4) 30分30秒03 18着
2 武田和馬(3) 30分13秒75 11着
2 三原怜王(4) 30分48秒62 32着
3 大島史也(2) 29分55秒34 10着
3 小泉樹(3) 29分57秒97 17着
4 松永伶(4) 29分55秒23 35着
4 稲毛崇斗(4) 30分58秒05 39着

選手インタビュー

野田晶斗(1組)

ー法政大学に入学して2ヶ月ほど経ちました。法政大学の練習はどうですか
最初は初めてするような練習もあって、慣れていない分、疲労が溜まることもありましたが、直近1ヶ月ぐらいからようやく練習にも慣れ始めて、少しずつ感覚が上がってきているように思います。

ー予選会はチームとして13位という結果でした。この結果をどのように受け止めていますか
自分が1組で流れを作る役割でしたが、事前に思い描いていたようなレース展開ができなくて、走っていて少し焦りが出てしまいました。選考会という大舞台で、上手く力を出すことができなかったです。チームとしても、全日本大学駅伝の出場権を逃してしまったので、悔しい気持ちがあります。

ー予選会当日のご自身のコンディションはいかがでしたか

まず、全日本予選の3週間前に法政大学記録会がありました。その記録会と比べてみても状態が上がってきている感覚はありましたし、予選会直前のアップでも体がよく動いていました。しかしいざレースを走ってみると、プレッシャーなどがあって、思うように体が動かない感じがありました。

ー同じ1組を走った宗像選手とはレース前どのような話をされていましたか
自分が1年生というのもあって、リラックスさせてくれるような言葉を掛けて下さいました。特にレース中でも、スローペースという難しい展開になって、少し自分が焦っているのを宗像選手が分かってくれたのか、「大丈夫?」と声を掛けて下さいました。

ー野田選手自身、1組を走った他大学の選手の中で、意識していた選手はいらっしゃいましたか
東海大学の永本脩選手(1)を走る前から意識していて、勝ちたい気持ちがありましたが、いざレースをしてみると力の差を見せつけられて完敗でした。

ーレースは序盤からスローペースの展開となりました。このスローペースは想定していましたか
スローペースは想定していました。ただ、想定していてもいざ本番でスローペースになると焦ってしまう部分があり、上手く対応しきれてない部分があったので、少し経験不足であると感じました。

ー全日本予選を上位で通過した大学との差は、どういったところにあったと感じていますか
普段の記録会で力を出せていても、選考会のような大舞台となったときに、本当の力を出せていない選手が多々いたと思っています。7位以内に入った大学さんは、一人一人がミスなく力を出しきれていたと思うので、そういったところに差があると感じています。

ー先月行われた法政大学競技会では10000mを29分41秒89で走られていました。今回の予選会に向けて、野田選手ご自身で具体的にどういった調整をされましたか
法政大学競技会で29分41秒というタイムを出す前に、1週間ほど練習が止まってしまった時期がありました。法政大学競技会のときもベストなコンディションではなく、状態が少しずつ上がってきている中での記録会でした。競技会から全日本予選までは3週間あったので、この間でしっかりと練習を積んで状態を上げておくことと、全日本予選の直近1週間は自分の疲労を上手く抜きながら、調整していきました。

ー今回の予選会で見つかったご自身の良かった点、課題点は
思い描くようなレースは出来ませんでしたが、集団が割れるタイミングが何度もあった中で、しっかりとそこに気付いて対応できたことが良かった点だったと思います。ただ、それ以上に課題点が沢山見つかりました。やはり大舞台となると自分が思い描いているようなレースに持っていけなかったことや、自分はラストのペースアップが少し苦手で、そこが今回のレースでも克服しきれていなかったと思うので、今後の練習で少しずつ自分の弱みを強みに変えていければと思います。

ー次戦以降、また秋からの駅伝シーズンに向けての目標を
今回の全日本予選が終わって、正直今までのどのレースよりも悔しさが大きかったです。
まず次回の記録会や大会では、5000mは高校時代の自己記録を更新して13分台を狙っていきたいです。10000mでは今回の予選会で見つかった課題点をしっかりと克服して、29分前半くらいの走りができるような選手になりたいです。駅伝のシーズンに向けては、まずは怪我なく練習を継続させることを第一に考えて、チームに駅伝で貢献できるような選手になっていきたいと思っています。

