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【硬式野球】東京六大学野球2022春季リーグ戦 第5週 明大2回戦 尾﨑が投打の活躍も土壇場で追いつかれ、引き分けに。勝負は3回戦へ!

東京六大学野球2022春季リーグ戦 第5週 明大2回戦
2022年5月8日(日)
神宮球場

優勝へ向けて重要な明大2回戦。先発の尾﨑完太(キャ3=滋賀学園)は序盤から丁寧な投球で6回無失点の好投。打席でも3回に先制の適時三塁打を放ち、投打で活躍を見せた。しかし最終回。武冨陸(営3=日大藤沢)が明大打線につかまり同点とされる。それでも、イニング途中から上がった篠木健太郎(営2=木更津総合)が粘りの投球で得点を与えず、『血の法明戦』第2ラウンドは引き分けとなり、決着は明日以降に持ち越された。

先制適時打に投げては6回無失点の尾﨑

試合結果

トータル試合結果

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 H E
明 大 0 0 0 0 0 0 0 0 2 0 0 0 2 7 0
法 大 0 0 0 2 0 0 0 0 0 0 0 0 2 8 0

※延長12回規定により引き分け
(明大)村田、高山ー蓑尾
(法大)尾﨑、塙、武冨、篠木ー村上
[本塁打] なし

打撃成績

打順 位置 選手 打率 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
1 (8) 宮﨑 5 2 0 .412 中安 四球 一ゴ 二ゴ 三振 左安
2 (7) 高田 5 1 0 .063 三ゴ 二ゴ 遊ゴ 左安 遊飛 一犠
3 (4) 齊藤大 4 1 0 .212 二ゴ 四球 右飛 中飛 遊安 四球
4 (3) 5 0 0 .194 一ゴ 三振 三振 一飛 捕邪
5 (5) 今泉 4 0 0 .242 三振 一ゴ 四球 三ゴ 遊飛
6 (6) 海﨑 3 1 0 .208 二ゴ 四球 一犠 中安 二ゴ
7 (9) 野尻 2 0 0 .111 遊飛 三振 四球
1 .000
H 平原 1 0 0 .250 三ゴ
1 武冨
1 篠木 1 0 0 .333 遊ゴ
8 (2) 村上 5 2 0 .290 左安 左安 二併 右飛 二ゴ
9 (1) 尾﨑 1 1 2 .500 投犠 中二②
9 木下 2 0 0 .000 左飛 二飛
H 大柿 1 0 0 .000 三振
39 8 2 .225

 

投手成績

球数 打者 防御率
尾﨑 6 89 22 2 1 3 0 3.18
2 19 6 1 1 0 0 1.76
武冨 0 2/3 19 6 2 0 2 2 3.00
篠木 3 1/3 47 15 2 3 3 0 2.98
12 174 49 7 5 8 2 3.17

 

ベンチ入りメンバー

10 齊藤大輝(人4=横浜) 22 是澤涼輔(現福4=健大高崎) 25 内海貴斗(人3=横浜)
13 塙雄裕(法3=常総学院) 32 久保田碧月(営3=高川学園) 31 鈴木大照(文2=明徳義塾)
15 石田旭昇(文4=東筑) 4 高田桐利(営4=広陵) 1 野尻幸輝(営4=木更津総合)
16 尾﨑完太(キャ3=滋賀学園) 5 松田憲之朗(キャ4=龍谷大平安) 8 宮﨑秀太(営4=天理)
17 武冨陸(営3=日大藤沢) 6 海﨑雄太(文4=埼玉栄) 33 西村友哉(法2=中京大中京)
18 篠木健太郎(営2=木更津総合) 7 今泉颯太(法3=中京大中京) 34 平原大靖(文4=石見智翠館)
21 吉鶴翔瑛(営2=木更津総合) 9 浦和博(キャ3=鳴門) 37 木下将吾(文4=静岡)
2 大柿廉太郎(法4=健大高崎) 23 肥後幸太(法4=法政二)
19 村上喬一朗(法4=東福岡) 24 高原侑希(法3=福井工大福井)

