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【硬式野球】東京六大学野球2023秋季リーグ戦 早大1回戦 今泉、中津に適時打も逆転負け

東京六大学野球2023秋季リーグ戦 早大1回戦
2023年10月14日(土)
神宮球場

東大戦から中3日、どこか時折肌寒さも感じさせる秋風が吹くようになった神宮球場で早大との熱戦の火蓋が切って落とされた。先発の吉鶴翔瑛(営3=木更津総合)が快投すると、6回に今泉颯太(法4=中京大中京)、7回に中津大和(営3=小松大谷)の適時打で2点を先行する。しかし7回に中村将希の適時打で追いつかれると、そこからさらに2失点で2点のリードは2点のビハインドに。最後までこの2点をひっくり返せず、2-4で初戦を落とした。


今泉の活躍が好守に光った

試合結果

トータル試合結果

1 2 3 4 5 6 7 8 9 H E
法 大 0 0 0 0 0 1 1 0 0 2 8 0
早 大 0 0 0 0 0 0 4 0 × 4 5 0

(法大)●吉鶴、塙—𠮷安
(早大)○加藤、香西、齋藤正―印出
[本塁打]
法:
早:

打撃成績

打順 位置 選手 打率 出塁率 1 2 3 4 5 6 7 8 9
1 (5) 武川 5 3 0 .349 .404 中安 中安 右安 右飛 三振
2 (8) 中津 2 1 1 .333 .395 投ギ 一ゴ 一ギ 右2①
3 (6) 今泉 4 1 1 .333 .442 遊ゴ 二飛 中2① 三邪
4 (3) 内海貴 4 0 0 .138 .219 二ゴ 三振 左飛 三振
5 (9) 2 2 0 .424 .486 右安 中安 敬遠 四球
6 (7) 姫木 2 0 0 .286 .333 遊併 三振 死球
7 西村 1 0 0 .259 .310 三ゴ
7 (4) 松下 4 0 0 .258 .258 三振 中飛 三ゴ 中飛
8 (2) 𠮷安 3 0 0 .194 .293 ニゴ 三振 ニゴ 死球
R 藤森康
9 (1) 吉鶴 3 1 0 .200 .200 三振 遊ゴ 中安
1 ,000 .500
H5 山下 1 0 0 .000 .333 三併
31 8 2 .257 .330

 

投手成績

球数 打者 防御率
吉鶴 6 1/3 105 25 5 7 4 4 1.46
1 2/3 23 6 0 1 1 0 2.30
8 128 31 5 8 5 4 2.90

 

ベンチ入りメンバー

10 今泉颯太(法4=中京大中京) 32 中西祐樹(法1=木更津総合) 35 浜岡陸(法2=花咲徳栄)
1 尾﨑完太(キャ4=滋賀学園) 3 内海貴斗(人4=横浜) 2 鈴木大照(文3=明徳義塾)
13 塙雄裕(法4=常総学院) 5 真鍋駿(文4=広島商) 9 浦和博(キャ4=鳴門)
15 丸山陽太(スポ2=成東) 6 高原侑希(法4=福井工大福井) 33 西村友哉(法3=中京大中京)
17 武冨陸(営4=日大藤沢) 24 武川廉(人3=滋賀学園) 34 姫木陸斗(人3=日大藤沢)
21 吉鶴翔瑛(営3=木更津総合) 25 山下陽輔(営2=智辯学園) 36 中津大和(営3=小松大谷)
47 古川翼(キャ1=仙台育英) 26 藤森康淳(営1=天理) 39 大沢翔一郎(法3=上尾)
22 田所宗大(キャ3=いなべ総合) 28 石黒和弥(法2=高岡商)
27 𠮷安遼哉(法3=大阪桐蔭) 29 松下歩叶(営2=桐蔭学園)

戦評

リーグ戦も佳境に差し掛かる第6週。法大とは同じ勝ち点2ながらも、勝率の差で3位となっている早大との戦いが幕を開けた。

早大の先発はエース・加藤孝太郎。調子を上げてきたリードオフマン・武川廉(人3=滋賀学園) が中安で出塁し、中津大和(営3=小松大谷)が犠打で進めて初回から好機を演出するも、後続が続かず。
2回にも先頭・浦和博(キャ4=鳴門)が右安で出塁したが、姫木陸斗(人3=日大藤沢)の捉えた当たりは遊撃手正面の併殺打に倒れチャンス拡大できず。
さらに3回、4回にそれぞれ安打が生まれるも得点には結び付かず。加藤を攻略できない。

一方、法大の先発として吉鶴翔瑛(営3=木更津総合)が中3日で登板した。試合前まで今季防御率0.00と安定した投球をみせている吉鶴。この日もその立ち上がりに1本安打を許すも、無失点に抑えると、2回以降は圧巻の投球をみせる。
140キロ後半の直球と変化球のコンビネーションで早大打線を翻弄。「東大戦でエラーをしてしまっていたので修正できた」と遊撃手・今泉颯太(法4=中京大中京)が三遊間深いところを刺す再三の好守もあり、5回までに許した安打は初回の1安打のみと無失点の快投を続ける。