ー最後に法政大学の駅伝を応援しているファンの皆さんへコメントをお願いします。
全日本予選の応援ありがとうございました。思うような結果に結びつけることはできませんでしたが、こういった経験を糧に今後成長して、チームに貢献できるような選手になっていきたいです。これからも応援よろしくお願いします。

(取材・髙瀬真帆)

宗像直輝(1組)

―今回の個人としての結果を振り返っていただいていかがでしたか
自分の立場や今までの結果を踏まえると、もっと後ろの組だったりもっと上のタイム、順位で走って結果を残すという仕事が必要だったのですが、そこまでしっかりと調整し切れませんでした。今回、万全の形で上半期を準備しきれなくて挑むという形になってしまったのは反省点かなと考えています。本来であればもっとキャプテンらしいといいますか、箱根の結果からしてもっといい走りをするべきだったかなとも考えています。なので、反省点がかなり大きいかなという感覚です。

―チームとしての結果を振り返っていただいていかがでしたか
三大駅伝全てに出るチャンスがあった中で結果をつかみきれなかったというのは、チームが今まで上半期やってきたことの結果だと思いますし、本当に自分自身も、後ろの(組の)後輩たちにかなり負担をかけてしまったかなと思います。4年生の中では結構必死になってやろうという雰囲気をつくれていたんですけど、 それをうまく後輩に伝えきれてなかったかなと思います。後輩はもちろん必死にやっていたんですけど、チーム全体がその1つになり切れていなかったなと思いますね。もちろん、1、2、3年生も自分たちの目標に向かってちゃんとやってくれていた結果が今回の結果なので、学年ごとというよりかはチーム全体で1つになる必要があるなとは感じました。

―今回、個人としての目標タイムはどのあたりでしたか
30分以内が目標でした。暑さもあったんですけど、先頭が30分だったので実際には目標タイムより遅かったとはなるんですけど、自分の仕事としては、30分から29分半の間で、あとの組の選手たちに負担を軽くするというところが自分の仕事でした。いくら暑さがあったといえど、目標タイムとは結構かけ離れてしまったというのはあるので、そこが反省点です。

―当日のご自身のコンディションはいかがでしたか
水分補給だったり、暑さ対策というのはあまり苦手意識がなかったので、終わった後の体調不良だったり走っている途中の脱水症状というのは全くありませんでした。自分の中での体調面のコンディションは良かったんですけど、勝つための練習が積めていなかったかなとは思います。

―レースプランはどのように考えていらっしゃいましたか
暑さもあったことから、スローペースになる予想をしていたので、前半しっかりスローに対応して、後半の自分の得意とするスパート勝負で勝ち切るというプランにしていました。実際には結構揺さぶりがある中のレースで、一度ペースが上がった時にしっかり前に付けず、1人で走って体力が削られていって、本当にラストのラストで上げられたんですけど、残り3000mでのロングスパートがかけられなかったというところがあります。

―後半からはサングラスを外して走っていましたが、そこは気持ちの切り替えというタイミングだったのでしょうか
基本的に外さないスタンスで、箱根の時も外さなかったんですけど、夏は汗で前が見えなくなってきて、視界が悪くなると下手したら縁石の中に入って失格ということもあり得るとは思うので、そういったリスクを減らして視界をクリアにするためにサングラスは捨てました。

―関東インカレなども含め、箱根が終わってからの今年前半を振り返っていただいていかがでしたでしょうか
本当に箱根駅伝というのは自分の中でこれ以上ない結果を残すことができたかなとは思っています。
それ以降、周りの期待がある中でもその期待に応えられないというのは自分の中ですごくもがいている部分があります。冬できていたことが今できないということ、力の波があるということはチームを引っ張っていく上でマイナスポイントになってしまうので、持続的な力を証明できるようにしなければいけないなと思います。その中でも、春は毎年そうなんですけど、体調不良だったり、自分の中でのコンディションが合わせられなかった、しっかり調整し切れなかったというのは夏の反省になってくるかなと思います。その反省をしっかり生かして、夏合宿でしっかり上で練習して後輩を率いて、もう一度出雲でリベンジというところを目指していきたいなと思っているので、自分の長所を伸ばしつつ、チームを見ていけるような主将を目指していきたいなと思っています。

