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【陸上競技】第56回東京六大学対校 多種目で優勝、総合10連覇達成!

【陸上競技】第56回東京六大学対校 多種目で優勝、総合10連覇達成!

第56回東京六大学対校陸上競技大会
2023年4月2日(土)
国立競技場

多くの選手にとってトラックシーズン開幕戦となった今大会。総合10連覇がかかった法大は多くの種目で優勝を果たすなどし、見事総合10連覇。幸先の良いスタートを切った。

気温が低く寒い中、健闘を見せた選手たち

試合結果

総合成績

順位 大学名 総合得点
1位 法大 175点
2位 早大 165点
3位 慶大 123点
4位 立大 67点
5位 東大 58点
6位 明大 56点

戦評

トラック
トラック競技では昨年に引き続き、多くの選手が好成績を連発した。男子400mでは地主直央(4)が優勝、富田大智(4)が3位入賞。女子400mでも川中葵琳(4)が2位入賞を果たした。
ハードル種目では、昨年に続いて法大勢が圧倒的な強さを見せつけた。男子110mHでは、高校時代からライバルとして切磋琢磨している小池綾(2)と松本望(2)が出場。小池が優勝、松本は3位に入った。男子400mHには東京五輪・世界陸上の代表経験がある黒川和樹(4)が出場。予選では余裕をもって組2着で通過し、決勝では序盤から大きく差をつけて優勝。最終学年の幕開けとなる今大会で、見事に3連覇を達成してみせた。女子100mHで川越美咲(3)が優勝、女子400mHでは中野なみち(4)が2位となった。
リレーでは、男子4×100mR、男子4×400mR共に昨年は早大に次ぐ2位となった雪辱を果たし、見事優勝。また、女子4×400mRでも2位に入った。


4×400mリレーは地主の走りにより優勝を確実なものとした

フィールド
フィールド競技では男子砲丸投の山田暉斗(1)が15m95と高記録を叩き出し優勝、同種目で坂井優太(3)が2位という素晴らしい結果を残した。また、男子棒高跳では宮本稜平(4)が1位、小西勇樹(3)が2位と、フィールド競技で法大の存在感を示す結果に。そのほか、男子三段跳では植野諒豪(4)が2位、走幅跳で曽我宙矢(3)が2位、円盤投では岩撫健太郎(3)が2位に入るなど、法大の得点獲得に大きく貢献する結果となった。

長距離
5000mには3月の学生ハーフで見事入賞し、ユニバーシアードの出場権を得た松永伶(4)、同じく学生ハーフで好調ぶりを見せた武田和馬(3)が出場。松永は序盤で集団の後方に位置すると、そこからなかなか順位を上げられず。11位でフィニッシュとなった。武田は最初こそ集団後方にいたものの、中盤からは前方へ。そのままラスト1周でも力を出し切り、4位でフィニッシュ。自己ベストを更新する結果となった。また、OP5000mでは長橋悠真(4)が自己ベストを更新し、1着でフィニッシュするなど、他の選手も順調な仕上がりを見せた。
3000mSCには湯田陽平兵(1)が序盤から攻めの走りを見せ、見事大学初の3000mSCで3位入賞を果たす。シーズン初戦として幸先の良い結果が次々に出る大会となった。

選手コメント

木下裕一(OP200m:21秒73、4×400mR:1位)

ー200mでのご自身の結果はどのように捉えていますか
タイム自体はあまりいいタイムではないのですが、初戦としてあまり記録は狙っていませんでした。昨年のシーズンベストはシーズンが始まってすぐの記録になってしまって、後半に伸びてこないことが課題でした。なので今年は最初はタイムが伸びなくても、関東インカレや全日本インカレなどの後半シーズンで調整しようと思っていました。タイムとして速くはないんですけど、そこは我慢かなという感じですね。

ー今大会に向けてコンディションは
そこまで試合に向けてすごく調整をしてきたというわけではないんですけど、体の動き自体は悪くなくて。冬季の体の重さとかは残っていたんですけど、動きは良かったです。200mともう一つリレーを走ったんですけど、リレーでは動きの良さが走りの良さにもつながったのではないかと思っています。

ー当日は寒い中でした 体の状態はいかがでしたか
200mのタイムもそうですし、マイルのラップタイムもチーム全員で取るんですけど、そのタイムがみんな芳しくなかったというのと、200mでも法政の選手がそんなにタイムが出ていなかったことを踏まえると、気温とかのコンディションも考えられるのかなと思います。なので気温が低かったことは、タイムが伸びなかった一つの要因だと思います。

