第64回関東地区大学選手権大会4回戦
2022年3月19日(土)
法大多摩キャンパス
ここまで順調にトーナメントを勝ち抜き、4回戦へと駒を進めた法大。専大を相手に迎え、ベスト8をかけた勝負に挑んだ。
先発は今大会の初戦を託され、見事チームを勝利に導いた伏見颯真(営3)。上々の立ち上がりを見せるも5回、2点を奪われ1点差に迫られる。しかし気持ちのこもった投球でそれ以上の得点は与えず、何とか踏ん張った。6回からは古川端晴輝(社1)に継投し、3回を無失点に抑える好救援。9回に先頭打者の本塁打を許すも、相手に主導権を譲らない力投を見せた。
一方攻撃面ではここまで3番・右翼手で全試合に出場し、安定した打撃でチームに貢献している鈴木歩夢(社2)がこの日もほとんどの得点場面に絡む大活躍。初回から打線がつながり鈴木と関宮楓馬(社1)の適時打で2点の先制に成功すると、3回にも鈴木の適時打で1点を追加する。さらに6回で高橋凌(社2)の犠飛と中井雄也(社3)の適時打によって専大を突き放す。攻撃陣が奮闘し、5-3で勝利を収めた法大は準々決勝への進出を決めた。
試合結果
試合結果
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | H | E | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
専大 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 | 1 | 3 | 6 | 3 |
法大 | 2 | 0 | 1 | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | × | 5 | 7 | 1 |
(早大)●山登ー柿本
(法大)〇伏見、古川端ー澤野
二塁打:鈴木(1回)、関宮(1回)、中井(6回)
盗塁:鈴木(3回)、唐橋(3回)
打撃成績
打順 | 位置 | 選手名 | 出身校 | 打数 | 安打 | 打点 | 四死球 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | (6) | 唐橋悠太(経2) | 桐光学園 | 4 | 2 | 0 | 0 |
6 | 栗島駆(経1) | 花咲徳栄 | 0 | 0 | 0 | 0 | |
2 | (8) | 古屋一輝(経3) | 健大高崎 | 2 | 0 | 0 | 0 |
3 | (9) | 鈴木歩夢(社2) | 明星 | 3 | 2 | 2 | 1 |
4 | (3) | 堀尾浩誠(社3) | 報徳学園 | 4 | 0 | 0 | 0 |
5 | (7) | 関宮楓馬(社1) | 静岡 | 3 | 1 | 1 | 1 |
6 | (4) | 高橋凌(社2) | 花巻東 | 3 | 0 | 1 | 0 |
7 | (5) | 中井雄也(社3) | 済美 | 3 | 1 | 0 | 0 |
8 | (DH) | 藤平心(社3) | 藤代 | 3 | 0 | 0 | 0 |
9 | (2) | 澤野智哉(社2) | 国士館 | 3 | 1 | 0 | 0 |
P | 伏見颯真(営3) | 帯広緑陽 | ー | ー | ー | ー | |
古川端晴輝(社1) | 花巻東 | ー | ー | ー | ー |
投手成績
回 | 被安打 | 奪三振 | 四死球 | 自責点 | |
---|---|---|---|---|---|
伏見 | 5 | 5 | 5 | 2 | 2 |
古川端 | 4 | 1 | 3 | 0 | 1 |
戦評
前日に行われるはずだった試合が悪天候によって延期。翌日に行われることなり、迎えた4回戦。前日とは打って変わって日差しが降り注ぐ中、前回登板の初戦で7回1失点と好投した伏見颯真(営3)が今大会2度目の先発のマウンドへ。
初回は2三振を含む三者凡退に抑える好発進を見せると、続く2回も2人の打者をそれぞれ1球で打ち取り、3人できっちりと抑える完ぺきな投球。その後も走者を出しながらも後続をきっちりと断ち、4回を無失点と専大打線を機能させず。
一方攻撃陣は初回から先頭打者の唐橋悠太(経2)が追い込まれながらも安打を放つと、続く古屋一輝(経3)が犠打で1死2塁の好機を作ると、3番・鈴木歩夢(社2)が適時二塁打で走者を返すという理想的な形で先制する。4番の堀尾浩誠(社3)が内野ゴロに倒れ、2死二塁となるも続く関宮楓馬が適時打を放ち追加点を奪う。
3回には相手失策の間に出塁した先頭の唐橋が古屋の犠打によって、初回と同じ形で再び得点圏に。唐橋が盗塁を決め、三塁に到達すると先制の適時打を放った鈴木の勝負強い打撃でさらに1点を追加。ここで鈴木も盗塁を成功させて1死二塁の好機を作るも後続2人が倒れ、さらなる追加点とはならず。
試合が法大ペースになったかと思われた5回。これまで好調だった伏見の投球が陰りを見せる。先頭を打ち取ったところで二塁打から四球で2人出塁させ、1死一二塁のピンチ。ピンチが拡大。ここで断ち切ることができず連打を浴び、2点を許す。さらに四球でピンチは拡大。しかし伏見は気迫の三振を奪って嫌な雰囲気を払しょくすると、そのまま次の打者を抑え込み同点を阻止した。
後を託された古川端晴輝(社1)は6・7回を三者凡退と試合を落ち着かせる。
その好投に応えるように6回の攻撃で打線が奮起。高橋凌(社2)の犠飛と中井雄也(社3)の相手失策の絡む適時打によって2人が生還し、待望の追加点が生まれる。
最終回、ここまで安打を許すことなく抑えてきた古川端の初球が狙われ、本塁打を浴びる。相手の反撃モードを目の当たりするも、バッテリーは冷静に対応しそれ以上の安打は許さず。試合終了直前、失策で出塁させるなど最後まで緊張感のある試合となったが5-3で勝ち切った。
チームが団結し、4回戦を突破した法大。勝ち進むにつれて盛り上がりを見せるベンチの雰囲気からも、好調な様子がうかがえる。次は準々決勝へと挑む姿に注目だ。
(記事/写真:山中麻祐子)
選手インタビュー
鈴木歩夢
ー試合全体を振り返って
練習試合の時からこういう展開の中での接戦を結構やってきたというのがあるので、そんなに焦ることはなかったです。バッティングに自信があって同点に追いつかれてもいいかなという余裕もあったので、いい形で終盤に入れたかなと思います。
秋リーグは全然打てなかったので、結構練習してそこから自信がつきました。甘い球は積極的に打てるようになったので、その積極性が得点につながったかなと思っています。
バッティングでは振る量が決まっていたので、チーム全体でスイングの数は増えていると思います。
本当に大会に入ってからどんどん成長しているチームなので、これからもっと成長していって決勝までいきたいと思います。
唐橋悠太
試合前から1点差を争うゲームになるのは予想していたので、そんなに焦りはなく1点ずつ返していこうと思っていました。
とりあえず球数を投げさせることと簡単に終わりないのと、甘い球が来たらしっかりしばいてやろうと思って入りました。
最近守備がちょっと不安なので、練習の時とか自主練でノックを受けたりしていて守備面ではミスのないようにこれからやっていきたいと思っています。
試合に出ていないメンバーがすごく盛り上げてくれて、試合に出ている人もそのおかげでやりやすいです。雰囲気も良くなっているので、そういうのはいいと思っています。
次の試合も先頭バッターで出て、チームに勢いをつけられるように頑張りたいです。