―最後の箱根まで残り半年間の、チームと個人それぞれの目標をお願いします
チームとしては、本当にチーム力が欠けていたと思うので、主将としてチームをまとめるというのはもちろんそうなんですけど、1人1人にしっかり目を向けたいと思っています。どのようなアプローチをかけていったらこの選手は伸びていくのか、調子を上げていけるのかというのを、監督だけではなく自分たち4年生がしっかり見ることで、本当の意味でチーム一丸となるということにつながるかなと思います。言葉だけではなく結果でしっかり証明できるように、この夏はチーム力向上を目標にやって、駅伝はやはりチームでやっていかなければいけないなというのはあるので、集団意識を持ってやっていこうと思っています。個人としては、箱根区間賞に対する周りからの期待だったり、逆に最近走れてないよねというプレッシャーももちろんあるんですけど、それをプレッシャーに感じるのではなく、その時の自分はその時の自分で、今は結果を出した昔の自分にとらわれず、今できることをしっかりやって、最終的に前回の自分を超えられるような結果を出せればいいかなと思っているので、そういう部分で頑張っていきたいと思っています。

(取材・岩瀬智悟)

武田和馬(2組)

ー今回のレースを振り返って
レース内容としてはスローペースの展開の中で、後半ペースアップできたっていうところは良かったとは思うんですけど、2組11位という事で、やっぱり1桁順位というところを狙っていたので、悔しい思いがあります。

ー8000m過ぎからのペースアップは予想していましたか
7000mか8000m辺りから誰か飛び出すだろうと思っていたので、そこまでしっかり力を溜めていて、最後ラストという感じだったんですけど、まだ故障明けということがあって、自分の本来の力を出せなかったと思います。

ー試合までにどのような調整を行いましたか
4月からずっと怪我をしていて、1ヶ月以上走れない状況が続いていて、足の痛みがあったんですけど、この日のために無理して急ピッチで合わせて、2週間程度しか練習できなくて、その中で自分の状態が上がるベストな練習をしっかり組み立てて、本番を迎えることが出来ました。

ー暑さなどの環境についてはどうでしたか
昨年は1組を走っていて、1.2組目が暑いということは分かっていたので、結構前もって水分補給をしたりだったりとか、暑さ対策は万全に出来ていたので、そこは問題なかったです。

ーどのようなレースプランを考えていましたか
暑さもあったので、スローペースってことが予測されたので、7000.8000mくらいまでは余裕をもって、スローってことは分かっていたので、そこをしっかりついてラスト1キロが勝負所だと思って、先頭集団から大きく離れないように意識しました。

ー監督からはどのような指示が出されましたか
監督からも暑さで絶対スローペースになるからしっかり自分の走りやすい位置で、余力を持って走るという事を言われていて、7000〜8000mで絶対に(ペースが)上がるから、そこに食らいつけと言われました。後は最低でも10〜20着という事は言われていたので、そこに関しては最低限の仕事が出来たかなと思います。

ー去年は第1組を走り、今年は第2組を走りましたが、走る組が違う事で役割は変わりますか
1組目はチームの流れが決まると思うので、そこでの責任っていうのもあったと思います。今年の2組目に関しては、1組目の出来次第で、流れが変わってくると思って、1組目で上手くいかなかったら、2組目で巻き返さないと後半の組がキツくなるという事で、前半の組みの流れっていうのが後半響いてくるので、そこを立て直す2組目という事で、すごい重要な組であったと思います。