ーリレーでは第一走でした プレッシャーはありましたか
そこまで大きな大会ではないということと、一本200mを走っていることもあったので、そこまでプレッシャーを感じることはなかったですね。

ー途中で早稲田と順位が入れ替わることもありました どのような思いで仲間の走りを見ていましたか
特に4走の地主選手は相当力がある選手で、2走3走も力があるメンバーでした。法政大学ではマイルメンバー争いをする人のレベルが高くて。早稲田と抜きつ抜かれつの展開になることは予想していたんですけど、法政には力のある選手がそろっているので、そこまで心配していたのではなく、信頼して見られていたなと思っています。

ーその中で走ることが決まったのはいつごろですか
僕が走ることは六大学前から決まっていました。メンバー争いは激しいんですけど、今回はコンディション不良やけがのある選手が多くて。持ちタイム自体は層が厚いんですけど、シーズンが始まったばかりということで、まだ合わせられていない人が多かったです。なので僕が走るということは結構前から監督に言われていました。

ー1日の中で違う距離の種目(200m、4×400mリレー)に出ることに難しさはありますか
僕は400mでスピード型の走りをするタイプなので、400mリレーを走る前に200mを走れたというのは、むしろリレーに向けてよかったんじゃないかなという感じがしました。200mの走りを生かしてリレーで走れたんじゃないかなと思っています。

ー新シーズンに向けて強化した点は
まずは練習量自体が必要になってくるなと思ったので、走る量とウエイトの量を増やしました。特に上肢とかですね。大学生はレベルが高いので、その中で戦っていくためにはそもそもの筋量も必要になってくるので、冬季練ではウエイトを増やしました。そこで増やした筋肉を生かしてシーズンに臨もうと思っていました。

ー見つかった課題、強化していきたい点は
ウエイトなどを増やして、自分の元となる力を維持するというのは今後も変わらないと思います。ただ、4月から5月に大事な試合が入ってくる中で、今回200mが21秒7というタイムだったので、このままでは戦いきれないと思っています。暖かくなっていくのにも合わせてスピードも上げていかなければいけないので、焦らずにスピードを上げていけたらなと考えています。

ー今シーズンの目標は 
今シーズンの目標としては400mの記録が45秒台というのがあります。他にも小さな目標は色々あるんですけど、これが多分1番シンプルな目標かなと思います。

 

濱野兼多(OP400m:47秒98、4×400mR:1位)

ー400mのご自身の走りについてどのように振り返りますか
自分の予定では、前半からスピードに乗って、それを後半でも崩さずにやっていこうと思っていました。でもそれが思いのほかうまくいかなくて、今シーズンはまだ後半まで上手く走れていないので、そこが今回の課題かなと思います。

ー今回狙っていたタイムはありましたか
今年は46秒台を目標にしていて、それを早めに切りたいなと思っています。昨年のベストが47秒22だったので、最低でも47秒20は切りたかったなという思いがありました。

ー当日に向けてコンディションはいかがでしたか
昨年けがをしてしまって、そこの違和感がまだ抜けていないので、そこは少しスピードのノリが悪かったかなと思っていました。ただ試合が近づくにつれてスピードは無理矢理ではあったんですけど出てきていたので、悪くはなかったですが良くもなかったという感じですかね。

ー気温の低さは
やはり昨年けがしてしまった部分の動きづらさというのはすごく感じていたので、気温が低い上に違和感もあったので、長めにアップをするなどして調整をしました。試合の時にはあまり気温は気にならない状態になっていました。

ーリレーでは早大と競り合っていました 走っているときはどのようなことを考えていましたか
自分が2走をやる上で、個人の400mでは後半がうまく走れなかったので、後半しっかり走るということに意識をおいてマイルリレーを走りました。ただ、後半に意識を置きすぎて、前半は楽にいくイメージだったんですけど、あまりスピードが出せないという結果になってしまって。そこは少し反省点かなと思います。

ーエース区間の2走を走ることでプレッシャーはありましたか
自分自身2走に対するプレッシャーというのはあまり感じていなくて。1走と4走に力のある選手がいたので、その点はすごく安心して走ることができていました。ただ他校の選手は2走にすごく速い選手がいたので、そのあたりは少しプレッシャーに感じていました。

ー仲間の声援などは聞こえましたか
走る前の集団応援もそうだったんですけど、バックストレートを走っていた時には歓声がすごく大きくて。正直歓声が大きすぎてどの歓声かは分からなかったんですけど(笑)。大学に入って初めて歓声が許可されている大会だったので、後半に上げるという意識が働いたのも歓声のおかげかなと思います。

