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【陸上競技】第53回全日本大学駅伝対校選手権関東学生連盟推薦校選考会 見事2年ぶりに伊勢路への切符を手にした!

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【陸上競技】第53回全日本大学駅伝対校選手権関東学生連盟推薦校選考会 見事2年ぶりに伊勢路への切符を手にした!

第53回全日本大学駅伝対校選手権関東学生連盟推薦校選考会
2021年6月19日(土)
相模原ギオンスタジアム

第53回全日本大学駅伝対校選手権関東学生連盟推薦校選考会(全日本駅伝予選会)に法大の長距離ランナーらが出場した。各校2名ずつが4組でレースを行い、合計タイムの少ない上位7校が秩父宮賜杯第53 回全日本大学駅伝対校選手権大会(全日本駅伝)の出場権を手にするこの大会。法大は総合3位で見事2年ぶりに伊勢路への切符をつかみ取った!

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試合結果

総合成績

順位 大学名 総合記録
1位 東国大 3時間56分39秒39
2位 國學大 3時間56分47秒04
3位 法大 3時間57分14秒64
4位 拓大 3時間57分17秒26
5位 中大 3時間57分17秒61
6位 中央学大 3時間57分23秒16
7位 日体大 3時間57分47秒90
8位 駿河台大  3時間58分16秒34

7位までが全日本駅伝出場権獲得。9位以下は省略。

個人結果

学内順位 選手名 記録 着順
1 4 鎌田 航生 28分57秒82 12着
2 3 清家  陸 29分28秒24 13着
3 4 河田太一平 29分31秒18 26着
4 3 川上 有生 29分36秒72 19着
5 1 扇 育 29分43秒48 8着
6 1 内田 隼太 29分48秒87 12着
7 2 小泉  樹 30分02秒75 3着
8 2 細迫 海気 30分05秒58 5着

戦評

2年ぶりの伊勢路への切符をつかむべく、全日本大学駅伝の予選会へと挑んだ法大。小雨が降りしきる中、無観客の相模原ギオンスタジアムに戦いの火蓋が切って落とされた。

1組目に出走したのは、扇育(3)と内田隼太(3)。両者はこれまで故障に苦しんできたが、何とか調子を上げてきた。序盤から國學院大の中西大翔が一人抜け出して先頭を走る展開となったこの組。2位以下の選手は大きな集団を形成し、扇と内田は集団の先頭付近に位置取ってレースを進めた。4000mを過ぎたあたりから、集団がペースアップ。徐々に縦長になっていくが、扇と内田は先頭から遅れることなくリズムを刻んでいく。「ラスト2000mくらいから前で勝負することだけを考えていました」と内田が語るように、2人は勝負所まで虎視眈々とチャンスを狙っていた。
ラスト1000mで野下稜平(専大)が集団のトップに飛び出すと、各選手がラストスパート。「キツかったんですが、ペースを上げて、最後まで自分のもっている力を出しきれた」という扇が組8位、続く内田が組12位でフィニッシュを果たした。1組目終了地点で総合4位につけた法大。扇と内田が復活の走りでチームに勢いを与え、上々の滑り出しを見せた。

1組目を終え、全体の4位と好位置に着けたなかで登場した細迫海気(2)と今大会法大唯一の1年生、小泉樹(1)。前半は集団走が続いていたが、5000mを過ぎたあたりから木付琳(國學院大)が集団から抜け出した。しかし「急激なペース変化にすぐに反応するのではなく、徐々に対応することを心掛けた」と語ったように、2人は自分のペースを乱さず安定した走りを見せた。9000mあたりで木付は吸収され、再び集団走になるかと思われたが、ラスト1週で細迫が小泉に「行くぞ」と声を掛け、2人揃ってスピードアップ。試合前に坪田監督から掛けられた「いけると思ったら思い切っていけ」という言葉を胸に、自信を持った走りを見せた。その後小泉が抜け出し、トップに立ったものの、最後の直線で2人に抜かれ3着でゴール。細迫も粘りの走りを見せ、5着でレースを終えた。3組目以降の選手に余裕を与え、「チームに貢献できた」と語った2人。今後の活躍にますます期待したい。

