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【準硬式野球】東京六大学準硬式野球秋季リーグ戦 対明大2回戦 後半に怒涛の攻撃を見せるも、前半の失点が響き、敗戦で秋季リーグを終える

東京六大学準硬式野球秋季リーグ戦
対明大戦
2021年10月31日(日)
早大東伏見グラウンド

明大との1回戦を落とし、今季初のカード連勝を逃すも、なんとか最終戦を勝利で飾りたい法大は、先発にここまで投手陣を引っ張ってきた前芝が登板する。しかし、2回、3回と失点を許し5点差をつけられる。その後、後半に入り、鈴木、細木、唐橋の適時打で猛追するも、さらに明大に得点を許してしまい、4対9で試合終了。そして、法大にとって苦しい戦いが続いた秋季リーグが幕を閉じた。

失点し、前芝と澤野に声をかけに行く本間監督

試合結果

トータル試合結果

1 2 3 4 5 6 7 8 9 H E
法大 0 0 0 0 0 1 1 2 0 4 7 5
明大 0 1 4 0 0 3 0 1 9 10 1

(法大) ●前芝、伏見、古川端、湯浅-澤野、渡邉
(明大) 浦田、岩田、〇近藤、上井、田村、前田-吉原、渡辺、城島

二塁打:唐橋(1回)
盗塁:古屋(2回)、塩唐松(5回)、鈴木(6回)、高橋(6回) 堀江2(7回)、和泉(8回)

打撃成績

打順 位置 選手名 出身校 打数 安打 打点 四死球 打率
1 (6) 唐橋悠太(経2) 桐光学園 4 2 2 1 .167
2 (8) 古屋一輝(経3) 健大高崎 4 1 0 1 .250
3 (4) 高橋凌(社2) 花巻東 1 0 0 2 .136
PH4 細木雄斗(社4) 報徳学園 2 1 1 0 .214
4 (3) 福本陽生(経2) 星稜 4 1 0 0 .303
1 湯浅創太(経4) 国学院久我山 0 0 0 0 .000
PH 中井雄也(社3) 済美 0 0 0 1 .000
PR 家木優輔(スポ1) 国立 0 0 0 0
5 (7) 和泉直人(文2) 札幌第一 4 1 0 0 .235
6 (9) 鈴木歩夢(社2) 明星 4 1 1 1 .167
7 (2) 澤野智哉(社2) 国士舘 1 0 0 1 .241
PH2 渡邉慶輝(現4) 上田西 2 0 0 1 .000
8 (5) 塩唐松宏将(社2) 鳴門 2 0 0 0 .074
PH 小野寺貴一(経4) 川越 1 0 0 0 .000
5 伊藤駿紀(社3) 法政二 0 0 0 0
9 (1) 前芝航太(営4) 法政二 1 0 0 0 .000
1 伏見颯真(営3) 帯広緑陽 2 0 0 0 .000
PH 横田涼(社4) 日大二 1 0 0 0 .000
1 古川端晴輝(社1) 花巻東 0 0 0 0 .333
PH 堀江悠介(経4) 健大高崎 0 0 0 1 .000
3 藤平心(社3) 藤代 0 0 0 1 .000

0

投手成績

被安打 奪三振 四死球 自責点 防御率
前芝 3 7 5 3 5 10.13
伏見 1 0 0 1 0 3.45
古川端 2 1 1 1 3 4.26
湯浅 2 2 0 2 1 3.38

 