ーやはり国立のような場所で大会があると心境は違いますか
感覚が違うのはもちろんなんですけど、気持ちの入れ方が変わってくると思います。普段の競技場では自分でなんとか気持ちを作って上げていかなければいけないんですけど、あのような大きな競技場では、アップの時から体が少しピリつくような感覚でした。良い緊張感を持って迎えることができているので、自分の調整が少し楽になる感覚もありますし、競技場が大きい分プレッシャーも感じましたね。

ー今回見つかった課題などはありますか
自分自身気づいたところというか反省したところであり、監督にも言われたところではあるんですけど、2走からオープンレーンになるんですけど、今大会であれば早稲田の選手に先行させてしまったので、そこが大きな課題だったと思います。今後もマイルリレーで戦っていくにあたって、そこは絶対に譲ってはいけないところなので、もう少し自分が前半からスピードに乗っていれば先行させずに逃げ切れたのかなと感じています。なのでその辺りが課題だと思います。

ー課題克服のために練習したい部分は
スピードの乗り方が、昨年自己ベストを出した時にはうまくいっていたんですけど、今シーズンに入ってあまりその部分がうまくいっていなくて。できるだけ楽にスピードを出せるような練習を心がけていきたいです。

ー最終学年となります ラストイヤーの目標を
まずは学生個人選手権があるので、そこで目標である46秒台を出したいです。最終的には、今年の目標が46秒7になるので、そのタイムを切って、自信を持って「やり切った」と言えるようにしていきたいです。

 

水口海(OP400mH:DNF、4×400mR:1位)

―400mハードルは途中棄権となりましたが、このレースを振り返っていかがでしたか
調子自体はすごく良かったのですが、調子が良すぎて勢い余って転倒してしまい、悔しい結果で終わりました。

―4×400mリレーを振り返っていかがでしたか
走ることが直前に決まり、リレー自体が4年ぶりだったので、とても緊張しました。最低限の仕事はできたのかなとは思います。

―リレーに臨む際のご自身の状態はいかがでしたか
転倒があり、傷も結構ひどかったので、少し心配はあったんですけど、アドレナリンも出ていたので、なんとか走れました。

―リレーの優勝につながったポイントはどういったところだと思いますか
他のメンバーの走力が大きかったと思います。特に4走の地主(直央)の走力にはみんな信頼を置いていたので、安心して走れたと思います。

―個人としての今後の課題はどういったところだと思いますか
400mハードルを専門としてやっているので、そこでもっと結果を出していくためには、もう少し技術的なところを持ち、かみ合わせる必要があるかなと思います。

―リレーのチームとしての今後の課題は、どういったところだと思いますか
今後自分自身が走ることはあまりないと思うんですけど、個々の能力は高いと思うので、それぞれがしっかりとピークを試合に合わせれば絶対に勝てるチームだなと思います。

―それでは最後に、今シーズンの今後の試合に向けての意気込みをお願いします
今年が最後のシーズンになるので、とにかく悔いを残さないようにやりきることだけを考えて、やはり全国規模の試合でしっかり結果を残すことが最終年度の目標です。

 

地主直央(400m:1位 46秒21、4×400mR:1位)

ー400m予選ではPBを出していました 狙っていたタイムは
予選はそこまでタイムを狙っていなくて、「6秒台中盤が出たらいいな」くらいに思っていたのですが、走ってみたら出ちゃった、という感じでした(笑)。

ーもともとPBを出そうと意気込んで走っていたというわけではなかったのですか
そうですね、軽く走るという感じでしたが、流れに乗ったらタイムが出ました。

ー今日のコンディションは
すごく体の調子は良かったんですけど、当日は寒くて。動きづらいなという感じだったので、あまりタイムは期待していなかったです。

ー走る前に体を温めたりはされますか
国立競技場では室内でアップをできるのですが、室内は暖かい環境なので、そこでアップをしたという感じでした。特に何か意識をしてアップをしたことはなかったです。

ー400mの決勝では富田(大智)選手もいらっしゃいました 刺激はありましたか
富田は外側のレーンだったので、良い目標というか目印になって、良い感じに自分も引っ張られたという感じでした。

ー予選、決勝、リレーと3本走っていました 集中力はどのように保っているのですか
特に(笑)。流れという感じですね。なんとか保っているという感じです。

ーリレーではアンカー勝負となったと思います 自信はありましたか
ラスト勝負となったら「まあ負けないな」とは思っていました。相手(早大)の選手が結構前半ゆっくり入られていたので、これは勝てるなと思っていました。ゆっくりついて行って、最後に勝つみたいな感じで走っていました。

