2023年11月25日(土)
投打がかみ合わず、悔しさ残る4位で終えた秋季リーグ。弊会は秋季リーグ戦後の11月11日にインタビューを敢行。主力として戦い抜いた選手に秋季リーグ戦の振り返り、そして今後の展望についてのお話を伺った。第4回の今回は捕手・内野手編と題して𠮷安遼哉(法3=大阪桐蔭)選手、高原侑希(法4=福井工大福井)選手、武川廉(人3=滋賀学園) 選手、松下歩叶(営2=桐蔭学園)選手のインタビューをお届けする。(全7回)
選手インタビュー
𠮷安遼哉 選手
ー今季を振り返って
思い通りに行かないことが多いリーグ戦になりました。4年生をいい形で送り出せなかったのが1番悔しいです。
ーチームの雰囲気は
4年生は最後なので結構割り切っていたんですけど、3年生はこの4年生たちとできるのが最後なので優勝したいという気持ちが1番強くて、すごく雰囲気が良かったと思います。
ー印象に残っている試合は
3戦目と4戦目の慶大戦ですね。1戦目に篠木(健太郎、営3=木更津総合)があまり良くない形で負けてしまって、3戦目すごく良いピッチングしてくれたので、なんとか1点取ってあげたかったなという思いが強かったです。
ー今季も全試合捕手として出場されているが手応えは
オープン戦も少し怪我で出遅れてしまって、そのまま自分のプレーを今ひとつできなかったかなと思います。
ーリードしてみて印象に残っている選手は
4年生の尾崎さん(完太、キャ4=滋賀学園)です。多分思い通り投げれない秋になったと思うんですけど、もうどうしてもなんとかしてあげたいって気持ちが強かったです。でも、ああいう形であまり勝てなかったのでもっと自分がどうにかできたんじゃないかなと思っています。
ー打席に立つ前に意識していたこと
ボール球を振らないことです。春はボール球を無駄に振ってしまっていたので、この秋は意識して少なくなったかなと思います。
ー見つかった課題は
全部です。バッティングでは、自分の形で打てなかったらそれがズルズルいってしまうことが多かったです。守備では、捕手なのですごく責任があるんですけど、両方ともしっかり自分がしないと勝ちに繋がらないので両方とも課題だなと思います。
ーオフの期間に取り組みたいことは
まずは1年間怪我せず野球ができる体作りをしたいと思っています。
ー法大野球部の中で3年生はどんな学年
3年生はポジションやスポーツ推薦や指定校入学関係なくみんな仲良くて元気のあるチームなので、それをうまく野球に繋げてやっていければ強いチームになると思います。
ー応援してくださるファンの方々へ一言
入学してから3年間遠ざかってる優勝を来年こそはしたいと思うので、 応援よろしくお願いします!
(取材・岩崎亜耶)
吉安 遼哉(よしやす・りょうや)
法学部3年 2002年5月12日生まれ
大阪府出身・大阪桐蔭
180cm85kg・右投左打
今季成績:14試合 47打数 8安打 4打点 0本塁打 6四死球 打率.170
『今季も全試合スタメン捕手として出場し、正捕手の座を確かにした。来季は打力に磨きをかけ、今季の悔しさをぶつける!』
高原 侑希 選手
ー今シーズンを振り返って
優勝したかったので悔しい気持ちと、 最初の方出れたんすけど、ずっと出ることできなかったので、それは悔しかったです。
ー印象に残っている試合は
明治の2回戦で、明治が勝ったら明治優勝の可能性があって、法政は優勝の可能性なかったんですけど、最初尾﨑(完太、キャ4=滋賀学園)がうまいこと投げれずに、劣勢のままいって、いつもだったら負けてた感じだったんですけど、あの試合はみんながつなげていい試合できたなっていう印象があって、その試合が印象に残っています。
ースタメンや代打と起用される中で意識の違いは
あんまりスタメンで出れてるから、特別意識することはなかったんですけど、試合に出たら自分がやるべきこと、自分の役割を果たせたらいいなって思って試合に臨んでました。
ー明大3回戦のヘッドスライディング
この座席が最後ってのもわかってたんですけど、ヘッドスライディングしたのは、走ってたら勝手にしちゃったって感じで、気持ちが出たんだと思います。
ー最後の試合が終わって
率直な感想は後悔はあんまなかったので、一生懸命4年間練習もしてきたし、優勝できなかったですけど、学生野球を結構長いこと小学1年生からやってきて、親やいろんな人が支えてくれたので、いい結果見せたかったなって思いました。
ー4年間を振り返って
最初コロナであんまり活動もうまくできなくて、そんな中で元々自分高校3年生の11月に肘の手術してて、 最初出遅れて1年の秋まで野球ができない状態だったんですけど、フレッシュに出て、そこでホームラン打てて、今泉(颯太、法4=中京大中京)と2人で2年生からずっとベンチで法政のユニフォームを着て、神宮で戦えたことが本当に良かったなって思います。
ー同級生に一言
チームメイトは甲子園に出場した選手が集まってきたり、その地方から有名な人が集まってきて、 なんか1人1人個性持って自分の考え方とか、それこそ寮だったんで、ずっと一緒に過ごしてきて、勉強になることもあったし、楽しいこともすごく多かったので、チームメイトには恵まれてよかったなって思います。
ー後輩に一言
個人の能力とかポテンシャルがすごい高いと思うし、それが後輩たちはさらに自分らの代よりも能力もあってすごくいいと思うので、優勝して欲しいし、あんまり気負いしすぎずに、自分たちがやりたいように頑張ってくれたらなって思います。
ー来年の注目選手
中津大和(営3=小松大谷)です。ピッチャーはやっぱり篠木(健太郎、営3=木更津総合)、吉鶴(翔瑛、営3=木更津総合)がある程度投げれて、下に丸山(陽太、スポ2=成東)とか他にもいいピッチャーおると思うので、打撃でずっとリーグ戦を経験してきて、それでもう一爆発ぐらい大和がしてくれたらいいんじゃないかなと思います。
ー引退ライフは
バイトはし始めたんで、あとは仲のいい4人で海外行くんで、ちょっと海外で自分の独学の英語力を試してやろうかなって思います(笑)
ー初バイトの感想
本当にわからんことばっかなんで、自分って野球しか今までしてこなかったので、でも楽しいバイト先です!