戦評

雨が降り頻る中、法大は今季最後の戦いとなる明大との2回戦に臨んだ。先発は立大戦の登板で6失点と思うような成績を残せなかった前芝航太(営4)。今日の試合ではそのリベンジとなる投球が期待される。
前芝は初回を無失点に抑えるも、続く2回、相手に左適時打を放たれ、大きな先制点を与えてしまう。その後も打線の援護がない中で果敢に投げ込むが、相手打線に捉えられ一挙4失点、3回を終えた時点で0-5とする。
4回を託されたのはこれまでチームの中継ぎとして活躍しながら、立大1回戦では先発にも挑戦した伏見颯真(営3)。盗塁死を奪うなど、この回を無失点で抑える。だが、この裏も法大打線は相手投手の前に沈黙してしまう。
続いて、守りを任されたのは、今季も安定したピッチングでチームに貢献してきた古川端晴輝(社1)。相手打線を9球で三者凡退に抑え、反撃体制を整える。
すると、6回、3番・高橋凌(社2)が低めの球を見極め四球を選び出塁する。その後2者連続で打ち取られるも、高橋は盗塁や相手の暴投の隙に塁を進め、2死三塁とする。ここで、6番・鈴木歩夢(社2)が右適時打を放ち、待望の初得点。その点差を4に縮めるも、6回裏、古川端は味方の失策や悪送球に苦しみ3失点。再び点差が開いてしまう。
7回、追いかける法大は、1死走者無しの場面で9番・堀江悠介(経4)が四球で出塁すると、続けて盗塁を成功させる。2番・古屋一輝(経3)が四球を選び2死一、三塁とすると、代打の細木雄斗(社4)が左適時打を決め、2-8とする。
続く8回も、5番・和泉直人(文2)が左安打を放ち出塁、盗塁を決める。7番・渡邉慶輝(現4)らが四球で繋ぐと、1番・唐橋悠太(経2)が気迫の中適時打で2点を追加。最終回に向け、反撃のムードが高まった。
8回裏、前の回を無失点に抑えていた中継ぎの湯浅創太(経4)は、左適時打を放たれるなど痛い1失点。勢いそのままに切り抜けることができない。
9回、逆転に向け後が無くなった法大は、相手遊撃手の後逸や四球で得点圏に走者を出すが、後続が打ち取られ、4-9で試合終了となった。
序盤での失点を最後まで引きずる形となり、明大戦は2連敗に終わった。来週から本格的に幕を開ける新人戦では、新チームの力で勝利を掴み取って欲しい。
そして、秋季リーグ戦の終了は、同時に4年生の引退を意味する。今大会では思うように成績が振るわなかった法大だが、今まで数多くの試合で私たちに勇気や希望を与えてくれた4年生のメンバー。今後の多方面での活躍に期待したい。

(記事:熊谷芽歩季、写真:渡辺光我)


笑顔で集合写真に写る法大準硬式野球部員

選手インタビュー

本間隆洋 監督

―今リーグ戦を振り返って
とにかく苦しいシーズンだったというのが本音ですね。

今季を終えて反省点は
とにかく打つ方も守る方もすべてにおいて反省だらけです。試合に臨むレベルが水準以下だったというのが本音で、反省点はすべてですね。

―4年生は最上級生になって変化はあったか
まず名前をあげたいのは、主将の堀江ですね。今日のミーティングでも言いましたが、1年前に新チームになり、はっきりと期待値が低い代だと言いました。そういう中で、どうチームを作っていくかということを堀江が考え、コロナ禍で活動制限もある中、本当によく頑張ってくれたと思います。彼が1番成長したというのが私の本音です。

―長田学生コーチの存在は
長田は、性格的に大人しいと言いますか、私と正反対なのでどうなるかと不安な部分もありました。しかし、これまで気づけなかったことに気づけるようになるということや指摘できなかったことが指摘できるようになるといったように、出来なかったことができるようになることが成長だと思うので、長田は最後一皮むけて私も正直助かりました。

―来年以降、期待する選手は
まず主将にするつもりである古屋がどういう働きをするかが1つです。それから下の学年では、投手陣ですね。古川端を中心にどうピッチングを作っていくかが大事だと私は捉えています。

―4年生はどんな存在か
非常に仲がいい学年というのが、まず私の印象です。その分、仲が良すぎるというか優しいというか人が良い学年だったので、私の注文としてはもう少しチームを引き締めるという意味で、堀江、長田の学生幹部だけでなく、もっと全体的にねじを巻くことができたのではないかというのはあります。残りのメンバーがもう少し動いてくれれば、主将も楽に動けたのではないかと思います。あとは、苦しいチーム状況の中で、仲の良さというかチームワークで、下級生へ分け隔てなくチームを作ってくれたという点で、チームに財産を残してくれた、そんな気がします。