細迫と小泉の好走もあり、第2組終了時点で大学順位が2位に浮上し弾みをつけて迎えた第3組には主将の清家陸(4)と川上有生(3)が登場した。序盤は集団の中央から後方に位置し、後半のペースアップを意識した粘りのレースを展開。後半に近づくにつれて徐々にペースアップし集団が縦に伸び始めると、レースの変化に対応するため清家は集団の前方に上がった。そして8000m付近からさらに先頭がペースを上げ、平林清澄(國學院大)と武川流以名(中央学大)の2人が飛び出した。清家もついていきたいところだったが、「思うように体が動いてくれず、1秒でも先頭との差をつめようという思いで走っていました」と必死の走りで先頭を追い、29分台前半の自己ベストでフィニッシュ。川上も先頭に離されすぎないよう中央で粘りの走りを見せ、清家に続くようにフィニッシュを果たした。第3組でも大きく崩れることなく良い流れのまま安定した走りを見せた法大がまた一歩、全日本出場に近づいた。

3組まで粘り強い走りで全体2位につけ、勝負はいよいよ各校のエースが集う最終第4組。トップ通過も見えてきた中で登場したのは主力の鎌田航生(4)と河田太一平(3)。二年ぶりの予選通過はこの二人に託された。
レースは序盤から動く。Y・ヴィンセント(東国大)を筆頭に、留学生の集団は27分台も狙える異次元のペースで飛ばす。日本人集団も藤本珠輝(日体大)を先頭にペースを上げる。特に鎌田は『日本人1位』を狙って、この集団につくと思われたが、「堅実なレースを」と周りのハイペースに惑わされることなく、あくまでも予選通過を目標に、河田とともに後方の集団から様子をうかがう。鎌田は終盤にかけてペースを上げ、28分台でフィニッシュ。河田は集団から離れやや苦しい展開になったが、29分台と、大崩れはせず走り切り、4組の名に恥じない走りで、しっかりと役割を果たした。
この2選手の走りが決定打となり、全体3位で二年ぶりの予選通過を手繰り寄せた。

選手インタビュー

鎌田航生

―今大会に向けての調整の手応えはいかがでしたか
まずまずでした。関カレから課題をある程度修正しました。

―スタート前、監督からどのような指示がありましたか
「落ち着いていけ」ということです。

―終盤に追い上げる走りを見せていましたが、ご自身のレースをどのように評価していますか
チームの状況もあったので、堅実なレースをしました。

―チームとして本戦出場が決まっての心境はいかがですか
一安心と、これからに向けてどうするか考えていました。

―駅伝シーズンに向けて、どのような部分を強化していきたいと考えていますか
ハイペースへ対応するためのスピードです。

―個人としての駅伝シーズンでの目標を教えてください
箱根2区日本人トップです。

 

清家陸

―はじめに、全日本への出場を決めた率直な感想をお願いします
素直に嬉しいです。箱根が終わってから自分も含めかなり故障者が増え、チーム状況的にはかなり厳しい位置にいたと思います。しかし、一人一人が今年のテーマである「主体性」をもちながら全日本予選を見据えて練習を積めた成果がこうやって結果として少しつながったことは良かったと思っています。

―駅伝主将として全日本予選の総括をお願いします
全日本予選全体を通して、本当に後輩たちがよく頑張ってくれました。特にこれまでずっと故障に悩まされていた扇や内田がしっかり復活していい流れをつくってくれたことはチームに凄くいい影響を与えてくれたと思っています。今回の結果はあくまでも通過点で、総合タイムも本当に僅差なので、油断せずにこれから夏の練習を取り組んでいければと思っています。

