東京六大学準硬式野球秋季リーグ戦
対明大戦
2021年10月30日(土)
早大東伏見グラウンド
厳しい戦いが続く、今季リーグ戦。最終カードとなる明大との初戦を迎えた。しかし、初回に2死二塁の場面で唐橋の悪送球により、いきなり先制を許す。その後、先発の伏見は好投を見せ、5回に唐橋の汚名返上となる適時打で同点とする。しかし、6回に明大打線に掴まり、一挙5点を奪われ、その後打線は沈黙し、試合終了。明大との因縁の対決の初戦を落とす。
試合結果
トータル試合結果
|
1 |
2 |
3 |
4 |
5 |
6 |
7 |
8 |
9 |
計 |
H |
E |
明大 |
1 |
0 |
0 |
0 |
0 |
5 |
0 |
0 |
0 |
6 |
11 |
1 |
法大 |
0 |
0 |
0 |
0 |
1 |
0 |
0 |
0 |
0 |
1 |
4 |
2 |
(明大) 〇高島、前田-吉原、渡辺
(法大) ●伏見、湯浅、前芝、古川端-澤野
二塁打:唐橋(5回)
打撃成績
打順 |
位置 |
選手名 |
出身校 |
打数 |
安打 |
打点 |
四死球 |
打率 |
1 |
(6) |
唐橋悠太(経2) |
桐光学園 |
4 |
1 |
1 |
0 |
.100 |
2 |
(8) |
古屋一輝(経3) |
健大高崎 |
4 |
1 |
0 |
0 |
.250 |
3 |
(4) |
高橋凌(社2) |
花巻東 |
4 |
1 |
0 |
0 |
.143 |
|
1 |
古川端晴輝(社1) |
花巻東 |
0 |
0 |
0 |
0 |
.333 |
4 |
(3) |
福本陽生(経2) |
星稜 |
4 |
0 |
0 |
0 |
.310 |
5 |
(7) |
和泉直人(文2) |
札幌第一 |
2 |
0 |
0 |
1 |
.231 |
|
PH7 |
松本笙(経1) |
花巻東 |
1 |
0 |
0 |
0 |
.000 |
6 |
(9) |
鈴木歩夢(社2) |
明星 |
3 |
0 |
0 |
1 |
.154 |
7 |
(2) |
澤野智哉(社2) |
国士舘 |
4 |
1 |
0 |
0 |
.250 |
8 |
(5) |
塩唐松宏将(社2) |
鳴門 |
3 |
0 |
0 |
0 |
.080 |
9 |
(1) |
伏見颯真(営3) |
帯広緑陽 |
2 |
0 |
0 |
0 |
.000 |
|
1 |
湯浅創太(経4) |
国学院久我山 |
0 |
0 |
0 |
0 |
.000 |
|
1 |
前芝航太(営4) |
法政二 |
0 |
0 |
0 |
0 |
.000 |
|
PH |
中井雄也(社3) |
済美 |
1 |
0 |
0 |
0 |
.000 |
|
4 |
細木雄斗(社2) |
報徳学園 |
0 |
0 |
0 |
0 |
.167 |
0
投手成績
|
回 |
被安打 |
奪三振 |
四死球 |
自責点 |
防御率 |
伏見 |
5 2/3 |
8 |
8 |
0 |
6 |
3.68 |
湯浅 |
1 1/3 |
1 |
1 |
1 |
0 |
3.00 |
前芝 |
1 |
1 |
1 |
0 |
0 |
9.00 |
古川端 |
1 |
1 |
0 |
1 |
0 |
2.53 |
戦評
春秋制覇を目指してスタートを切ったものの、ここまで4カードをすべて1勝1敗で終えてきた法大。最終カードでは、今季好調の明大を迎えて最後の2試合に臨む。4年生にとっては集大成となる『血の法明戦』を制し、有終の美を飾りたいところだ。
先発は伏見颯真(営3)。先日の立大1回戦に続き2度目の先発マウンドに上がった伏見だったが、初回から2安打を許し捕逸も絡み失点を許す展開に。力を込めるあまり、一球一球に声を漏らして投げる伏見と、その投球に応えたい法大打線。しかし相手先発・高島泰都の速球に手が出ず、その後も1点を追う展開が続く。
そして試合は折り返し地点の5回裏。7番・澤野智哉(社2)が内野安打で出塁すると、1番・唐橋悠太(経2)が左中間を大きく割る二塁打を放ち、その間に澤野が一塁から一気に進み生還。5イニング目にしてようやく同点に持ち込んだ。そのまま追加点を期待したい場面だったが、後続の古屋一輝(経3)は左飛に倒れ、1得点にとどまる。
同点で迎えた6回表に試合が大きく動いた。先頭打者に中方向への長打を許し、送球のもつれる間に一気に三塁まで進まれてしまう。その後も相手先発・高島の打席では暴投で走者の生還を許し、高島にも2点本塁打を放たれるなど、この回で5安打5失点を許す結果に。被弾の直後、失意の伏見に代わって、マウンドに送り出されたのは湯浅創太(経4)。「僕が任されるのはチームのピンチの時なので、いつも通り変わらずテンポよく、力まず丁寧に」その言葉通り、湯浅は安定感のある投球で後続を許さなかった。
8回には湯浅に代わって前芝航太(営4)がマウンドに。「今日が最後かもわからないマウンドだったので、自分のピッチングをしようと」こう語った前芝は、集大成を意識したマウンドで自慢の打たせて取る投球を披露。打者4人に対し中安打、犠打、見三振、右飛で無失点に抑えた。