ー去年と比べて成長できているところ、また今後もっと伸ばしたい点について教えて下さい
成長した点としては、確実に走力が上がっているという事で、3月の学生ハーフ21キロでは総合6番という事で他大学のエース級の人と、互角以上に戦えたって事は自信になりましたし、トラックに関しても5000mを13分台で、自己ベストっていうことでいい流れに乗れたっていうのが良かったと思います。
課題点として、怪我をしてしまったってことがすごく響いたと思います。本来、法政のエースとして4組目を走るべきだったんですけど、自分の怪我の影響もあって、走れなかったっていうのがチームにも迷惑をかけてしまったのかなというふうに思ってます。

ー今後のご自身の目標と、チームの目標を教えてください
三大駅伝出場とはならなかったんですけど、出雲駅伝と箱根駅伝があるので、個人としても、そこのふたつの駅伝ではエース区間を走って、区間上位っていうところでチーム目標に貢献していきたいなって思ってます。

ー最後に、応援してくれている方へ一言
全日本大学駅伝予選会応援ありがとうございました。目標としていた三大駅伝出場とはならなかったんですけど、残りの出雲駅伝と箱根駅伝では、絶対にチーム目標を達成し、普段応援してくれている方々に結果で恩返し出来るように、頑張っていきますので今後とも応援のほどよろしくお願いします。

(取材・白戸大貴)

三原伶王(2組)

ー今回のレースを振り返っていかがでしたか
今回、自分の初めての公式戦ということで少し緊張しました。

ー当日のご自身のコンディションはいかがでしたか
練習もしっかりできていたので、調子も体調もバッチリだったと思います。

ー当日のレースプランはどのように考えていましたか
坪田監督からしっかりと15番以内を目標に確実に繋いでいこうという指示が出されていたので、15番を目標に走ろうと思っていました。

ー1組目の選手たちの走りを見てどのように感じましたか
2人とも15番以内という目標に近い走りをしていたので、自分も頑張ろうという思いになりました。

ーご自身の結果をどのように受け止めていますか
自分の結果としては32着と言うことで目標通りは走れなくて後半の組みに負担をかけると言うレースになってしまいました。四年生としてチームを引っ張って行ったり支えて行かなければいけないと言う立場にありながら足を引っ張ってしまったので挽回するために出雲駅伝と箱根駅伝が残っているのでそれに向けてしっかりと頑張っていかないといけないなと思いました。

ー同じ組を走っていた武田選手とはレース後にどのような会話をされましたか
自分が遅れてしまったので申し訳ないな、と言う話をしました。また、武田は箱根駅伝を2回走っていてチームの中でも主力な選手で、初の公式戦で落ち込んでいた、やばいな、と思っていた自分をサポートしてくれたので、後輩ながらも、とても頼りになる選手だなと思いました。

ーチームとしての13位と言う結果はどのように受け止めていますか
自分たちの目標が、予選会を突破して全日本に出ると言うことが最低限の目標だったのですが結果として13番と言うことで、このままでは出雲でも箱根でも全然戦えないなと言うふうにおもいました。

ー今回のレースを受けてこの夏、どのようなことをテーマに練習に取り組みたいか教えて下さい
まずは自分は1年目2年目3年目と怪我が多くて、今年は4年目と言うことで最後の年になるので、まずは怪我をしないで夏を乗り切っていくのをしっかりとクリアした上で出雲駅伝、秋のレース、箱根駅伝に向けてしっかりと夏合宿を走り切りたいなと思います。

ー法政大学を応援しているファンの皆さんへ
全日本予選は残念な結果になったんですけど、夏でしっかりと自分たちで変わって、出雲駅伝と箱根駅伝を目標通りに走れるように、箱根駅伝総合5番以内を目標に頑張ってまいりますので今後とも応援よろしくお願い致します。

(取材・艶島彩)

大島史也(3組)

ー今回のご自身のレースを振り返って
レース展開としてスローペースであり、日が沈んだとはいえ蒸し暑かったのですが、最初は余裕を持って走れました。しかし、ペースの変動が激しくその中で足を使ってしまい、ラスト3000mでペースアップをしたのですが、離されてしまいスタミナ不足を感じました。
しかし最後まで粘り切ることができ、自分が出せる力は出せたと思います。

