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【水泳】インカレ事前特集③ 退路を断って挑む最後のインカレ 柏崎清花が400m個人メドレーで王座奪還を狙う!!


柏崎は200m個人メドレーでメダル、400m個人メドレーでは優勝を狙う

柏崎 清花  200m・400m個人メドレー出場予定

『頂点』しか望んでいない。2年前、400m個人メドレーで金メダルに輝いたが、前回大会は同種目で銅メダルに終わった。今大会が「水泳人生の一番最後の試合」。王座奪還で有終の美を目指す柏崎は、「最後のインカレということでワクワクな気持ちがすごく大きい」と戦闘モードに入ってきた。

この場にたどり着くまでに紆余曲折の日々を歩んだ。6月のジャパンオープン以降、インカレに向けて本格的に練習が始動する中で「肩が痛くなったり、腰が痛くなったりと試練があった」。練習に対する気持ちも薄れ、「もどかしさや悔しい気持ちが続いていた」と振り返る。そんな時、ふと頭をよぎった。「今回が最後」ー。中途半端だった気持ちに区切りをつけると「自然と勝ちたいという気持ちが強くなった」。

すべては『金』を取り返すためだった。昨年、卒業後の進退を考える中で今大会を引退レースにすることを決意した。メンタル的な理由もあったというが、一番は「区切りを決めてやった方が目標をしっかり達成できると思った」からだった。日本選手権でも2年連続で表彰台に上がるなど、輝かしい成績を誇る実力者は、自ら退路を断ち、相当な覚悟を胸に秘めてここまでやってきた。

本番10日前にレース用水着を着用して行った実践練習では「思ったよりも速く泳げた」と、手応えは十分。「タイムはまったく気にしてない。もうとにかく優勝するだけ」。集大成のレースに、水泳人生のすべてをぶつける。

(取材/記事:根本 成)

インタビュー

柏崎 清花

ー インカレまで10日を切りました
今年の日本選手権の前よりもすごく調子が上がってきています。また、最後のインカレということでワクワクな気持ちが今はすごく大きいです。

ー これまでのインカレとは違った感情ですか
今までは、大学生活の流れでインカレがやってきた感じでしたが、今回のインカレは自分の水泳人生の一番最後の試合になるので身構えている気持ちがあります。これまでとはまったく違った感覚です。

ー チームとしてはシードを狙うことになります
今回は欠場する選手もいて、得点源で一緒に個メを泳いできた瑞姫が出れないということで不安な気持ちがあります。リレーに関しても、決勝に残れないのではないかという不安がありますけれども、自分が少しでも多く点を取れるように頑張っていきたいです。

ー 大学での競技生活を振り返って
中学、高校が3年間なのに対して、大学は4年もあるので、入学時は長過ぎると感じていました。ですが、いざ引退となるとあっという間に終わってしまったなという気持ちがあります。入学時は全然、4年生までのビジョンが組めていなくて、明確な目標を立てていた訳ではありませんでした。結構自分は、1年1年目標を更新していきたいタイプなので。その中で、インカレは4年間の中で1回は優勝したいなと思っていました。インカレ優勝は2年次に達成してしまいましたが、1年生の頃からインカレでメダルを獲り続けているので、最後のインカレもしっかりと獲っていきたいなと思います。

ー 転機となったレースは
やはり大学2年生のときに優勝したインカレだと思います。

ー 3年次以降は振り返っていかがですか
2年生でインカレ優勝を達成してしまった分、悪く言えば、プレッシャーがすごくありました。他のメンバーも得点は取っているけれど、自分が一番取っている身になったので、メダルは最低限取らないといけないと感じていました。調子が悪い時も「清花が頼りなんだからな」と言われたときは不安な気持ちが増したり、プレッシャーが大きくなっていました。

ー 今はプレッシャーを感じていますか
プレッシャーは感じてはいますが、上手く調子が上がってきていると思うので、そこは自分で上手くコントロールして頑張ろうと思います。

ー 競技を続ける選択肢はもともとなかったのですか
もしかしたら、やっているかもしれないとは思っていましたが、メンタル的な部分で… 自分的には、大学4年生までとちゃんと区切りを決めてやった方が一つ一つの目標をしっかり達成できると思ったので引退を決断しました。

ー 決断のタイミングは
完全に決断したのは、就活を始めた頃です。

ー 夏以降のトレーニングを振り返って
関カレの前くらいまでは、体の調子が上がっていませんでした。肩が痛くなったり、腰が痛くなったりと最後に試練があって、練習に対してあまり気持ちが入らない状況でした。今回が最後なのに頑張れない自分がいて、もどかしさや悔しい気持ちが続いていたと振り返って感じます。ですが、インカレが近づいてくるにつれて、自然と勝ちたいという気持ちが強くなっていって、ここまで頑張れてこれたかなと思います。

ー ジャパンオープン後には、後半の2種目が課題という話がありました
今の段階でも、後半の2種目が下がってしまうことが練習の中であります。ジャパンオープンのときよりはマシになりましたが、あと残りの少ない期間で詰めていけたらいいなと思います。

ー 今の段階での手応えとしては
今日の朝練の時に、レース用水着を着て400m個人メドレーのダイブを行いました。思ったよりも速く泳げたので自信がついたかなと思います。

ー それぞれ目標とする順位とタイムは
タイムはまったく気にしてないです。もうとにかく優勝することだけを目標に頑張ります。

ー レースの中でのポイントは
自分が一番苦手としている、真ん中2つの背泳ぎと平泳ぎであまり力を使わずに泳いで、最後の自由形で爆発できるかが鍵になると思います。

ー 最後に意気込みをお願いします
400m個人メドレーでは絶対に優勝することを目標に、200m個人メドレーではメダルをしっかり獲って、少しでも法政大学のチームに貢献できるようにしたいです。

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