東京六大学準硬式野球春季リーグ戦
対明大戦
2022年5月9日(月)
早大東伏見グラウンド
明大との3回戦に挑んだ法大は、2回に上位打線の3連打で4点を先制。その後試合は膠着(こうちゃく)状態へ。7回に適時打で1点を返され試合が動くも、9回に主将・古屋一輝(経4)と副将・堀尾浩誠(社4)の頼れる4年生コンビの活躍でダメ押しの4点を奪う。明大戦に勝利を収め、勝ち点を獲得した法大は首位で最終週へと臨む。
試合結果
トータル試合結果
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | H | E | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
法大 | 0 | 4 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 4 | 8 | 10 | 0 |
明大 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 1 | 5 | 1 |
(法大) ○藤中、伏見、古川端-澤野
(明大) ●上井、笹川、近藤、岩田-渡邊
二塁打:鈴木(2回)
本塁打:堀尾(9回)
盗塁:唐橋(1回、4回、4回)、古屋(2回、4回)
打撃成績
打順 | 位置 | 選手名 | 出身校 | 打数 | 安打 | 打点 | 四死球 | 打率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | (6) | 唐橋悠太(経3) | 桐光学園 | 5 | 2 | 1 | 0 | .391 |
2 | (8) | 古屋一輝(経4) | 健大高崎 | 3 | 2 | 3 | 1 | .333 |
3 | (9) | 鈴木歩夢(社3) | 明星 | 5 | 1 | 2 | 0 | .342 |
4 | (3) | 堀尾浩誠(社4) | 報徳学園 | 4 | 1 | 2 | 1 | .233 |
5 | (4) | 高橋凌(社3) | 花巻東 | 5 | 0 | 0 | 0 | .385 |
6 | (5) | 中井雄也(社4) | 済美 | 3 | 1 | 0 | 1 | .227 |
7 | (7) | 関宮楓馬(社2) | 静岡 | 3 | 0 | 0 | 0 | .160 |
8 | (1) | 藤中壮太(社2) | 鳴門 | 2 | 2 | 0 | 0 | .278 |
PH | 安藤彩人(社2) | 明星 | 1 | 0 | 0 | 0 | .000 | |
1 | 伏見颯真(営4) | 帯広緑陽 | 0 | 0 | 0 | 0 | .200 | |
1 | 古川端晴輝(社2) | 花巻東 | 1 | 0 | 0 | 0 | .571 | |
9 | (2) | 澤野智哉(社3) | 国士館 | 4 | 1 | 0 | 0 | .214 |
投手成績
回 | 被安打 | 奪三振 | 四死球 | 自責点 | 防御率 | |
---|---|---|---|---|---|---|
藤中 | 5 | 3 | 0 | 2 | 0 | 1.97 |
伏見 | 2 | 2 | 0 | 1 | 1 | 2.66 |
古川端 | 2 | 0 | 2 | 0 | 0 | 2.03 |
戦評
延長戦を制しきれず惜敗を喫した試合から一夜明け、雪辱を果たしたい法大。法大先発は、第1戦でも投球したチーム最多登板のエース・藤中壮太(社2)だ。第3戦までもつれこんだ『血の法明戦』の行方に注目が集まった。
試合が動いたのは2回表。久しぶりにスタメン出場した先頭の6番・中井雄也(社4)が起用に応える内野安打で出塁すると、9番・藤中が右安打を放つ。2死一、三塁の好機で、昨日2打点の活躍をした1番・唐橋悠太(経3)がこの日も値千金の適時打を放ち先制に成功。攻撃の手を緩めない法大は、続く2番・古屋一輝(経4)の右安打、3番・鈴木歩夢(社3)の二塁打でこの回一気に4点を獲得した。二塁手・高橋凌(社3)の好守備や捕手・澤野智哉(社3)の盗塁阻止など攻守ともに良い流れで4点のリードを守ったまま後半へ向かう。
6回からは、昨日先発した伏見颯真(営4)が継投。7回裏、先頭打者に四球を許すと、2死一、二塁のピンチに。勢いそのままに適時打を許し1点を取り返される。
しかし9回表、法大は9番・澤野が左安打を放つと、続く1番・唐橋も左安打、さらに相手の失策が絡み1死二、三塁の好機に。ここで2番・古屋が見事中前適時打を放ち、唐橋が持ち前の俊足で本塁を踏み2点を獲得。乗りに乗る法大は、2死一塁で不動の4番・堀尾浩誠(社4)が左方向へ本塁打を放ちさらに2点を追加する。この回頼れる主将、副将の活躍で一挙4点を追加した。