ーご自身の強みはどのようなところだと思いますか
粘り強さなんですけど、200mから300mが1番強くて、そこからそのスピードを生かしたままラストの100mまでいくというのが得意です。

ー新シーズンに向けて強化した点は
400mは結構長いので、距離慣れというか、恐れずに400mを走るというのが大事かなと思ったので、練習で400mを何度も走っていました。事前練習のようなことをしていました。

ーその距離慣れは今大会に生きましたか
生きましたね(笑)。自分の自信につながりました。

ー今後の目標は
45秒台は出したいなと思っています。45秒は日本のトップ選手がギリギリ出せるくらいの記録なので、そこが1番の目標かなと思っています。45秒台を出してから、グランプリなどで名前を残せたらなと思います。

大脇理雄(OP100m:11秒11、4×100mR:1位)

ー100m個人の結果について振り返って
個人的にはあまり調子が良くなくて。タイムもそんなに納得がいかなかったんですけど、そのあとのリレーがあったので、そこにしっかりとつなげられるように修正していこうと考えていました。

ー調子が良くないというのは
フィジカルとかは強くなっていたんですけど、疲労や体の張りとかで、あまり調子が良くなかったです。

ー狙っていたタイムはありましたか
10秒60という、関東インカレの標準記録をずっと去年の冬から狙っていました。

ー当日のコンディションは
天候とかもそんなに悪い条件ではなかったと思いますし、国立ということもあったので悪くなかったです。

ーリレーでは第一走を務めました 緊張はいかがでしたか
緊張はしました。

ー大脇選手以降の3名の走りをどうご覧になっていましたか
とにかく自分は最低限バトンをつなぐことができたので、あとは祈るという感じでした。

ー大脇選手がバトンをつないだあとは「いけるぞ」という気持ちだったのでしょうか
そうですね。2.3.4走には先輩や後輩、同期もいて、みんながやってくれるというのは信じていたので良かったです。

ー39秒69というタイムについてはどう感じていますか
去年の六大学のタイムと比べても良いタイムだと思うので、このタイムを次の関東インカレにしっかりつなげられるように頑張っていきたいです。

ー会場は熱気が溢れていました 歓声は力になりましたか
応援の声も結構しっかり届いていました。走る時にもいろいろ応援があって、コロナ禍と比べるとやはり盛り上がったと思います。そういった点もすごく良かったなと思います。

ー歓声がある時とない時で気持ちの変化は
周りが盛り上がると自分もテンションが上がるというか、頑張ろうという気持ちになるので変化はあると思います。

ー今回見つかった課題は
試合までにどういった気持ちで挑むとか、そういったメンタル的な部分に課題はあったと思うので次につなげたいです。

ー次戦以降の目標を
次の大会で関東インカレの10秒60を切ることが最初の目標です。そこからまた記録を伸ばせたら良いなと思います。

林哉太(100m:6位 10秒54、4×100mR:1位)

ー100mでのご自身の走りを振り返って
シーズンの初戦だったので、ぼちぼちかなと。

ー目標としていたタイムや順位はありますか
目標は優勝でしたけど、周りが思ったより速くて、2年から出させてもらっているんですけど、3位、4位と順位が落ちてきていて。さすがに4年生としての意地を見せたかったなと思うんですけど、そこが及ばなかったので正直悔しいというのが感想ですね。

ー今大会に向けてコンディションはいかがでしたか
悪くはなかったと思います。

ー当日の気温はいかがでしたか
気温は気にならなかったんですけど、国立の雰囲気に押されてしまった感じはありました。声出しの応援も初めてなくらいだったので、興奮しちゃったというか、浮き足立っちゃったかなという感じはありました。

ー100mを3本走ったと思いますが疲れはありましたか
そうですね、結構溜まってはいたんですけど、その中でも自分の動きができれば勝負はできるかなと思っていたので、あまり深く気にせずという感じでした。

ーリレーでは2走を務めました
2走はエース区間になってくるので、慶應の三輪選手も100mで優勝した選手でしたし、実力もあったので。自分が耐えれば、3.4走で巻き返せる自信はあったので、自分の役割に徹した感じですかね。

ーリレーで特に意識していた大学、選手は
慶大の三輪(颯太)選手ですね。

ー100mでライバル視している選手は
早稲田の島田(開伸)選手、稲毛(碧)選手のお二人は実力があって。そこには勝ちたかったなという思いがあります。

ー見つかった課題は
100mでいうと、前半は良かったんですけど後半につれて手と足が合わなくなったりバランスが崩れたりして。前半出て結構前で走っていた分、巻き返されてしまったので、後半につながる走りができたらなと思います。