―チームとしてはどのような状態で予選に臨まれましたか
補欠も含めエントリーメンバー全員がしっかりと練習が積めており、正直誰が走ってもしっかり走ってくれたと思います。それくらい全日本予選前の調整期間はまとまった練習ができていました。何がなんでも前半期の最大の目標である「全日本予選通過」を達成するという強い思いで総合力で挑みました。

―ご自身の今回のレースプランはどのようなものでしたか
今回のレースは2組目までで想定よりも多く貯金をつくってくれていたため、前半はリズムで流れ、後半のレースが動いた時にしっかり対応しようと考えていました。またとにかく大崩れせずに着実に走り切って4組目につなごうと思っていました。

―8000m付近から先頭のペースが上がりましたが、そこでの判断や考えを教えてください
あそこでペースが上がることは予想できていましたが、思うように体が動いてくれず最後はかなり必死でした。しかし、1秒でも先頭との差をつめようという思いで走っていました。

―ご自身の結果を受けての手応えや課題はありますか
今回のレースの結果は自己ベストであったため、現在の状態から考えるとまずまずだったと思います。しかし、これから先シード争いや区間賞争いをするとなると今回のようなラストのスピードに対応する必要があると思っています。

―これから夏の期間で行いたいことは何ですか
一番はしっかり上位争いに対応できるスピードをつけることです。もちろん夏なので距離は踏むと思いますが、それ以上にスピードが問われるポイント練習の質を高めていきたいと思っています。

―今後に向けての意気込みをお願いします
今年のチームの最終目標は「箱根駅伝総合5位以内」です。まだまだスタートラインに立ったばかりのチームですが、この夏を全員で乗り越え、着実に箱根予選、全日本、箱根へと繋げていきます!

河田太一平

―今大会に向けての調整の手応えはいかがでしたか
ぼちぼちといったところでしたが、レース展開では28分台も狙っていきたいと思っていました。

―スタート前、監督からどのような指示がありましたか
とにかく落ち着いていけと言われました。

―ご自身のレースを振り返って、良かった点・悪かった点を教えてください
はじめからキツくなってしまった割にはあまりペースが落ちなかったのはよかったですが、それ以外は良い点はなかったです。

―チームとして本戦出場が決まっての心境はいかがですか
ほっとしましたがここからが勝負なので、より高いレベルは到達できるよう頑張りたいです。

―駅伝シーズンに向けてどのような部分を強化していきたいですか
今やっているもののレベルを全体的にひき上げていきたいと思っています。

川上有生

―レースに向けての調子はいかがでしたか
ぼちぼちという感じでした。

―2組終了時点で法大は2位でしたがスタート前の心境は
2組目の後輩達が頑張ってくれていたのですごく緊張していました。

―レースプランや監督からのご指示はありましたか
大きく崩れないようにと言われていました。

―今回の個人としての結果はどのように捉えていますか
もう少し良い結果で走りたかったです。

―ご自身の走りで良かった点は
大きく組トップと離されなかったところです。

―これから強化していきたい部分は
中間走です。

―今後に向けて意気込みをお願いします
しっかりと夏合宿をこなして箱根予選をいい形で迎えれるようにしたいと思います。

扇 育

―本戦の出場が決まったことについて、率直なお気持ちをお願いします。
とてもうれしく、少し安心した気持ちもあります。

―今回の選考会で、メンバー入りした要因は何だと思いますか。
5月29日に行われた法政大学競技会で10000mをしっかりと走れたことだと思います。

―当日のコンディションはいかがでしたか。
少し緊張はしていたんですが、コンディションはよかったです。

―レースプランはどのようなものを想定していましたか。
スローペースになって、ラスト2000mか1000mでペースが上がるレースになると思っていました。

―大きな集団でレースが進みましたが、その時に考えていたことは何ですか。
あわてずに、余裕をもって集団についていくということと、ラストペースが上がったときにそのペースアップにしっかりと対応するということを考えて走っていました。