8回から継投した古川端晴輝(社2)は、三者凡退に抑える好投で明大に攻撃の隙をみせず。終始試合の主導権を握った法大は、8-1で勝利した。
明大から勝ち点を得て、首位を守った法大。春季リーグ連覇に向け、来週の立大戦でも今日のような走攻守がかみ合うゲームで勝利をつかみ取ってくれるだろう。
(記事:田中さや/写真:山中麻祐子)
堀尾はダメ押しの本塁打を放った
選手インタビュー
古屋一輝
―今日の試合にはどのような気持ちで
1戦目は取ったので、そこはだいぶ余裕を持って2戦目に臨んだんですけどああいう形(対明大2回戦:)でやられてしまいました。でも今日は1戦目のピッチャーが投げてくると思っていて前回の1戦目に大差で勝ったので、全然心配はしていませんでした。自分たちの野球をやっていけば絶対に勝てると思っていました。
―試合全体を振り返って
途中にチャンスで1打出たら逆転されるみたいなケースが多くて、本当にピッチャーが粘ってくれました。逆に自分たちはチャンスを作っていたんですけど、あと1本が出ない状況でした。中盤本当に苦しかったんですけど、ピッチャーが粘ってくれたから最後にチャンスが来ました。自分で打てましたし、頑張りました。
―2安打3打点の活躍を振り返って
リーグ戦序盤本当に全然結果が出なくてみんなに助けてもらっていました。終盤どんどん自分の調子も上がってきて今日もしっかり苦しいところで1本が出たので、今日の結果には満足しています。
―今日も3連打で先制するなど上位打線が好調に見えます
そうですね。上位が機能してくれています。上位が機能してくれないと逆にこのチームは勝てないと思っているので、そういうところもみんな上位打線のメンバーは自覚していると思います。やっぱりそれが結果となって、チームの勝ちをどんどん手繰り寄せられているのかなと思っています。
―打席での意識は
自分自身ヒットにできるコースとかをしっかり把握はしているので、そこの特にカウントが遅いところから打とうとかいうのは意識していません。甘い球が来たらいこうというのは最初から準備しているので、それがたまたま1打席目はあの形(フルカウントから)、最後は初球から(でした)。初球を本当に狙っていたので、ああいう形でヒットにつながったのかなと思っています。
―9回の適時打が生まれた打席で相手のミスにより走者の進塁がありましたが、その際狙いなども変えた
そうですね。一、二塁だったらバントのサインが出ていたんですけど、二、三塁になってくれました。犠牲フライでも1点につながるので、自分自身気楽な状態になれたのでそこはミスに助けられたかなと思っています。
―今日は2つの盗塁がありましたが、走塁面で意識していることは
走塁は本当に自分自身の強みとして考えているので、常に先の塁を狙っています。やっぱり一塁だとゲッツーとかが出てきてしまうので、二塁にしてバッターの気持ちを少しでも楽にしてあげようと思って常に考えています。
―再試合の慶大戦を除けば来週が法大にとって最終週となりますが、意気込みをお願いします
優勝がどんどん近づいてきているので、逆に気を抜かず、いい流れなのでしっかり来週こそは2連勝して楽にしたいです。勝ち点4を取って、最後の慶応戦につなげていきたいなと思います。
古川端晴輝
―試合を振り返って
昨日僕が敗戦投手になってすごく悔しい思いをしました。昨日(のミーティング時に)4年生が頑張ってくれると言ってくれて、めちゃくちゃ頑張ってくださいました。投げやすかったですし、それに応えられるように投げました。リベンジができて良かったです。
―連戦となりましたが、チーム内での声掛けや心掛けたことは
いつも第3戦まで持ち越すと法大は勝ち越すことが多いので、第3戦に対する苦手意識はあまりなかったと思います。そういう意味で、良い意味で力が抜けていたように感じますし、ベンチも良い雰囲気で試合に臨めたのかなと思っています。
―昨日失点してから今日のマウンドとなったが、個人的に気を付けた点や捕手・澤野さんと話し合ったことは
昨日は打たれたというよりフォアボールとか自分のミスで取られた点数だったと思うので、今日は自分のピッチングをするようにと心掛けました。澤野さんからも「昨日のことは切り替えて今日に集中して、いつも通りのピッチングから特に変える必要はない」と声をかけてもらったので、自信を持って投げにいきました。
―昨日は2打数2安打の活躍だったが、打撃の調子は
ピッチャーなので、ノープレッシャーというか打てたら良いなくらいで。良い意味で肩の力を抜いて打席に立てています。
―今後の試合に向けて
早大戦も明大戦も僕のせいで落としている試合があるので、立大戦ではしっかりと2連勝できるようにもう一回気持ちを入れ替えて整えたいと思います。藤中(壮太、社2)くんが頑張っているので、僕も負けないように頑張っていきたいです。