ー卒業後の進路
社会人野球で頑張ります!
ーファンの方々へ
本当に法政を応援してくれてる人と六大学応援してくれてる人は、めっちゃ多くいるなって4年間で思って、東京六大学野球ってある意味特別だなと改めて感じました。そんな中で法政を選んで応援してくれて、めっちゃ自分たちの力になったし、本当にスタンドを見たらめっちゃ応援してくれてる人いて嬉しかったんで、これからも後輩たちをよろしくお願いします。
(取材・高橋芽唯)
高原 侑希(たかはら・ゆうき)
法学部4年 2001年12月12日生まれ
福井県出身・福井工大福井
178㎝80㎏・右投右打
今季成績:10試合 21打数 2安打 0本塁打 1打点 1四死球 打率.095
『振り切るスイングで確実性磨いた今季は安定した守備力を誇り、泥臭く粘り強く勝ちにこだわった。限られた中でも笑顔を絶やさず、法政ナインを引っ張る熱き男』
武川廉 選手
ー今季を振り返って
昨春は2位という結果だったので優勝を目指してやってきたんですけど、チームがこういう形で勝ち点も慶大、明大、早大に取られて自分たちの思ったようにいかないシーズンでした。
ー個人としては
数字的に言えば昨春よりは落ちちゃったので、シーズンを通して結構調子が悪かったです。その中でも最低限仕事はできたのですが、もっとできたなと思うシーズンでした。
ーチームの全体の雰囲気は
最初はみんなで優勝を目指して良い流れできていたんですけど、慶大に負けてそこからちょっと崩れちゃったと思います。そういう点では、勝ち点を落としても最後までチームの雰囲気を落とさずに最後までやりきることが大事になってくるかなと思いました。
ー印象に残っている場面は
慶大との4戦目です。慶大に最後の4戦目で勝ち切れなくて悔しい気持ちが強かったので印象に残っています。
ー先頭打席として打席に入る前に意識したことは
チームが勢いづける打席内容というのを特に心掛けています。1番初めに打席に立つので、その責任を感じられる立場でもあるので、 そういう意味では結構楽しんで打席に入れてるかなと思います。
ー今季も打率3割を超えているがバッティングで意識したことは
調子が悪い中でも簡単に終わらないように、ツーストライクに追い込まれても粘ったり、投手に食らいついていけたのが打率3割に繋がったと思います。最初はあまり打てなかったんですけど、東大戦と早大戦ぐらいで立て直せてたのが最終的な結果に繋がったかなと思います。
ー見つかった課題は
ホームランは打ててないので、そこの長打力であったり、勝負どころのバッティングというのはずっと課題なので、今季以降も来季からも課題になるかなと思います。
ーオフに取り組みたいことは
全体的なレベルを上げないといけないと思うので、守備もバッティングもしっかり取り組みたいです。この冬が技術的にレベルを上げられるタイミングだと思うので、計画的に自分の至らない部分を強化したいなと思います。
ー応援してくださる方々へ一言
今季もなかなか勝てない試合であったり、雨の日でも応援してくださってる中で苦しいシーズンになりました。来季はなんとか優勝できるようにこの冬頑張るので、春からも引き続き応援お願いします!
