2022年3月
法政大学城山サッカー場
4月2日に開幕を迎えたJR東日本カップ2022 第96回関東大学サッカーリーグ戦。
法大は新型コロナウイルス感染者が部内で発生した影響などで開幕が延期となりましたが、ついに明日初戦を迎えます。43年ぶりの栄冠に向け井上平新監督の下長く熱い戦いが幕を開けます!
今回は開幕前に実施した主将の萩野滉大(現4=名古屋グランパスU18)、副主将の近藤壱成(経4=ジュビロ磐田ユース)、落合毅人(経4=新潟明訓)へのインタビューを掲載。新シーズンへの意気込みを語っていただきました!
主将・副将としてチームを引っ張る3人
萩野滉大(現4)主将
−昨シーズンを振り返って
昨シーズンは5冠を目指して行ったシーズンだったんですけど、総理大臣杯の1冠に終わってしまって、後期はリーグ戦も勝てない試合が多く、その流れでインカレもいってしまって初戦で敗退してしまいました。総理大臣杯は獲れたのですが、どちらかというと悔しいシーズンだったのかなと思います。
−キャプテンになった経緯は
自分たちの代でリーダーになれる存在というのがあまりいなくて、そうなった時に自分がリーダーになって「このチームを勝たせたい」という気持ちが強かったので、志願という形で自分から立候補してなりました。
−創部100周年という節目の年でのキャプテンですが
重みみたいなのは感じますし、昨年も涼くん(田部井涼:現横浜FC)がやっていて凄く良いキャプテン像を見せてもらって、やらなければいけないことが多いなと感じているので、ものすごくプレッシャーは感じますけど、このプレッシャーを力に変えて43年ぶりのリーグ優勝をしたいなと思います。
−キャプテンになり、前キャプテンの田部井さんと話したことなどは
寮出ていく前に涼くんと話したときに、キャプテンとして何をするべきかというのは教わりました。どちらかというと涼くんの中でもキャプテン像というのはあまり無くて、「自分らしくやれ」と言われて「ハギらしくやったら、それでいい」と言ってもらえたので、そこは自分らしくやっていこうかなと思います。
−副将の2人はどんな人
(近藤)壱成は結構周りのことが見えている存在で、僕が気付けないところも気付いてくれるので、そこはすごく頼っているところです。おっちょ(落合毅人)に関しては、去年フィールドプレイヤーで一番長く試合に出た選手ですし、ピッチの中で伝える力やリーダーシップというのが結構あるので、ピッチ内では僕だけじゃなくて彼が示してくれることもあると思うので、そういうところは助かっています。
−今年のチームスローガン「繋勝」に込められた想い
創部100周年ということで、これまでたくさんの人たちが繋いできた想いや歴史や伝統というものをしっかりとこの後にも繋げていくという想いで「繋ぐ」という字を付けました。「勝つ」という字は、リーグ戦で優勝したいというところは4年生で強く思っていて、そのためには勝ち続けなければいけないというところで、シンプルに「勝つ」というというのと、勝つためには練習でのゲームやプレーにしっかり勝っていこうというところで、その二つの文字を組み合わせて「繋勝」という風にしました。
−新チームの雰囲気は
結構去年といろいろ変わったりして、人もそれなりに変わったので、特徴のある選手も多いですし、練習で声掛けあったりしてコミュニケーションもとれているので、早く公式戦をやってみたいという想いが今は強いですね。
−今年の法政のスタイルや強みなどは
今年は個が強烈な選手が多くて、例えばサイドだったらモヨ(マルコム強志)とか(今野)息吹とか(若林)龍とかドリブルもできてスピードもある選手もいますし、後ろだったら強くて良い選手もいるので、その特徴を上手く活かせれば面白いサッカーができるんじゃないかなと思っています。
−注目・期待している選手は
久保征一郎(経3=FC東京U18)とか中川敦瑛(経2=横浜FCユース)とかは期待以上の結果を出してくれると思うんですけど、ちょっと面白いと思うのは中村翼(経2=横浜Fマリノスユース)とかは今年ブレイクしそうだなとは思っています。
−今シーズン、自身の強化しているポイントは
今年は去年よりもビルドアップのところ、下から繋ぐところを自分中心でやりたいなと思っていて、その中で個人で運んでドリブルや相手を1枚剥がすとか、そういうところを強化して周りとの違いを出せるように、試合の中で自分が優位性をもって相手を剥がしていけるように取り組んでいます。
−プロへの意識は
もちろんありますね。(白井)陽貴が内定してくれたことで自分もなりたいと思いましたし、負けられないという思いは強いので、しっかり試合で勝って、法政を勝たせる存在になって、プロから声をかけてもらえるようになりたいです。