―引退する4年生に向けて
これから社会に出て、長い社会人人生がありますが、5年、10年たった時に、法政大学の体育会で4年間やってきた素晴らしさに誇りをもって過ごしてほしいです。また、法政大学の卒業生として、「法政大学の人間はやっぱ違うな」と周りから思ってもらえる、恥ずかしくない人生を送ってもらいたいと思います。私は彼らの社会での成功を心から応援したいと思います。

堀江悠介 主将

ー秋季リーグを振り返って
(今年の夏の)全国大会が中止になって、コロナのこともあり2週間練習が出来なくて、全体での練習も4日しかなく、その後にすぐリーグ戦に入ってしまったので、正直準備できていなかった部分があって、このような結果になってしまったのかなと思います。
修正することも出来たんですけど、僕ら4年生にとっては全国大会中止が結構大きかったので、そういう心の面でも身体の面でも準備不足だったかな、と思うリーグ戦でした。

ー準硬式野球部での4年間を振り返って
僕は多分2年生の時の関東大会からスタメンで出ていて、3年生でも(継続して)スタメンで出ていて、4年生になって調子が上がらずなかなか(試合に)出る機会が少なかったんですけど、やっぱり自分の代で今年の春リーグを優勝できたことが一番思い出ですし、もちろん試合に出てた時も楽しかったんですけど、キャプテンとして仕事している時も(同じくらい)楽しかったので、本当にこの4年間、自分の成長にも繋がって、凄く良い4年間でした。

ーキャプテンとして苦労したことはあるか
苦労したことはもちろんあります。
僕自身優しすぎる性格なので(笑)、やっぱり人に強く言うことが最初はできなかったです。
そこが本当に自分にとってもダメだなと思うところで、自分の直さなきゃいけないところでした。(直すことに対して)苦労しましたし、今ではちゃんと言えるようになったんですけど、優しすぎる面、それだけではキャプテンは務まらないので、言えるようになることが、自分の性格を変えるのがやっぱりちょっと苦しかったです。

ー逆にそのような面では成長できたか
そうですね。成長できたと思います。

ー準硬式野球を大学で始めたきっかけは
まず野球は正直続けたいと思っていて、(高校生の当時は)硬式か軟式しか知らなかったので、準硬式野球って何だ、ということになって、一回試合を見に行ってみたら凄くレベルが高くて。
自分でも新しい道(準硬式野球)にチャレンジしてみようかな、と思って準硬式野球部を選びました。

ー法政大学でプレイしようと思った理由は
一回練習に行った時に(法政大学の)レベルが一番高いと感じていて、自由も確保されつつ、バイトと学業と(部活を)両立できるのが法政大学、個人個人のレベルも高いのが法政大学だったので、ここを選びました。

ー準硬式野球部の活動で得られたことは
やっぱり優しすぎるところが自分の弱さだと自分でわかっているので、説教ができるようにという訳ではないけど、ダメなことはダメと言えるようになったし、長田(学生コーチ)も僕も心が優しい方なので、苦労したと思うんですけど、キャプテンとしての債務というか、平等に同期などにもしっかり言いたいことを言えるようになった所が、これから社会に出ても生きてくるんじゃないかな、と思っています。

ー自分にとって4年間を共にした4年生はどのような存在か
本当に僕らの代は僕含めて問題児ばっかりだったので、よく監督に怒られることもあったし、大変なこともあったんですけど、それがこの1年間で自分の成長に繋がったなと思うので、本当に同期には感謝しかないです。ありがとうございます。

ー後輩に向けて一言
今年1年、割と今までにない法政大学で、後輩中心のチームだったので、心配なことといえばピッチャーだけで、野手は本当に問題ないと思うので。
新人戦もしっかり優勝して、そこから新チームが波に乗って来年の関東大会優勝できることを、優勝できる力は絶対あると思うので、いい報告を僕は社会人になって待っています!