ー課題を克服するためにしたい練習は
多く本数を重ねる上でも同じパフォーマンスができるようにとか、前半より後半を意識して、そこをピックアップした練習をしていくとかですかね。

ー今年はラストイヤーです 意気込みは
去年は日本選手権とかでもいいタイムで行けた中でけがをしてしまって、シーズンを棒に振ってしまったので、まずはけがをしないことを意識したいです。あとは結果ですね。まずは関東インカレでは去年も個人で予選落ちだったので、今年は個人で決勝にいきたいっていうのと、全日本インカレでもまだいったことのない決勝にいきたいです。日本インカレでも去年よりいい順位が取れたら良いなと思っています。

田中翔大(100m:7位 10秒59、4×100mR:1位)

―100mのレースを振り返って
4月の時期にしては10秒5台で走れて、結構納得のいくタイムで走れたかなと思います。

―4×100mリレーを振り返っていかがでしたか
2走の林(哉太)さんとバトンが少し詰まってしまって、そこで少し焦ったんですけど、当日は自分自身の調子もよく、走れていたので、自分自身の走りができれば上の順位は取れるんじゃないかなと思っていました。

―リレーの優勝につながったポイントは
自分の3走の部分と、4走の田原(蓮)さんのバトンパスが結構ぎりぎりで渡したので、そこも大きかったんじゃないかなと思います。

―今後の個人としての課題は
100mでは、スタートから中盤でもっと滑らかに加速するというところです。

―今後のリレーのチームとしての課題は
今回バトンが完璧ではなかったので、そこをもっと練習してインカレに臨めればいいなと思っています。

―それでは最後に、今後の試合に向けての意気込みをお願いします
今シーズンは10秒3台と20秒台を出すのが目標なので、一つ一つの試合を大事にしていきたいと思っています。

田原蓮(4×100mR:1位)

―4×100mリレーを振り返っていただいていかがでしたか。
シーズン初戦が200mで春季オープンに出たんですけど、その時よりは走れたので、次の試合にも期待できるような走りができたかなと思います。

―当日のご自身の状態はいかがでしたか
とてもよかったと思います。アップでも調子が良いなと思ってたので、いい走りはできるとは思っていました。

―リレーの優勝につながったポイントは
1人1人がちゃんとバトンをつないで渡したことが、1番の要因だと思います。

―今後の個人としての課題は
加速局面に課題があると思っているので、スムーズに最高スピードまで乗せるというところを直したいと思っています。

―今後のリレーのチームとしての課題は
バトンは結構上手な方だと思うので、個々の走力をシーズンに向けて上げていくことが課題だと思います。

―今シーズンの試合に向けての意気込みをお願いします
去年けがで全く走れていなかったので、今年はけがをしないことが第一で、その次の目標が結果を残すということです。インカレでしっかり勝負したり、日本選手権に出て日本のトップの選手たちと勝負したいと思っています。


男子4×400mR、4×100mRともに優勝を飾り、法政の点数獲得に大きく貢献した

満永朱音(OP100mH:14秒63、4×100mR:2位)

―100mハードルのレースを振り返っていただいていかがでしたか
1台目の入りを練習してきていたので、スタートはうまく入れたかなと思うんですけど、やはり後半で失速してしまうので、そこを今後改善していきたいなと思いました。

―4×100mリレーを振り返っていかがでしたか
私が1走だったのですが、2走、3走といい位置でつなげられるように、前の早稲田を目指して走りました。

―当日のご自身のコンディションはいかがでしたか
コンディション的には、結構いい状態で臨めていたのかなと思います。

―リレーのタイムとしてはいかがでしたか
今回のメンバーは先輩たちのけがなどがあり、急にメンバーを組んだということもあったんですけど、その中ではまあまあのタイムだったのではないかと思います。

―今後の個人としての課題はどういったところでしょうか
100mハードルでは、後半失速するというのも1つの課題ですが、ハードリングはきれいにできるようになってきたので、間のインターバルを刻むという動作をもっと速くできるように、というのを課題としています。

―リレーのチームとしての課題は、どういったところですか
六大学ではバトンミスが大きく目立ったので、バトンはもうミスしないように、攻めのバトンを目指して関東インカレまでに仕上げていけたらいいなと思っています。

―最後に、今シーズンの今後の試合に向けての意気込みをお願いします
100mハードルでは13秒台を出すことを目標にして、4×100㍍リレーでは、関東インカレで3位を目指して頑張りたいなと思っています。

星野莉亜(OP100m:12秒59、4×100mR:2位)