−ユース時代に所属していた名古屋グランパスへの思い入れは
試合は見ちゃいますね。毎回DAZNで確認はしちゃいますし、呼んでくれないかなという思いはありますけど、そこは自分がピッチで証明しないといけないと思います。名古屋はビッグクラブなので結果残してアピールしないと呼んでもらえないと思いますし、そこは自分次第なので頑張りたいと思います。
−今シーズンの意気込みとファンの方々へ
今年の目標も5冠なんですけど、先のことは見ずに1試合1試合勝ち続けて目標達成できるように頑張りたいと思います。毎年リーグ優勝とは言っていますけどなかなか出来ていないので、リーグ戦はファンの方々にも見に来てもらう機会もあるので、そこでしっかり良いプレーして良い法政を見せられるように頑張りたいと思います。
(取材・板倉大吾)
主将としての強い覚悟を語ってくれた。
近藤壱成(経4)副主将
−副キャプテンになった経緯は
去年は自分が次のキャプテンをやるというのをチームのみんなに伝えても納得してもらえるような過ごし方を1年間してきた中で、自分の人間性であったりピッチ内外で大きく成長できたなと思っていて、萩野がキャプテンに立候補したときに、「ハギがやるなら任せられるな」という思いと、「ハギを支える立場でチームを引っ張っていきたい」という思いがあったので、副将に立候補させてもらいました。
−萩野キャプテンはどんな人
去年の涼くんみたいなキャプテンらしいキャプテンであるかと言われるとそうではないですけど、ハギはチームの雰囲気を良くするところだったり、チームを締めたりすることもできるので、これまでの法政のキャプテンとは違った、みんなと距離感の近いキャプテンになれるんじゃないかなと思います。
−デンソーカップでは選抜に選ばれM V Pも獲得しましたが、収穫などは
1年生の時から色々な選抜活動に参加させてもらってきましたけど、これまでとは違って最終学年でみんなが入ってくる選抜というのはこれまで以上にレベルが高かったですし、その中でプレーができたというのは楽しかったですね。自分は関東選抜Bだったんですけど、上手い選手がハードワークするし、球際戦うし、守備の部分でも誰よりも走ったりしている姿を見て、「こういうチームが強いんだな」というのを改めて感じましたし、どういう選手かは関係なく戦うところというのは必要なんだなと感じました。
−プロへの意識は
このオフの期間にもいくつかプロの練習に参加させてもらって、感じた差の部分と「やれるな」という部分は確実にあって、その差を埋めていくためには、大学の中でトップにならないとプロではすぐに戦えないなと改めて感じました。去年はチームで出たり出なかったりの選手だったんですけど、ライバルのレベルが高かったとしてもシーズン通して戦って良いパフォーマンスができるように試合の中でトライしていかないと、プロになれたとしても、その先で活躍するにはまだまだ足りないなというのは感じました。
−目指している選手や
海外だとバルセロナのテア・シュテーゲンとか結構好きですね。最近の日本の選手だと、ジュビロ磐田に梶川選手というG Kがいるんですけど、サイズは僕より少し小さいくらいで上手さもあってシュートも止められて、自分の中で目指す目標があるなと思いました。あとは横浜F・マリノスの高丘選手なども見ていますね。梶川選手も元々マリノスの選手だったんですけど、マリノスのG Kはレベルが高くて最近はよく見ていますね。
−今シーズンの意気込みとファンの方々へ
去年に引き5冠というのを目標にしているのですが、選抜でも思ったのが、法政に対して他のチームがどれだけの熱量でやってくるのかというのを感じて、自分たちが目指している目標の高さを改めて感じました。だけどこのチームメイト達となら達成できる目標だと思っています。これは去年インカレ負けた時に涼くんに言われた言葉で、「1日も無駄にしないで積み重ねていくことがどれだけ大切か、最後になったら分かる」という話をしてもらって、最後になって後悔するんじゃなくて、積み重ねてきた日々があったからこの目標を達成できたと思えるような練習や試合をこのチームで作り上げていって、チームとしての目標を達成したいです。
自分自身もプロの世界に行くために勝負の年になると思いますし、誰が見ても「こういう選手がプロに行くんだろうな」と思うような練習をしていけば、必ず近づける場だと思っているので、そこは今年1年間通してブレることなく頑張っていきたいなと思います。
(取材・板倉大吾)
デンソーカップではMVPを獲得する活躍を見せた。