(取材・岩崎亜耶)
武川 廉(たけかわ・れん)
人間環境学部3年 2002年4月15日生まれ
大阪府出身・滋賀学園
178cm77kg・右投右打
今季成績:14試合 56打数 18安打 4打点 0本塁打 8四死球 打率.321
『法大を勢いづける先頭打者。今季は序盤不調に悩まされながらも粘り強いバッティングで打率は3割超え。長打力に更なる磨きをかけ飛躍を遂げる』
松下 歩叶 選手
ーリーグを総括して
優勝できなかったのでそこがいちばん悔しいなと思います。
ーベストナイン受賞の率直なお気持ちを
リーグの最初は試合に出ることがなかったとはいえ後半使ってもらって。ベストナインは目標とするところでもあったので「取ることができてうれしい」という気持ちが1番大きいです。
ー課題などは
今シーズンは勝負どころでヒットが打てたり打点を多く稼ぐことができたんですけど、打率が低かったことと、長打がなかなか出なかったのでそこを改善したいと思います。
ーセカンドでの出場が多かったが守備面に関しては
守備は自分が得意とするところでもあるので。本職はショートだったんですけど今季はセカンドでの出場ということで。不安ではあったんですけど、こなせて良かったなと思います。
ー来季注目して欲しい同期の選手は
沢山いるんですけど、品川侑生(文2=三重)と石黒和弥(法2=高岡商)ですね。どちらもとてもいい選手なのでお互い高みを目指して競い合えたらなと思います。
ーそのお2人(品川、石黒)の凄さは
2人ともセンスが凄いです。バッティングにしても守備にしても天性のものがあるので。そういうところは自分も欲しいなと思っています。
ー品川、石黒からスタメンの座を勝ち取れたワケ
自分でもまだ勝ってるとは思っていないんですけど、試合に対して「打ちたい」「勝ちたい」と言った気持ちの部分だと思います。
ー来季は2年生投手陣の活躍も期待されます
良いピッチャーが揃っているとは思いますが、1個上の投手陣が本当に凄いので。
フレッシュではいい活躍をする選手が多かったので「お互いもっと上を目指そう」という話はしていますね。
ー明大・木本圭一選手、慶大・竹内丈、栗林泰三選手など桐蔭学園勢の活躍も目立ちました
1番は栗林さんで。守備、打撃もそうですし人間性に関しても刺激を貰って。野球以外にも学ぶことが多い選手です。
木本は中学時代から二遊間を組んでいたんですけど、自分より全然凄い選手なので「負けたくない」という気持ちはありますね。木本とはいまだに一緒に練習したり、家まで泊まりに行ったりという感じです。仲はいいんですけど、「木本だけには負けたくない」という気持ちは強いです。
ー春季、明大1回戦での木本選手のホームランを振り返って
あのホームランで負けたので。そして自分がその試合で最後のバッターになってしまって。あれは本当に悔しかったですね。今までに無い悔しさを味わいました。
ー慶大・竹内選手から安打が飛び出しました
打席にたった時はそんなに気にしていなかったです。ただ打席の後ベンチに戻った時「お前後輩だぞ」とチームメイトに言われて。もちろん打てて良かったですし後輩に打ち取られていてはいけないといけないと思うので打てて良かったです。
ー春季フレッシュでも登板の1年生・山口凱矢(営1)との関係
1年生の中だったらトップレベルに仲がいいですし、彼に関しては中学時代から中、高、大と同じチームで野球をやってきたので特に頑張って欲しいし、期待の後輩です。今季はケガがあって投げられなかったんですけど来季はやってくれると思ってます。
ー今季対戦した中で1番手強かった投手は
何人もすごい投手がいたんですけど、1番印象深いのは慶大の外丸東眞です。同学年ということで意識している部分はありましたしその中で打ち取られて、悔しさもありましたしすごい球を投げていたので。
ー外丸投手の凄さは
ずば抜けて速い球を投げるとかではなく、自分が打てると思ったボールに対してちょっとずらされるというか。タイミングをずらされる総合力の高い投手です。
コントロールが良いので焦らされて結果として打たされるという感じです。変化球もキレのあるスライダーが強烈ですね。
ー来季目指すポジションは
個人的にはショートをやりたくて。今泉颯太(法4=中京大中京)さんが抜けてポジションが空くわけなので。そこを目指していきたいんですけど、チーム事情もあるので与えられたポジションで役割を果たしたいという気持ちもあります。
ー来季個人目標は
もう一度ベストナインというところと、勝負強さが売りなのでそこを来年も発揮できたらなと思います。
ー目標とする選手は
桐蔭学園高時代の先輩なんですけど、森敬斗(現DeNAベイスターズ)さんです。僕の2個上だったので、本当にカッコよくて。外見もそうですがチームを引っ張っていく姿をずっと見てたので。超えられるように頑張りたいなと思います。
ープロへの意識は
プロに行きたい気持ちは強くあります。
ーファンの皆さまへ
今季は4位という悔しい結果に終わってしまったので来季は必ず優勝し、皆さまと喜びを分かち合えるよう頑張りますので応援よろしくお願いします。
ー4年生へメッセージ
自分が入ってきた時から食事だったり、練習に付き合ってもらったりたくさん面倒を見ていただきました。来季もっと成長した姿を見てもらえるよう頑張るので応援よろしくお願いします。
(取材・嘉藤大太)
松下 歩叶(まつした・あゆと)
経営学部2年 2003年4月14日生まれ
神奈川県出身・桐蔭学園
181cm85kg・右投右打
今季成績:13試合 43打席 39打数 9安打 0本塁打 9打点 4四死球 打率.231
『抜群の勝負強さで正二塁手の座をつかんだ走攻守・3ツールプレイヤー。ベストナイン獲得で得た自信を胸に、憧れの先輩・森敬斗が待つプロの世界へ駆け上がる』