湯浅、前芝、そして古川端晴輝(社1)と巡った投手リレーは明大打線を封じ込めた。4年生の好投には特に応えたかったところだが、打線はこの日散発4安打。6回の大量失点が重くのしかかる結果となった。
今年は春季・秋季を通して、若き下級生たちが戦力の中心となって戦いを進めてきた。明日は、若き力を支えてきた4年生のラストゲームを迎える。選手一人一人の『感謝』を体現したよき試合になることを願いたい。
(記事:相田遼介、写真:渡辺光我)
好投を見せ、野手陣を迎える湯浅
選手インタビュー
細木雄斗 副将
―今リーグ戦を振り返って
苦しい戦いが続いたことが1番の印象です。下級生を中心にリーグ戦を戦い、このリーグ戦だけでなく、来年、再来年を見据えてやっているので、苦しい戦いではありますが、なんとか耐えているという感じです。
―4年間を振り返って
楽しく野球をさせてもらいました。小学生から野球を始め、ずっと厳しい中やってきましたが、楽しんで、のびのび野球をやる大切さを改めて学ばせてもらった4年間だったと思います。
―副将としての苦労は
いや全然です。キャプテンや学生コーチに比べたら僕なんか全然苦労していないですね。
―準硬に入部したきっかけは
野球を続けるつもりはありませんでしたが、高校の監督から法政の準硬からスポーツ推進でお誘いを貰っているという話を聞き、練習にも参加させてもらって入部したという感じです。
―4年間で得たことは
高校まで上下関係が厳しい環境での経験しかなかったので、大学体育会を経験して様々な形の上下関係を経験できたということが得たことだと思います。
―4年生はどんな存在か
とにかく仲間という感じですね。
―後輩に向けて
全国大会に向けて、4年間あっという間だと思うので、1日1日を大切に必死に野球も勉強も頑張ってもらいたいと思います。
横田涼
―今リーグを振り返って
秋は、来年の春のことを考えて下級生を主体とした形でやっていて、だからこそ上手くいかないことも、うまく回らないことが実際あるので、最終戦は控えにいる4年生のベンチワークで引っ張っていきたいと思います。
―4年間を振り返って
僕は一般受験で入り、入部当初は周りの野球のレベルの高さに圧倒されていましたが、同期や先輩後輩たちが良い人ばかりで、そういう中で野球ができたことは幸せだったと思います。
―どういった意識でランナーコーチをしていたか
今年のチームは打線が繋がって点を取るタイプではなく、守備から1点を積み重ねていくチームだったので、1点の重みを感じる試合が多く、勝敗を左右する1点を取るために状況をしっかり見ることを意識していました。
―準硬に入部したきっかけは
今もそうですが、六大学の準硬に高校の先輩たちがたくさんいたので、法政の準硬に入ろうと思いました。
―4年間で得たことは
準硬は良くも悪くも自主性が問われます。練習したら、その分上手くなるし、しなかったら、しなかった分、打てないということを実感したので、自主的に取り組むことの大切さを学びました。
―4年生はどんな存在か
一言で言ったら、支えです。就活などの野球以外の情報も共有し、すごい支え合っていたので、色んな意味で支えてもらったと思います。
―後輩に向けて
今の4年生は4年生になって、なかなか結果が出せず、サポートに回っていて、今年のチームは主力として3年も2年も1年も多く出場しているので、、4年生になった時に自分たちが活躍できるように頑張って取り組んでもらいたいです。
渡邉慶輝
―今リーグを振り返って
自分も含めて、4年生の出場が少なく、下級生がほとんど出ている中、逆によくやっていると僕は思っています。チームとして戦力になれていないという点で、自分としては悔しい結果になっています。
―3年間を振り返って
自分は、2年生から途中入部しましたが、3年間良くも悪くも色々な経験ができたと思っています。試合に出ても出なくても、同期や、先輩後輩との出会いもあって、自分の最後の野球人生を良い形で締めくくれたと思います。
―捕手の最上級生としてはどういった意識でいたか
基本的には澤野が試合に出場している中で、技術面に関しては申し分ないので、自分から言うことはありません。しかし、やはり投手との関係性があってキャッチャーが成り立つので、投手とのコミュニケーションや配球に関してのアドバイスをしてきました。
―準硬に入部したきっかけは
もともと2部の準硬にいて、監督がいない中、自分たちで考えてやる野球本来の楽しさはありましたが、今までの野球人生を通してレベルが高いところで野球をしたいと思い、1部の準硬に入部したいと本間監督にお願いをしに行きました。
―3年間で得たことは
自分は小中高とベンチにいることが多かったのですが、最終的に最上級生になったときにレギュラーになっていました。今回、準硬に入って3年生の時はレギュラーで出場していましたが、4年生になって試合に出られなくなった逆の経験をして、試合に出られないつらさや最後の最後に結果を出す難しさを感じ、うまくいく人生じゃないということを経験できたので、これから社会人になってもこの経験を活かしたいです。