戦評

法大先勝で迎えた『血の法明戦』第2戦。優勝に向けてここから一試合も落とせない法大。先発のマウンドには左の尾﨑完太(キャ3=滋賀学園)が上がった。

初回の明大の攻撃。尾﨑はリズムよく二死を奪った後、宗山塁を四球で歩かすも、4番・蓑尾海斗を二直に打ちとり、立ち上がりを無失点で終える。その裏。今季絶好調の1番・宮﨑秀太(営4=天理)が中前打で出塁するものの、後続が続かず無得点に終わる。

尾﨑は、3回まで毎回走者を背負うも打たせてとる投球で試合を作る。過去2回の先発登板では、早々に降板となっていたが今日は自身の持ち味を存分に出し、見事に先発としての役割を果たした。


好投の尾﨑

続く4回に好機が。一死から6番・海﨑雄太(文4=埼玉栄)が四球を選ぶと、 8番・村上が2打席連続安打でつなぎ、2死一、二塁とする。続く打席には9番・尾﨑。明大先発・村田賢一が投じたカウントを取りにきた真ん中の球をコンパクトに振り抜くと、前進守備の右翼手の頭上を超え、二者が生還。自らのバットで自身を援護する適時三塁打となり、2点の先制に成功した。


尾﨑は一気に三塁まで陥れた

6回まで尾﨑は明大打線をゼロに抑えると、7回からは2番手の塙雄裕(法3=常総学院)が登板。先週の対慶大戦のカードから5連投となる塙だったが、疲れを見せない投球で明大の攻撃をわずか8球で片付ける。

2-0のまま勝負は9回へ。法大にとっては『魔の9回』となっているマウンドには3番手の武冨陸(営3=日大藤沢)が上がる。逃げ切りを図りたい場面だったが、先頭に死球を与える。いやな雰囲気が漂うなか3番、4番を打ち取り、2死に。しかし続く上田希由翔に、3球目を上手く運ばれ1点を返される。なおも二死2塁で続く山田陸人にも左前適時打を許し、ついに同点に。つかみかけていた勝利はまたも、『魔の9回』によって手からこぼれていった。武冨はその後一、二塁としたところで降板。4番手には昨日から連投となるエース篠木健太郎(営2=木更津総合)が上がり、火消しに成功。裏の法大の攻撃は明大2番手・高山陽成の完璧な投球の前に、得点ならず、今季初の延長戦に突入した。


連投の篠木は気迫あふれる投球で得点を許さなかった

10回、11回はお互いに塁を賑わすものの高山、篠木両投手の前に決定打が出ず、勝負は12回へ。

12回表、一死から安打と申告敬遠で二、三塁のピンチも、4番・蓑尾の勝負とは一球で決着。力で篠木が押し切り、遊飛に打ち取る。この時点で、この試合での法大の負けはなくなった。

迎えた12回裏。先頭の代打・大柿廉太郎(法4=健大高崎)が三球三振に倒れるも、宮﨑が左前へ運ぶ。続く高田が一球で犠打を決めると、明大ベンチは3回と同じく齊藤大を申告敬遠し、再び4番・浦との勝負に。ここまで無安打の浦。4番として、目の前の打者が2度も敬遠されれば燃えないわけがないだろう。加藤重雄監督から一声かけられ打席へむかう。初球を見逃し、続く球はボールに。1ボール1ストライクからの3球目を捕手が弾くと、二塁走者の宮﨑がすかさず三塁を狙う。しかし、蓑尾の素早い送球が三塁へ送られタッチアウトとなりゲームセット。神宮球場に照明が灯り、3時間を超える熱戦となったこの試合。互いに譲らず引き分けとなり、勝ち点の行方は明日に持ち越しとなった。


果敢に三塁を狙うも惜しくもタッチアウトに

優勝のためにはこのカードを無敗で終え、勝ち点3としたい法大。明日は総力戦で、目の前の一勝を掴みとって欲しい。目指すは47度目の栄冠ただ一つだ。

(記事:野田堅真 写真:大井涼平)