ーご自身のレースプランはどのように考えていましたか
1ヶ月前から調子が上がってきていたため、ハイペースになったら先頭集団につける自信はありました。スロペースの展開も考えていたんですけど、ハイペースであってもスローペースであっても、とにかく先頭につこうと考えていました。

ー最初に3人の選手が集団から飛び出しましたが、その時の心境は
2組目が終わった時点で、チーム順位が良くなかったので、監督からもここの組で攻めていこうと話していたのですが、飛び出した時は不安な気持ちがありました。最終的には先頭に追いついたので、つかなくて良かったと思うのですが、走っている最中は先頭が離れていったこともあり、不安でした。

ー集団はスローな展開となったのですが、気をつけていたことはありますか
スローペースになると、我慢できない選手が引っ張り合ってペース変動が激しくなるのですが、経験上あまりペース変動に惑わされないようにするために、集団の中盤辺りで力を使わずに走ることを心掛けました。

ーレースの最中に同じ組を走った小泉選手と何かコミュニケーションを取りましたか
7000m付近で小泉さんが出てきて、余裕があったので、「前出ましょうか」と言ったのですが「まだ我慢、まだ我慢」と言われました。

ー走っている最中に監督から何か指示はありましたか
歓声で一切聞こえなかったです。

ー予選落ちという結果を受けて、どのように考えていますか
全日本大学駅伝の舞台は伊勢路なので走りたかったです。箱根駅伝が終わってから、チームとして3大駅伝出場を目標していたので、悔しい気持ちです。

ー今後のご自身の目標は
1年目は怪我が多く、あまり試合に出れなかったので、ここから箱根駅伝まで怪我なく継続した練習を積みたいです。それがスタミナ強化となり、出雲駅伝や箱根駅伝の結果に繋げていきたいと思います。

(取材・松下天)

小泉樹(3組)

ー他の組をご覧になって
基本的にアップとかをしていて、1組目のレースも少ししか見られなかったり、2組目も最後の方しか見られなかったりでした。4組目は結構見られたんですけど、結果でしか見られていなかったです。ただ、1組目と2組目の選手が頑張ってくれていたので、自分もしっかり走ろうという気持ちで準備をしていました。

ーご自身のレースを振り返って
チームの状況的には、3組目で僕と大島(史也)が稼がないといけないような状況だったので、2人とも組10着以内を目指して走っていました。ただ、気持ちが焦っていたこともあって、レース展開もうまくいかなくて。最低限まとめられたとは思うんですけど、求められていた走りというのはできなかったかなと思っています。

ー『組10番以内』という目標はご自身で決めたのでしょうか 監督からの指示だったのでしょうか
自分の中でも組10番以内で走りたいと思っていたんですけど、監督からも2組目が終わったあたりで「結構厳しい状況だから2人とも組10着以内で入ってきて」と言われました。あとは「いけるならもっと上の順位を狙っていってほしい」というような指示もあったので、自分の中で組10番という目標には結構こだわって走っていました。

ー1年生以来の全日本予選でした 緊張は
1年目を走っていたので、どのような大会か分かっていたのですが、通過しないと本戦を走れないというプレッシャーや、8人いる中で1人も外すことができないということに対して独特の緊張感があって。かなり緊張はしていました。

ー同組には大島選手がいらっしゃいました レース前に何かお話は
同じ組を走ると決まってからは結構話をしていました。大島は大きな大会というのが初めてだったと思うので、硬くなりすぎないように話しかけたりしていました。走り終えてからは、「俺らでワンツー取れたら良いね」とか、「俺らが稼がないといけないからしっかり稼げるようにやっていこう」という話をしていました。

ー普段から大島選手とコミュニケーションをとるのですか
そうですね。結構寮内でも話す仲ですし、練習の時もジョグの時に一緒に走ったりしています。

ーご自身で3組目のレース展開はどのように予想されていましたか
色々な状況が考えられるなと思っていて。速いペースになるかスローペースになるか分からなかったんですけど、なんとなくスローペースの方が可能性が高いかなと考えていました。当日のレース展開も実際にスローペースだったんですけど、なかなか想定通りの走りはできなかったかなと思います。