ー今回リレーメンバーに選ばれることはいつ知らされましたか
もともと走る予定ではなかったんですけど、1週間前くらいに急に走ることが決まりました。2走の川中(葵琳)さんの代わりに私が走ることになりました。

ーメンバーとして走ると決まった時の気持ちは
補欠だったので、どこでも走れる準備はしていました。特に焦ることはなく、チームのために何かできればなと思っていたので、走れることがとても嬉しかったです。

ー当日の緊張は
バトン練習があまり多くできていなかったので少し不安はありましたが、自分の走りが思ったよりできました。本番は1.2走で早出があって、2.3走で詰まってしまったことがあったんですけど、自分の中で走りはすごくまとめられて、結構納得のいく走りができて良かったと思っています。

ーご自身の走りに点数をつけるなら
割とよかったので、80点くらいかなと思っています。

ー残りの20点は
バトンミスもあったので、バトンの改善もそうですし、まだまだ自分の走りも改善したいなと思っています。パワーのある力強い走りができると思っているので、残りの20点はこれからに生かしていきたいなと思っています。

ー順位、タイムについてはどのように捉えていますか
タイムはとても納得がいかなくて。バトンミスもあったのでタイムが悪いというのはなんとなく分かってはいたんですけど、それでも思っていたより遅くて。すごく悔しいところはあるんですけど、またメンバーチェンジとかもあると思うので、もしまた走る機会があったら45秒台は安定して出したいです。もう少し頑張っていけたらなと思っていますし、順位に関しては早稲田さんがとても速かったので、そこにちゃんと喰らいつけるようにしたいです。

ー昨年1年間を通してご自身の中で強くなったと思う点は
去年の六大学ではリレーの4走を走らせていただいたんですけど、だいぶ差を空けて先輩からバトンを受け取ったにも関わらず、後ろから来た慶應さんに抜かれて2位ということだったので、それに比べたら今回の走りはすごくよかったと思います。冬季練習を乗り越えて先輩たちとの仲が深まったこともありますし、自分自身でも冬季練の時には練習をやっても満たされなくて、「ああだめだ」と思うこともあったんですけど、今になってだいぶ自信が持てるようになってきました。自分の中でもまとまってきたのかなと思います。

ー冬季練習で特に意識したところは
今4年生の熊谷さんにウエイトトレーニングのやり方を教えていただいたり練習を一緒にさせていただいて。私はウエイトも高校で少しだけやっていたのですが、本格的には取り入れていなかったので、筋力作りからしっかりしていこうと思っていました。土台となる体づくりができたので、まだまだですけど去年よりは良い状態でシーズンに入れているのではないかと思います。

ー今後の目標は
まだまだ記録を更新できていないので、自己ベストを更新するところから始めていきたいです。更新していくことで、関東インカレや全日本インカレでも優勝できるのかなと思うので、まずは自分を超えるところを目標にして、頑張っていきたいと思っています。

川越美咲(100mH:1位 14秒05、4×100mR:2位)

―100mハードルを振り返っていかがでしたか
冬期練習がかなり積めている状態で、記録にこだわって出た試合だったんですけど、6台目でハードルに接触して少し失速してしまい、目標にしていた14秒切りは達成できなくて、少し悔しい結果になりました。

―今回の目標順位は
優勝は必ずしようと決めていて、それが達成できたのはすごくうれしいです。

―今回のご自身の走りで良かった点はどういったところだと思いますか
OGである鈴木美帆さんに5台目くらいまで先行できたというところですかね。

―今後に向けての課題はどういったところだと思いますか
自分は前半型で、前半で飛び出してからレースを組むんですけど、(ハードルは)とても難しい競技で、やはり(ハードルに)当ててしまうと失速につながってしまうので、当てずに失速しないように、前半のスピードのまま10台走り切るというのが目標です。

―4×100mリレーを振り返っていただいていかがでしたか
直前にメンバー変更がありまして、自分は元々4走を走る予定だったんですけど、急きょ3走に変わって走ることになりました。本当は優勝したかったんですけど、バトンミスが全箇所で起きてしまって、少し詰めが甘かったかなと思うんですけど、高校生以来の3走ということで気持ちよく走れたかな、とは思います。

―リレーでの課題はどういったところですか
4年生の先輩たちのけがが治って、新たに入ってきて組み直しになるんですけれど、やはり関東インカレでは3位には入りたいと考えています。

―それでは最後に、今後の試合に向けての目標や意気込みをお願いします
関東インカレも日本インカレも必ず入賞して、法政記録を塗り替えたいと思っています。

佐藤瑠歩(100m:2位 12秒09、4×100mR:2位)