長田陸玖 学生コーチ

ー秋季リーグを振り返って
結果が伴わなかったのでやっぱり悔しい思いはあります。この代の人はあまり試合に出ていなかったですけど、この代を象徴するような試合は何試合かありましたし、その中でも結果的に勝てたとか、内容的にもやってたことが出せた良い試合があったので、それは集大成としてよかったと思います。

ーこの1年間特に思い出に残っている試合は
春リーグの早稲田戦の一勝一敗で迎えた第3戦です。結構競った試合で最終的にキャプテンの堀江が代打で決勝打を打って勝った試合が、強い早稲田相手に勝ち点を取れたという点では、結果的にも堀江の一打も(両方)印象に残っています。

ー準硬式野球部での4年間を振り返って
1、2年生の時は選手としてやってたんですけど、怪我で学生コーチに転向することになって、1、2年と3、4年では全然考え方とか取り組み方も変わった4年間でした。
選手の気持ちも分かりますし、本間監督の意図だったり、幹部側の意図も(両方)身に付いたので、他の人には経験できないことが経験できた4年間だったな、と思います。

ーそのような学生コーチの経験は今後どのように活かしていきたいか
社会に出てもまずは下積みからというのが大体だと思うので、一年生の時は特に雑用じゃないですけど、結構色々な仕事を積んで(いたので)、自分が身につけた力を生かして活躍できるような社会人になりたいです。

ー4年間活動して得られたことは
やはり、どうしても監督の考えと選手の考えが両方わかる立場なので、そこをどう上手く落とし所を見つけるかだったりとか、説得力のある言葉を僕が言えるか、っていうのは結構考えましたし、意識して、時には厳しいことも言ったんですけど、そういう優しいだけじゃないコーチ像が僕の中にあったので、(それを)意識して、未熟ではあったんですけど、下手くそなりにできたと思います。

ー4年間の活動を共にした4年生はどのような存在か
4年生は(他の学年と比べても)基本的に仲がすごく良いんです。ただ、優しいだけじゃダメだとさっき言ったんですけど、友達としてだけではなくてチームメイトとしても関わり方は大きく変わったのかな、と。
下級生の頃は本当に一緒に野球をやっている友達っていう感じだったんですけど、(上級生になって)役職もついて、関係が変わったのもあって、チームメイトとして(共に)成長できたと思います。

ー後輩に向けて一言
今日の試合もいつもの試合も後輩が多く出ているので、戦力的には強いとは思うんですけど、4年生になった時にその代が勝てるかっていうのは実力だけではないと思います。
チーム運営含めて、野球だけやっていればいいという問題じゃないので、負けが込んだ時は一から足元を見直すことは大事だな、と感じたので、それは(後輩に)伝えたいです。

貝田柚奈 マネージャー

―4年間を振り返って
マネージャーを初めてやり、最初は野球のルールもわからない状況でした。マネージャーは、大学野球のすべての運営をするということを知り、これまで自分自身がスポーツをしていたので、これまでとは違い、人のために仕事をする初めての経験で大変なことも多くありました。しかし、同期も含めて部員のことが本当に大切に思え、愛情がないとできないということを学んだので、やってよかったと思います。4年間で自分自身が成長できたのは、とても実感しています。

―マネージャーをやるきっかけは
ずっとチアリーディングをやっていたので、大学では新しいことをやりたいというのがきっかけです。あと、自分の代のスポーツ推薦の選手たちに誘ってもらって、部活と学生生活を両立してできるのを聞き、やると決めました。

―4年間で大変だったことは
全日に行けなかったことが1番悔いというか心残りですかね。

―後輩のマネージャーたちはどんな存在か
今の3人は、とても仲がよくて妹以上と言いますか、家族よりも一緒にいました。最初は教えなきゃという思いでいましたが、今は後輩たちから、「次こうした方がいいですよね」といったように自分たちで動いてくれて、私はいらないというか確認程度でいいので、本当に成長してくれたと思います。私なんかより何倍もマネージャーとして必要な力を持ってる3人なので、どんどんいい方向に変わっていくと思います。

―4年生はどんな存在か
大学生活で1番一緒にいて、同期がいなかったらマネージャーを辞めていたなと思います。それくらい濃い関係で、友達とは何か違う、私にとって本当に大切な存在です。

―後輩に向けて
これから秋を終え、関東選手権、春季リーグが控えていますが、私たちの代以上の成績を残せるように、新たなチームのやり方で頑張ってほしいと思います。

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