【ハンド】2023年度関東学生ハンドボール連盟秋季リーグ戦 開幕直前インタビュー

8月26日、2023年度秋季リーグが開幕する。布田主将を中心に「秋に向けて伸びるチーム」を目指してチーム改革を続けてきた法大ハンド部は、秋リーグに向けてどのような準備をしてきたのか。スポーツ法政新聞会は布田主将をはじめ、チームの主力選手に事前インタビューを行った。

選手インタビュー

布田航 主将

―この夏は、チームとしてと個人として、それぞれどのような点を重視して練習されていましたか
まずチームとしては、秋リーグに向けて軸を作ろうというところから始まって、オフェンス面ではより時間をかけて攻めるというところをテーマにして、プレーモデルも適宜選手間で共有しながら、自分たちのイメージを共有させて、チームで1つのオフェンスの軸を作ろうというのをやっていました。ディフェンスとしては1つしかなくて、強度をとにかく上げてインテンシティを高めていくというのが課題で、1部リーグと戦っていくにあたって自分たちよりも大柄な選手と対等にやり合わないといけないので、アグレッシブに、とにかくインテンシティを上げていくというところを口酸っぱく部員には言っていたかなと思います。個人としては、サイドというポジションについてからずっと同じ課題を持っているんですけど、いかに精度を高めていくかというのが1つの課題ではあって、よりバリエーションを精度の高いものにしていくというところを練習していました。

―チームと個人、それぞれ夏を通じて変わったと思う点はどういったところでしょうか
まだ試合をたくさん重ねているわけではないので、リーグが始まって感じるものだとは思うんですけど、やはりアグレッシブさというのはオフェンス・ディフェンスどちらも出てきたかなと思います。それはやはりフィジカル強化であったり、そういった体の面での変化というのがプレーに還元できているかなというのはすごく感じています。そのフィジカル面というところで大きく変わったというのは自信を持って言えるかなと思います。リーグの後半戦にかけて、フィジカルを作っていったチームが持続的に力を発揮し続けられると思っているので、そこはリーグを通して成果を確認したいなというところでもあります。

―1年生の中で、期待の選手は誰かいらっしゃいますか
1年生はこれから伸び盛りな選手ばかりなので、どの選手も入部して4か月くらい経っていますけど少しずつ大学のハンドボールに慣れてきて、誰もがすごく面白い選手だなと思っています。リーグでももちろん絡んでいく選手もいるだろうし、絡まない選手でも、コート外の仕事を今年の1年生はすごくやってくれているので、彼らのためにも頑張りたいと思うし、コートに出た時に期待できる選手というのはたくさんいるかなと思っています。

―現在の個人としてのコンディションはいかがでしょうか
個人としては初戦の早稲田戦にまずはピークを持っていって、それをいかに維持していくかというところは考えているので、今はコンディションを上げていくためのメニューをトレーナーと一緒に作って、自分自身を高めています。コンディション自体は悪くはないかなとは思うんですけど、それがチームの勝利と結びついていかないと自分自身の自信にもなっていかないし、個人スポーツではないので自分以外にも波及させられるような準備をしたいなと思います。体のコンディション以外にも、心とかメンタル面でのコンディションも高めていくというところでは、最後のリーグなので悔いがないような準備をしていきたいなと思っています。

―現在のチーム全体としての雰囲気はいかがでしょうか
すごくいいと思います。国体で地方ブロックを戦ってきた選手たちが戻ってきて、チーム一体となって目標が明確になっています。それこそ、先ほども言ったように、ディフェンスとオフェンスの軸がお互いにイメージを共有できている状態で、みんなが初戦の早稲田と次の筑波に向けて進んでいるなという感じもあります。自分としてもこのチームがどこまで秋リーグで成長していくのかというのは楽しみなところだなと、今のチームの雰囲気を見て思っています。

―個人とチーム、それぞれの秋リーグを通しての目標をお願いします
チームとしては、秋リーグで5勝して5位以上というのを目指しています。今年色々な変革をしてきた中で、最後しっかりと秋リーグ、インカレで結果を残すことで自分たちのチームとしての価値が証明されていくと思うので、目標達成に向けての取り組みはもう惜しまずにやっていきたいなと思っています。個人としては、インカレまで見据えていく中で秋リーグも毎週成長できる場だと思っています。4年生の出られない選手たち、そして後輩のためにも、やはり4年生としてふさわしいプレーをしていきたいなと思いますし、そのための準備を抜かりなくやっていきたいなと思っています。

山口隼和 選手

―この夏はどのような点を重視して練習されていましたか
春リーグの時には1点差で負けてしまう部分であったり、ミドル・ロングシュートの部分が得点源になっていたんですけれども、大敗してしまった時に、やはりそれだけでは通用しないというところが感じ取れていたので、その部分、やはりクロスであったりサイドシュートの増加であったりという部分は、フィールドはすごく練習していたなと感じています。