―100mのレースを振り返っていかがでしたか
ちょうど1週間くらい前に足を痛めてしまって、出るか出ないかという感じだったのですが、ぎりぎり出ることができて、あまり準備できてない中では記録は良かったなと思います。

―今回の目標は
100mは初戦で、4月の最初ということもあったので、試合勘を取り戻すというところと、1点でも多く法政に得点を入れられたらいいなと思っていました。

―12秒09というタイムについてはいかがでしょうか
シーズンの初戦にしては、すごく自分の中ではいいタイムだなと思います。

―今回のご自身の走りで良かった点は、どういったところですか
スタートの反応を意識していて、そこで周りの選手よりは早く反応してスタートを切れたので、そこは良かったと思います。

―今後に向けての課題はどういったところですか
スタートの飛び出しから2次加速の後半に向けて、1回スピードが落ちてしまうので、そこでスピードを落とさずにそのまま加速し続けるようにしたいと思います。

―4×100mリレーを振り返っていかがでしたか
ぎりぎりでメンバーの変更があったり、自分も走れるぎりぎりの状態でメンバーに入って走ったという形で、あまりチームとして万全な状態ではなかったんですけど、なんとかバトンをつなぐことができて良かったなと思います。

―リレーにおいての課題はどういったところですか
今回はバトンのミスがそれぞれのパートであったので、そこをしっかり仕上げて、個々の走力も上げていきたいと思います。

―最後に、今後の試合に向けての目標や意気込みをお願いします
まだシーズンが始まったばかりで調子も上がってきていないですし、けががあって脚に少し不安もあるので、まずはけがを治して、しっかり練習を積んで試合一つ一つに調子を合わせられたらいいなと思います。


女子4×100mRでは早大に次ぐ2位でフィニッシュ

黒川和樹(400mH:1位 49秒35)

ー今日のコンディションはいかがでしたか
そうですね、今日のコンディションは自分自身あまり良くなくて、喉が痛くて。少し前に扁桃腺炎にかかっていて、調整もあまりできない感じだったんですけど、内側に早大の豊田(兼)くんがいたので、しっかり逃げて行きたいなという感じの走りをしました。

ーシーズンの初戦として臨んだ今大会 手応えは
今までのシーズンの中で1番速いタイムなので、上出来だと思います。

ー予選、決勝と2本走りましたが疲れは
めっちゃしんどいです(笑)。本当にきついですね、今は足が棒みたいになっています。

ーそれは体調が万全ではなかったからですか
それもありますね。それであまり練習を詰めていなかったので、体調面も少し響いているかなと思います。

ー選手紹介ではピースもされていてリラックスしているように見えました
無意識でしたね(笑)。緊張は結構するタイプなんですけど、今日は初戦だし、あまり調子も良くなかったし、「50秒中盤くらい出ればいいや」くらいの気持ちだったので、結構リラックスできていたかなと思います。

ー狙っていたタイムはどのあたりでしたか
50秒前半が出たら良い方だなと思っていました。本当はめちゃくちゃ調子が悪かったんですよ。練習の調子も悪かったんですけど、そこから扁桃腺炎になったので走れなくて。本当に試合の感覚を取り戻す程度だと思っていたので、予選を走ってやめようかなとも思っていました。でも予選を走った感覚が結構良くて、これはまあいけるかな、くらいの感覚で走ったらいけました(笑)。

ー好記録が出た要因はどんなところにあると思いますか
やはり法政の周りがいい記録を出しているので、自分が引っ張っていかないといけないなという責任感もそうですし、練習面だと300m以上の距離を冬季練で積んでいたので、その辺りがいい記録につながったのかなと思います。

ー昨年は世界選手権(米オレゴン)に出場されました 何か変化はありますか
海外に行ったのも初めてなんですけど、やっぱり結構外国の選手は走り方が独特で、前半はもちろん早いんですけど、後半にもう一段階上げるんですよ。そこでついていけずに予選や準決勝で落ちてしまうことがあって。なのでそこから後半の走りを意識するようになりました。

ー今年で最終学年となります 目標は
まずは世界陸上の標準を切っていないので、標準切りを目指していきたいなと思っています。あと、関東インカレでは多分トッパー(110H)に出るんですよ。なので、トッパーで関東1位を取りたいなというのが今の目標です。

武田和馬(5000m 4着 13分53秒53)

ーPBを出されました もともと狙っていたタイムは更新できましたか
一応今回は13分台というのを目標にしていたんですけど、予想以上のタイムを出すことができました。

ー走っている時、走る前のコンディションは
練習もしっかり積めていて、調子も良かったので、先頭争いをしつつ、13分台を狙うという強気の姿勢で臨むことができました。

ー箱根経験者が多かったと思いますが意識は
名前を聞いたらみんな有名な方ばかりで、自己ベストが13分50とかだったので、勝てるか不安だったんですけど、いざ走ってみたら勝負ができました。少し力は足りなかったんですけど、そういった選手たちといい勝負ができたというのはすごく良かったと思います。