ーその中で小泉選手の戦略は
スローペースだったら、前半は集団の中で足をためて、体力を使わないようにしようと心がけていました。ですが、実際は集団の中で結構揉まれてしまって。自分の位置とかも落ち着きがなくて、動きがあるような位置で足を使ってしまった点が反省として挙げられます。

ーレース中盤からスピードを上げていました
スローペースだったら、5000mから6000mくらいまでは前の良い位置で走っていくと決めていたので、そこまでは想定通り前に行けたんですけど、その前の段階で足を使ってしまったのが大きかったかなと思います。

ー大島選手と小泉選手が交互に前に出るような展開でした 意識は
近くで並んで走っていた時はお互い集団に着けていると感じていたので、2人で頑張ろうと思いながら走っていました。
声をかける余裕とかはそこまでなかったんですけど、手のジェスチャーで伝えたりはしていました。大島が結構速い段階で前に行こうとしていたんですけど、「まだちょっと早いよ」「落ち着いてまだ行こう」という感じで、ジェスチャーで伝えていました。

ー駅伝シーズンと比べて練習なども暑い中だったと思います 何か暑さ対策などは
練習の段階から、暑さが嫌だなと思わないように走っていました。「全日本予選は暑くなるだろうから、暑い中の練習も頑張ろう」と思いながら練習をしていたり、水分補給の仕方を意識したりと工夫していました。

ー水分補給の仕方とは
一気に水を飲みすぎないことだったり、こまめに水やスポーツドリンクを飲むようにすることだったり。あとは、練習中に飲むことは当たり前なんですけど、練習の2.3時間前や練習後に水分をしっかり摂ることは意識しています。

ーけがをされていたとのことですが
箱根の前に右の大腿骨の骨膜炎になってしまって。そこから一回復帰して、かなり良い練習を積めていたんですけど、もう一回3月あたりに右の大腿骨の炎症で、同じ部位をけがしてしまって。そこからの復帰でなんとか全日本予選に合わせられたという形でした。
復帰戦になった法大記録会に比べたら、明らかに状態は上がってきていたんですけど、試合直前になって少し脚に違和感がありました。ただ、そこは自分の中ではあまりレースに影響していなかったと思うので、復帰戦の時に比べたら状態は良かったと思います。

ー今年からは上級生となりました 心境に何か変化は
後輩が増えて、先輩がいなくなってしまった分、自分がしっかり走りで引っ張ったり、それ以外の部分でもしっかり後輩を気にかけたりしながら練習をしようというのは、去年以上に意識しています。

ー本格シーズンに向けて強化したい点は
自分の課題として「けがをしてしまう」ということがあるので、まずは故障しないように練習を継続していきたいというのが一つあります。
あとは、駅伝シーズンでエース区間や主要区間で他大学と勝負できるような実力をつけていきたいなと思います。

ーファンの皆さまへ
全日本予選は予選通過とならなかったんですけど、出雲や箱根は今年の秋以降に残っているので、そこでしっかりと強い法政大学を見せられるように頑張っていきたいと思うので、これからも応援よろしくお願いします。

(取材・芦川有)

松永伶(4組)

-全日本大学駅伝出場を逃す結果となりましたが、その結果についてどのように捉えていますか
非常に悔しい結果でもありますし、久しぶりに三大駅伝全てに出場できるという貴重なチャンスだったと思います。

-当日は夕方から夜にかけての開催だったとはいえ、とても気温が高かったですが走りに影響しましたか
特に1~2組目あたりの人には影響がすごくあったと思います。ただ4組目となってくると思ったよりかは大丈夫でした。

-自身のコンディションについて
うまくコンディションを合わせられなかったというのは大きくて、それは実力不足だと思うのでもっと合わせることが出来たらなと思います。

-4組目までの自チームの選手の走りについて
下級生が上手く頑張っている中、4年生が4年生らしい走りを出来なかったので、そういう部分は反省しないといけない。出場のボーダー付近の順位にいてくれたので自分たちが順位を下げてしまったのはとても悔しいです。