―個人として重視していた点や、この夏を通じて変わったと思う点はどういったところでしょうか
特に変わったなというところは自分の中ではないんですけれど、春リーグの通算のゴールキーピング率が46%だったという部分も含めて、やはりここは継続していかなければというのが自分の中ではありました。逆に夏でこの流れを崩してしまうと変わってしまうんではないかと自分の中では感じていたので、特にすごく変えたという部分はなくて、やはり平常心でいつも通りやってはいました。

―春リーグの時点では試合によって波が大きいという点や、1対1で早く動いてしまうという点を課題として挙げていたと思いますが、その克服のための練習等は何かしていましたか
波が大きいというのは、前半であったり後半であったりという部分の試合への入り方がすごく自分の中では難しいなと思っています。今まで練習だったから気持ちが楽にできていたけど、やはり試合の中でのプレッシャーであったり緊張感であったりという中で、いかにパフォーマンスを発揮するかというのを考えた時に、例えば30分ゲームであれば、この10分で5点以内に抑えるということであったり、全体の30分以内では15点以内に抑えるという部分をすごく重要視していて、やはり練習の中でも目標設定をしたり緊張感を作っていました。もう1つの1対1で早く動いてしまうという部分に関しては、自分は相手との駆け引きという部分が強みなのかなとは思っているのですが、その部分で先に動いてしまうというところが問題でした。やはり練習の速攻ゲームで、しっかり最後まで見て動き出そうというのは意識していました。

―現在の個人としてのコンディションはいかがでしょうか
正直言うとどうなのかなというのは自分の中では思っています。ただ、出る以上、コンディションはあまり関係はないなとも思っています。結局は、出たらそれなりのパフォーマンスは出さなければいけないし、リーグ戦5位という目標を掲げているんですけども、やはり勝つというところに向けて、出たからにはその時出せる最大限のパフォーマンスを出さなければいけないと思います。今、コンディションが自分の中ではあまり良くないかなと思っているのですが、もうそこは関係なく、しっかり試合に向けてここからまた準備していくという形です。

―現在のチーム全体としての雰囲気はいかがでしょうか
自分の中では良いと思っています。去年のこのくらいの時期は国体に召集されることが多くて、秋リーグが近いにも関わらず流れが悪かったり、意思が統一できていない部分がありました。今年はみんなが帰ってきた時にミーティングをして、そこで気持ちを切り替えて、秋リーグという次の目標に向けてしっかり前を向けていたのではないかなというのはすごく感じています。

―個人としてとチームとして、それぞれの秋リーグの目標や意気込みをお願いします
まずチームとしての目標は、やはりリーグ戦5位を掲げているのですが、自分の中ではそれではいけないかなというのは感じています。5位という部分で妥協して、「ここは勝てなくてもいいや」であったり「負けてしまってもいいな」という思いが試合中やリーグ期間でつけ込んでくるというのは自分の中で痛感しています。5位ではなく全ての試合を勝ち切るという意識であったり、オーラであったりという部分をしっかり出していこうと思っています。 個人的には先ほども言わせていただいたんですけれども、春リーグの46%を維持していくというよりそれを越えていきたいなという部分があります。春リーグでそれだけ止めても勝てなかった試合もあったし、逆に自分が止められなくてフィールドに迷惑をかけてしまった部分がありました。自分の中では動画を見返してであったり試合を終えた直後にすごく感じていたことだったので、やはり崩れないという部分とセーブ率の向上が自分の目標になっています。

岩﨑琢未 選手

―この夏はどのような点を重視して練習されていましたか
今年の春リーグもそうでしたし、去年の春、秋のリーグもそうだったんですけど、最初の5戦くらいまでは調子が良くてその後の試合からどんどん調子が悪くなっていって、体力的にも疲労がありました。なので今回はリーグ2、3ヶ月くらい前から筋トレや体力のトレーニングを始めました。

―夏を通じて現時点で変わったと思う点はどこかありますか
やはり筋トレをやっていると自信もつきますし、筋トレをやっていた時期が終わった後にハンドボールをやると前できなかったことができていたり、当たりで負けなかったりということを実感するようになって、そういう面で変われていたのかなと思いました。

―現在の個人としてのコンディションはいかがですか
コンディションはいいと思います。

―チームとしての雰囲気はいかがですか
国体があって、主力のメンバーが結構抜けてしまっているのですが、みんなチームとして団結して、リーグに向けて頑張っているなという感じはあります。

―秋リーグを通しての個人としての目標とチームとしての目標をお願いします
個人としては、チームのエースとしてチームを勝ちに導いていくという面では前から変わってないんですけど、先ほども言ったように、試合の半分くらいになってパフォーマンスが落ちることが今まで多かったので、そういう面でチームに足を引っ張らないように、自分がチームを引っ張っていけるように頑張っていきたいなと個人的には思っています。チームとしては、勝てる試合を落としてしまうことが結構あるので、しっかり勝ち星を取って上位を狙えるように頑張っていきたいなと思っています。

―最後に、初戦に向けての意気込みをお願いします
初戦は早稲田戦なのですが、早稲田とは結構相性も良くて、自分も戦いやすい相手なので、初戦から勝ちに行ってチームとしても盛り上がって、そこからどんどん勝っていけるように頑張っていけたらと思います。

(取材・記事 岩瀬智悟)

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