先発の吉鶴。6回まで被安打1、6奪三振を奪う

援護したい打線は6回、先頭の武川がこの日3安打目となる右安で無死の走者を出すと、中津が犠打で送って1死二塁。「先発の吉鶴が0点で抑えてくれていたのでなんとか援護してあげようという気持ちで入りました」。続く今泉が甘くなった球を捉え、左中間へ高々と上がった打球はフェンス直撃の二塁打。2塁から武川が生還し1-0とついに先制に成功した。

先制適時打の今泉

さらに7回には吉鶴が中安で出塁すると、その後2死とされるも「繋ごうとした結果ランナーを返すことができたので良かったです」と中津が右越二塁打を放つ。この当たりに吉鶴が一気に本塁へ生還。点差を2点に広げる。

拳を握りしめながら本塁を踏む吉鶴

しかし直後の7回裏、吉鶴が打ち込まれる。
尾瀬雄大、熊田に連打を浴び、無死二、三塁のピンチを招くと、続く4番・印出太一に適時打を浴び1点を返される。吉納は三振に打ち取るも、中村将希に内角低めの球を右前に運ばれ同点。さらに四球を出し満塁となったところで塙雄裕(法4=常総学院)に交代。だが塙の初球が死球となり勝ち越しを許すと、代打・森田朝陽の打球は二塁手・松下歩叶がなんとか抑えるも併殺崩れの間に1点を奪われ2-4。早大打線の集中打であっさり逆転を許した。

なんとしても反撃したい打線だったが、8回は2番手・香西一希の前に無得点に終わる。9回には3番手・齋藤正貴が投じた初球が死球となって𠮷安が出塁するも、代打・山下陽輔(営2=智辯学園)が三ゴロ併殺に倒れて走者があっという間にいなくなると、最後は武川が高めの球に空振り三振で試合終了。
相手を上回る8安打を浴びせるなど打線は先制パンチを放つも、手痛い逆転負けで接戦を落とした。

(記事:矢吹大輔、写真:盛岡惟吹)

クローズアップ:中津大和『冷静に役割を果たす巧打者 有言実行の一打!』

法大が誇る巧打の外野手・中津大和(営3=小松大谷)がこの日も快音を響かせた。

7回の第4打席だった。安打を放った9番の吉鶴翔瑛(営3=木更津総合)を一塁に置いて打席に入った中津。繋ぐことを意識したという中津だったが、鋭い打球が右中間を真っ二つ。一塁走者の吉鶴も一気に三塁を回って本塁へ。東大3回戦後、「チャンスメークまたはチャンスで一本打ちたいです!」と早大戦への意気込みを語った中津にとって有言実行の一打だった。

今季は開幕を6番で迎えるも、その選球眼と巧打で2番に打順が昇格。2番という打順にも「自分の役割を果たすことだけを考えてます」と冷静。この日も犠打を2つ決め、好調のクリーンナップへ好機を演出した。現にリーグ2位、法大内トップの数字である5つの犠打を記録し、つなぎの役割も全うしている。

「サポートしてくれてる四年生や応援して頂いてる人のためにも必ず勝ちたいとおもいます!」。法大が誇る巧打の外野手は、感謝の思いを胸にしつつも冷静に役割を果たす。

(皆川真輝)

選手インタビュー

今泉颯太 主将

―今日の試合を振り返って
勝てる試合を落としてしまい悔しいです。

―6回の第3打席、先制点のチャンスでした。どういったことを考えて打席へ
先発の吉鶴が0点で抑えてくれていたのでなんとか援護してあげようという気持ちで入りました。

―その打席で先制点をもたらす適時打がありました
チャンスで打てたので良かったです。

―守備でも再三の好プレーがありました
東大戦でエラーをしてしまっていたので修正できたかなと思います。

―明日の2回戦への意気込み
勝ち点を取る為にも必ず勝ちます。

浦和博 選手

―今日の試合を振り返って
勝てた試合だったと思います。

―2安打の活躍でした
とてもいい状態だと思います。

―打率が4割に乗りました
打率は意識していますが、チームの勝利に繋がる打撃をする事を第一に考えています。

―開幕してから調子を維持し続けています。その要因は
毎日の規則正しい生活です。

―明日への意気込み
勝ちます。

中津大和 選手

―今日の試合を振り返って
勝ちきれなかったので悔しいです

―大事なカードですが試合前どのような気持ちで臨まれました
心は熱く、頭は冷静に臨みました

―7回には追加点となる適時打を放ちました
繋ごうとした結果ランナーを返すことができたので良かったです

―2番打者として意識されていることは
自分の役割を果たすことだけを考えてます。

―次戦に向けて意気込み
サポートしてくれてる四年生や応援して頂いてる人のためにも必ず勝ちたいとおもいます!

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