-出走前、監督からどういった指示がありましたか
それまでの順位の事もあって「日本人トップを狙ってこい」と言われました。

-序盤からハイペースな走りをして留学生集団について行っていましたが、その狙いは
やはり順位が順位だったのでそういう選択をしました。
1キロ過ぎに転倒してしまったのですが、そこで前の留学生集団についていくのではなく石原翔太郎選手(東海大4年)について行くなどもっと自分の状態を考慮すべきでしたが、自分の状態を100%に持っていくことができれば留学生集団にもついて行くことが出来たんじゃないかなと思っています。

-これからチームや個人がどのようにレベルアップしていくべきと思っていますか
箱根駅伝の予選会に向けて他大学は必死にやってくると思うので、僕たちも他大学のように夏は必死にトレーニングをして悔いのない夏にして秋以降のレースでリベンジしたいです。

-今後、この選手には絶対負けたくないという選手はいますか
同じ千葉県出身の佐藤一世選手(青学大4年)、石井一希選手(順大4年)、佐藤真優選手(東洋大4年)の3人にはずっと負けたくないと思っていたが、この前の日本学生ハーフマラソン選手権(3月)や今回の予選会を見て吉田礼志(中央学大3年)にも負けたくないという思いが強くなりました。

-応援しているファンの皆さまへ一言
今回このような結果になってしまいましたが、必ずチーム一丸となって強い法政を取り戻すのでこれからも応援よろしくお願いします。

(取材・山口晴暉)

稲毛崇斗(4組)

ー今回のレースを振り返って
上半期の中でも1番大きな目標であった全日本大学駅伝選考会で、僕自身4組目というところで、最後の1番重要な場所を走らせていただきました。率直な感想としては、自分自身の走りができなかったということがあります。前半から想定していたよりもレースペースが速かったことで、そういったペースに対応できずにいました。かなり前半の方で集団から離れ、1人でレースペースを作る中で、なかなかレースといったレースができなかった試合だったと捉えています。

ーレース前に監督や松永選手と何かお話はされましたか
法政自体がボーダーラインだったというところで、監督の方からは走る直前に「立教大学さんのあたりを追ってくれ」と言われていました。松永はエースなので、「日本人トップを狙え」というような指示がありました。僕自身は日本人トップを取るようなレースはなかなか難しいかなと思っていたのですが、坪田さんの方から「堅実に走るように」ということを言われたので、まずは立教さんに勝つことを意識していました。
松永に対しては、少しでも緊張をほぐしてあげたいと思ったので「絶対にいけるから」といったような、自信が少しでもつくような言葉をかけあったりしていました。

ーレース前には松永選手の肩に手を乗せる姿が見られましたが、緊張をほぐすための仕草だったのでしょうか
そうですね、先ほどお話した部分もあの行動に含まれているかなと思いますね。

ー1〜3組目のレースをどのようにご覧になっていましたか
1組目で、本来なら主将である宗像が稼がなければいけないところで、どうしても状態が上がらないということがありました。また、2組目の三原も調子があまり良くないというところで、後輩たちがとてもよく頑張っている印象を受けました。
その中で、やはり最終組に僕と松永が4年生という立場でチームに良い流れを作って全日本出場を決めたかったという思いがあります。

ー稲毛選手は初の全日本予選でした 緊張は
全日本予選を走るのは初めてでしたが、1年生の時に箱根駅伝の予選会を経験していました。その中で大舞台でのプレッシャーには強いのかなと思っていました。ですが、全日本予選の独特な雰囲気もありましたし、そこで足を取られてしまったということも、今思い返せばあったのかなと思います。

ー副主将という肩書を持った中でのレースは
個人で戦う関東インカレや記録会の時など、普段は僕自身あまり「副主将として走る」ということを考えていなかったです。ただ、今回に関しては副主将であることや4年生としての自覚がこれまでに比べて重くのしかかってきました。自分の中でなかなかそれを強みにできなかったと思っていて。そういったところをプラスに変えていかなければいけないな、と正直思いました。