―4年生はどんな存在か
途中で入部しましたが、うまい具合に受け入れてくれて、とても感謝しています。最高の仲間だと思っています。自分がエラーした時や色々な場面で明るく接してくれて、時には厳しく、お互いの本音を言えるいい仲間だと思います。
―後輩に向けて
今試合に出ている人が多いですが、来年には何人か変わっていてほしいと僕は思っています。今回の試合を見ても分かると思いますが、やはり競争力があり、層が厚くないといけないと思います。同じ人が出ていると慣れも出てきますし、競争して、今はベンチに入っていない人も来年には試合に出て活躍してほしいと思います。
前芝航太
―今日の試合を振り返って
優勝や関東王座(の可能性)はなくなっているんですけど、試合に負けて悔しいという気持ちです。
―3番手での登板となったが、マウンドで意識していたことは
今日が最後かもわからないマウンドだったので、自分のピッチングをしようというのと、点差がついていたのでゼロで終えるというのは意識していましたね。
―目指した「自分の投球」はできたか
打たせて取るピッチングが持ち味だと思うので、いつも通りのピッチングができたと思っています。
―明日で4年間のラストゲーム。法大での4年間を振り返って
4年間はあっという間だったなと思って。大変なこともあったんですけど、このメンバーでここまで野球ができてよかったなという風に思います。
―法政二高から準硬式野球部に入部したきっかけは
1個上の代の先輩からの紹介があって、自分も大学で野球をやりたかったので、ちょうどいい機会だなと思って入りました。
―4年間で一番の思い出は
(昨季の)全日本選手権出場を決めた試合ですかね。結局は(新型コロナウイルスの影響で)出られなかったんですけど、出るために頑張ってきたというのがあるので、その試合と春リーグは思い出深いです。
―同期の存在はどういったものだったか
同期は本当に仲がいいと思うんですけど、勝ち負けはあっても楽しんで野球ができたのは同期のおかげだったかなと思います。
―法大での4年間で得たものは
高校での最後の大会はベンチに入れなくて悔しい思いをしたんですけど、こうして大学4年間で試合に出させてもらって、その経験というのは自身につながったと思います。
―後輩たちへ思うことは
戦力としては来年も落ちないと思うし、六大学一位を狙えると思うので、自分たちが全日に行けなかった分、春リーグで優勝して、ぜひ全日本に行ってもらいたいです。
―明日のラストゲームに向けて一言お願いします
明日はなんとしても一勝して、いい形で終わらせたいというのと、自分も投げる機会があったら集大成として自分のピッチングをしたいと思います。
湯浅創太
ー今日の試合を振り返って
投手陣としては6回に大量失点をしてしまったんですが、やっぱりバッティングが1点だと勝てないかなという思いです。
ー2番手での登板は予定されていたことなのか
そうですね。「今日は2番手でいくぞ」という話は(事前に)されていました。
―試合展開が大きく動いた直後の登板となったが
僕が任されるのはチームのピンチの時なので、いつも通り変わらずテンポよく、力まず丁寧にを意識してマウンドに上がっていました。
―残りは明日の1試合だが、チームの雰囲気は
今回のリーグ戦を通して、負けている時はあまり雰囲気が落ちているというか、正直良くないなというのは感じていて、下級生中心にフレッシュなチームなので、そこを4年生が支えるという形で今回の秋リーグはやっています。下級生には試合に対してもうちょっと果敢に取り組んで、もっとアグレッシブに、フレッシュさを生かして頑張ってほしいなとは正直感じます。
―明日で4年間のラストゲーム。法大での4年間を振り返って
本当に準硬に入って良かったなと思います。一般入部の身ですけど、たくさん試合も任せていただいて、他大学との交流であったり、海外遠征も行かせていただきました。野球だけじゃなくて、人間的な部分も成長した4年間だったと思います。
―4年間で一番の思い出は
いろいろな試合で投げさせてもらって、ほとんどの試合を覚えているぐらい印象の強い4年間ではあったんですけど、やっぱり同期のみんなと学校生活や部活動のすべてにおいて、一緒に過ごせたことが思い出かなと思います。
―同期に思うことは
本当に仲の良い学年で、周りのみんながいたから、4年間楽しく試合や練習に取り組むことができました。試合だったりプライベートだったり、いろいろ信頼してくれてありがとうという気持ちです。
―後輩たちへ思うことは
真面目に取り組む姿は4年生たちが見せてきたものだと思うので、その面を見習ってといいますか、「自分が活躍するんだ」という積極的な心を持って、日々の練習や試合に取り組んでほしいなと思います。
―明日のラストゲームに向けて一言お願いします
明日はチームメイトや家族が観戦できると聞いているので、恥ずかしい姿を見せないよう、自分の役割をきちんと果たして、後輩にいい姿を見せられたらと思います。