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【硬式野球】他大学インタビュー2021 東京大学野球部②~井上慶秀選手、井澤駿介選手、齋藤周学生コーチ~

硬式野球

2021年3月30日(火)
オンライン

5月22日から東大との2連戦に臨む法大野球部。弊会は対戦相手である東大野球部にインタビューを敢行した。今回は、井上慶秀選手、井澤駿介選手、齋藤周学生コーチに話を伺った。

4番としてだけでなく副将としてもチームをけん引する井上慶選手

選手インタビュー

井上慶秀 副将

ー昨年を振り返って
去年は投打が噛み合わなくて結果的に1勝もできなかったので、悔しい年になったかなと思いますね。

ーオフシーズンに取り組んだこと
コロナ禍で活動が難しい時間はあったんですけど、トレーニングだったりバッティングなどには時間を割いて取り組んできました。

ー今年は副将という立場です。何か意識されていることなどは
僕たちは入ってからの3年間で勝ったことがなくて、上手くいかないことも多々あるんですけど、下を向かずに楽観的になって「勝てるだろう」と思って練習から取り組んでいるようにしています。

ー大音周平主将が仕事を上級生に割り振っているとおっしゃっていましたが
バッティングについては僕がバッティング長の人と話していますね。なので、バッティングについてはみんなと携わっていますね。

ースローガンは『変革』。オフに『変革』されたことは
5キロ痩せたことですかね(笑)。あとは守備・走塁もけっこう頑張ってやってきたので、守備・走塁でもしっかりと結果を残せるようにしたいです。

ーその際に参考にした選手は
守備については僕はサードをやっているので、ソフトバンクの松田(宣浩)選手や慶應の下山(悠介)くんの動画を見て参考にしていますね。走塁は盗塁の仕方を盗塁長の人が送ってくれて、ソフトバンクの周東(佑京)選手や元巨人の鈴木尚広選手を参考にしました。

ー一橋大から東大に再受験して入学されました
神宮でやりたいなと思って(東大に)入って、今年早くもラストイヤーなので、チームとしても個人としても何とか結果を残していきたいなと思います。頑張りたいですね。

ーオープン戦の調子は
まあまあ良い方だと思いますが、その中でも試合ごとに出てくる課題があるので、開幕までにその課題を潰しながらやっていきたいと思いますね。

ー課題を一つ挙げていただくと
三振をしないことです。僕はツーストライクに追い込まれるまではしっかりとヒットを打とうと思っているのですが、ツーストライクに追い込まれたら三振をしないことが一番大事なことだと思っています。なので、三振をしないことですね。三振をしないために今やっているのはポイントを近くすることですね。

ー法大の印象は
みんな明るくて、野球が上手いという感じですね。すごく楽しそうで、強くて憧れのチームですね。

ー法大の打者で意識している選手は
岡田(悠希、人4=龍谷大平安)君ですかね。初球から振りが強くてホームランを打てるので、良いバッターだなと思って見ています。

ー法大の投手では
三浦(銀二、キャ4=福岡大大濠)君、山下(輝、営4=木更津総合)君は球も早いし、しっかり対策していかないとなと思っています。

ー今季の意気込みは
今年はピッチャーも頑張って、バッターも結果を出して、まずは1つ勝っていきたいなと思います。

(取材:五嶋健)


井上 慶秀(いのうえ・けいしゅう)
教育学部4年
1996年8月8日生まれ
長野県出身・県立長野高
175cm92kg・右投右打
『赤門軍団の4番。二浪の末に一橋大に入学するも、再受験し東大に入学。憧れの神宮の舞台に立った。ラストイヤーとなる今季は副将としてチームをけん引する』

井澤駿介 選手

一昨年を振り返って
昨季が神宮初登板ということで春秋ともに探り探りという感じで、相手との対戦というよりはまず神宮で投げてみてちゃんとストライクを取るとか、自分との戦いという面が大きかったなと思います。

一初登板となった慶大戦での手応えは
しっかり自分の粘り強いピッチングで強みを生かせれば、最小失点で試合を作れるということが分かったので、そこはかなり手応えを感じました。

一秋のリーグ戦でも出場機会は多かったが、手応えやそこから見えた課題は
手応えとしては最後の明治大学戦ではしっかり試合の最後まで投げることができました。序盤は無理だったのですが試合を重ねるごとに長いイニングを安定して投げれたというのが自分の中の収穫でした。課題としてはピンチになると相手のバッターの方が上手いので三振や内野フライでアウトを取れず、どうしても犠牲フライであったりとか内野ゴロ、ヒットで失点してしまうということが課題かなと感じました。

一秋のリーグ戦では規定投球回にも到達しました
規定投球回に達するということは毎試合それなりのイニングを投げれているということなので、僕としては1試合1試合、1イニング1イニングを抑えるという気持ちなのですが、結果としては規定投球回に届いたということで自分の中で多少は自信になったかなと感じます。

一オフに取り組んだことは
コロナ禍の中で練習があまりできなかったのですが、ベースアップということでそもそものトレーニングであったりフォームの修正をメインにやってきてはいます。

一コロナの影響は
大学のグラウンドが使えなかったり、その影響でオープン戦が例年より組めなかったり、合宿にも行けなかったので思っていたよりも練習量が積むことができていなくて、時間的な制約が多かったのかなと思います。