―ご自身のラスト1周の走りについてはいかがですか。
キツかったんですが、ペースを上げて、最後まで自分のもっている力を出しきれたと思います。

―今後の目標を教えてください。
夏に怪我をせずに練習をしっかりとして、まずは、箱根駅伝予選会、全日本大学駅伝、箱根駅伝のメンバーに入ることです。そして、メンバーに入ることで終わらずに出走をして、結果を残せるようにしたいです。

内田隼太

―全日本大学駅伝の出場を決めた率直な感想はどうですか
一安心です。

―当日のコンディションはいかがでしたか
コンディション自体はかなり良かったです。ただ春先怪我で練習を積めてなかった分、10000mという距離に少し不安がありました。

―今回のレースプランはどのようなものでしたか
1組目はスローペースになるとある程度予想は出来ていたのでラスト2000mくらいから前で勝負することだけを考えていました。

―同じ組を走った扇選手と何か事前に話していたことはありますか
レースプランなどは話していませんが10位前後くらいで戻ってチームに勢いをつけるという気持ちは一緒だったと思います。扇とは高校時代からライバルだったので近くを走ってくれているだけで負けられないという気持ちで走ることが出来ました。

―本戦までに改善したい部分は何かありますか
やはり距離に対してまだ不安があり、箱根駅伝予選ではハーフを走らなければならないので夏合宿を通して体力をつけていきたいと思っています。

―今後の目標をお願いします
箱根駅伝予選3位以内、本戦5位以内というのがチームの年間目標なので、自分が良い走りをしてこの目標に貢献したいと思っています。

小泉樹

―トラックでの10000mは2度目だったと思いますが、前回の記録会時と変化を感じた部分はありますか。
レース後半の走りはかなり変わったと思います。今回と前回で前半のペースが違うというのはありますが、それでもラスト400mまで余力をもって走れたので大きな変化だったと感じます。

―大学唯一の1年生選手出場だったと思いますが、プレッシャーなどはありましたか。
プレッシャーはありましたが、その分いい緊張感の中で走ることが出来ました。後半の組の先輩方が少しでも楽に走れればという気持ちで走りました。

―序盤は集団走が続いていたと思いますが、その際の位置取りで何か気をつけた部分はありますか。
力を使わないように集団の中で走ることを意識しました。あとは、急激なペース変化にすぐに反応するのではなく、徐々に対応することを心掛けました。

―ラスト1kmからスパートをかけたように見られましたが、何か作戦などはありましたか。
特に作戦はありませんでしたが、坪田監督から「いけると思ったら思い切っていけ」と言われたので、迷わずスパートをかけることが出来ました。

―結果を振り返っての総括をお願いします
今回が大学公式戦デビューとなりましたが、自分の中では思っていた以上の走りができたと思います。結果組トップは取れませんでしたが、組3着ということでチームに貢献出来て良かったです。

―次戦以降の目標を教えてください。
全日本駅伝区間賞です。

細迫 海気

―当日のコンディションはいかがでしたか。
雨が降り、比較的涼しい気候でのレースでした。自分自身も良い状態で当日を向かえることができました。

―試合前に監督とお話したことはありますか。
序盤は無駄な動きをせず集団の中でレースの流れを掴むことと、後半のペースアップに備えることについて、話をしました。

―大きな集団でレースが進みましたが、位置取りなどで意識していたことはありますか。
接触、転倒を避け後ろでレースを進めました。

―今回のレースに点数をつけるとしたら何点ですか。
90点です。

―レースをふり返って、良かった点・課題だと思った点について教えてください。
良かった点は、余裕を持って後半までレースを進めることができたことです。5着でゴールしチームの予選通過に貢献できたので、そこはよかったです。
課題は、ラスト400mでスパートしましたが、まだ周りの選手とはスピードに違いがあったことです。

―今後の目標は何ですか。
箱根駅伝予選会、全日本大学駅伝、箱根駅伝本戦に出走し、チーム目標に貢献することです。

―今後に向けて一言お願いします。
応援ありがとうございました。チーム目標に選手として直接的貢献ができる様、まずはこの夏を頑張っていきたいと思います。

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