ー4組目は外国人選手が多く、高速レースが予想されていました レース展開はどのように
最初の1000mはどんなに速くても日本人のトップ集団、もしくは外国人と日本人が一緒にいっていたら、その集団について行こうと考えていました。8000mからは少しずつペースが落ち着くだろうと思ったので、そうしたら集団の中盤もしくは上くらいで走れたら良いなと思っていました。そして最後はスパートで勝ち切る、ということを想定していました。
ただ、実際には1000mが終わってから2000mに入るまでのペースが想定していたよりも速く、ビルドアップのような形になってしまって。そういった中で僕自身も苦しくなってしまい、なかなかレースをうまく組み立てることができなかったと思います。

ー同組の松永選手は序盤で飛び出していました 
最初のスタートダッシュ自体、松永はすごく速くて。僕自身は「もうちょっとスタートダッシュが遅くても良いんじゃないかな」とは思ったのですが、やはり2人で並んで走りたいという思いはあったので、僕自身も松永について走っていて。中盤あたりに松永が転んでしまったんですけど、集団から一気に離れた時に真後ろにいて、まずいなと思いました。ただ、すぐ1周してからはまたペースを上げて、外国人選手の集団について行っていました。その姿を見て僕ももう一度ギアチェンジできたのかなと思います。

ー中盤以降からスピードが上がったように見えました
正直なところ、想定していたよりも中盤のベースはだいぶ落ちてしまっていて。そのままずるずるいってしまう可能性もあったんですけど、最後の踏ん張りというか、ここだけは絶対に負けちゃいけないと思って。周回差になってしまった時に、他大の選手の力も借りてペースを上げました。ただ、最後までそれがなかなか続けられずに、ペースも上がらりませんでした。そういったところで苦しかったですし、他の選手との差も感じたレースになりました。

ー先月の法政大学競技会では29分31秒を出されていました 今大会に向けて調整は
実際に関東インカレの時はかなり調子が悪かったんですけど、そこから法大に向けて調子を上げられました。近年の中で1番調子が良いんじゃないかなと思っていたのですが、レース展開的に苦手なところがあって。そういったところで自分の調子もうまく発揮できなかったのかなと思います。

ー当日は非常に暑かったと思います 練習の段階やレースで暑さの影響は
試合当日は1組目よりも気温が下がってきて、日も沈んでいたので、そんなに暑くはなりませんでした。ただ、それまでの練習など、調整していく中でかなり暑かったりして、調整がうまくいくのかなという不安はありました。

ー気温の変化に対応するための準備などは
暑熱順化のために練習をしたり、前日とか前々日は涼しいところで練習をしたりして、体温のバランスを取りながら準備を行っていました。

ー今回のレースを通じて見つかった課題や良かった点は
僕自身の強みとして、(1000m)3分や2分55のペースをハーフなどでも出し切れるという部分があります。ただ、その分スピードの速いレース展開になると、手も足も出なくなってしまうと感じました。
こういった(スピードの速い)レースを今回経験したことも人生で初めてだったので、上のレベルの選手と戦うことができたのは、ひとつ良かった点かなと思います。
ただ、その反面、チームとして負けてしまったことはすごく悔しいので、出雲や箱根に向けて、夏合宿などでなんとか力をつけていきたいと考えています。

ー次戦以降、秋からの駅伝シーズンに向けて意気込みを
去年の4年生は、僕たちに比べてまとめてくれるような方たちで。今僕たちが完璧にできているか、それ以上できているかと言われると、正直できていないのが現状です。まずはチームとして箱根や出雲で勝てるように、副主将として仕上げていきたいです。また、個人としては、出雲駅伝で6区、箱根駅伝で9区といったように、長い区間や準エース区間を走れることを目指しています。上位の争いができるように、夏合宿で長い距離を走ったり、速いスピードの練習など特化していきたいと思います。

ーファンの皆さまへ
今回、予選通過ならずというところだったのですが、この悔しさを吹き飛ばすような結果を出雲や箱根で残したいと考えていますので、これからも引き続き応援していただけたらと思います。

(取材・芦川有)

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