一井手監督の掲げる野球は投手中心のチームですが
井手監督も仰っているのですが、最小失点で切り抜けるということで目安として3点以内に抑えるというのは常に考えて投げています。

一今年の東大のスローガンは『変革』ですが
昨年は2年生ということで先輩頼みなところが多かったのですが、今年はチームの中では経験が多い方になるので、ピッチャー陣を引っ張っていかなければという責任感は芽生えました。

一オープン戦での調子は
それほど投げてはいないので、これからしっかり調子を上げていければ良いなと思っています。

一今年のチームで期待の選手は
阿久津(怜生)という3年の外野手がいるのですが、足の速い選手でとても期待しています。

一法大の印象は
毎年投手がすごく安定していて、野手の方も長打力のあるバッターや小技のできるバッターなど全体としてバランスが良くて、投手としてはかなり手強い相手かなという印象です。

一法大打線を相手に意識することは
余計なランナーを出さないことですね。自分の問題にはなるのですが、フォアボール絡みだとかなり点を取られてしまうと思うので、岡田(悠)選手であったりバッティングの良い打者の前にランナーをためないということを意識したいと思います。

一今年の投球スタイルは
昨年の投球を続けながらも今年はしっかり空振りが取れるような変化球を習得したいなとは思っています。実戦ではまだあまり使えていないのですが、スライダーが良くなってくれば使えるのかなと思っています。

一個人の目標、チームの目標は
個人としては昨年の防御率を下回ることで4.50以内にするというのが目標で、チームとしての目標は1勝というところを目指して頑張りたいと思います。

一最後に今年の意気込みをお願いします
昨年多く経験させてもらった分、今年にその経験をしっかり生かせるように与えられた役割で勝利に貢献できるように頑張りたいと思います。

(取材:吉本侑樹)


井澤 駿介(いざわ・しゅんすけ)
農学部3年
2000年1月6日生まれ
北海道出身・札幌南
180cm80kg・右投右打
『大きなカーブが特徴の右腕。昨年の秋には2年生ながら規定投球回に到達した。今年はエースとしての活躍に期待がかかる』

齋藤周 学生コーチ

ー昨年を振り返って
自分たちで「こういうふうにやっていこう」というのをあらかじめ試合前にチームとして統一できなかったというのが反省としてあります。その辺りは今年はやっていきたいなというのはあります。

ー学生コーチに転身されたきっかけは
2年生のときに肩を痛めてしまったので、それを機に学生コーチの方に転身することになりました。

ー学生コーチとアナリストを兼任されていますが、苦労している点は
一番は単純に忙しいというところが苦労しているところかなと思います。

ーTwitterやnoteなどで情報を積極的に発信されていますが、そのきっかけは
情報を出していく時に、いきなりLINEとかに分析の情報を出しすぎても、負担が重い気がしていました。でも、せっかく自分が得た知見を共有しないのももったいないなと思って、見たい人が見れる形を作ろうと思いました。その際に外部に公開することでより知見が磨かれていければいいなと思ってああいう形にしました。

ーnoteを拝見していると野球以外の分野からも様々なことを発見されていると思います
そうですね。他の分野からでも野球と組み合わせることで新しい発見が出てくるのかなと思っています。

ー昨季からリーグ戦でトラックマンが導入されています。東大も今年からアナリストの募集を始められました
データ自体はみんなに与えられていると思いますが、そこ(解析)の部分については他の大学に勝っている部分かなと思います。

ー六大学以外でもデータ分析班が続々と設立されています。今後はアマチュア野球でもデータ分析は主流になっていくとお考えでしょうか
メジャーリーグでも有名なコンサルティング会社のコンサルトの人がメジャーリーグに関わっているので、そういう人たちの知見をどんどん取り入れていこうという流れにはなってくると思います。

ー全体練習を重視されている中で、全体練習ができない時期もありました
グランドが使えない期間は個別練習に振って、個々のレベルアップに重点を置いていきました。逆に全体練習を再開した後からは全体でしか出来ないことをやっていきました。

ー今季期待の選手は
かなりいっぱいいるんですけど、僕が一番挙げたいのは宮﨑(湧)かなと思っています。非常にバッティングの再現性が高くて、そこを期待しています。

ー法大の印象は
そこはあまり(チームとして)ラベリングはしていなくて、個々の選手について「この選手はこうしていこう」という形の見方をしています。

ーその中で警戒している選手は
勝つためには先発投手を警戒する必要があるので、三浦銀二選手に重点を置いて警戒しています。打者に関しては先発ピッチャーは明らかに投げる機会は多いんですけど、打者は9人で打席数も多くないので、1人のバッターというよりかは全体でどうするかを意識してやっています。

ー今季の意気込みは
3年間勝てていないので、これまでと同じことをやっていたら負けるだろうというのはあります。なので、とにかく新しいことにチャレンジしてやっていこうと思います。

(取材:五嶋健)


齋藤 周(さいとう・あまね)
農学部4年
2000年1月29日生まれ
東京都出身・桜修館中等教育高
171cm54kg・右投右打
『学生コーチとしてだけでなく、アナリストとしても赤門軍団を引っ張る。データ重視の戦略でチームを7季ぶりの勝利へと導く』

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