ー自己ベストの更新ができそうだということはいつ感じましたか
通過タイムで見た時に、大幅更新できるぞというのは感じました。

ー学生ハーフに続いて平地の適性を見せました ご自身でどう振り返りますか
もともと1年生の頃から平地は走れていたのですが、なかなか平地を走る機会がなくて。今回しっかり決めることができたので、今後の駅伝とかに向けてもアピールになったのではないかと思います。

ーロードに比べてトラックは変化の少ない場所だと思いますが、走っているときはどんなことを考えていますか
走っている最中は苦しくて苦しくて、「早く終わりたい」ということだけを考えていました(笑)。

ー松永選手のことは意識していましたか
やはり最後は先頭争いになるかなと思っていたんですけど、序盤から後ろに下がっていた状況だったので。最後に逃げ切らなきゃという部分で、前に行ってからも警戒はしていました。

ー何か走る前に話はされましたか
特に陸上の話はしていなかったんですけど、いつも通りの楽しげな会話くらいしかしていないですね。

ー多くの選手が気温のお話をされていました 当日の気温は気になりましたか
僕からしたら結構暖かかったというか(笑)。出身も岩手県なので寒いのには慣れていますし、箱根のスタートもマイナス4℃とかなので、寒さに関してはバッチリでした。

ーでは反対に暑さは大丈夫ですか
暑さには逆に弱いですね。なので、今後夏のレースになると少し弱くなるかもしれないです(笑)。

ー今年からは上級生となります 気持ちに変化は
やはり昨年の4年生がとても強くて、助けられてきた部分がとても大きかったので、4年生が抜けた分「自分たちが上級生としてチームを引っ張っていこう」という気持ちは常に持つようにしています。

ー課題や強化したい点は
ずっと先頭に引っ張られて中盤で走っていて、最後に上がっていくという感じだったので、目立った勝負ができていませんでした。今後はレースを動かせるような走りができたら良いなと思っています。

ー今年の目標は
まずは6月の全日本予選で最終組を走って、予選突破したいです。そして三大駅伝を全て走って、エース区間で区間賞争いをしたいです。チームの上位に向けて貢献できたら良いなと思います。

湯田陽平兵(3000mSC:3着 8分56秒96)

ー大学生となって初めての3000mSCでした 手応えは
初戦ということもあり、結構心配しながら試合に出たんですけど、思っていたより体のコンディションをしっかり合わせて試合に出ることができました。万全の状態だったので、いけるかなと思いながら挑んだらいい感じに体も動きました。障害の方も、練習の時は失敗をしていた時もあったんですけど、本番は上手に跳べて、その結果がベストにつながったのかなと思っています。

ーハードルの直前で加速しているように見えました 何かそこは意識をしているのですか
今はそこまで意識をしているわけではないんですけど、高校生の時も障害をやっていて、その時に練習で「加速してから跳ぶ」というのをずっと意識していました。それをずっと続けていたら、自然とできるようになったという感じです。

ー高校の時にインターハイ出場経験もお持ちですがご自身の強みは
障害を跳んだあとにも加速ができる部分は、周りの選手と比べても強みだと思います。なのでその部分には自信があります。

ー高校時代はなかなか声援の中走ることはなかったと思います 国立で走ってみていかがでしたか
やはり高校時代はコロナもあって声出しはなかったのですが、応援ができない状況に対応してやっていました。それでもやっぱり応援があるのとないのでは、やる気や力が出てくるので全然違うと思います。頑張ろうという気持ちがすごく出てきたので、やはり応援はあった方がいいなと今回感じました。

ー今後の目標は
個人の種目としてはこのまま3000m障害を続けて行きたいなと思っていて、1年生の関東インカレで入賞以上ができたらいいかなと思っています。大きな夢かもしれないんですけど、3000m障害でオリンピックを目指したいなと思っています。箱根の方は、今からしっかり練習を積んで、けががないように気をつけながら、1年生で出場できたらいいなと思っています。


(記事・インタビュー:芦川有、岩瀬智悟)

諸事情により、記事の公開に時間がかかってしまいました。インタビューを受けてくださった選手の皆さま、そして記事をいつも読んでくださる読者の皆さま、この度は大変申し訳ございませんでした。今後とも精進してまいりますので、何卒よろしくお願いいたします。

 

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