クローズアップ:尾﨑完太『法大の柱に!尾﨑完太打って投げての大活躍!』

この試合、先発として登板した尾﨑完太(キャ3=滋賀学園)。まさしく『今日の主役』といえる活躍を見せた。

3回2/3を被安打3、4四死球と1失点ながらも良い結果とはいえなかった慶大2回戦以来の先発登板。その立ち上がり、先頭を抑えたあと、四球で走者こそだしたものの、0点に抑える上々の滑り出し。「先頭の打者を絶対に打ち取ること」を意識したという尾﨑。その言葉どおり、初回以外にも3回、4回、6回は回の先頭打者を打ち取る。2回と5回には先頭打者に出塁を許し、得点圏まで走者を進められる。それでも、気を前面に出して打者と勝負。明大の主軸打者に対し、芯を外させる投球で6回を投げて被安打2、失点0に抑え込んだ。

この日は、投球での活躍に収まらず、打撃でも大活躍だった。3回の第1打席では一球で犠打を決め、得点圏に走者を進める。そして4回の第2打席。「とにかく勝ちたくて思いっきり振りました」と、外角低めのボールを思いっきりはじき返した。右翼手が浅めに守っていたこともあり、右翼手の頭上を越える先制の適時三塁打を放つ。この安打で今リーグ戦は4打数2安打で打率.500となった。

投打にわたって大活躍だった尾﨑。優勝争いも佳境に入る頃、1年生時代から神宮のマウンドを知る男が法大先発陣のもう一つの柱に名乗りを上げる。

(記事・皆川真輝)

選手インタビュー

齊藤大輝 主将

ー今日の試合をふりかえって感想をお願いします
勝ち切れなかったのですが、負けなかったことは良かったです。また切り替えて明日勝ちます。

ー緊迫した場面での守備機会が多かった中、どのような心構えで打球をさばききりましたか
去年失策をして、勝ちきれなかったことで、冬に守備の強化をやってきたので、自信を持ってグランドに立っていました!

ー最終回に追いつかれての延長戦突入、主将としてチーム内でどのような声掛けを
なんとか1点取ろうと、声をかけました!

ー2度の申告敬遠を受けましたが、それぞれどのような気持ちで一塁に進みましたか
浦絶対打てよ!という気持ちでした。

ー明日の試合の意気込みをお願いします
必ず勝ちます。

村上喬一朗 副将

ー今日の試合を振り返って
野球の深さを学びました。そう簡単ではないと思いました。

ー1打席目、2打席目共にチャンスメイクをして得点につなげましたが、そのとき意識したことは
ストレートをしっかりと叩く意識で打席に立ちました。

ー守っては尾﨑投手を6回無失点に導きましたが、リード面で意識した事は
尾﨑の良いボールを引き出そうと思いながらリードしました。

ー同点に追いつかれてから、どのように切り替えましたか
まだ終わっていないと思いながらプレーをしました。

ー次戦に向けて意気込みをお願いします
全身全霊で勝ちにいきます。

尾﨑完太 選手

ー今日の試合を振り返って
勝ちはつかなかったですが、何とか引き分けで負けなかったので良かったです。

ー前回の登板から修正した点は
2戦先発をして良い結果ではなかったので、今日は絶対に抑えるという気持ちを修正しました。

ー先発投手として意識されたことは
先頭打者を絶対に打ち取るということです。

ー今回の登板で得た手応えなどは
気持ちを全面に出して自分の球で勝負すれば大丈夫だと思いました。

ー先制の適時打を放った感想は
とにかく勝ちたくて思いっきり振りました。

ー明日の試合に向けての意気込みをお願いします
勝ちます。

篠木健太郎 選手

ー今日の試合を振り返って
負けなかったことに意味があると思うので、その中でも楽しめたので良かったのではないかなと思います。

ー9回途中にマウンドに向かいましたが、そのときの気持ちは
あの場面で投げれることにすごいワクワクしていました。

ー対戦してみて明大の打者の印象は
振ってきているなと思ってます。

ー今日の真っ直ぐの手応えはいかがでしたか
良かったです。

ー次回登板に向けての意気込みをお願いします
チームの勝利の為に腕を振ります!

試合の写真は、スポーツ法政新聞会の公式ツイッター、また公式インスタグラムに掲載いたします。

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